REAL IDOL PROJECT VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

「気軽に参加できる環境」を作ろうと思ったことが、「REAL IDOL PROJECT」の発足のきっかけ。

総勢38グループ、のべ250名のメンズアイドルたちが参加している巨大なプロジェクト「REAL IDOL PROJECT」。4月2日には、リアルアイドルプロジェクトとして『トキメキUNITED』をCDリリース。C/Wには、参加グループごとに歌う“トキメキUNITED”も収録。全38形態を一気に発売する。4月13日・14日には、8000人キャパの東京ガーデンシアターで、2日間4公演行うイベント「リアルアイドルフェスティバル」を開催。その後も「リアプロ運動会」、「リアプロ学園祭」など、様々なイベントを予定している。今回「REAL IDOL PROJECT」を仕掛けている3人のプロデューサー、A氏、B氏、C氏の3人に、このプロジェクトについて話を訊いた。

■「REAL IDOL PROJECT」が誕生したきっかけから教えてください。

A ここに集った僕、B君、C君、そしてrockfieldの方と一堂に会す機会があり、「今のメンズアイドル界の現状はこうだ」とか、「今のメンズアイドルシーンのままでは大きな夢を描くのは難しい」という話や、「個々の事務所やグループ単位で頑張っていても、大きな日の目を見るのは厳しい。だったらみんなで集まって何かやれば話題になる」という話が上がったことが、このプロジェクトを立ち上げるきっかけになりました。3人ともメンズアイドルシーンに長く携わっているんですが、そこにrockfieldさんも賛同してくださったことから、まずは3人が中心となり、いろいろと外枠や展開を構築していきました。

■「現状のアイドルシーンのままでは、大きな展開へ広げていくのは難しい」という現実があるのでしょうか?

A 現状、どこのグループも主戦場にしているのはライブハウスでのライブ活動になります。たとえメンズアイドルに興味を持っていても、未だライブに足を運ぶのにハードルの高さを覚える子たちはいます。でも、その会場が大きな会場なら、親御さんたちも安心して送り出せますし、本人たちも足を運ぶハードルが下がることは前々から感じていました。かといって、現状のまま個々で活動を続けていても、ライブハウスの規模は大きく出来ても、大きなホールへと進出するのは正直難しいのが現状です。個々では難しくともグループがたくさん集まれば、その環境は広げていける。4月13日・14日に東京ガーデンシアターでフェスティバルを行うことや、たくさんのグループが集まることによって、個々では難しい挑戦のハードルを低くしていけると思ったんです。みなさん「どこそこで花火大会がある」とか、「お祭りがある」と聞けば、気軽に出かけられるじゃないですか。それと同じで、「たくさんのメンズアイドルたちが集まって大きなフェスティバルをやる」とか、「運動会や学園祭をやる」となれば、友達を誘って気軽に足を運びやすくなると思うんです。そうやって気軽に参加できる環境を作ろうと思ったことが、「REAL IDOL PROJECT」を発足したきっかけなんです。それは4月2日にCDリリースする『トキメキUNITED』にも言えることで、たとえばの話、「一つのグループが頑張って2万枚を売り、オリコンのランキングで1位を取りました」となっても、メディアはニュースとしてなかなか取り上げてくれないのが現状です。でも、今回のように38組のグループ、総勢250名のメンズアイドルたちが、(C/Wにグループ毎に歌った“トキメキUNITED”も収録した)同じ曲のCDを38形態同時にリリースするなんて前代未聞のことだし、38組が発売したCDの合計枚数が何十万枚も売れたら、メディアだってきっと注目してくれるし、音楽系のテレビ番組などに出られる可能性だって広がるはずです。今もそうだけど、日々頑張り続けながらも大きな日の目を見ることが難しいこのシーンでも、みんなで力を合わせれば、日の目を見るどころか今のメンズアイドルシーンの印象も大きくプラスに変えていける。その想いや意志を持って今、「REAL IDOL PROJECT」に賛同してくださった方々と一緒に、このプロジェクトを進めている段階です。

B 昨年の夏頃から定期的に話合いを重ねて、今年になってようやく具体的な形として見せていけるまでに整えられました。

C 事務所やグループ単体ではなかなか挑戦しにくいことも、38組という賛同してくれたグループが一堂に会したからこそ、出来る幅が広がったと感じています。配信先行で『トキメキUNITED』をリリースし、TikTokでは公開から2週間で2000件以上の投稿があったように、そこも38組という数のパワーが与えた影響が実際に出ているなと感じています。

A “トキメキUNITED”の歌詞の中にも、「1人の力じゃ敵わないかも だけどレベル1が100人集まればムーブメント」とあります。今回参加したみなさんがその気持ちで活動をしてくれていることで、少しずつですがその言葉を実感する機会も増えています。これも伝えておきたいことですが、今、「CDリリースの販売枚数を発表したり、TikTokでの再生回数がNo.1になったら、そのグループのADトラックを走らせる」という企画も打ち出しています。そのため、グループごとや、そのグループのファンたちも懸命に頑張っている現状があります。正直ランキングを発表する事は葛藤があったんですが、みんなでこのシーンを盛り上げていくためには必要な事だと思い発表する事にしました。数字として表れないとTV出演などは叶わないからです。その代わりファンのみなさんやメンバーが頑張った分だけ見える形で還元できるようにと、その辺もしっかりと考えています。

■メンバーもそうだし、ファンたちのモチベーションを上げていくことも、このシーンの発展や活性化のためには大切なことですからね。

A ファンたちは、コスパを考えた行動もしています。それこそ同じ額のチケット代を払うなら、なるべく長く推しのグループや推しメンの姿が見れた方が良いと考えて行動しています。でも、大きな会場で大勢のグループが集まるフェスティバルとなると、どうしても1グループごとのパフォーマンス時間は限られてしまいますからね。そういうファン心理も理解できています。それでも大きな会場でのフェスティバルを企画したのは、普段と違ったメンバーの姿をファンの人に見てほしいから。いつものライブでは見せられない姿を推してくれる子たちには見せたいというのはアイドルをやっている子は必ず持ってる夢だと思うんです。少しでも自分たちのことを知ってもらいたい!大きいステージに立つ姿を見せたい!夢や希望を与えるアイドルになりたい!そういうメンバーの気持ちをいろんな形で後押ししていくのが「REAL IDOL PROJECT」なんです。夢を追いかけて頑張っているグループやメンバーたちの姿を、ファンたちはもちろん、たくさんの人たちにこのプロジェクトを通して見せていきたいと思っています。

B アイドルに限らず芸能活動をしている中には、限界点や賞味期限を設けて活動をしている人たちもいます。でも、大きな夢を見られる環境を作ることで、長く活動もしていけると思うんです。ファンの人たちだって、推しているグループやメンバーらの活動を長く見続けていきたいはず。だからこそ、こういう環境を作るのはとても意義のあることだと考えています。それに、純粋に「楽しいこと」をやりたいじゃないですか。その場が「REAL IDOL PROJECT」であるなら、そんな嬉しいことはないですからね。

■4月13日・14日に東京ガーデンシアターにて行われる「リアルアイドルフェスティバル」の内容も気になります。

A 各日二部制になっていて、一部は企画性の高い内容で、二部はそれぞれのグループのライブの魅力を楽しんでもらえたらなと思っています。

B 対バン形式のライブの場合、自分たちの推しのライブを見終わったら満足して帰ってしまう人たちもいます。なので、今回のフェスティバルでは出演順をあえて発表することなく、いつ推しグループが登場するのかをワクワクしながら楽しんでほしいし、いろんなグループの個性にも触れることで”推し増し”にも繋がったらいいなと思います。

C 総勢38組も出演するので、グループごとに音楽性も多種多様だからこそ、むしろグループごとにそれぞれ異なるコンセプトを持っているから、それぞれの個性を夢中になって見ていけるんじゃないかと思っています。しかもフェスティバルでは、参加者全員で“トキメキUNITED”を歌おうと思っています。それも大きな見どころになるはずです。

■その“トキメキUNITED”を手がけたのは玉屋2060%さんですが、この曲が生まれるまでの経緯も教えてください。

A 「とにかく明るくて楽しい楽曲を」と思った時に浮かんだのが、玉屋2060%さんでした。依頼をしてみたら快諾してくださったので、「とにかく楽しくてハッピーな曲を」とお願いをしました。今回の曲の制作を行う上で、事前に玉屋2060%さんから「あなたにとってアイドルとは?」など、いくつか質問が書かれたアンケートに答えてほしいというお願いがきました。それに参加するアイドルの方々それぞれが書き込み、集まったアンケートを参考に、彼らのその想いを、玉屋2060%さんがこの曲の中に落とし込んでくださいました。つまり“トキメキUNITED”は、このプロジェクトに参加した人たちの気持ちも汲み取った上で生まれた楽曲なんです。

B “トキメキUNITED”を聴いて面白いと感じたのが、同じ楽曲なのに、38組それぞれのグループごとに歌った“トキメキUNITED』Versionを聴くと、「同じ曲でも、グループによってこんなにも色が変わるんだ」というのを楽しめることです。また、曲中に出てくるラップのパートはとくに、グループごとに特色が出ているから、いろんなバージョンを聴き比べると、グループ毎の個性も見えてきて楽しいと思います。同じく、槙田紗子さんが付けてくださった振り付けも、全グループ同じ振りをしながらも、グループごとに人数が異なるのでフォーメーションが違います。そこからも各グループの個性が見えてきます。そうやって、いろんなバージョンを聴き比べたり、ライブでそれぞれを見比べるのも、”トキメキUNITED”の楽しみ方の一つです。

C “トキメキUNITED”自体、歌謡曲っぽいメロディーラインや、泣きメロを持ったすごく聴きやすい曲です。TikTokに短期間で数多く投稿されたのも、みんなが覚えやすく、振りも真似やすいからです。実際に一度聴いただけで頭から歌が離れないし、踊りも真似したくなる。それくらい強い影響力を与えられる楽曲です。