サイダーガール VANITYMIX 2018-2019 WINTER PICK UP INTERVIEW

■3人のピュアで正直で不器用な感じが、そのまま曲に現れているんですね。だからこんなにも青春が感じられるというか。

Yurin 喜怒哀楽がちょっと偏りがちかもしれないですけどね。(笑)

 悲しいときは悲しい曲になっちゃうし、明るいときは明るい曲になるしね。ピュアっていうと明るいイメージがあるけど、単純に純度が高いっていう意味のピュアなのかな。10代の人とか、リアルタイムで青春を謳歌している人たちにも聴いてほしいけど、ぜひ大人の人たちにも、そうやって聴けるような作品だったり、バンドになっていたらいいなって思いますね。

■なっていると思います。アルバムの全曲再現ライブの手応えはいかがでしたか?

 いままで縦ノリの曲ばかりだったんですけど、今回のアルバムはリズムにこだわった曲、それに横ノリの曲が多いんですよね。そういう意味ではお客さんもノりやすかったのか、すごくノッてくれていてうれしかったけど、まだ知らない人たちに音楽を届けることが目標なので、そうやってまだ曲を知らない人に届けることのむずかしさもあらためて感じましたね。

■今回のアルバムはおっしゃったように、横ノリの曲が多いですね。リズムが気持ちいい。

 肝の部分はそこかなと。

■それはもちろん意図してですか?

 意図してというよりは、エイトビートばっかりやっていたんで、今回はリズムを意識してみようという感じでしたね。

Yurin リズムを意識したものがもっとあったほうがいいんじゃないかってところから、自ずとリズム隊で見せる音楽を作っていこうということになり、自然と横ノリの曲が多くなっていった感じですね。リズムがキーワードで生まれてきた曲というか。

 なので、けっこうベースが肝の曲が多い気がします。その部分で挑戦したからこそ、リードギターってほんとはこうしなきゃいけないんだっていうのが、少しずつ絡まってきたし、そういう発見はものすごくありましたね。

フジムラ リズムに工夫があるだけで、曲のイメージってこんなに変わるんだ、とかね。今回はベースが肝になっているので、ベーシスト、リズム隊として、そこはもっと知識や実力をつけていかなくちゃと反省にもなったし、ベーシストとしても成長できたと思うし、次につなげていきたいアルバムになった気がします。次はもっとおもしろいことができるかなって。

Yurin いままでのやり方では通用しない曲が多かったので、修行みたいなアルバムになりましたね。でも、いままでやってこなかったフレーズやリズム、歌を身につけていく中で、ほかの部分がまた影響を受けて、そこからのインスピレーションでまた曲ができてくる気がしているので、めちゃくちゃ可能性を感じる、次へのバトンのような1枚になったんじゃないかと思います。

 今回こういう挑戦ができたことでスキルアップできた部分は多くて、このスキルをはやく披露したい気持ちが強いんですよ。だからもう次の作品にいきたいなって。まだリリース前なのにそれは思います。(笑) このアルバムで得た経験で、次に曲を作ったらどうなるんだろうって、セカンドアルバムリリース前にすでにサードアルバムを出したい気持ちが溢れています。

■それだけの手応えがあったってことですよね。

Yurin 実験的にやったんですけど、満足できるものになったので実験は成功したのかなって感じですね。

 ファーストアルバムを聴いて、このセカンドアルバムのことを楽しみにしてくれた人も、もしかしたらいるんじゃないかなって気持ちにもなれたし、このセカンドアルバムもやっぱりちゃんと聴いてほしいし、聴いたうえで、これからのサイダーガールを楽しみにしていてほしいと思う1枚になりましたね。

Interview & Text:藤坂綾

PROFILE
2014年に、動画サイトを中心に活動していたYurin、VOCALOIDを使用して音楽活動していた知と、フジムラで結成。ネットを含むメディアには一切顔を出さず、ライブ会場でのみ本人たちの姿を目撃できるということと、独自の〈炭酸系〉サウンドが相まって話題となる。2017年にシングル“エバーグリーン”にてメジャーデビューを果たす。

cidergirl.jp

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