GLAY『GLAY LIVE TOUR 2019-SURVIVAL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE』ライブレポート@神奈川県民ホール 6月14日(金)

GLAY『GLAY LIVE TOUR 2019-SURVIVL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE』

進化した姿と決意がみえた令和初のホールツアー

令和初のツアー、そして25周年イヤーのホールツアーとなる「GLAY LIVE TOUR 2019-SURVIVAL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE」が6月14日、神奈川県民ホールにて開催された。

5月8日に『HEAVY GAUGE Anthology』をリリースしたGLAY。このアルバムはいまから20年前の1999年にリリースされた彼らの名盤『HEAVY GAUGE』のアンソロジー盤であり、今回のツアーはそのアンソロジー盤を掲げたリバイバルツアーだ。

SEとともに大きな手拍子が鳴り響き、“JUST FINE”で幕を開けたこの日。客席は一気にボルテージが上がったものの、2曲目“Young Oh! Oh!”でTERUの声が出なくなるというアクシデントが――しかしそんな心配はよそに“HEAVY GAUGE”“SURVIVAL”“ここではない、どこかへ”とライブでも人気の名曲を披露し、会場の熱気はどんどん増していく。

「心を込めて歌います」と“BE WITH YOU”、冬の名曲“Winter, again”、TERUの声が伸びやかに響いた“Will Be King”では、曲の世界に引き込まれ、会場がひとつとなる美しい瞬間が幾度となくあった。それと同時にバンドの貫録と、時を経ても変わることのない音楽への真摯で純粋な想いが伝わった瞬間でもある。

MCもほとんどなくそのまま終盤戦へと突入し、大きな合唱が会場をあたたかく包んだ“Savile Row ~サヴァイル ロウ 3番地~”に続き、『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の主題歌である新曲“COLORS”を披露。映画を連想させるかのような壮大な楽曲と、父と子の絆を描いた歌詞の一言一言が心に響く。そして“はじまりのうた”“愁いのPrisoner”で再び盛り上げ、本編は終了。

アンコールで再びステージに登場したメンバーは、ひとりひとりこの25年を振り返り、感謝の気持ちを伝え、「これからも本気の歌を届けていくので、令和もよろしくお願いします。デビューして25年、この長い月日をともに歩んだからこそ歌える曲を聴いてください」と、平成最後にリリースした“元号”を披露。平成という時代が終わり、令和という新たな時代を迎えたいま、さらには令和初となる全国ツアーでこの曲を聴けることはとても感慨深く、それぞれが様々な想いを胸に耳を傾けた。“SHUTTER SPEEDSのテーマ”の途中では“Young Oh! Oh!”を再び演奏するといううれしいサプライズもあり、ボルテージは最高潮に。“彼女の”Modern…”でさらに盛り上げ、この日いちばんの熱気の中、“誘惑”でライブは幕を閉じた。

鳴り止まない拍手と大歓声の中、何度も何度も「ありがとう」を繰り返すTERU。もちろんTAKURO、HISASHI、JIROも想いは同じであっただろう。GLAYの歴史、その重みと濃さを存分に感じた20年ぶりの『HEAVY GAUGE』ツアー。決して過去を振り返るものではなく、確実に進化した姿を体感できたのは、25年という月日を止まることなく、ただただ音楽への愛を持って突き進んできてくれたからこそだ。これからもその想いは変わらず、ともに歩み続けていく決意が、この日最後の「いってきます」に力強く表れていたような気がする。

Text:藤坂綾
Photo:岡田裕介

https://www.glay.co.jp/

『GLAY LIVE TOUR 2019-SURVIVAL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE』6月14日(金)セットリスト
01. JUST FINE
02. Young Oh! Oh!
03. HEAVY GAUGE
04. FATSOUNDS
05. SURVIVAL
06. ここではないどこかへ
07. HAPINESS
08. summer FM
09. LEVEL DEVIL
10. BE WITH YOU
11. Winter,again
12. Will Be King
13. 生きがい
14. Savile Row ~サヴィル ロウ 3番地~
15. COLORS
16. はじまりのうた
17. 愁いのPrisoner

[ENCORE]
01. 元号
02. Missing You
03. SHUTTER SPEEDのテーマ
04. 彼女の“Modern…”
05. 誘惑