Maison de Queen『THE FIRST JAPAN TOUR』ライブレポート@渋谷CLUB QUATTRO

約1年半の旅路から次のステージへ、ライブアイドルの誇りで魅せる東名阪ツアーファイナル。

Maison de Queenが1月9日(金)、東名阪ツアー『THE FIRST JAPAN TOUR』ファイナルとなる東京公演を開催した。2024年のデビューから約1年半、メンバーの卒業や加入を経て、着実にライブ経験を重ねて来たMaison de Queen。満員の渋谷CLUB QUATTROは、6人の歩んできた道をありありと示していた。開演時間になれば、まずはゲストとして「日本ロック界の大判狂わせ」ことHEREが、出囃子と共にプロレスラーの如く登場。マイクを振り回し、派手な照明のもとテンション高く“死ぬくらい大好き愛してるバカみたい”、“はっきよい”、“己 STAND UP”、“ギラギラBODY&SOUL”、“LET’S GO CRAZY”の5曲で場を温める。途中、尾形回帰(Vo)が三橋隼人(Gt)の足を掴んで振り回すジャイアントスイングを披露。観客からどよめきが起こる中、華麗なギターソロが響き渡った。最後まで己のペースにファンを巻き込み突き抜けて、HEREはMaison de Queenにバトンを渡す。ますます熱が上がる会場にSEが鳴り渡れば、バンドセットを引き連れた6人の人影が歓声に迎えられた。

「ツアーファイナル! 声出せますか~?!」パンクでゴシックな衣装に身を包み、“TWISTED”で勢いよく東名阪ツアーファイナルの幕を開けたMaison de Queenは、歓声を殴り拳を突き上、“KILLA”、“TINYDAYS”、“Proud Puppet”、“STAY GOLD”を続けて叩きつける。激しく躍動する観客の向こうで、それをも超えて叫ぶ6人。バンドセットの音圧を押し返す勢いのヴォーカルは、この日に向けロックバンドのヴォーカルとして完璧に仕上がっている。“絶対的、私になる。”では、楽曲を提供したHEREの尾形が登場。尾形はステージにいながらも演者というよりファンの視線に立って踊りまくり、ぁぃぁぃと背中合わせにシャウトした。「改めまして私たち、Maison de Queenです!よろしくお願いします!」6曲を終えて挨拶したMaison de Queenは、「みんなの勢いに圧倒された」と言いながらも照明が作る逆光の中で次々にポーズをきめ、引き連れたバンドのサウンドが降り注ぐ中で“FIND ON ME”に流れ込む。洗練されていながらも激しい歌声で会場を圧倒するぁぃぁぃ、お姫さまのようなかわいらしさの中に無尽蔵の体力とカッコ良さを秘めた星空あずき、艶やかなダンスとストレートな歌声の対比が美しいジェニー、清楚な仕草で激しく歌うもいちゃん、カワイイを押し出しながらゴシックなサウンドに咲く高須賀友香、どこかダウナーな雰囲気が華となる亜門。そんな6人の合図に煽られ、“Jumpin’ Up”でCLUB QUATTROのフロアは揺れる。

ピコピコしたゲームサウンドに始まり、カワイイ掛け声とカッコいい歌声が絡み合う“偶像ファンタジア”、祈るように両手でマイクを掴んだ友香がそっと歌い出す“女神様の言う通り”。“Indication”ではサイケデリックな電飾の中、ぁぃぁぃが拡声器で声を操り、“シュプレヒコール”のコールで手を挙げるオーディエンスの中に、6人の姿は見えなくなる。「今日は最高の日です、本当にありがとう!」と、バンドメンバーを紹介すれば、ライブも終盤。激しさを増すダンスと、それに呼応するフロアは熱狂を帯びていく。“全壊フラストレーション”でステージの狭さを感じさせず悠々と闊歩するMaison de Queenは、その名の通り女王の風格を持っていた。豪勢なサウンドをも跳び越える高らかな歌声に実力を見せた6人。“I MEAN”を終えれば、ライブはあっと言う間に最後の曲にして新曲“Queens”だ。「過去の選択を肯定してくれる」というこの曲。初披露はやや初々しさが残ったものの、美しいシンガロングが揃った。約1年半前、初披露ばかりの舞台からスタートしたMaison de Queenは、今やこんなにもたくさんの老若男女を惹きつけて、力強く歌い踊っている。沸きっぱなしのフロアの応援を受けて華々しくステージを終えたMaison de Queenは、笑顔でステージを去っていった。

ひとりのファンの呼び水に起こった満場一致のアンコール。それに呼ばれたMaison de Queenは、メンバーカラーのシャツに着替えて再登場、「アンコールありがとう!さぁ声出せ!」と“MAKE THE QUEEN”をドロップする。「アンコールありがとうございます。きょうは大切な夜をMaison de Queenにくれてありがとうございます」歌い終えて、ぁぃぁぃは不安もあったこと、ファンの顔を見てほっとしたことを吐露。そして来る4月14日に川崎CLUB CITTAにてバンドセットでのライブも行われることと、さらにはメジャーデビューが決定したことが発表された。「これはやっぱりみなさんが声を嗄らすまで叫んでくれた1日1日があったからこそのチャンスだと思います。ありがとうございます!」ファンへの感謝、支えてくれたスタッフへの感謝、そしてライブアイドルに対する想いを語るぁぃぁぃの声は次第に熱を帯びていく。「もっとやれるんだってことを、みんなに知らせたいんですよ。自分たちがイイじゃんって思えるものを続けて行きたいと思います。そうしていけばこの世界も、まだまだ捨てたもんじゃないって思えるんじゃないかって」「だからアイドルをまたやってるし、やめられないんだと思います。まだまだみんなの力を借りっぱなしだけど、Maison de Queenはどんどん上がっていくので、応援よろしくお願いします」

温かい拍手に包まれる中、最後には「みんなで歌いましょう」と、“Glorious Days”が選ばれる。曲のラストは「最後にジャンプするぞー!せーの!」の合図でフロアを埋めつくす観客が飛び跳ね、曲を〆た。拍手の中、深く頭を下げて、手を振りながら名残惜しげにステージを去っていったMaison de Queen。彼女たちの飛躍や降り注ぐ声援は、与えられたチャンスではなく実力で勝ち取ったものである。その実力を鮮やかに見せつけて、6人は次のステージへと進む。

Text:安藤さやか
Photo:粂井健太

Maison de Queen『THE FIRST JAPAN TOUR』@渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
HERE

01.死ぬくらい大好き愛してるバカみたい
02.はっきよい
03.己 STAND UP
04.ギラギラBODY&SOUL
05.LET’S GO CRAZY

Maison de Queen
01.TWISTED
02.KILLA
03.TINYDAYS
04.Proud Puppet
05.STAY GOLD
06.絶対的、私になる。
07.FIND ON ME
08.Jumpin’ Up
09.偶像ファンタジア
10.女神様の言う通り
11.Indication
12.シュプレヒコール
13.全壊フラストレーション
14.I MEAN
15.Queens

ENCORE
01.MAKE THE QUEEN
02.Glorious Days