宙星ぱる VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

みんなと遊びたい気持ちあふれるあっぱらぱーな新曲“天晴れパラダイス”。

バーチャルYouTuber宙星ぱるが新曲“天晴れパラダイス”をデジタルリリース。ファン太主宰のレーベルJ STAR RECORDに所属する宙星ぱるは、2020年9月より地球侵略を開始した侵略猫であり、バーチャルYouTuberの活動は地球侵略活動の一環だという。そんな彼女が3年ぶりにリリースした楽曲は、作詞・作曲をかてらざわが担当した「あっぱらぱー」でお祭り騒ぎな一曲に。インタビューでは楽曲制作のきっかけから、制作過程、レコーディングの模様も訊いた。

■どうですか最近は?地球侵略は順調ですか?

ぱる そうですね。結構いけてるんじゃないかな?(笑) 「もう少しで行けちゃうんじゃないかな? 地球」みたいなとこ、あります。

■私も侵略されつつあります。(笑) オリジナル曲は3年前の“猫のギャラクシー伝説”以来とのことですが、前作は自己紹介曲ですよね。それに対して、今作はどんな立ち位置の曲なんですか?

ぱる “天晴れパラダイス”は、パーティーをしているニュアンスで、みんなでお祭り騒ぎをしている感じです。よりぱるのことを知ってもらえる曲になっているかなと思います。

■そうなんですね。今作はまず、このジャケット写真が最強にかわいいと思ったんですよ!

ぱる ですよね!実は絵師さんとの付き合いが長くて、前の曲のイラストも作っていただいているんです。なので、私からは「今回はパーティー感というか、わちゃわちゃってしている感じでお願いします!」みたいなことしか言っていないんですけど、こんなに素敵なジャケ写ができちゃいました。アーティスト写真も新規のイラストなんです。まだJ STAR RECORDでしか使っていないものになります。

■ちなみにこの衣装って、アイドルの衣装じゃなくて、きっとアイドルを応援する側の衣装ですよね?

ぱる 確かにそうですね。でもどちらかというと「お祭り感覚」でということで、ハッピーな感じにしていただいていると思っています。それで、ゆるいTシャツにゆるい靴下を履いているんですけど、歌詞の中にある「最強アイドル」という部分をピックアップして作っていただいた感じなんです。

■この衣装、もしかしたら「ハッピー」と「法被(はっぴ)」をかけたのかな?(笑)

ぱる 確かに!それ、今思いました。(笑)

■しかもばってんのおへそがかわいいですね。(笑)

ぱる そうですね、ばってんになっていて。その辺も、長い付き合いがあって、長いことファンアートを描いてくださっている絵師さんだからこそだと思います。曲をお渡しして、「こんな感じのイメージです」と言ったら、こんな素敵なジャケ写になりました。

■ちなみに、ぱるさんご自身の音楽的なルーツはどのあたりですか?

ぱる 実は、全然そういうのがないんです。曲の好みとしては、邦ロックを聴いたりもしているんですが、これまで音楽とあまり触れ合ってきていなくて……。配信を始めた時、他の方の動画を見て「みんな歌ってるじゃん!」と思い、「ぱるも歌をやってみたいな」という程度しかイメージがありませんでした。なので、「まさかぱるがオリジナル曲を出すなんて!」みたいなところがあります。(笑)

■そうなんですね。それは意外ですね。新曲“天晴れパラダイス”は、どういうきっかけで制作されたのでしょうか?

ぱる この曲自体は、J STAR RECORDメンバーのライブを見ているうちに、「自分も何かしたい、曲作りたいです!」というところからです。だって、みんなが頑張っているのを「頑張れ~!」と応援しているだけなのは、なんかちょっと違うなと思って。まずはそこから始まりました。

■そこからどういう過程を経て、この完成形に?

ぱる 多分、普通に曲を作る時の流れだと思うのですが、まず「誰に作曲をお願いしたい?どういう曲がいい?」となった時に、かてらざわさんのことが思い浮かんだんです。日頃からYouTubeのショート動画をよく見ているんですけど、そこでたまたまかてらざわさんの曲が流れてきて、「なんだこのトリッキーな曲は……?!」、「歌詞が台詞ばっかりじゃないか!」と思って。(笑) 自分はもともと台詞調の曲がすごく好きで、ボカロ曲によくある、会話みたいな曲がいいなと思っていたところがあったので、ダメ元でかてらざわさんにお願いしてみたら、なんか……イケちゃったんですよね。(笑) そのまま制作が進んでいきました。

■かてらざわさんとは、どのようなやりとりがありましたか?

ぱる 実際にお話しながら打ち合わせをして、「こういう歌詞がいいよね」とか、「ぱるっていうのはこういう感じ」とか、そういうイメージを共有して、かてらざわさんも私の配信を見てくれて、それで作っていただきました。

■この曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?

ぱる 「めっちゃいい!これ!これ!」となりました。(笑) 理想以上というか、歌詞にはブッ飛んでいるところが何箇所かあるんですけど、それが自分では絶対に思いつかないような、かてらざわさんだからこそ生まれたみたいなものばかりで。「やっぱりかてらざわさんに頼んで本当によかった」となりました。

■「肋骨が取り放題の店になって/可愛くないね!」とか、すごい歌詞ですよね。

ぱる そうなんです!そこは本当にかてらざわさんワールドです。(笑) 最初にいただいた第一稿の歌詞からあったフレーズなんですけど、「これは絶対に変えないでおこう」と思いました。かてらざわさん本人は「まさか採用されるとは思っていなかった」と言っていたんですけど。(笑)

■サウンドでお気に入りのポイントはありますか?

ぱる わぁ。全部好きなんですけど、曲の始まり方がいいですよね。特に好きなのは、ちょっと落ち着くところ。「ステーキ食べたいな」で少し静かになって、それでもやっぱり最後は盛り上がるところがすごく好きです。普段から「ステーキが好き」と言っているので、それをどこかに入れたかったのですが、ぱるがへにょへにょになりながらステーキを食べたがっている姿が思い浮かびます。

■実際にレアが好きなんですか?

ぱる レアが好きです!(笑)

■レアなブルーな感じになりましたね。(笑) ちなみにこの曲、ご自身で思う「ぱるっぽさ」は何%くらいですか?

ぱる 50%くらいかな……?テンション感とか、ステーキのこととか、料理も掃除もできないこととか、嫌なことしたくない、めんどくさいことしたくないとか、そういうところにぱる要素を入れてもらっています。ぱるに寄せて猫要素も入れてくれているんですが、「肋骨が取り放題の店」あたりや、「真っ黒黒な昔話」などは、かてらざわさんにしか出せないところなので、全体で言うと50%対50%だと思っています。

■初めて聴いた時の印象も面白かったでしょうね。

ぱる まず「テンポが早い!」と思ったんです。ぱるは早口があんまり得意ではないので、「歌えるのかな、こんな早いの……?」と思ったし最初は不安もありました。

■“天晴れパラダイス”は、「理想のアイドルを目指す!」という調子の曲ですが、ぱるさんの理想のアイドルはどんな方ですか?

ぱる 個人名を言うと、ももクロももいろクローバーZの百田夏菜子さんちゃんみたいな、太陽みたいな子がすっごい好きで、みんなが見てて、触れ合って元気になっちゃうアイドルが好きです。ただ、この曲は、主軸にそういうアイドルの明るい要素がありつつ、普段の「嫌なことしたくない!」みたいなだらけたぱるの二面性は入れてもらってます。

■「嫌なことしたくない!」のはもう、ぱるなんですね。

ぱる わがままですね!口も悪いし……やっぱり理想のアイドルとされる子って、みんなめっちゃいい子で、明るくて優しくて、みたいな感じじゃないですか。だけど、ぱるはそうなりたいのに、結局口が悪くて意地悪な感じになっちゃうんです。だから、ぱるはぱるらしく行こうね、って曲になってると思います。

■ぱるさんは、理想のアイドルに近づいてると思いますか?

ぱる いや……近づいていないと思います。(笑) 理想を追いかけていたら、違う自分らしさが生まれているのかな、みたいな。

■違う自分のゴールに近づくために何をしたいですか?

ぱる ナチュラルでいることが自分の理想です。あと、リスナーのみんなと楽しくやれること。それこそ「帰れ!」と言われるくらい親密な感じです。(笑) なんというか、表現が難しいんですけど、リスナーさんとすごく仲良くなりたいです。

■それこそ、歌詞の最後の「やっぱ君と遊びたい」なんですね!ところで歌詞では「生活ステ振りどうなってんだ!?」と言っていますが、実際、ぱるさんのステ振りはどうなっているのでしょうか?

ぱる ステータスは「寝る」か、「配信」だけですね。生活能力はゼロです。(笑) 配信して、終わったらそのままお布団入ってバタンみたいな感じで、ほぼ気絶するみたいに寝ています。それで、気づいたら起きてまた配信して、みたいな。(笑)