ラストアイドル VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

ラストアイドル『愛を知る』

■実際の審査では、感極まって涙まじりの歌声になっていましたけど、どういう気持ちが込み上げていたんですか?

間島 あのときは必死すぎて、もう記憶がないんです。審査員のみなさんも見れなくて、床に向かってしゃべって、歌うときだけカメラに向かって……。もちろん賛否両論あるだろうなと思っていたし、「私、これからヤバいことするんだろうな」みたいな意識もあって。だからこそ覚悟して歌わなきゃと思って、誰かに届いてほしいと必死で歌ったら泣いちゃいました。

■それだけ強い気持ちだったということですよね。いまの話を聞いても、それぞれ目指す姿が違うのかなと思うんですけど、みなさんが理想とするアイドル像はどんなものなんですか?

長月 私が追い求めているのは、金箔が降っている人というか。本当に素敵な人って、パッと見たときに金箔が降っていて、見るだけで涙が出るんですよ。私もそういう人間になりたかったんですけど、並大抵の努力じゃ無理というか、ちょっと自分はタイプが違うなと思ったので、その人に近づけるような目標を持ちつつ、いいアイドルを目指していきたいと思います。

安田 私は理想像というか、アイドルになりたいと思ったきっかけはKARAさんだったんです。最初はただ好きなだけだったんですけど、ライブを観に行ったときにトロッコで近くに来て、足を見たらめちゃくちゃあざだらけで。そのときに、こうして私たちに幸せを届けるために、影で相当の努力をしているんだと思ったら、私も誰かに何かを与えられる存在になりたいと思ったんです。私はメンタルが弱くて、ファンの方に弱い部分も見せちゃっているんですけど、もっと精神的に強くなって、これからは輝いている姿だけを見せられるようになりたいなと思います。

阿部 私は握手しに行きたいとか、話してみたいと思われるようなアイドルではないと思うんです。小さい頃から歌とダンスだけは本気でがんばってきて、そこだけは妥協したくないので、ステージに立っている姿を見て評価してほしいと思っているし、歌とダンスで何かを届けられるアイドルになりたいです。

大森 私は小学生からアイドルをやっているんですけど、そのときからずっと理想は変わっていなくて。踊ることも、歌うことも、それを見てもらうことも大好きなので、これからもいろんな人に見てもらって、元気や勇気を与えられる存在になりたいです。それと、アイドルを目指す女の子たちから、憧れてもらえるような存在にもなりたいです。

間島 私は2つあって。1つはさいたまスーパーアリーナで卒業公演をすること。もう1つは、その卒業公演の写真が、小学校とかの卒業アルバムで、その年に起きたニュースのページに載ること。

■だいぶ具体的ですね。

間島 私は小さい頃から前田敦子さんに憧れているんですけど、前田さんもさいたまスーパーアリーナでAKB48からの卒業を発表して、東京ドームで卒業コンサートをして、その翌日に劇場公演で卒業されたんです。私の卒業アルバムには、アリーナに手を振っている前田さんの写真が載っていて。それくらい国民的アイドルで、そのなかでも重要な人だった証じゃないですか。ラストアイドルも国民的アイドルになって、私も前田さんのように門出を祝ってもらえるような重要な人間になりたいなって。

■志が高い!そういう将来の目標をメンバー同士で話し合ったりもするんですか?

長月 しないですね。でも個々に目標を持って、個々にそこに向かって、そのなかで最終的に1つ大きいものを作れればいいかなと思っているんです。やっぱり個々のモチベーションがなかったら続かないと思うので。全体としては「がんばろうね」とか、「絶対に売れようね」とか、漠然とした目標で私はいいと思っていて。それに向けて個々に何ができるかをもっと今後は考えたいなと思います。

間島 私はインタビューとかで、こういう質問をされたときは「3周年は武道館でやりたい」と言っているんですけど、翠ちゃんとかも同じことを言ってくれていて。メンバーのなかで示し合わせたわけではないんですけど、そう言っている子が多いので、一個一個ステップアップしていきたいという意志は、みんな一緒なのかなと思うんです。その芯の部分はブレずにがんばれたらいいなと思っています。

■曲のほうについても聞きたいんですけど、“愛を知る”は、自分のことを嫌いだった主人公が、「君」と出会って「生きてりゃいいことあるもんさ」と思うようになるストーリーですよね。みなさんはどんな感想を持ちました?

長月 アップテンポな曲なのに暗いというか、後半になるにつれて明るくなっていきますけど、特に前半は「私、強がってます」みたいな感じだなって思ったんです。最初に聴いたときは、まだ歌詞が仮で、めちゃくちゃ明るい歌だったんですよ。もうドロドロにまみれてイエーイ!みたいな。でも、結果的に灰色な感じというか、ラストアイドルらしくなって、歌いやすくなりました。(笑)

■ただただ明るくイエーイ!みたいな曲は、ラストアイドルらしくない?

長月 自分が歌っている「死んでしまいたいと思ってた」とか怖いんですけど、ギリギリの歌詞と、それを歌っている自分たちを想像したときに、ラストアイドルにピッタリな曲だなと思って。こうしてインタビューで話しているうちに、どんどん自分でも納得してきました。

間島 私は初めて推しのアイドルを見つけた瞬間に近いなと思っていて。自分もオタクなので感情移入しやすいし、たぶん聴いてくださるみなさんも推しがいると思うので、感情移入しながら聴けると思うんです。

■間島さんにとっては、前田敦子さんに出会ったときの気持ちに近い?

間島 推しと出会うと世界が変わるじゃないですか。自分が小学生の頃は、さすがにここまで病んでいなかったですけど。(笑) 私は中学・高校でもアニメとか欅坂46さんとか、いろんなものを推していたので、すごいわかるなぁ、いいなぁと思いました。

■歌詞に出てくる「君」=「推し」っていうことですよね。ほかのみなさんは、「君」は何をイメージして歌っているんですか?

長月 まだ「君」と出会っていないんですよね。だから、ちょっと歌いにくいんですよ。この人に出会って世界が変わったみたいなことは、まだ人生で経験していないので。女でも男でも友達でも恋人でも、いつか自分もこんな人に出会いたいです。

安田 私は逆に「君」になれるようにがんばりたいなって。

長月 いいね!

■ファンのみなさんからしたら、「君」=「ラストアイドル」ですよね。この曲をどんな人に聴いてほしいですか?

大森 やっぱりAメロの歌詞にあるように、自分のことが嫌いとか、生きていることに楽しさを感じないとか、ネガティブになっている人に聴いてほしい曲だなと思います。すごく共感できる歌詞だと思うので。