GARNiDELiA『stellacage tour 2021→2022“Duality Code”』ライブレポート@中野サンプラザ 1月23日(日)

GARNiDELiA『stellacage tour 2021→2022“Duality Code”』

「私たちが音楽を続けられるのは、キミ(ファン)が居場所になってくれたから」と、ファンとの絆を再確認したツアースペシャルファイナル!

寒さも更に増してきた東京・中野サンプラザにて、GARNiDELiA『stellacage tour2021→2022“Duality Code”』のスペシャルファイナル公演が、2022年1月23日(日)に開催された。約2年ぶりとなるGARNiDELiAのツアースペシャルファイナル。会場には、新型コロナウイルス感染対策のマスクをしたオーディエンスが、ツアーグッズのペンライトを光らせて今か今かと開演を待ちわびていた。

照明が暗転し、オーディエンスは手拍子とブルーのペンライトでメンバーの登場を待つ。SEが流れ、紫のライトでステージが照らされると中央に青い衣装を身に纏ったMARiAと、ステージ後方にはサポートのバンドメンバー、そしてグランドピアノに前にはtokuが登場した。昨年11月17日にリリースされたニューアルバム『Duality Code』から、“Live On!”でライブはスタート。MARiAはスタンドマイクで歌いながら両手を上げ、手拍子を煽る。「みなさんこんばんは!GARNiDELiAです!東京ただいま!」とのMARiAの言葉に、オーディエンスはペンライトを振って応える。「いくぞ!」とMARiAの掛け声に続いて“True High”を披露、手拍子やジャンプをして盛り上がるオーディエンス。MARiAが身体を上下に大きく振るとオーディエンスもそれに応え激しく頭を振る。そしてステージ左右からダンサーが登場し、“grilletto”“Burning Soul”とアップビートの人気曲を立て続けに歌い、MARiAの「今日は最初から全力でいくよ!!」の言葉通り、会場の盛り上がりは一気にヒートアップした。

「改めまして、GARNiDELiAです!」とMARiAが自己紹介し、tokuも「ツアーファイナル来てくれてありがとうございます!」と続けた。「こんな状況の中、こんなにたくさんのみんなが会いに来てくれて、ファイナルが迎えられて嬉しい!マジで全力で届けていくから、みんなもステージまで想いを届けてね!今日は序盤から懐かしい曲も持ってきてるんだ。」とMARiAが話し“人魚姫”へ。白いドレスを身にまとったダンサーが登場し、水面のようなライトでステージが照らされ、MARiAとダンサーは妖艶なダンスで魅了すると、オーディエンスから拍手が沸き起こる。続いて“aquarium”“ミルクキャラメル”と最新アルバムからの曲を披露し、キュートなダンスにオーディエンスは心弾ませていた。そこでステージの照明が落ち、バンドメンバーたちのインスト曲の演奏をはさみ、黒い衣装にチェンジしたtokuが登場して、グランドピアノで演奏に加わる。MARiAはGARNiDELiAの代名詞とも言える和装風の衣装で登場し、“宵闇胡蝶”“桃源恋歌”と「踊っちゃってみた」動画でも人気の曲を披露した。“桃源恋歌”では、歌詞の中に出てくる「我爱你(ウォーアイニー)」に合わせ、両手でハートを作る振り付けでMARiAとオーディエンスは互いに愛を送りあった。

「もっとみんなで一緒に踊ろう!」とMARiA。続く2021年秋アニメとして評判の高かったTVアニメ「大正オトメ御伽話」のオープニングテーマ“オトメの心得”のサビの振り付けでは、オーディエンスも完璧に振りを合わせ、体を揺らしながらリズムを刻んで踊り、会場はダンスホールと化した。「ありがとう!みんなバッチリだったね!練習してきたんだね!超可愛かったよ!」とMARiAがオーディエンスを褒めると、tokuにも「可愛かったよね?」と聞く。tokuは「多分…可愛かった。久しぶりのグランドピアノで一生懸命に弾いていたから…」とのコメントに会場から笑いが起こる。「次の曲はまだリリースもしていないし、ライブでも初めて歌う新曲!この衣装にピッタリな曲をお届けしたいと思います。」と、ライブ初披露となる新曲“蒼天”を披露した。ブルーのレーザービームで爽快に始まり、会場がブルーに染まると、MARiAは拳を突き上げて力強く歌う。オーディエンスもジャンプしながら盛り上がりに拍車をかける。「さあみんな一緒に踊っちゃいましょう!」と和装風の衣装を着たダンサーたちも登場し、ライブでは定番の人気ナンバー、“極楽浄土”へ。会場全体も一緒になって踊り狂い、まさに宴そのものだ。そこでマイクを片手にtokuがステージ中央に移動し、tokuがボーカルを務める“stellacage”を歌う。手を大きく左右に振りながら「今日は声を出せないですが、みんなで手を振ってください!」との呼びかけに、オーディエンスもペンライトを大きく左右に振って応える。途中GARNiDELiAのツアーグッズに登場するキャラクター、カミサマのぬいぐるみを抱きながら歌うtokuの姿がとてもチャーミングだった。オーディエンスの中にも一緒のぬいぐるみを掲げる人も見受けられた。

ステージの照明が暗転し、ブルーのライトと共に再びバンドメンバーのインスト演奏が始まる。そこに赤と黒の衣装にチェンジしたtokuが登場し、再びグランドピアノで演奏に加わる。続いてMARiAも赤と黒の衣装で登場し、ステージバックの無数のライトが星空のように光り輝く中、“star trail”を披露。オーディエンスは大きく手を振り、それを見たMARiAは頷きながら笑顔を見せる。続いての“further”では、スポットライトに照らされながらしっとりと始まり、MARiAの力強くも透き通る歌声にとても感動し聴き入ってしまった。「悔しい思いをしてきた2年間だった。計画していた事が全部ぶっ壊されてしまって、どうしよう…ってなった」と、コロナ禍での活動に直面した苦悩を語るMARiA。「でも、マスクで顔が見えていなくても、声が出せなくても、みんなの気持ちはちゃんと私には届いてる。あの頃は戻ってこない。だったら最高で最強な今日をみんなで作っていこうよ!」との掛け声にオーディエンスは盛大な拍手で応え“my code”へ。MARiAの思いを受け取ったオーディエンスは、さらにジャンプやペンライトで激しく盛り上がった。「行こうぜ東京!」のMARiAの言葉に続き、“SPEED STAR”“BLAZING”と人気ナンバーで畳み掛け、会場はさらに大盛り上がり。“BLAZING”でtokuはショルダーキーボードを弾きながらステージ前に出ると、MARiAの後ろで背中を向かい合わせて演奏しつつ、最後に大きく拳を振り上げた。

「東京!みんなで一緒に行こうよ!誰も置いて行かないよ!」とMARiAが叫び、“約束-Promise code-”へ。ダンサーたちも登場し、赤いライトに染まるステージで、MARiAは拳を高く掲げ、オーディエンスを煽りながら動き回り、最後はtokuの隣に行き、笑顔を見せながら歌った。「こんな時代だからこそ踊ってやりましょう!」のMARiAの言葉に続き、本編ラストの曲は“G.R.N.D.”。ツアーグッズのタオルを持ち、回しながら盛り上げると、tokuもショルダーキーボードで前に出る。オーディエンスもジャンプしながらタオルを回し、会場のボルテージが最高潮に達したところで「みんな最高だったよ!本当にどうもありがとう!」MARiAの言葉で本編は終了した。

息の揃った手拍子でアンコールを待つオーディエンス。再びバンドメンバーたちとともにGARNiDELiAの2人が登場。ダンサーたちも登場し“アイコトバ”を披露。tokuはショルダーキーボードでステージを左右に移動しながら演奏し、途中tokuの肩に腕を乗せて歌うMARiA。「アンコールありがとうございます!アンコールだから言うけど…ちゃんと練習してきた?(笑)」と、“アイコトバ”で立ち位置を間違えたtokuを問いただすMARiAに会場から笑いが起こった。4年前に同じ中野サンプラザで公演をした際は、客席に降りてこの曲をオーディエンスと触れ合いながら歌ったことを思い出し、「またいつか客席を練り歩ければいいな…」と話した。「次はいつも大切な場面で歌ってきた曲。どんな未来でも歩んで行けますように…」と“MIRAI [Acoustic Ver.]”を歌う。tokuの思いのこもった丁寧なピアノ演奏と、MARiAの心に力強く語りかけてくるような迫力ある歌声に圧倒される。激しく盛り上がる曲はもちろんだが、対局のバラードもGARNiDELiAの魅力だ。歌い終えるとオーディエンスからは惜しみない盛大な拍手が巻き起こる。「ありがとうございます」と深々と頭を下げるMARiA。「今日の公演も開催するか悩んだ。この先もどんな未来が待っているか分からないけど、どんな未来もきっとみんなとなら歩んでいける。今日ここを選んでくれてありがとうございます。私たちが音楽を続けられるのは、キミ(ファン)が居場所になってくれるからです。」と感謝を述べたMARiA。ツアーラストの曲は、以前のインタビューで「私のテーマソング。この曲を歌うためにツアーをやるみたいな気持ち。」とまで言うほど、この2年間の思いを曲に詰め込んだ“Reason”。MARiAはステージを左右に歩きながら、オーディエンスみんなに手を振り、指を指し、コンタクトをとる。「みんなの気持ち全部届いてるよ!」と頷きながらオーディエンスを見渡すMARiA。「今日は本当にありがとう。いつか未来が信じられなくなったら、私を思い出して!改めてライブって最高だなって思いました!だから、まだまだみんなで大きい所に、大きい星に、みんなで一緒に行こうね!」と涙を流しながらオーディエンスと約束を交わした。

最後はライブ恒例の会場全体での写真撮影をし、バンドメンバー、ダンサーを加え全員でステージに並び、MARiAはマイクを置くと、マイクを通さずに「終わりたくないけど、今日は最高で最強の一日になりました!みんなの事が大好きです!ありがとうございました!」と、全員で深々と頭を下げて感謝を伝えた。MARiAとtokuは互いに左右に別れてオーディエンスに思い思いに感謝を伝えたあと、センターで2人でグータッチをして、「また必ず、絶対に会いましょう!」とお辞儀をして本公演は幕を閉じた。コロナ禍でやりたかった事が出来ず、そんな中でもいろいろと模索して作り上げてきた今回のツアー。開催出来るかも危ぶまれる中、見事にツアー完走を遂げたGARNiDELiAはとても輝いて見えた。新型コロナウイルス拡大が早く収まり、従来の声を出しながらの楽しいライブが早く見たいと切に感じるライブだった。

Text:隅内かな
Photo:アンザイミキ

https://www.garnidelia.com/

GARNiDELiA『stellacage tour 2021→2022“Duality Code”』スペシャルファイナル セットリスト
1. Live On!
2. True High
3. grilletto
4. Burning Soul
5. 人魚姫
6. aquarium
7. ミルクキャラメル
8. 宵闇胡蝶
9. 桃源恋歌
10. オトメの心得
11. 蒼天(新曲)
12. 極楽浄土
13. stellacage
14. star trail
15. further
16. my code
17. SPEED STAR
18. BLAZING
19. 約束 ‐Promise code-
20. G.R.N.D.

ENCORE
1. アイコトバ
2. MIRAI [Acoustic Ver.]
3. Reason