清水美依紗 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■清水さんは作詞するにあたって、自身の実体験や経験したことを元に作品にしていくのと、なにかモチーフがあって、それを元に物語を創作して作品にしていくのとでは、どちらが向いていると思いますか?

清水 やはり実体験の方が向いていると思います。それってすごく怖いことでもありますけどね。でも、フィクションの世界で歌を歌うというのはミュージカルでできるので、自分の歌手活動では、リアルな姿というか、リアルな歌声を届けていきたいというのはあります。

■“Wave”のミュージックビデオも拝見させてもらいましたが、MVの注目ポイントを教えてください。

清水 撮影で海辺を歩いている時に、ピンク色っぽいお花が出てくるんですけど、それがジャケット写真にも使われているお花と似ているんです。全く意図していたわけではなかったんですけどね。ジャケ写がピンクのお花なのには意味があって、“Wave”に「日常の中で喜びに触れて 見えない感情が押し寄せるたびに 幸せになっていいのだろうかと 普通にわらって 優しさに抱かれて」という歌詞があるんですけど、私は父のお葬式の時に、本当に見えない感情に押し潰されそうになって、あんな感情になったのは初めてだったし、今までにないくらいに怖い感情になって、悲しい以上のなにかに支配されそうになって、なにも感じたくないからお葬式では一度も泣けなかったんです。それからも感情を押し殺して普通に笑っていたんですけど、お葬式を出て、外を散歩していたら、その時に本当に素敵なお花に出会って、優しさに抱かれたような気持ちになったんです。小さな幸せをくれたそのお花に対して、強く感じるものがあったので、今回のジャケ写にしたんですけど、MV撮影でたまたま海辺を歩いていた時に、種類は違うと思うんですけど、とても綺麗な花が咲いていたので、ぜひそこに注目してもらいたいなと思います。

■たまたまだったんですね。素敵なエピソードですね。他にMV撮影でのハプニングや裏話などもあったら教えてください。

清水 とっても汗をかきました。(笑) タイでの撮影だったんですけど、向こうはものすごい暑さで、建物の中は涼しいんですけど、外がヤバいくらいに暑くて……。(笑) その寒暖差でまた汗をかきましたね。

■アイスを食べていても暑かったですか?(笑)

清水 そうですね。暑かったからアイスはとても美味しかったです。(笑)

■先ほど、今作で描かれていた「Wave」というのは「感情」のことだと言っていましたが、最近「感情」が揺さぶられるような出来事はなにかありましたか?

清水 私はよくXで「清水は強い子」とつぶやくんですけど、ある方に「清水は強くなくてもいいよ」と言ってもらったんです。私は本当にいつも人に言われて気づく自分の姿というのが多くて、自分ではまったく自分自身のことが理解できていないんですよね。(笑) なので、自分では無理しているつもりは全然ないのに、近い存在の人から「無理しているよ」と言われることもあって、そういう時に、自分を奮い立たせるために「清水は強い子」と言っていたけど、「清水は強くなくてもいいよ」と言われて、「あ、そっか。別に強くなくてもいいんだ」とシンプルに思えて、感情から開放されたような気がしました。

■今年の9月には清⽔美依紗 Solo Tour『Roots』を開催することも発表されましたが、それに向けての意気込みを聞かせてください。

清水 この前初めてのツアーが終わったばかりだけど、早いものでもう2回目のツアーとのことで、前回の『Cherish』と比べても、次のツアーではまた新しいライブを更新できればと思います。それで言うとお喋りも得意ではないので、MCももっと上手くお話できればと思いますし、MCから曲につなぐ時も、もっと上手く曲紹介ができればいいなと思います。そのためにも他のアーティストさんのライブを観に行ったりとか、自分のライブ映像も見返したりして、「もっとこうやって話した方がよかったかも」と反省したりもしています。今後はそういった部分も大事にしていきたいなと思います。

■ライブで歌う際に気をつけていることや、意識していることを教えてください。

清水 楽しむことを忘れないことですかね。どうやっても緊張はするものなので、もうステージに立っちゃったら、楽しむだけだと思っています。いろいろなことをグルグル考えても仕方がないので、とにかく楽しんでやることを意識しています。

■今年もあっという間に半分が過ぎましたが、今年中にやっておきたいことや、やり遂げたい目標を教えてください。

清水 スカイダイビングですね。と言っても、もうこれ一昨年くらいからずっと言っているんですけど、全然達成できていないんですよね……。(笑) どうしても舞台があったりとか、ライブがあったりとかすると、やっぱり万が一のことがあったりすると困りますからね。(笑) でもそれ言っていたら一生できないと思うので、今年こそは飛ぼうと思います!冬の方が空気が澄んでいていいと聞きますしね。

■でも冬はめっちゃ寒そうじゃないですか?上空の方は特に。(笑)

清水 確かに……。(笑) でも今はやらないといけないことが詰まっているので、それをこなしていくうちに、またやりたい事とか夢がどんどんと広がっていくと思うので、今の活動に関しては目の前のことを精一杯やって楽しむということを大事にしたいと思います。

■今後、音楽活動以外でやってみたいことや、挑戦してみたいことはありますか?

清水 いっぱいありすぎて……。しかも音楽活動を諦めないとできないようなことばかりで。(笑) 

■あはは!手軽にできるようなことではないんですね!(笑) 人生ごと方向転換しないとできないんですか?そこまで壮大なものじゃなくてもいいですよ。(笑)

清水 それくらい広く人生を見ている方がいいかなと思っていて。(笑)

■ちなみにひとつ挙げるとしたら、どんなことがあるんですか?

清水 Disny作品の声優、やってみたいです!これは本当にやってみたいですね。言い続けていたらいつかできますかね?(笑)

■いつか叶うといいですよね。将来の展望としては、どんなアーティストになっていきたいですか?目指している目標のアーティストとかはいたりしますか?

清水 私は昔からアリアナ・グランデさんが大好きで、シンガーでありながら女優もやられているし、次回作だと映画「ウィキッド」のグリンダ役も決まっていて、とても憧れています。私も幅広く活躍できるアーティストになれたらいいなと思っています。ミュージカルでもいろいろな役を通して自分の表現を届けていきたいです。

■最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

清水 今回の“Wave”は、アニメのエンディングで聴いてくれる人方もいると思いますし、またミュージックビデオや楽曲を知って聴いてくれる方々もいると思いますが、きっと聴いてくれた人それぞれで違う感じ方をすると思いますし、受け取り方も人それぞれだと思います。それも踏まえて、感じちゃいけない感情はないというか、すべての感情は感じるためのものなので、そう受け入れてもらえたら嬉しいなと思います。ぜひ素敵なアニメと一緒に聴いてもらって、ほっこり温かい気持ちになってもらえたら嬉しいです。

Interview & Text:土谷拓史

PROFILE
三重県鈴鹿市出身の歌手・ミュージカル俳優。2021年、ディズニーのグローバルな祭典「アルティメット・プリンセス・セレブレーション」の日本版テーマソング「Starting Now~新しい私へ」の歌唱アーティストを務める。2022年メジャーデビューシングル「High Five」をリリース以降、歌手としての活動を続けながら、同年9月、ミュージカル『フィスト・オブ・ノースター~北斗の拳~』にてミュージカルへ初挑戦。2023年夏にはブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』に出演し、2024年2月から行われた『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』に出演。2024年5月には自身初のSolo Tour『Cherish』を開催。今秋には自身二度目のSolo Tour『Roots』の開催が決定しており、2024年冬からミュージカル『レ・ミゼラブル』にエポニーヌ役で出演予定。
https://www.universal-music.co.jp/shimizu-miisha/

RELEASE
『Wave』

配信デジタルシングル
https://shimizu-miisha.lnk.to/wavePR

Virgin Music
7月2日 ON SALE

MUSICAL
『レ・ミゼラブル』
ジャン・バルジャン:吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔★
ジャベール:伊礼彼方、小野田龍之介☆、石井一彰☆
ファンテーヌ:昆夏美☆、生田絵梨花☆、木下晴香★
エポニーヌ:屋比久知奈、清水美依紗★、ルミーナ★
マリウス:三浦宏規、山田健登★、中桐聖弥★
コゼット:加藤梨里香、敷村珠夕、水江萌々子★
テナルディエ:駒田一、斎藤司、六角精児、染谷洸太☆
マダム・テナルディエ:森公美子、樹里咲穂、谷口ゆうな
アンジョルラス:木内健人、小林唯★、岩橋大☆
★:初出演 ☆:役替わり出演
※詳細はキャストプロフィールをご参照ください。
■帝劇公演:2024年12月20日(金)本初日〜2025年2月7日(金)千穐楽
※プレビュー公演:2024年12月16日(月)〜12月19日(木)
■2025年全国ツアー公演:
大阪公演:3月2日(日)~3月28日(金) 梅田芸術劇場 メインホール
福岡公演:4月6日(日)~4月30日(水) 博多座
長野公演:5月9日(金)~5月15日(木) まつもと市民芸術館
北海道公演:5月25日(日)~6月2日(月) 札幌文化芸術劇場 hitaru
群馬公演:6月12日(木)~6月16日(月) 高崎芸術劇場
製作:東宝
https://www.tohostage.com/lesmiserables/