erica VANITYMIX 2019 SPRING PICK UP INTERVIEW

erica

■“お薬タイム”“あまのじゃく子”“赤ずきん”等、タイトルも印象深いものが多いですよね?

erica これらもいい意味でシングルっぽくないタイトルでしょ?(笑) 「エッ!?」と目が留まったり。このようなタイトルに出来たのもアルバム収録曲ならではですから。やはりタイトルで中身をバシッと伝えるよりかは、タイトルからこの曲ってどんな内容なんだろう?等、想像を膨らませてもらったり、逆にこの曲ってなんでこんなタイトルだったんだろう?…そうか!と合点がいってもらうとか、その辺りの聴き手があとでいろいろと発見できるというのを今回は大切にしました。

■分かります。タイトルのみならず、楽曲にも余白や行間を大事にした曲たちも見受けられます。

erica 聴き手によって捉え方や感じ方が違う、そんな楽曲にも挑戦してみました。これまではしっかりと忠実に書いていた写実的な風景画に、もう少し抽象的な、いわゆるアーティスティックな部分も少しは織り交ぜられた気がしていて。でも、このようなタイプの曲を入れられたのも、やはりアルバムならではだったんだなと感じました。

■最後に収まっている“あなたへ贈る歌(Fantastic Orchestra Ver.)”はいかがでしたか?

erica 当初はこの曲自体、入れる予定ではなかったんです。でも今回“あなたへ贈る歌2”を入れるにあたり、「この曲も合わせて録り直そう」といった案が出て。実はこれまでもこの歌は何度もリメイクされて作品に収録されてきたんです。だけど、どれも私の歌は歌い直していなくて。最初の私の歌声にバックだけ差し変っていく感じだったんです。これを今回はそれこそ7年ぶりにしっかりと歌い直しました。やはり今だと歌う際に込める気持ちも変わってきていて。おかげさまでキチンと今の歌声や表現力もそうですが、歌い続けて来た今だからこそ込められる気持ちや、感情も一緒に収めることが出来ました。結果、壮大な感じに仕上がり、自分でも驚いています。

■こんなに壮大で音圧やゴージャス感があるのに、そこでもericaさんの歌声が埋もれていませんね。

erica もう、この歌はどんなバックでも決して負けない自信があるんです。それほどこれまで繰り返し歌ってきましたから。なので、どのようなアレンジでも歌い切る自信はありました。

■対して“あなたへ贈る歌2”の方はいかがでしたか?

erica 1曲目に入っているんですが、リピートで繰り返して聴いていると、ラストの“あなたへ贈る歌(Fantastic Orchestra Ver.)”の次にこの曲が始まるので、このエンドレス感や繋がっている感じがたまらなくて。それこそ、この曲は未来を歌った楽曲です。“あなたへ贈る歌”の主人公の女の子が改めてどんな恋をして、どんなことで苦しんで、悩んで、前に進んで、その子がそのあとどうなったかまでを、一度描き直したかったんです。しかもその子の未来とその子が恋をしていた頃の気持ちを両方入れ込んでみたくて。

■その辺りのストーリー感は非常に伝わってきます。

erica 結果的にどんな人が聴いても当てはまる曲になったと思っていて。今恋をしている方も、既に夫婦になっている方も、聴いていてあの頃の気持ちが蘇ってくるでしょうし。主人公にしてもオリジナル曲での健気さは変わらず、そのまま大人になり、だけどどこかあの頃よりも成長して強くなっている、その辺りを描いてみました。この歌もずっと歌い続けていきたいですね。それこそ“あなたへ贈る歌”以上に歌い続けていきたい。個人的には、ずっとこの歌の主人公の女の子は追いかけていきたいんです。これからも第3章、第4章とこの主人公の成長や心の機微を都度都度、歌っていきたいですね。

Interview&Text:池田スカオ和宏

PROFILE
やまなし大使・北杜市親善大使も務める山梨県北杜市出身のシンガーソングライター。「告白」「失恋」「片思い」などをテーマとした楽曲を<告うた>と呼び、10〜20代の女性から大きな支持を集めている。 代表曲“あなたへ贈る歌”が口コミでYouTube再生回数2800万回を超えるなど、新世代のソーシャル型アーティストとしても大きく注目されている。
https://auroraerica.jp/

RELEASE
『告うた3 ~あなたへ贈る歌2~』

告うた3

UPCH-2183
¥3,000(tax in)

ユニバーサル J
2月20日ON SALE