MADKID VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

MADKID×FLOW、初のコラボ曲”Future Notes”に込めた思い。

MADKIDの8thシングル『One Room Adventure』のカップリング曲“Future Notes”にて、MADKIDがかねてより尊敬するアニソンアーティストとして名を挙げている、FLOWとのコラボレーションが実現した。「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」にて、初のコラボを果たした2組。今回はMADKIDのメンバー自身が立ち上げた会社の名を冠した楽曲“Future Notes”にて、作曲にTAKE、作詞にKOHSHIを迎え、コラボ曲を完成させた。
今回はMADKIDのメンバー、YOU-TA、YUKI、KAZUKI、LIN、SHINの5人と、FLOWよりTAKE、KOHSHIの対談を決行。2組の出会いやアニサマの舞台裏、“Future Notes”の制作について語ってもらった。

■まずはTAKEさんとKOHSHIさんのお二人がMADKIDを知ったタイミングと、その印象について教えてください。

TAKE 「Animelo Summer Live(アニサマ)」のプロデューサーの齋藤Pという方が、「すごく面白いダンスボーカルユニットがいる」と紹介してくれたんです。そこでFLOWの“Sign”をカバーしてくれているらしいというのを知って。「なんでそんなおしゃれなダンスボーカルユニットが俺たちの曲をカバーしてるんだろう?」と見てみたら、ダンスもキレキレで歌も上手で、めちゃくちゃカッコよくて。「せっかくだからアニサマで同じ日に出演するならコラボしないか?」と齋藤Pから提案していただいたという流れでした。仲人は齋藤Pでしたね。

KOHSHI それでアニサマ当日に“GO!!!”を一緒に歌うことが決まったんです。こっちからの無茶ぶりみたいな感じだったんですけど、それに乗っかってくれたので、面白いことを面白いと捉えてノリでやってくれるいい子たちなんだなと思いました。

■アニサマ当日にコラボが決まった時、MADKIDのみなさんはどんな気持ちでしたか?

YOU-TA 嬉しい気持ちが一番大きかったです。当初の予定ではセンターステージでマイクを持たずに盛り上げるという役だったので、その場の雰囲気をもっと盛り上げられるようにと思っていたんですけど、急遽一緒に歌うことになって……そこからは動揺が隠しきれなくて。(笑) 「絶対にミスっちゃいけない……!」みたいな感じでした。

TAKE しかもセンターステージだったから、モニターの音も取りづらかったでしょ?

YOU-TA 外の音とイヤモニで半拍くらいズレていましたね……。

TAKE センターステージだとそうなっちゃうよね。ちょうどコロナ禍がまだ続いていた時期で、お客さんも声を出せなかったから、一緒にやらせてもらう上でも、歌ってもらった方がコラボレーション感も増すんじゃないかなと思って提案させてもらったんです。アニサマのスタッフの人たちが一番慌てていたよね。(笑)

■それほど急だったんですね!

TAKE そうなんです。当日のリハ終わりに、「せっかくだったら歌っちゃいなよ!」って。(笑)

KAZUKI 実質ぶっつけ本番ですよね。

YOU-TA ただ、もちろん断る選択肢はなかったので。

KOHSHI 全然断ってもよかったのに。(笑)

■コラボしたことを振り返ってみて、いかがでしたか?

YOU-TA 僕は高校生の文化祭の時にバンドを組んで、“GO!!!”を歌わせていただいたんです。当時は週3とか週4でカラオケに行っていたんですけど、その時必ず“GO!!!”とか“Sign”とか“贈る言葉”を歌っていたので、「誰に自慢しよう?」みたいな、そんな気持ちになっちゃいましたね。(笑) 自分も一応プロとしてやらせてもらっているので、そういう風に思うことって普段はないんですけど、そう思うくらい僕にとってはかけがえのない体験でした。

■以前からMADKIDは理想のアニソンアーティストとしてFLOWを挙げていますが、改めてその理由やどんな部分に惹かれているのかを教えてください。

YOU-TA 僕たちはアニメタイアップをやらせてもらう中で、ダンス×ロックという今の日本の音楽シーンにはあまりないジャンルに行くことになったんですけど、「どういう人を追いかけるべきなんだろう?」と思った時に思いついたのがFLOWさんだったんです。アニメのタイアップもいろいろとやられていますし、ロックなライブのスタイルも自分たちに似ている部分があると思っていて。ロールモデルにさせていただくと言うと少し失礼かもしれないですが、そうするのがいいのではないかと思いました。

TAKE 嬉しいですね。FLOWは今年デビュー満20周年になるんですけど、19年前の『NARUTO』の“GO!!!”からアニメソングをやらせていただくようになって、信じて続けていたことが間違えていなかったんだなと思いますね。やっぱり当時はロックバンドがアニメの主題歌をやることを怪訝に思う人もいたりしたんです。でも自分たちは面白いことをどんどん取り入れて形にしていくスタンスだったし、それが今まで続けられた理由でもあると思うので。それをロールモデルにしてくれる人がいるのはすごく嬉しいですね。

KOHSHI “贈る言葉”から考えると、割りと賛否両論があった時代もあったし、イベントでステージに立った時にハイチュウが飛んでくるみたいなこともあったんですよ。(笑) どこにも属さないで変なことをしているバンドだからこそ、中指を立てられることも多々あったし。でもこうやって自分たちを憧れに掲げてくれる若者が出てきてくれたことも含めて、自分たちがやってきたことは間違いなかったなと感じています。

■お二人は5月20日のMADKIDのホールワンマンライブをご覧になったんですよね。ワンマンライブを見て、どんなことを感じましたか?

TAKE ダンスがキレッキレでした。曲の幅広さもすごく感じたし、彼らが積み重ねてきたものがオールタイムベストというライブで形になっているのを体験できて、非常に良かったです。それこそ今回コラボして作らせていただいた“Future Notes”が初披露された場にも立ち会えて、お客さんと一緒にメンバーみんなが盛り上がっているところを目の当たりにできて、安心したところもありました。

KOHSHI ワンマンライブでMADKIDの歴史を感じました。昨日、一昨日できたものではないものをステージで表現していたのを見て、この子たちも同じように歴史を作ってきているんだなと。すごく良いステージでした。

MADKID ありがとうございます!

TAKE 本当に5人の個性が立っているからこそ、よくこの5人で集まったなと思って。(笑) 個性豊かで面白かったです。

KAZUKI 僕らはLINと僕が高校の同級生だったり、それぞれ知り合いから始まっているんです。事務所で作られたグループとかではないというところが、FLOWさんと少し近い部分でもあるのかなと思っていて。僕らは今8年目を迎えているんですけど、そういうのもグループが長続きできる大きな理由なのかなと思っています。

TAKE そうだね。KAZUKIくんは末っ子キャラなんだよな。(笑) よく尖ったLINくんと一緒にやろうってなったね。(笑) キャラクターがそれぞれあって面白い。

KOHSHI MCでもそれぞれのキャラの違いがより濃く出ているのが面白かったです。

TAKE MCではSHINくんがずっとボケていて……。

SHIN 僕はボケているつもりはないんですよ!(笑)

TAKE え!?天然なの?

SHIN 自分では天然とも思ってないんですけど……。

TAKE だってみんなSHINくんの後のMCしんどいでしょ?俺はSHINくんの後にMCするのは嫌だな。(笑)

KAZUKI やりづらいですよね。

TAKE それをまとめるYOU-TAくんのことを考えてよ。(笑)

YOU-TA 僕もまとめられないです。(笑)

■(笑) 今回、“Future Notes”でMADKIDとFLOWがコラボすることになった経緯というと?

TAKE 齋藤Pが繋いでくれたんだよね。

YOU-TA そうですね。僕らも齋藤Pやレーベルの方にもFLOWさんのことは話していたので、それもあって繋いでいただいて。最初のZOOMミーティングは緊張しすぎてガチガチだったのをすごく覚えています。

TAKE 今日こうやって対面で取材ができるのも時代が進んだなと思いますけど、去年はまだリモートでやり取りしていたんです。楽曲もインターネットを介してデータをやり取りさせてもらって。最初にZOOMで齋藤Pが、「一人ずつ思いを伝えなさい」みたいな。(笑) メンバーのみんなの熱い思いを聞いて、「ありがたいしちゃんとしよう」と感じたのを覚えています。「会社名の“Future Notes”という名前を冠した、自分たちの代表曲として未来に歌い繋いでいける曲にしたい」という話を聞いて、それを我々と一緒に作りたいと言ってくれたことに愛を感じて嬉しかったです。

■“Future Notes”というタイトルは、MADKID側で既に固まっていたんですね。

YOU-TA そうですね。自分たちの会社名の曲をオールタイムベストのタイミングで作りたいと思っていました。

■改めて、「Future Notes」という会社名に込めた思いを聞かせてください。

YOU-TA 「Notes」って、DAWでいうところのひとつひとつの音という意味で、あとは書き記す「ノート」とのダブルミーニングでもあるんです。「未来の音楽を作っていきたい、届けていきたい」ということで「Future Notes」という名前にしました。

■楽曲を制作していくにあたって、MADKIDの熱い思いを聞いて、FLOWのお二人はどんな曲にしたいと感じましたか?

TAKE 齋藤Pに結構明確なイメージがあったんです。「踊れる“GO!!!”にしたい」とのことだったので、MADKIDの持っているダンスの要素を活かしながら、我々の“GO!!!”のように、「みんなを巻き込んで盛り上がれるような曲にしたい」というのが共通のテーマとしてありました。それに沿って曲を作り始めた感じです。それで3曲くらい作らせてもらって、MADKIDのみんなに聴いて選んでもらいました。

YOU-TA デモを送っていただくのが、めちゃくちゃ早かったですよね。

TAKE みんなからの言葉も含めて、イメージは明確にもらえたので、それを音に変換するイメージで作っていって。なので、早かったですね。