Mio(Cute Vo)、GINA(Gt)、Sally(Gt)
だから、私自身がCUTE METALなんです!
「CUTE METAL」をコンセプトに活動中のMellows。メンバーは元PASSPO☆のMio、BabBubble/囁揺的音楽集団AsMRのメンバーとしても活動中のGINA、LOCのメンバーとしてもプレイ中のSally。「かわいい」ポップな要素と、「激しい」メタルな要素をミックスしたMellowsの音楽性は、他にはない独自性を見せている。そんな「CUTE METAL」の神髄となる曲たちを詰め込んだのが、6月6日に発売になる1stアルバムの『alloy』。同日には、渋谷チェルシーホテルで、リリース記念も兼ねた1st Anniversary Live『Cute metals melted R6/6/6』を行う。今回はMio、GINA、Sallyの3人にいろいろと話を訊いた。Mellowsの魅力をここにお伝えしたい。
■まずはCUTE METALとは何か?について教えてください。
Mio SallyちゃんとGINAちゃん2人のギターが奏でるメタルサウンドの中に、私のキュートな歌声が混じった、そんな新しい音楽スタイルになっています。
■Mioさんがキュートさを魅力にしているのは伝わりますが、メタル魂を持つSallyさんとロック魂の強いGINAさんの中にもキュートな要素はあるんですか?
Mio 2人ともかわいい女の子だから、もちろんキュートさは持っていますよ。
Sally GINAさんはキュートさを持っているけど、私には皆無だと思います。(笑) 私の場合は、Mellowsの中にメタルの要素を全振りで注ぎ込んでいます。
■GINAさん自身はキュートさを持っている意識は……?
GINA はい、あります。自分で「あります」と言うのも変だけど。(笑) 2人がドキュート(Mio)とドメタル(Sally)に振り切っているんですね。でも私自身はキュートやメタルに振り切って生きてきた人ではないから、逆にその間を取れるところが強みになるとは思っていて。
Mio それ、いいじゃん!どっちもいけるって、逆にすごいことだよね。
GINA だから、私自身がCUTE METALなんです!(笑)
Mio あっ、なんか(ポジションを)取られた気分。(笑) 実は最近感じているのが、この2人がライブでメタル要素をガンガンに出してくるから、私もその勢いに引っ張られて、「こいよ!」みたいに、メタル色に気持ちが染まってしまうせいか、ついつい声もがなりそうになって、その度に「ヤバッ、もっとキュートにいかなきゃ」となることがあって。(笑) そういう機会が本当に増えています。
Sally Mioさんはがなっていてもかわいいし、そもそも根底にあるキュートさは何があっても揺るがないから。だから高ぶったテンションのまま叫んでも、やっぱりCUTE METALになると思います。
■Sallyさんがキュートさに寄ることはないんですか?
Sally 寄り方がわからない。(笑) Mellowsの楽曲に“Rabbit Love it!”という、ライブ中にうさぎ耳のカチューシャをつけて演奏する曲があるんですけど、私はディズニーランドに行ってもカチューシャとかを付けない人だから、未だに、あのうさぎ耳を付けて演奏をするのに戸惑うからね……。
GINA えーっ!私はディズニーランドの帰り道でも頭につけてる人だけど!
Sally うわっ、よく駅で見かける人が目の前にいた!(笑)
GINA 私もキュートなんで。(笑)
Sally まぁ、私もライブで1年間うさぎ耳をつけてきたから、だいぶ身体には馴染んできたけどね。でも、ライブ中にめっちゃ首振って演奏をしているから、すぐに落ちてしまうんだけどね。(笑)
■Mellowsは、6月6日に1stアルバム『alloy』を発売しますが、どんなアルバムになりましたか?
Mio Mellowsとしてこの1年間活動をしてきた中で生み出した曲たちや、Mellowsとしての活動の1年間を集大成した作品になっています。
GINA 最初に持ち歌が3曲という状態でライブ活動を始めたことを考えたら、この1年間でだいぶ楽曲は増えた気がします。
■Mellowsの場合、最初からキュートな要素とメタルの要素をミックスした楽曲を演奏していたように、最初からCUTE METALというスタイルを確立していましたよね?
Mio そこは最初から明確に見えていたし、それがやりたくてMellowsを作ったので。ただし、最初のうちこそキュートとメタルの2つの要素を合体した曲が中心だったけど、そこから次第に表情を広げた面はあったなと思います。
GINA CUTE METALも曲を増やすごとに進化しているというか。最初こそキュートな歌とメタルなサウンドの融合というわかりやすい形でしたけど、最近ではそこにラップやデスボイスを加えるなど、次第に実験色を出し始めたことで、良い意味で「ひねくれたかわいさ」を見せられたし、サウンド面でも7弦ギターを使って、より重みを出すなどいろいろと進化し続けていますからね。
Sally サウンドもそうだけど、Mellowsの場合はMioさんの書く歌詞にも注目してほしいんですよ。かわいいワードを散りばめていながらも、意味を理解して読むと、結構ダークなんです。そこもCUTE METALに奥深さを出している要素になっています。
GINA そう。かわいくひねくれているところがいいんです。
■そこにはMioさんの性格がそのまま反映しているとか?
Mio そうですね。(笑) というか、みんなの気持ちを歌詞でもえぐりたいなと思っているので。
■Mellowsの楽曲の歌詞には、自分の内面的な心模様を投影しているのでしょうか?
Mio たまに病んでいる歌詞と勘違いされますけど、決して病んではいないんです。確かに狂気的や猟奇的な表現を用いたりもしますけど、ネガティブなことは書いていないどころか、むしろ、ポジティブな思いを書くことの方が多いです。あくまでも表現的にはホラーチックと言いますか、グロいみたいな方向というだけで、決してネガティブではないんです。今後はホラー的な音の要素も、CUTE METALに取り入れてみたいという気持ちもあります。
■アルバムの冒頭を飾った“Candy making”は、まさに進化したCUTE METALの最新形ですよね?
Mio まさに進化し続けていく中でつかんだ、最新のCUTE METALスタイルです。その最新スタイルを、あえてアルバムの一曲目に持ってきました。
■よければアルバム『alloy』に収録した楽曲の中から、それぞれオススメの曲を紹介していただけますか?
GINA 最初の頃はギター陣2人が同じ温度感でリフを弾くことが多かったんですけど、最新曲の“Candy making”は、私の7弦ギターがメインのリフを弾いていて、そこへSallyちゃんが花を添える演奏を重ねる形を提示しています。7弦ギターを用いたこと事態が、楽曲の幅を広げる要素になっているし、この曲はとくにギター陣の演奏に注目して聴いてほしいなと思います。Mellowsの活動初期に生まれた“Rabbit Love it!”は、まさに2人とも同じ温度感で、ものすごくメタルな演奏を弾いている曲で。だから“Candy making”と“Rabbit Love it!”を対比して聴いてもらうことで、その進化や変化も見えてくるから、それも面白い聴き方だと思います。
Mio 私は“POCket.”を推薦しようかな。それまでラップをやったことがなかった私が、初のラップを、しかもキュートなラップを心掛けた挑戦曲になりました。 結果、新感覚のメタルスタイルを持った曲になったし、ライブでもみんなで一緒にノレる楽曲になりました。個人的にとてもお気に入りで、よく移動中などにも聴いています。
Sally 私は“秘密closet”が推し曲です。この曲は、Mellowsとして一番最初に手がけた曲なんです。当時はみんなで「CUTE METALとは一体何だろう?」と模索しながら、演奏や歌唱をしていました。“秘密closet”はとくに3人の役割が明確に見える楽曲で、Mioさんのキュートなヴォーカルが中心にあって、そこへGINAさんのメロディックだけどダークさもあるギターソロが入って、私のわかりやすい速弾きのメタルなギターソロが乗っかってくるなど、それぞれの見せ場が明確に見えるので、「CUTE METALってこういう感じなんだ」とすごくわかりやすく伝えられる曲になっています。そこを意識して聴いてくれたら、より「CUTE METALらしさとは何か」をわかってもらえると思います。
■アルバムのタイトルに付けた『alloy』という言葉も、Mellowsらしいですよね。
Mio 「合金」という意味なんですけど、このバンドがなければ出会わなかったであろう個性的な3人が溶け合って存在しているのがMellowsなので。Mellowsという言葉自体が、「溶ける」
とか「ちょっと熟した」という意味を持っていますけど、この3人が溶け合いながらCUTE METALという一つの形を作りあげたら、合金になったなと思ってこのタイトルにしました。それに響きもいいですしね。
GINA 3人とも好みが異なるように、Mellowsがなかったら出会わなかった3人が一つになっているからこそ、そこが面白いんですよ。