Kitri VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

Kitri

J-Pop Meetsピアノ連弾。姉妹連弾ポップユニットによる新感覚のポップワールドへようこそ

Kitriは姉のモナと妹のヒナの姉妹からなるピアノ連弾ユニット。ピアノの連弾(一台のピアノを2人で弾くスタイル)に、ノスタルジックで独特の雰囲気を持った歌やコーラス、ハーモニーを乗せた稀有なJ-Pop Meets連弾の音楽を送り出しているユニットだ。クラシックピアノ独特の優雅でエレガント、時に繊細で、時にエモーショナルさを織り交ぜた姉妹ならではの息の合った連弾に乗せ、ハーモニーや歌のバリエーションを楽しませてくれる独特の音楽性が魅力的なKitri。そんな彼女たちが大橋トリオプロデュースによる1st EP『Primo』でデビューした。これぞこれまでになかった新感覚のポップミュージック。この機会に是非彼女たちの音楽の世界へと誘われて欲しい。

■Kitriはピアノの連弾に歌を乗せたこれまでにありそうでなかった音楽スタイルですが、まずはこのユニットの発想から教えて下さい。

モナ 私も妹のヒナも同じクラシックピアノの先生に習っていて、子供の頃にアンサンブルとして連弾をやってみたのがキッカケでした。そこで連弾の面白さを覚えたんです。その後、私は大学でクラシックを専攻するんですが、音楽で生きていきたいとの気持ちを持ちつつも、そこには上には上がいて。ピアノでも歌でも上手な方が沢山いることを実感したんです。そこで、このままでは私にはとうていこのような方々に敵いそうにないと感じ、「だったら誰もやったことのないことをやろう!」と思い立ったんです。そんな中、子供の頃に2人でやった連弾のことを想い出して。姉妹なので声も近いし、歌うこともお互い好きなので、歌を聴かせる連弾ユニットって、もしかしたら誰もやったことがないんじゃないかな?と思い、始めました。

■ヒナさんはお姉さんにKitriに誘われていかがでしたか?

ヒナ 私の方は高校受験の際にピアノを習うのを辞めていたんです。でも、姉からの誘いで連弾をした際に、あの時の面白さが蘇ってきて。発想的にもユニークだし、まずはその音楽性に想像もつきませんでしたから。(笑) そこに何か誰もやったことのない面白いことが出来そうな期待もあり、即OKしました。私も合唱をやっていたので歌うことは元々大好きだったので。

■確かに、ここまで歌を中心とした連弾は私の知っている限りでは聴いたことがありません。

モナ 連弾をしながら歌を届けたい、そんな想いが最初からありました。普通は連弾というとメロディを弾くことが多いですが、Kitriの場合は歌が主なので、メロディを弾く担当も伴奏面を担ったりと2人で伴奏を弾くスタイルなんです。

■今はすごくその両立や同居も見受けられますが、ここまでくるのに試行錯誤等はありましたか?

モナ 最初は難しかったです。当初はピアノも歌も主役にさせたいイメージがあったので。どちらもぶつかり合ったりして…。やっていくうちに今のような歌を主役に、その主役が引っ込んでいる際には演奏が前にといった、メリハリやそれぞれを活かす方向に向かっていったんです。

■連弾というと、かなりお互いの息を合わせないとタイミングがズレたり、演奏もチグハグになってしまう懸念もあり、その辺り大変そうですが?

モナ そうなんです。その辺りをしっかりと合わせて演奏したり、歌わないと一つの曲として成立しないので。お互い協力し合い、相手を尊重し、引き立て合いながら各曲を作ったり、演奏しています。2人でやっと一人前、そんな気持ちで常に演らせてもらっています。

■Kitriの面白さは、クラシックピアノ独特の優雅さや気品、ドラマ性や抒情性と、J-POPやノスタルジック性のあるポップスの融合とお見受けしましたが、何か目指していたものはあったんですか?

モナ 歌の方はどれだけ多くの人に聴いてもらえるかを目指しています。クラシックという概念を離れて、どちらかといったら、自分が幼少の頃より親しんできたJ-POPや童謡、それらを想い出しながら良いメロディを書くようにしていて。ピアノの方はクラシックの際に弾いていたフレーズを想い返しながら作っていくのが楽しくて。それが自然に融合されているといるのが今目指しているところかもしれません。

■楽曲の所々にクラシックの有名フレーズがアレンジされたものも上手くブレンドさせていますもんね。

モナ そうなんです。どれも自分の中にある引き出しから上手く融合させることを心掛けてアレンジをしたり、演奏したりしています。

■歌も儚げな感じがしました。どこかノスタルジーを掻き立てるウィスパー成分が高めの声質というか。

モナ ピアノの演奏はエモーショナルに、歌はどこか冷静にといった気持ちはあります。「歌は軽やかで演奏は情熱的」と周りからおっしゃっていただいている部分もあるので、その辺りを自分たちの良さや特徴と捉えて大切にしています。

■歌うことに関してはいかがですか?

ヒナ 基本、姉が曲を作るんですが、ハモって一緒に歌うのがとても楽しいんです。そこのバリエーションでどう変化をつけたり、曲をよりふくよかにしたり、ドラマ性をもたらせるかはいろいろと考えながら歌っています。

モナ 子供の頃から2人ともハモることが大好きだったんです。ヒナのパートに関してもコーラスと称しつつ、どちらも主な感覚でもあって。どちらもKitriにとっては大事なパートだし存在なんです。なので、ヒナがいないと曲的にはかなり寂しいし、Kitriの音楽として成立していないとさえ言えて。どちらも意味のある歌としての存在を目指しています。元々ハーモニーを聴かせる連弾ユニットを目指していた面もあったので。

■音も基本シンプルでいいですね。

モナ 音を沢山詰め込んだがゆえの音の渋滞に陥らないように気をつけています。その辺りは私もまだ作っていきながら学んでいる最中で。今も聴いてもらいたい歌や演奏、音がキチンと聴き手に分かってもらえる、そんな音楽を目指して、作っては学んでの日々です。