超特急 2nd EP『Why don’t you 超特急?』発売記念イベント「超特急してみない?」イベントレポート@東京ガーデンシアター

8,000人の8号車を招いた「超特急してみる」体験イベントに響くコール。

超特急が5月7日(水)、「超特急してみたい人」を無料招待し、東京ガーデンシアターにて2nd EP『Why don’t you 超特急?』発売記念イベント「超特急してみない?」を開催した。連休明けの水曜日、『みんな仲良く「超特急してみる」体感型イベント』と予告されていたこの日。開演時間になると9色のペンライトが瞬く中、約8,000名の8号車(ファン)に迎えられて超特急の9人が手を振りながら姿を現した。今回のイベントはこの日リリースされた2nd EPのタイトル『Why don’t you 超特急?』(訳:超特急してみない?)にちなみ、「超特急する」をテーマとしたもの。司会進行は3号車・リョウガがアナウンサーの如く流暢に務める。まずは超特急といえばあいさつの際の「超特急ポーズ」ということで、「超特急ポーズ、完璧にできる自信がある方はいらっしゃいますか?」、「ホントに完璧ですか?」と念を押された8号車はやや及び腰に。そんなみんなのために、5号車・ユーキと11号車・シューヤが「みなさん、お手を拝借!」の合図と共に、超特急ポーズの流れをレクチャーする。「超・特・急・です!」の4段階で構成されたこのポーズ、最後に指を突き出す方向は、曰く「夢に向かって」とのことだ。

超特急入門の第1段階をクリアして、次はライブに欠かせない4つ(4曲)のコールや振付のレクチャーへ。超特急のライブでは定番のコールがあり、これをマスターすれば、よりいっそうイベントが楽しめる。まず課題曲となった“Burn!”は、7号車・タカシと14号車・ハルが解説役に。この曲はイントロで号車順にメンバー名のコールが入るのだが、途中からスピードが上がり、号車順と言いつつも、最後はハルではなく「タカシやで!」で〆るところに要注意。少々難しいコールだが、さすがはここに集まった8号車。完璧に揃った8,000の声に、メンバーは「ひとりが喋っているみたいなコールだった」と惜しみない称賛を贈る。次の曲“No.1”では、ユーキと12号車・マサヒロが解説を担当。同曲はサビの「君のNo.1」で、それぞれの推しの名前を「〇〇がNo.1」と思いっきり叫ぶコールがある。「どんな呼び方でもいいですよ。カイだったらカイくんとか、カイカイとか、(リョウガを指して)ガリガリとか」と、急に話を振られたリョウガが困惑するも、音源を流しながらのコールは明るくホールいっぱいに響く。この日には「(複数の出演者がいる)イベントの時には『超特急がNo.1』で揃えるのもいいかも」との発想もあった。また、ダンスソロ前の「ハイ!ハイ!」のレクチャーでは、お手本を見せるマサヒロが「ハイ!ハイ!ハイ!……今何回言いました?」ととぼけてメンバーからツッコまれる。3曲目は“My Buddy”となり、この曲では振付を13号車・アロハと4号車・タクヤがレクチャーする。手のひらを体の左右ですり合わせ、ふわりと開くその振付は、ペンライトの明かりと混じって色とりどりの花が咲くようだ。その様子には「完璧」の判定が出る。最後になったのは、新曲“メタルなかよし”。タイトルの通りメタル系の曲調で、ヘッドバンギングのシーンがあるこの曲では、「ヘドバンといえば」という振りから、なぜかヴォーカルであるタカシとシューヤが解説役に選ばれる。「ヘアセットが崩れるくらいの勢いでやってほしい」と言いながらもライブのため髪形を整えてきたファンに、頭ではなくペンライトを振ることを提案する優しさと、「髪が崩れても、カッコいいし、かわいいよ」と甘く囁くふたつの優しさこそ、超特急の魅力のひとつなのだろう。

ここからはライブコーナーへ。アロハが「盛り上がる準備はできてますか~?!」、「コールする準備はできてますか~?!」、「踊る準備はできてますか~?!」と煽る中、まずは“No.1”、“My Buddy”を続けて披露する。直前に予習していたこともあって、コールの声はとても大きい。“My Buddy”では、曲の頭や合間での「Why don’t you 超特急?」コールもぴたりと揃っていた。2曲を終えたところで、リョウガが“My Buddy”のコールを「超特急・してみない? 超特急・してみない?」と歌うも、先ほど披露された際のコールは「超特急・してみない?」ではなく、「Why don’t you 超特急」。それを指摘されたリョウガは「え、責めてるの?」、「ケンカしたいの?」と空気をピリつかせる。そんな場面からやや強引に“メタルなかよし”のフォーメーションに入るが、一芝居打って曲振りしたリョウガ本人も、微妙な空気とイントロ前の奇妙な静寂に思わず笑いを漏らしていた。パフォーマンスの後には、あまりに激しいヘドバンにユーキの赤いジャケットが裂けるという珍事も発生。本人は「リリース初日なのに?!」とショックを受けていた。

ライブコーナーの途中には、“メタルなかよし”を使って会場の8号車とTikTokの撮影も入る。「できる限り嘘みたいに笑ってください!」と振ってカメラマンを呼び出し、撮影は1発で完璧に仕上がった。シューヤは早速動画をチェックして観客へ「みんなもちょっと確認して~!」と見せるが、ステージの上の小さなタブレッから観客が映像を確認できるわけもなく、メンバーから一斉にツッコまれた。「昔から知ってくれている人も、今日初めて来てくれた方も、みなさんの心をキャラメルのように溶かします」イベントもいよいよ終盤。その言葉と大歓声に呼び込まれたのは、新作からの甘いナンバー“キャラメルハート”だった。ハイトーンがとろけて降り注ぐ中を柔らかなステップが躍り、華々しいフィナーレへと向かっていく。最後に超特急はイベント後に“キャラメルハート”のMVが公開されること、当日に発売となったEPがオリコンのデイリーアルバムランキングで1位を獲得したことを発表して、別れを惜しみつつステージを去って行った。

Text:安藤さやか
Photo:米山三郎

超特急 2nd EP『Why don’t you 超特急?』発売記念イベント「超特急してみない?」東京ガーデンシアター セットリスト
01. No.1
02. My Buddy03. メタルなかよし
04. キャラメルハート