『極楽ロード』の時に湯けむりダンスをしてくれたら、その場が湯加減最高の大浴場のようになります。
2023年6月11日にVeats SHIBUYAで行われた公演でライブデビューし、あれから約4ヵ月、GENTLE GUMが10月3日にシングル『極楽ロード』をリリース。GENTLE GUMとは一体どういうグループなのか?メンバー7人が感じている「極楽なひととき」とは何か?さっそく紐解いた。柊いぶき、久峩千明、陽向れお、山田励、高橋祐大、佐野大海、戸田万也の7人に話を訊いた。
■GENTLE GUMは6月11日より活動をスタートしたばかりですが、現状での手応えを聞かせてください。
高橋 GENTLE GUMは、7人のメンバー中4人が以前から活動をしていたグループのメンバーで、そこへ新たに3人が加わり、今の形でスタートしています。結成当初こそお互いのことがわからずに、どこか遠慮しあっている面もありましたけど、結成以来、ほぼ毎日のように一緒に活動をしているから、互いの心の距離感も縮まりましたし、グループとしてのまとまりもどんどん強くなってきていると実感しています。僕自身はもともと違う場所で活動をしていたことから、4人の中に新たに加わった形ですが、やはり最初はどこかみんなに遠慮がありましたけど、今ではすっかり自分らしさも出せるようになりました。
戸田 ここ4ヵ月弱、一緒に日々過ごしてきた中で素直に感じるのが、みんな仲良くてすごくいいグループだなということです。僕も異なるグループから参加したメンバーですが、祐大も言っていたように、変な遠慮がなくなってから一気にお互いの距離感が縮まったなと感じます。
■そうなれたのは、ほぼ毎日のように一緒にいるからですか?
戸田 それもあるし、このメンバーみんなで一緒にご飯に行くことも多いから、そういうところでもお互いの心の距離を縮めてきたんだと感じています。
山田 僕はGENTLE GUMの母体となったグループで活動をしていた側で、以前のグループの時は、今のようにテレビやラジオ、こういった取材などのメディア展開をすることがなく、ライブ活動のみをしていました。でもGENTLE GUMは、早い時期からCDリリースを決めて、ライブ活動と平行して積極的にリリースイベントも続けてきましたし、メディアへの露出も徐々にですが増えてきています。そうやって活動の幅を広げていけていることに、GENTLE GUMとして動いていくことの喜びや強みを感じています。同時にいろんな露出が増えていくからこそ、自分自身も、グループとしても、「しっかりしなきゃ」という意識も強くなりました。
陽向 僕も以前のグループからのメンバーで、GENTLE GUMとしてスタートを切ってすぐに、「CDリリースが決まりました。そこへ向けたリリースイベントを始めます」と、プロデューサーから言われた時は、嬉しさがありながらも、同時に経験がないことへの不安も抱えていました。だけど、新たな展開へと踏み出してみたら、プラスしかないんですよ。とくにリリースイベントはフリースペースやオープンスペースでのライブが中心だから、ライブハウスのみで活動をしていた時には出会えなかった人たちとも多く触れ合えるし、そこでGENTLE GUMのファンになってくださる人たちも増えています。息のあったこのメンバーでやれていることも、すごくプラスだなと感じています。
■だけど、以前よりも忙しくなり、息つく暇もない日々になったんじゃないですか?
陽向 前よりは何倍も忙しくはなりましたけど、その分、充実感も何倍、何十倍と増えているので。
久峩 僕も以前のグループから継続して参加しているメンバーです。以前はCDのリリースまでには至らずに活動を終えてしまったので、このグループは始動して間もないのに、こんなにも早くCDを出せることがすごく嬉しいんです。やはり、形に残せるって嬉しいですからね。このメンバーに出会えたことも、すごく良かったなと思っています。
佐野 僕らはただ仲良いだけではなく、メンバー同士でしょっちゅうミーティングをしては、自分たちでグループの方向性を決めていけているからね。僕は外から加入したメンバーですが、僕も最初こそ探り探りでしたけど、今ではいじって、いじられての関係にまでなっています。
高橋 いじられる方のが多いでしょ。(笑)
■メンバー同士のミーティングが増えてきたことも、自分たちの結束力を高めた要因になっているんでしょうね。
佐野 そこは大きいですね。大体、祐大くんが話を振り出して、そこにメンバーみんなでのっかりだして、気がついたら熱くわちゃわちゃとミーティングに発展しているというパターンが多いですね。
高橋 GENTLE GUMにはグループの道筋を描き出すプロデューサーがいるので、最終的なジャッジはその方が決めているんですけど、グループ自体の活動方針や、やりたい方向性などは、基本的に自分たちに一任されています。だから、まずはメンバーみんなでGENTLE GUMの未来図を描きだして、それをプロデューサーに提案し、改めてプロデューサーの意見も加えた形で煮詰めながら、グループの道筋を作りだしています。ただ言われたままに行動するのではなく、自分たちで道筋を決めた上で活動をしていけるところもGENTLE GUMの魅力だし、強みになっています。
■最後は柊さんですね。
柊 僕も以前のグループから引き継いで参加しています。GENTLE GUMはとにかく濃密なスケジュールで動いています。だから、メンバーとも本当に濃密な時間を過ごしているなと感じています。その濃密な関係が今のチームワークもそうだし、このグループを押し上げている強みになっているんだと僕自身は捉えています。
■確か初ステージが「Veats SHIBUYA」でしたよね?
高橋 そうです。正確にいうと、母体となったグループの周年&解散ライブがそこであり、その日にGENTLE GUMの結成とお披露目をする形でスタートしました。あの時はチケットも完売していたから、本当に良い環境の中でスタートが切れましたが、新規メンバー組はさすがにその環境でのライブには緊張しましたね。
佐野 僕はライブ前になるとソワソワしてしまう性格なんですけど、あの時はとくに椅子にも座っていられないくらい、ずっとソワソワしていました。
高橋 そんな大海を見る度に、僕や万也が「大丈夫か? 落ちつけよ!」と声をかけていじっていたんです。そうするとますます大海が緊張しだすこともあって、そんな彼を見て、他のメンバーたちはリラックスしていくから、大海をいじることでいつもグループ内にはいい空気が生まれますからね。(笑)
■GENTLE GUMの楽曲って、ポップでキャッチーなスタイルが多いですよね?
陽向 そこは前グループの楽曲を一部継承しているからという面もあります。以前のグループは、かわいい系の楽曲を中心に活動をしてきました。当初はその曲たちも継承してライブでも披露していたので、GENTLE GUMもかわいらしい面を強く打ち出し始めたところがありますし、メンバーによっては、そこを魅力にしている人たちもいます。ただ、GENTLE GUMになってから生まれた新曲たちは、より音楽性の幅を広げてくれているのは確かです。とくに今回のシングルの表題曲になった『極楽ロード』は、まさかの「温泉」をテーマにしていますからね。
■『極楽ロード』のMVを撮影したのが銭湯でしたが、みなさんは裸まで披露していますね。
高橋 MVで裸をさらすって普通はないですよね。(笑) 当初はメンバーの中でも身体を鍛えあげている千明と大海は脱いでもいいけど、他のメンバーは脱がないという話だったのが、本番当日に「銭湯を舞台にしているんだから、みんなでお風呂に入ろうよ!」という話になり、全員裸をさらすことになりました……。
佐野 僕は脱ぎたい派なので、全然問題ないんですけどね!(笑)
■でもファンの方々はMVを観て喜んでいるんじゃないですか?
高橋 もう大興奮ですよ!(笑)
佐野 みんな歓喜していたよね。
高橋 とくにかわいい系担当のいぶきの裸のシーンが多めだったから、ファンの方々が大騒ぎしていました。本人もそこはまんざらでもなさそうでしたけど。(笑)
柊 いやいやいや……そんなことないですよ。確かに大海と千明は筋肉質だから脱いでもカッコいいけど、僕も含め他のメンバーはそうでもないから、正直抵抗はありましたよ。ただ、みんなのリアクションが良かったので、そこは救われています。
高橋 映像では下半身を隠すために肌色のスパッツを履いていたんですけど、でも映像をよ~く目を凝らして見ていただけると、それもわかるかも知れないので、ぜひ映像を注視してください。(笑)
佐野 そう、何回も繰り返し見てもらいたいよね。
■1stシングル『極楽ロード』には4曲が収録されています。この中にも以前から継承してきた曲も入っているのでしょうか?
陽向 “Love Me,Kiss Me”が、以前のグループから受け継いだ曲で、他の3曲はすべてGENTLE GUMとして作った新曲になります。
高橋 GENTLE GUMとして一番最初に生まれた楽曲が“SCENARIO”で、僕らのお披露目ライブの時にも披露した曲なんです。それを今回収録できたのも嬉しかったです。
■せっかくですので、収録曲の魅力も語っていただけますか?まずは“極楽ロード”からいきましょうか。
戸田 “極楽ロード”は、歌詞にも「また明日がんばろう」とあるように、心が疲れている人たちに、僕らが元気を届けていく曲です。心を癒す曲だから、歌詞も「温泉」をテーマにしていて、すごく気持ちいい、湯冷めしない曲なのも魅力です。ライブではお客さんたちが一緒に踊ってくれるなど本当に楽しんでいるから、これからもその関係を大切にしていきたいなと思っています。
高橋 簡単な振りを多めにしているから、みんなも真似しやすいのがいいよね。巷では、両手を上げて手をゆらゆらするこの踊りのことを「湯けむりダンス」と言っています。大会場で、フロア中のみんなが“極楽ロード”の時に湯けむりダンスをしてくれたら、その場が湯加減最高の大浴場のようになるから、いつか大きな会場でその景色を作りたいです。この曲は最後に「ほっ」とひと息をつけるところも魅力です。