みなさんを助手席に乗せ、真夜中にドライブをしている気持ちでいろんなところへ連れていきます。
MIDNIGHT DRIVEは、とても表現力が豊かで心に染みる歌が多いグループだ。その背景を探ったら、メンバーは元CODE-VのSONI(ソニ)、RUI(ルイ)、SOL(ソル)、WOOSIK(ウシク)の4人。なるほど、ずば抜けたセンスの高さも納得だ。そして最新シングル『DAY TO MIDNIGHT』を12月17日にリリース。聴けば聴くほど手元でギュッと抱きしめ、音(思い)の温もりをずっと感じていたい作品になっている。ぜひ、4編の心模様に触れてほしい。
■MIDNIGHT DRIVEというグループ名は、とても響きがいいですね。
SONI ありがとうございます。このグループ名ですが、僕らも30代ですし、ここに至るまでにもいろんな経験を重ねてきたからこそ、このグループでは急ぐことなく、ゆったりとドライブするような気持ちで進んでいこうという思いからこの名前を付けました。僕ら4人とも、以前はCODE-Vというグループで活動していて、2018年の解散後、それぞれがソロとして自分の道を切り開いてきましたが、2023年に再びこの4人で一緒にやろうと集まって、5月29日よりMIDNIGHT DRIVEとして活動を始めました。メンバーみんな10年以上の付き合いで、一番古い付き合いだともう17年来になります。
SOL 僕が初めて日本に来たのが2011年で、その時から数えても、もう13年になりますからね。
■CODE-Vは、早い時期から日本で活動をしていましたよね。
SOL 僕たちは2010年に韓国でCODE-Vを結成して、当時は僕たちが思い描くような活動がなかなか出来ずにいました。それが、日本で行われた「日本でデビューしてしてほしい韓国のグループは?」のアンケートで、CODE-Vが1位を獲得したんです。それをきっかけに、一度日本で行われたイベントに僕らは参加しました。その時に日本のレコード会社の方たちの目に止まり、「一緒にやりませんか?」と誘いを受けたことから、日本での本格的な活動が始まりました。でも、グループは2018年に解散し、SONIも言ったように、それぞれソロとして活動を始めましたが、2023年に再びこの4人が顔を揃えた形になりました。
RUI CODE-Vの頃はダンス&ヴォーカルグループとして活動をしていましたが、4人ともメインでヴォーカルを取れる実力者ばかりだったので、MIDNIGHT DRIVEでは、4人のハーモニーなど、ヴォーカリゼーションを生かしたグループとして活動していこうと決めました。と言っても、ライブではロック系からダンサブルな曲、バラードなど、いろんなスタイルを表現しているので、それに合わせたパフォーマンスもしています。
SOL 僕らはみんな、ダンスも長年磨いてきましたけど、せっかく4人ともメインを取れるヴォーカリストなんだから、そこの魅力をもっと活かそうということになって、ハーモニーを活かした歌をメインに据えたグループとして力を入れてきました。
■それそれの声質の魅力も楽曲に活かしているわけですよね?
SONI もちろんです。この高音域なら誰が得意、このバースのこの表現なら誰が得意というのもわかっていますし、そもそも、全員がどんなスタイルでも歌いこなせてしまうから、楽曲で歌割りを決める時は、自分が歌いたいところを優先して振っています。歌いたいパートが重なった時は、ジャンケンで決めていますけど。(笑)
RUI 確かにジャンケンもするけど、そういう時は一度全員で歌ってみて、その中で一番ピタッとハマった人か担当をすることも多いです。
■シングル『DAY TO MIDNIGHT』には、4曲が収録されています。ここに収録されたのは、ライブで歌い続けてきた曲たちですか?それとも書き下ろしの曲になるのでしょうか?
SOL MIDNIGHT DRIVEとして活動を始めて以降、積極的にライブ活動を行ない、カバー動画も含め、オリジナル曲もいくつかMVやプロモーション用の動画を撮っては、YouTube上にアップしてきました。でも、音源はこれまで一部配信リリースはあっても、CD化は一切してきませんでした。今作に収録された4曲は、どれもライブで歌い続けてきた曲たちです。これを聴けばMIDNIGHT DRIVEのことが全てわかるとまでは言いませんが、それでもMIDNIGHT DRIVEの色が見える4曲を選んで収録しました。
RUI 僕らはMIDNIGHT DRIVEと名乗っています。だからここには「ドライブをする時に聴きたくなる曲」を収録しました。
WOOSIK しかも、どれもライブで聴いて楽しくなれる曲たちばかりです。僕らは「ライブが楽しいグループ」と言われているように、とにかくライブ活動を大切にしています。しかも、MIDNIGHT DRIVEのサウンドプロデュースをしているSONIが、いつもMIDNIGHT DRIVEのライブに似合いそうな楽曲をプロデュースしてくれるので、そこもMIDNIGHT DRIVEの特徴のひとつになっています。
SOL SONIはMIDNIGHT DRIVEの大切な音楽プロデューサーなんです。
SONI うちのメンバーはみんなそれぞれ曲を作れるし、それを強みにしています。僕はみんなの意見や方向性、外部の人に曲をお願いする時に、まとめあげる役割というだけですから。
SOL このメンバーは、CODE-Vが解散してからもそれぞれソロとして活動をした上で、改めてMIDNIGHT DRIVEとして集まったわけですけど、その間にやってきた音楽性がまた全然違うんですよ。そこがこのグループの面白さや、音楽面での幅広さを出している理由にもなっています。僕の場合は、もともとバンド活動から音楽を始めたという理由もあって、ロックをベースにした音楽をやってきました。SONIはポップな要素を持ったHIP HOPやR&B系、WOOSIKはJ-POP寄りで、RUIはポップな要素の強い音楽をやってきました。それらの経験もMIDNIGHT DRIVEの中に反映しながら、でもMIDNIGHT DRIVEだからこその色を出そうと、いろいろなことに挑戦しながら作りあげている最中です。
SONI シングル『DAY TO MIDNIGHT』に収録した曲で言うと、“RISE”と“THANK YOU”は僕が作った曲で、“Close To You”は、CODE-V時代からお世話になっているJUN NAKAMURAさんにお願いして書いてもらいました。そして“Out of the Frame”は、僕の友人の作家チームに書いてもらって収録したので、4曲とも違う色を出しています。
■今作に収録した4曲の中で、“THANK YOU”はMVも制作されていましたが、あのMVは観ていて泣けてきます。
SONI あのストーリーは本当にいいですよね。あのMVには、女優の赤間麻里子さんに出演していただきました。もともとWOOSIKは、赤間さんの出演している「こねこフィルム」が大好きで、よく動画を観ているんですけど、“THANK YOU”のMVを撮ることが決まり、監督さんと内容の打ち合わせをしていく中で、「物語仕立てにしよう」となりました。そこから「誰か出演してほしい人いる?」という話になった時に、WOOSIKが赤間さんの名前を出したところ、監督さんがたまたま赤間さんの事務所の社長と繋がっていて、それで話を振ってくださいました。そうしたら、ご本人からも「出たい」という声をいただき、出てもらうことになりました。赤間さんは僕たちのMVに出演するためにと、わざわざライブを観てくださった上で撮影に参加していただきました。
SOL “THANK YOU”は、感謝の気持ちを伝えた曲で、僕らも感謝の気持ちを伝えたい人たちがたくさんいます。その中でも、とくにファンのみなさんは本当に大切な感謝すべき存在です。だからこそ“THANK YOU”を通して、ファンの方々に感謝の気持ちを伝えたいのはもちろん、MVでもファンの人たちに同じような思いを感じてほしくて、ファン目線の内容にしていますし、僕たちがライブをやっている場面では、実際にファンの人たちにも参加してもらいました。ライブの場面でファンの人たちと目線を交わしあう場面もこのMVの見どころになっています。
SONI 以前からの活動を含め、僕らは本当にファンのみなさんに支えられてここまで歩んでこれました。もちろん、これまでも「ありがとう」と感謝の気持ちを述べてきましたけど、改めて感謝の気持ちを伝えたくてこの曲を作りました。嬉しかったのが、ファンの人たちから「まるで自分の話のよう」、「すごく共感した」という声をたくさんいただけたことで。その言葉がすごく嬉しかったですね。
WOOSIK 僕らがMIDNIGHT DRIVEとして再び活動を始められたのも、ファンのみなさんの愛と応援があったからこそなんです。毎回ライブで“THANK YOU”を歌う時も、その気持ちを込めて伝えています。ライブではみなさんの顔を直接見られるじゃないですか。だからこそ、なるべく一人一人と目を合わせながら“THANK YOU”に込めた思いを伝えています。
RUI “THANK YOU”を初めて聴いた時、すごくメッセージ性があって「この曲、ファンの人たちが聴いたらすごく喜びそう」と思いました。僕らは長いこと日本で活動をしてきたし、これからも日本で活動を続けていくからこそ、改めて今の僕たちの気持ちを伝えられたのも嬉しかったです。
SOL いろんな言葉がある中でも、とくに「ありがとう」は、伝えた人を嬉しくさせる言葉だと思います。“THANK YOU”は、僕たち自身の思いであり、ファンのみなさん一人一人の思いやお話でもあると僕らは思っています。
■シングルの冒頭を飾った“RIZE”には、今のMIDNIGHT DRIVEの決意や未来へ向けた意志を詰め込んだのですか?
SONI 僕らは過去に、グループ内でも多くの出会いと別れを繰り返してきました。それでもずっと離れずに応援してくださる方々がいたからこそ、僕らはMIDNIGHT DRIVEとして新たなスタートラインに立つことも出来ました。「僕らはまたここから立ち上がる」、「日が昇るように、また力強く始めたい」。そんな自分たちの気持ちを伝えたのが“RIZE”です。
WOOSIK “RIZE“には、「太陽が昇っていく」という意味があります。だから“RIZE”には、MIDNIGHT DRIVEとして新たな始まりを告げる思いを込めました。そういうメッセージがみなさんの心にも届いたら嬉しいです。
RUI “RIZE”はリズム感もあって、すごくどっしりとした曲です。僕たちの「もう一度、立ち上がりたい」という気持ちを表すにはぴったりの楽曲になりました。しかも、今回のリリースは僕らにとって、二度目のメジャーデビューなんです。「どんなことがあっても立ち上がる」そんな僕らの気持ちを込めたこの曲を、このタイミングで伝えていけるのも嬉しいです。
SOL みんなも言っているように、ここから新しいスタートを切る、そんな僕らの強い気持ちを込めたのがこの“RIZE”です。僕たちの中にある、強くて熱い気持ちが伝わる内容だから、僕ら自身も歌いながら胸がいっぱいになります。聴いてくれた人たちも、同じように感じていてくれたら嬉しいです。