SAD originals. VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

僕らはまんねり化した活動などしたくない。常に、変化や刺激を与え続けていきたい。

SAD originals.が9月25日にZepp Shinjukuで行った2nd ONEMAN LIVE『EMPiRE HOTEL 2F』。同ライブの模様を、12月25日にライブBlu-ray『EMPiRE HOTEL 2F』としてリリース。そして来年1月には、メンバーの巧海の卒業が決定している。でも嬉しいニュースとして、来年3月25日にEX THEATER ROPPONGIにて『3rd ONEMAN LIVE』が決定。2025年は更なる大きな飛躍を遂げそうなSAD originals.。その魅力を、狼我、巧海、ゆじめろ、陸、ゆうが、りょへ、かおる、じょの8人に話を訊いた。
※この日、きゆうは欠席

■9月25日にZepp Shinjukuにて行った2nd ONEMAN LIVE『EMPiRE HOTEL 2F』公演の模様が、ライブBlu-ray『EMPiRE HOTEL 2F』として完成しましたが、それぞれ見どころを語っていただけますか?

巧海 見どころはいっぱいあるんですけど、まずはこの日が新メンバーじょの初お披露目の場になったことです。ライブの構成面でも、前半はシリアスに、後半には楽しい曲を詰め込んだ形のセットリストの流れを、どうドラマチックに表現するかがポイントでした。その構成や流れも大きな見どころになっています。

かおる 前回の1stワンマンではグループの持つ勢いを見せましたが、今回の2ndワンマンでは、ゆじ(めろ)くんが長ゼリフを決めたり、狼我が指パッチンしていたり、僕がアカペラで歌ったりなど、メンバー1人1人の魅力を見せる演出にこだわりました。その演出部分にぜひ注目してみてください。僕は“愛と花束”という楽曲でアカペラに挑戦しました。僕のアカペラから、みんなが歌う流れへと繋ぐ演出は初めての経験でした。しかもZepp Shinjukuという大きな会場で、大勢の人たちを前にしてアカペラで歌うのは初めての体験だったから、正直怖かったんですけど、その時の模様はMVとして先行公開しているので、気になる方はぜひそちらを観てみてください。滴る汗も気にせず歌いあげたので、自分としては自信を持って歌えたと思っています。

狼我 今回の演出面は、よくお世話になっているプロのダンサーさんにも協力の声をかけ、一緒に作りあげました。結果、他のグループさんではやってないようなクオリティの高い演出を描き出せました。今回のライブではSAD originals.らしいシリアスながらも勢いある姿から始まり、エモさを増しながら新衣裳のお披露をきっかけに一気に華やかさを増します。それによってアイドルらしい楽しさに満ちたライブが描きだされ、最後は笑顔で終えることができました。そういった一つの綺麗な流れを作り上げられたので、表現していく上でのやり甲斐もかなりありました。その裏では、じょを加えた新体制として初めてのライブになるから、メンバーみんな一層気持ちを引き締めてパフォーマンスしたので、その気合も反映した内容になっています。この日は、普段アイドルのライブでは見られないような演出も多く手がけましたが、どれも反応も反響も良かったことが嬉しかったです。とくに楽曲と楽曲の間をダンスで繋ぐマッシュアップと呼ばれる演出方法がとくに評判が良かったので、それも嬉しい手応えでした。それとこの日のライブで初披露した新曲の“悲鳴”では、この曲のMVを背景に流しました。この“悲鳴”は僕が振り付けを担当していて、より表現のレベルを上げたパフォーマンスを描きだしているんですが、それをみんながしっかりと表現してくれたので、きっとこの映像を観たら、SAD originals.の表現レベルの高さを実感してもらえるはずです。

■“悲鳴”は、MV単体としても見てほしい作品ですよね。個人的には、映画「リリイ・シュシュのすべて」のような雰囲気を感じました。

狼我 映画「リリイ・シュシュのすべて」へのオマージュもMVには反映しています。このMVには僕らのパフォーマンスシーンが一つも映し出されていなくて、全員が演じることに徹した内容になっています。なので、ショートムービーを観ているような感覚で楽しめると思います。

ゆじめろ 今回の2ndワンマン公演のコンセプトが「映画」だったので、まさに1本のドラマチックな映画を観ているような感じになっているんです。ライブの始まり方も映画の導入部のようだったし、僕たち9人が物語を彩るキャストとなって展開を作っていくから、本当にワクワクしながらライブを楽しんでもらえると思います。

■ゆじめろさんは朗読するような長ゼリフの語りも担当していましたね。
 
ゆじめろ 今回はかおるのアカペラもそうだし、僕が暗い闇の中で詩を朗読するように語る場面も、観ている人たちを物語の中へ引き込む大切な演出になっていました。僕の語るセリフは、物語の展開を描く上で重要な役割を持っていたから、もし間違ってしまうと物語の流れを止めてしまう懸念もあったので、あの日は本番直前まで楽屋の壁に向かってずっとセリフを繰り返していました。(笑)

じょ 僕は新メンバーとしてSAD originals.に加わりました。この日のワンマン公演が僕のデビューステージで、その日は全部で18曲をお届けしましたが、それまでに歌も振りも全部完璧に覚えなきゃいけなかったので、準備は結構大変でした。個人的には、曲と曲との間を繋げるマッシュアップという演出に新鮮さを覚えたし、ぜひそこに注目してほしいと思います。それと“悲鳴”のシーンは、事前に“悲鳴”のMVを撮影して、そのMVを背景に映しながらのパフォーマンスでした。この曲で僕はセンター的な役割も担いました。ライブの中で見せたみんなの関係を引き裂くようなダンスパフォーマンスの場面が僕の見どころになっているので、そこにも注目してみてください。

 僕がアイドル活動を始めた時、最初に「ワンマン公演をやりたい」と思ったのがZepp Hallでした。今回はZepp Shinjukuという憧れだった場所でワンマン公演を行い、一つ夢を叶えられたのが個人的にはすごく嬉しかったです。演出面では、ライブの始まりを告げた“NiA は死ぬことにした”の時、背景の大きなスクリーンにリリック映像が流れます。僕がSAD originals.に入ろうと決めたのは、人が心の中で叫ぶ痛みや苦しみ、悲しさを抱いた感情を歌にして届けているグループだったからです。今回はそれを体現した演出だったからこそ、映像を見る時は背景の歌詞と僕らの歌声を重ねて観てほしいです。続く“新世界より戦いが消えた日”からは、僕らが歌う時に見せる感情的な表情をカメラが細かく追いかけます。ぜひその表情もしっかり観てもらえたら嬉しいです。全体の流れとしても、シリアスから、エモい、楽しいまで、SAD originals.の持ついろんな表情を一気に味わえますし、曲の世界観に合わせてメンバーの表情が次々と変化していきます。衣裳もアンコールを含めて3パターンあるので、そこにも注目してください。

ゆうが SAD originals.の1stワンマン公演では、SAD originals.の持つ体力自慢の面を見せようと、ノンストップで駆け抜けるライブを作り上げました。今回はSAD originals.の持つ世界観を表現する公演を形作りました。みんなも言っていたように、シリアスな雰囲気から始まり、最後はSAD originals.の持つかわいい面も見せていくように、SAD originals.の持ついろんな表情が味わえる公演になりました。曲と曲の間を踊りで繋ぐマッシュアップという手法など、SAD originals.でしか観られない演出もたくさん盛り込まれているので、「SAD originals.だからこそ」という面を味わってください。個人的には振り付けを担当した“代表曲”が、この日初お披露目だったから、とくに印象深く想い出に刻まれています。

りょへ 僕は今回のワンマン公演に描き出した世界観がすごく好きなんです。最初に目隠しをした姿で登場する場面など、まさにドキドキする映画の始まりのようじゃないですか。シリアスでカッコいい姿から始まり、後半にはかわいい曲なども歌いながら、アイドルらしい明るい姿に変わっていく。その展開をぜひ楽しんでください。個人的には、後半に登場する「メンバープロデュース衣裳」姿になった時の、それぞれの衣裳姿も注目ポイントだと思っています。自分でプロデュースしたからこそ、僕の着ていた衣裳も大好きですけど、個人的にはかおるが着ていた小型恐竜のような衣裳が大好きです。

かおる 自分の中では病院っぽさというか、患者さんを意識していたんだけどね。(笑) 普段から衣裳でも私服でも着ることのない白の服をあえてチョイスしました。僕は普段から短パンが好きなので、この衣裳でもしっかりと足を出しています。

■他のみなさんの衣裳のポイントも教えてください。

りょへ 僕は中国とのハーフという理由もあって、チャイナ柄やチェック柄が好きなんですけど、今回の衣裳でもそれを取り入れています。後ろには自分の名前も入れました。

ゆうが 僕は大好きな韓国のアーティストさんをイメージしたレザー系の衣裳でした。メンバーカラーの水色も盛大に使っています。

 自分は「王道」がコンセプトです。強そうだけど品があるようにと、黒でシックにまとめながらもシルバーのアクセサリーでアクセントをつけてみました。あと背中にマントも付けています。

じょ 自分が衣裳で意識したのは、丈の長さです。僕は撫で肩なので肩パットを入れて、体型が綺麗に見えるような工夫もしています。

ゆじめろ 僕のテーマは「星の王子様」です。なので、いろんなところに星のマークを入れました。背が低いから、その分シルエットを綺麗にと心がけました。この衣裳は自分でデザイン画を描き、衣裳さんに渡して綺麗に整えていただきました。帽子もこの衣裳を着る上でのポイントになっています。

狼我 ステージ映えすることを考え、金色をアクセントに入れたギラギラで真っ赤な衣裳姿にしました。しかも服の丈を短くしてワイドパンツを履いたのと、僕のイメージアルニマルが狼だからこそ、服にはファーも取り入れています。

巧海 巷では話題ですが、地球規模ではまだ僕がお尻の小さいエロい男だと知られていないので、今回はエロめの衣裳にしています。(笑)