タロットカードの持つ意味に導かれて…、ARCANA PROJECTアニソンを歌い、デビュー!
TVアニメ「モンスター娘のお医者さん」のオープニングテーマとして流れている『カンパネラ響く空で』を発売したARCANA PROJECT。彼女たちは、でんぱ組.incなどを手掛けるディアステージと数多くのアニメソングをリリースしているレコードレーベルのランティスが共同でプロデュースしたユニット。タロットカードの世界観をモチーフに活動している。ここではARCANA PROJECTのメンバーの魅力や、1stシングル『カンパネラ響く空で』に収録した曲たちの聞きどころを、桜野羽咲、花宮ハナ、相田詩音、空野青空、佐々木麻衣、天野ひかる、6人の言葉を通してお伝えしたい。
■メンバーそれぞれに、担当のタロットカードが割り振られています。羽咲さんは「女帝」。ご自身の性格も女帝なのかが気になります。
桜野 他のメンバーは自分で最終的にタロットカードのモチーフを決めていますけど、なぜかわたしだけプロデューサーさんに「羽咲は「女帝」だから」と言われ、そう決まりました。「女帝」という言葉の響きに強い印象があるじゃないですか。わたし結構気が強い方だと思いますし、「女帝」のカードの正位置の示した意味が「愛情」や「女性らしさ」。まさに、わたしにピッタリだと納得したんですけど、プロデューサーさんいわく、逆位置の意味が示す「わがまま」がわたしらしいという理由で選んだそうです。わたしも自覚はあったので、そこも納得でしたけどね。(笑)
■詩音さんは「審判」になります。
相田 「審判」のカードには「再出発」という意味があります。わたしは、以前にディアステージ主催のオーディションへ応募し、不合格になりました。そこから再チャレンジし勝ち抜き、今の場所を確保。「勝利」という審判を下され「再出発」してここにいるように、わたしにぴったりだと思って選びました。
■ひかるさんは「星」ですね。
天野 わたしは言葉の意味もそうですけど、その言葉がわたしに与えるイメージで選びました。「星」には「希望」という意味があるように、そういう存在になれるようにがんばります。
空野 ひかるちゃんは、メンバーの中で最年少。その若さもあり、わたしたちにとっても「希望のスター(星)になるべき存在」という印象だからピッタリだと思う。
■そう語る青空さんは「運命の輪」のカードを選びました。
空野 「運命の輪」のカードには、「機会」や「チャンス」という意味があります。わたし自身が、長くソロアイドルとして活動をしてきた中でつかんだARCANA PROJECTのメンバーになるというチャンスだったように、そこから、この言葉を選びました。それに、メンバーみんなが一つの輪として繋がりあえれば、わたしがその輪の中心に…なれるかはわかんないけど(笑)、みんなを繋ぐ大切な存在でいたいなとも思って選んでいます。
■麻衣さんは「世界」になります。
佐々木 「世界」の正位置の意味が、「完全無欠」。わたし自身はまだまだ、逆位置の意味が持つ「欠点」だらけの性格だから、欠点の無い完全無欠な存在を目指そうという希望を込めて選びました。いつかはパーフェクトな人になりたいです。
■ハナさんが選んだのは「魔術師」なんですね。
花宮 最初に候補としてあげたのが、「魔術師」「月」「戦車」。他にも、「塔」や「悪魔」も勧められましたが、「塔」や「悪魔」は悪い意味なんで却下。(笑) 「月」か「魔術師」かな…と迷った中、「創造」という意味を持つ「魔術師」に決めました。わたし自身、「創造」してゆくのは決して得意ではないです。だからこそ、わたしもそこへ願望を込めて選んだ経緯がありました。逆位置の意味は…よくわかりません。(笑) わたしは正位置の意味が好きで、そこだけを見て選んだので。
桜野 タロットカードの面白さって正位置と逆位置が真逆の意味を持つこともあれば、まったく関係ない意味が記されているときもあるように、そこなんですよね。みんな正位置の意味が好きで、それぞれのカードを選んでいます。わたしは、逆も知ったうえで選びましたけど。(笑)
■ARCANA PROJECTのデビュー曲“カンパネラ響く空で”が今、アニメ「モンスター娘のお医者さん」のオープニングテーマとして流れています。いきなり、アニソンデビューですね。
空野 すっごく嬉しいです!わたし自身、もともとアニソンが好きで、アイドルになったきっかけがアニメに関わるお仕事がしたくてなんです。それこそライブでもアニソンを歌えば、声優さんにも挑戦できる環境を手に入れようと、ずっとソロでアイドル活動を続けながらその機会を求めてきました。その夢が、ARCANA PROJECTへ参戦させていただくことで叶ったからすっごく嬉しいんです。テレビから自分の声が…。しかもアニメの絵に乗せて聴こえたときには、めっちゃ感動でした!
■“カンパネラ響く空で”の歌詞は、ARCANA PROJECTのメンバーたちの姿と重なれば、アニメ作品の世界観ともリンクしていますよね。
空野 そこなんです!もちろんアニメを観ないで“カンパネラ響く空で”だけを聴いても、私たちとリンクしている歌詞という印象を覚えますけど、アニメを観ていると物語と歌詞がいろいろリンクしていくから、そこがさらにいいんです。
桜野 話数ごと、物語の内容と重なる歌詞がいろいろ出てくれば、それを感じるたびにこの歌がどんどん深みを増していきます。アニメでは人間と魔族との関係や、魔族と魔族、人と人など、いろんな関係性がある中での物語として描かれていきますけど、その関係性の中で感じる言葉が、“カンパネラ響く空で”の歌詞にはいろいろ記されています。同時に、これまで違った環境や異なる個性を持った6人が集まり、歌声を一つに重ね、同じ一つの夢に向かっていくメンバーのリアルな姿も、“カンパネラ響く空で”の歌詞とリンクして見えてくるところです。
相田 歌詞の一節に「ひとりひとり違うからこそ 一歩一歩進めるのさ」と書いてあるように、まさにそこなんですよ。わたし、この6人が集まって一つの歌を届けてゆくことに意味を感じているように、今の自分たちにもすごく似合う歌詞だと思いました。
空野 ほんと、そうだよね。メンバーの半分がアイドルを経験してきたように、ARCANA PROJECTの曲って、アニメソングの良いところとアイドルらしさをミックスしたところに魅力があるんですけど、“カンパネラ響く空で”にも二つの要素がミックスしてあるから、そこがわたしのお気に入りです。
天野 わたし、最初にアニメのトレーラーの中で流れる爽やかな“カンパネラ響く空で”を聴いたときには、「ホントに合うのかな?」と思っていました。だけど、アニメを観ていたら「ピッタリ」と思えたように、そこにも注目してもらいたいです。
佐々木 アニメを観ていると、主人公に片思いをする女の子の気持ちが歌詞へいろいろ重なってくるように、そこも好きなんです。それに、私たちもカンパネラ(鐘)の音に引き寄せられ集まったように、その気持ちと歌詞を重ね合わせて歌っていると胸アツになります。
花宮 詩音ちゃんも言っていた「ひとりひとり違うからこそ 一歩一歩すすめるのさ」や、わたしが歌っているパートの「”つづけたい”って 思っていたよりずっと 未来の鍵なんだ」の歌詞が、わたしは大好きです。わたし、中学3年生からアイドルを始め、一時お休みしてしまったりしましたが、そこからいろいろあって今へと至るように、未来を求めて活動を続けてきて本当に良かったなと、この歌を聴きながらあらためて実感していました。だって、続けていなかったら、こうやって大好きなアニソンだって歌えていなかったですからね。ほんと、“カンパネラ響く空で”は共感ポイントの多い歌です。
桜野 作詞をしてくださった安藤紗々先生に「この曲は、歌で運命をつかみとったみんなの歌だよ」と言われたときも、すごく嬉しかったです。“カンパネラ響く空で”には、わたしたちも運命を感じています。
■本作は、全部で4パージョン発売になります。その共通C/Wとして収録したのが“キミトナラ”。この歌は人によって受け止め方も異なる歌詞という印象でした。アイドル活動を経験してきた3人(桜野、花宮、空野)には、ファンの人たちとの関係性を記した歌としても見えてくるんじゃないですか?
桜野 まさに、そうなんですよ。
花宮 わたしもファンの方を思いながらこの曲を歌っていました。今はコロナ禍の影響で会えない期間が続いているからこそ、いつも以上に想いが募ってしまいます。その想いをわたしは歌にぶつけました。人によっては、その相手が家族や大切な人などいろいろだと思います。普段はなかなか口に出して言えない「ありがとう」や「大好きだよ」という気持ちも、歌だからこそ伝えられることもあります。この歌詞にはその想いがギュッと詰まっているので、“キミトナラ”を通して伝えてもらえたらなとも思います。
桜野 聴く人によって、それがメンバーやお世話になった方、家族、ファンへ向けてなど、受け止め方は人それぞれかなと思います。
空野 やっぱりこの3人に関しては、一番にファンのことをイメージしちゃうよね。コロナが終息して、また一緒に盛り上がれる状態になったときには、この歌を通して、その場で気持ちを分かち合いたいです。
■詩音さん、麻衣さん、ひかるさんの、ARCANA PROJECTから本格的にライブ活動を始めた人たちは、3人とは“キミトナラ”の受け止め方も違いそうですよね。
天野 わたし照れくさいあまり、家族に「ありがとう」とは素直に言えないから、この歌に家族への感謝の想いを込めて歌いました。
佐々木 わたしもコロナの時期を通して、両親や祖父母がわたしのためにいろいろやってくれていることに改めて気付けたんですね。だから、そのときの感謝の想いを込めながら歌いました。
相田 わたし、この歌を本編かアンコールの最後に歌って、お客さんたちと一緒に盛り上がりたいんです。だからそういう光景を想像しながら歌いました。