半端ない熱量と気合を全部詰め込んだミニアルバムになった。
お祭り系アイドルグループFES☆TIVEが、9年振りとなるミニアルバム『QUEEN OF IDOL』を11月19日にリリース。今年の4月から3名のフレッシュな新メンバーが加入し、8人体制としてスタートし、今年も夏の大型フェスでは常に中心的存在となっていたFES☆TIVE。今作は2025年FES☆TIVEの集大成的作品で、リードトラック“沼落ちスパーリング”は、お馴染みMedansy氏やIMAKISASA氏が手掛けたライブで盛り上がる安定の楽曲。その他、SILENT SIRENの楽曲を手掛ける作家クボナオキ氏や、真っ白なキャンパス“SHOUT”を作曲した古屋葵氏ら、豪華作家陣が参加した渾身の作品となっている。
今回は新メンバーの星乃ななみ、小柴あいり、七瀬あいの3人に、今作の制作についてや、来年1月5日にKanadevia Hall(旧TOKYO DOME CITY HALL)にて開催されるワンマンライブに向けての意気込みなど、いろいろと話を訊いた。
■今回の取材は新加入したメンバー3人ということで、まずは自己紹介からお願いします。せっかくなので自己紹介と一緒に最近気になっているものも教えてください。
小柴 オレンジ担当の小柴あいりです。最近気になっているのは劇場版『チェンソーマン レゼ篇』で、実は明日観に行きます。(笑)
星乃 白色担当の星乃ななみです。気になるのは排水溝を掃除する泡がモコモコってなるやつです。(笑) 最近私の中で掃除ブームなので、それがすごく気になっています。
七瀬 赤色担当の七瀬あいです。私も被ってしまうんですけど、気になっているのはチェンソーマンの映画です。
■ちなみにオレンジと赤は、卒業した青葉ひなりさんと土光瑠璃子さんという、とても個性の強いメンバー二人のメンバーカラーだったので、それを引き継ぐのはプレッシャーじゃなかったですか?
小柴 私は元々青葉ひなりちゃん推しで、憧れの存在だったんです。だから自分の担当カラーが発表された時は、「まさか自分がオレンジ!?」となりました。ファンの方たちも
みんなひなりちゃんは唯一の初期メンバーだったので、「オレンジは永久欠番になるのかな?」と思っていた人も多かったと思うので、すごいプレッシャーと不安もありました……。最初はやっぱり怖かったんですけど、お披露目ライブでステージに立ってみたら、みなさんすごく優しく受け入れてくださって、「新しいあいりーぬのオレンジも楽しみ」と言ってもらえたので、自分なりにオレンジをしっかりと引き継いで頑張っていこうと思いました。
七瀬 私もプレッシャーはありました。TikTokで「FES☆TIVEの次の赤色はどんな子に入ってほしい?」という話題を話している人がいて、たまたまその動画を見てしまったんですけど、その時はすでに私が赤色担当と決まった後だったので、「あぁ、自分の事だ!」と思って、めちゃくちゃプレッシャーを感じました……。でも土光瑠璃子さんの7年を越せるように、これから一生懸命頑張っていこうと思っています。
■いいですね!期待しています。FES☆TIVEはお祭り系アイドルがコンセプトだと思いますが、みなさんがFES☆TIVEに加入しようと思ったきっかけを教えてください。
小柴 私は以前にもアイドル活動をしていたんですけど、その時からFES☆TIVEがずっと大好きで、「一番好きなアイドルグループは?」と聞かれたら、すぐに「FES☆TIVEさんです!」と答えていたくらい大好きだったんです。そんな中、その前のアイドルが去年の10月に現体制終了となって、今年に入ってすぐにタイミングよく「FES☆TIVE新メンバーオーディション」が開催されるとのことだったので、チャンスだと思いすぐに応募しました。私自身もまだアイドルを続けたいという気持ちがあったし、大好きなFES☆TIVEに入れてすごく嬉しかったです。
星乃 私は元々ライブアイドルが好きで、FES☆TIVEをはじめ、まねきケチャさんや、白キャン(真っ白なキャンバス)さん、群青(群青の世界)さんなどの対バンライブによく足を運んで直接ライブを観ていて、その頃からFES☆TIVEの楽曲が大好きだったんです。それで私もいろいろな縁があってアイドルになれて、夢を追いかけていく中で、TikTokを毎日投稿するというのをやっていた時に、今のプロデューサーさんの目に留めていただけて、そこからのご縁でFES☆TIVEのオーディションを受けさせてもらって、加入させていただきました。
七瀬 私はFES☆TIVEのメンバーの八木ひなたちゃんからのスカウトで今回のオーディションに参加させてもらって、加入させてもらいました。もちろん前からFES☆TIVEは知っていて、ライブも観させていただいたこともあったので、声をかけてもらって、「まさか自分が……?」と思いましたけど、今は加入できてすごく嬉しいです。
■今年の4月に現在の新体制になりましたが、新しく加入したみなさんは、FES☆TIVEに加入する前のイメージと、実際に加入してみて、なにかギャップはあったりしましたか?
小柴 いい意味であんまりギャップはないです。元々FES☆TIVEはお祭り系アイドルで、ライブはいつもみんなでワチャワチャしていて、「すごく楽しそうだなー!」と思っていたんですけど、加入してみたらファンの人たちもみんな温かくて、メンバーもみんな仲良しで、本当に優しい人たちの集まりで、想像以上に温かい場所で嬉しかったです。
星乃 私も大きなギャップはないんですけど、メンバーの仲の良さとか、裏での努力とか、ステージから見えるお客さんたちが楽しんでいる笑顔とか、そういうのは想像を遥かに超えていたので、全部がいい方向に思えるギャップはありました。
七瀬 私もそんなにギャップは感じていないんですけど、すごくメンバーがいい人たちで、こんなにいい人が8人も集まるのは本当にすごいなと思いました。(笑) もっとみなさんに知ってもらいたいくらい仲がいいので、それがいいギャップだったと思います。
■みなさんがFES☆TIVEとして活動を始めてから半年が過ぎましたが、今までで一番思い出に残っている出来事はなんですか?
小柴 私はFES☆TIVEに入ってから初めて海外に行ったんです。それまで行ったことがなくて、初の海外遠征がインドネシアだったんですけど、その時に八木ひなたちゃんと同じ部屋だったんです。FES☆TIVEはメンバーみんな敬語は無しにしようというルールがあるんですけど、やっぱり最初は敬語がなかなかとれなかったんです。でもその遠征の時は海外マジックだったのか、ひなたちゃんが「朝食めっちゃいいらしいよ!」と言ってくれたのに対して、「マジで!?」と普通に返事してしまって。(笑) それがきっかけで敬語もとれたというエピソードがすごく思い出に残っています。
星乃 なかなか一番を決めるのは難しいんですけど、やっぱり夏フェスが思い出に残っています。自分が成長できたきっかけをくれたというか、憧れのステージの上でFES☆TIVEを全身で感じながら、観てくれるみなさんもFES☆TIVEの曲で集まってきてくれて一緒に盛り上がってくれていたし、加入して数ヶ月しか経っていなかったけど、大トリを務めさせていただいたりなど、不安と葛藤しながらも人生一の思い出を作れた初めての夏だったと思います。
七瀬 私も夏フェスが一番思い出に残っていて、FES☆TIVEといったら夏のイメージがすごくあったので、今までは画面で見ていたFES☆TIVEのライブを、今度は自分が見せる側になってパフォーマンスできたのが嬉しかったです。それに画面で見るよりもみなさんの盛り上がり方が本当にすごくて、いい思い出になりました。
■今のFES☆TIVEが他のグループに「ここは負けない!」と思うポイントを教えてください。
小柴 ライブアイドルって他にもたくさんいると思うんですけど、その中でもFES☆TIVEのライブは、お客さんの横移動だったり、肩組みだったり、本当に物理的に一体になっているようなライブがすごくて。(笑) そういう一体感はどこにも負けないなと思います。
星乃 ライブはもちろん同意見なんですけど、メンバーも関わってくれるスタッフさんもFES♡TIVER(FES☆TIVEのファンネーム)さんも含めて、人の良さだと思います。みんなすごく優しくて、それも「人に優しく自分に厳しく」みたいな感じで、本当にFES☆TIVEに入ってから、いい出会いに恵まれているなと感じています。
七瀬 私もライブの一体感はすごいと思うんですけど、メンバーみんなのビジュアルも可愛いすぎだと思います。(笑) 「FES☆TIVEってこんなに可愛かったっけ?」という声もたくさん聞くので、ライブもいいのにビジュアルもいいなんて、いいところたくさんなので、そこは他のグループには負けないと思います!
■いよいよミニアルバム『QUEEN OF IDOL』がリリースになりますが、今作が出来上がった今の率直な感想を聞かせてください。
小柴 今作にまさかこのSEの“QUEEN OF IDOL-Overture-”と、“レフト⇔ライト”が収録されるとは思っていなかったので、すごくびっくりしたんですけど嬉しかったです。ファンの人たちからも「SEや“レフト⇔ライト”がサブスクで出ないかな?」という声をたくさんいただいていたので、早くみなさんに届けたいなと思いました。
星乃 私のアイドル人生で初めてのCDだし、それもシングルではなく、こんなに豪華なミニアルバムという形でリリースできることがすごく嬉しかったし、夢が叶いました。いろいろなタイプの曲があって、広く楽しんでもらえる作品になったので、1曲1曲の感想とかを語り合いながらファンの人たちと楽しみたいなと思いました。
七瀬 今作は全部曲が良くて、個性豊かな曲が揃っているので、たくさんの人たちに聴いてほしいなと思いました。
■それでは収録曲についても詳しくお話を聞ければと思います。1曲目はインスト曲の“QUEEN OF IDOL-Overture-”なので、2曲目の“沼落ちスパーリング”はどんな曲になりましたか?
小柴 この曲は今作の表題曲で、MV撮影もしたんですけど、「今の現体制のFES☆TIVEはこうだぞ!」という熱い気持ちをぶつけた曲といいますか……振り付けもたくさんパンチやアッパーをしていたりして、ガッツを表した曲なので、今のFES☆TIVEの力強さをいっぱい届けられたらなと思います。
星乃 私は曲を聴く時に歌詞に注目するんですけど、最初にこの曲の歌詞を見た時は、「細かいこたぁ知らんけど君が好きだ!」とか、まっすぐに伝えたいという気持ちが大きかったんですけど、よくよくこの曲を聴いていくうちに、今のFES☆TIVEメンバーの自分たちに言い聞かせるような曲だなとも思えてきて、「狂っててもぐちゃぐちゃでもむしろそゆとこが好きだ!」とか、そういう気持ちでライブをしていきたいなと思うし、今までもそうだったのかなと思うので、そんな私たちを勇気づけてくれる曲だなと感じました。
七瀬 私も「狂っててもぐちゃぐちゃでもむしろそゆとこが好きだ!」のところが好きで、ライブをしていたら汗だくになるし、ぐちゃぐちゃにもなるけど、ファンの人もみんなぐちゃぐちゃになって楽しんでくれているので、そういうところが好きだし、すごく共感しました。
■ちなみにこの曲は先ほど言ってくれたように、MVがすでに公開されていますが、MVの見どころや、撮影時のエピソードなどがあったら教えてください。
小柴 MVの中にメンバーみんなで晩餐しているシーンがあるんですけど、そのシーンはメンバーみんなの個性がすごく出ているなと思うので、ぜひ注目して見てほしいです。ワインみたいな飲み物で乾杯している人もいれば、すごくおっきなケーキを頬張っている人もいるので。(笑)
星乃 すごくピンポイントになるんですけど、1サビ前のひなたちゃん(八木ひなた)の「ラブアッパー」と言うところと、2サビ前のあいちゃん(七瀬あい)が「ラブキックー」と言うところが本当に大好きで、ライブ中にやるのも好きなんですけど、MVではそこがソロで抜かれているので、かわいすぎて何回も繰り返しそこだけを見ちゃいます。(笑)
七瀬 私はFES☆TIVEのMV撮影といえば、YouTubeにMV撮影の裏側の動画があがっていて、それを見るのがすごく好きだったんです。それを予習してから撮影に臨んだので、「これ動画で見たやつだ!」と思いながら撮影しました。(笑) このMVは群馬県のロックハート城で撮影したんですけど、いろいろな人が来ていて、カップルの人とかもいたし、可愛いワンちゃんもたくさんいました。そこはドレスを借りてプリンセス体験ができるんですけど、ワンちゃんたちもドレスを着ていて、めっちゃ可愛かったです。私たちはそこでレンタルで選んだドレスではなかったんですけど、こはるちゃん(辻こはる)が観光で来ていたお客さんに、「すごく素敵な衣装ですね!」と褒められていてちょっと面白かったです。(笑) アイドル衣装なんですけどね。
■続いて3曲目は“絆∞(アンリミテッド)”ですが、この曲は新生FES☆TIVEのテーマソングみたいな曲ですよね。この曲の聴きどころも教えてください。
小柴 私は個人的にこの曲はFES☆TIVEの曲の中でも1、2を争うくらい好きな曲なんです。歌詞の中にも「伝説のアイドルクイーン!」と出てくるし、今作のアルバムタイトルである『QUEEN OF IDOL』にも繋がっているので、「これから私たちはアイドルの中のトップを目指していくぞ!」という意思が込められていると思うので、この歌詞を見ながらあらためて頑張らなきゃなと決意しました。
星乃 私も2番のサビの歌詞で「決意を胸に!行くぞ!」というところと、その前の「常に狙うのはそう!栄光のアイドルドリーム!」というところが好きで、自分がこれからもずっと心の中で思い続けたい想いが詰まっているなと感じました。新メンバーからすると、今までのFES☆TIVEは本当に大きな背中だったので、「どんな壁が聳えたって この魂を剣(ソード)にして!」という歌詞のように、そんな大きな背中だけど、自分たちなりに現体制でこの曲を歌いながら「行くぞ!」という気持ちで追いかけて行きたいなと、あらためて思いました。
七瀬 私もすごくこの曲が好きで、サビの歌詞もいいし、なによりリズムがすごく大好きなので、みなさんにもリズムに注目して聴いてもらいたいなと思います。
■4曲目はライブでぶち上がりそうな“千客万来!フロアモンスター”ですが、この曲はどうですか?
小柴 この曲は新体制になってから一番初めに渡された曲だったので、今までの曲は、振り入れの時は先輩の背中を見ながらとか、ついていかなきゃという気持ちが強かったんですけど、この曲は振り入れの時から、「もうこの曲からは自分たちの曲になっていくんだ」という実感が湧きました。この曲名のフロアモンスターの名の通り、FES☆TIVEのファンの方たちはフロアでモンスターのように暴れているので、コールとかもたくさんしてくれるし、みんなでワチャワチャと楽しんでいけたらいいなと思います。
星乃 まず曲名を初めて聞いた時は、「なんだこの曲は……?」と思ったんですけど、聴いてみたら曲全体を通してFES☆TIVEらしさがあって、振り付けも新メンバー3人で予想していた通り、モンスターみたいな振りもあって、サビはとくに癖になるような振りだし、すぐにファンの人たちも真似してくれていたので、ライブでも一体感を味わえる曲だなと感じました。
七瀬 私も「フロアモンスター」と言えば、FES☆TIVEのファンの方たちを思い浮かべるし、「千客万来」という普段あまり使わない言葉が新鮮だし、みんなですごく盛り上がれる曲なので、ライブでやっていてもすごく楽しい曲だなと思います。
■5曲目は夏のさわやかな恋歌の“フルーツパラソル”ですが、こちらの曲はいかがですか?なんだかタオル回し曲になりそうな曲ですよね?(笑)
小柴 確かに!(笑) ぜひやってほしいですね。この曲は、今作の中で一番かわいらしい曲なんですけど、歌詞をいただいた時に恋愛の曲だったので、アイドルをしていると恋愛には疎いので、なかなか歌詞に入り込んで歌うのが難しかったんですけど、自分はFES☆TIVEに恋をしているので、その気持ちを思いながら歌いました。(笑) でもすごくフレッシュな曲なので、新メンバーだからこそ出せるフレッシュさで表現できたらなと思いました。
星乃 私は元々バンドをやっていて、ガールズバンドが特に好きなんですけど、この曲はSILENT SIRENのプロデューサーのクボナオキさんが、FES☆TIVEに初めて書いてくれた曲なんです。私はそのお話を聞いた時からテンションがすごく上がっていたんですけど、本当に嬉しくて、まさか大好きだったバンドに関わっている方と一緒にお仕事ができるなんて夢みたいでした。しかもレコーディングにもクボさんがいらっしゃって、直々にいろいろなアドバイスもいただけたので、これからもFES☆TIVEに曲を書いてもらいたいと個人的に願っています。(笑)
七瀬 私はこの曲を聴いた時に、すごくかわいいなと思って、「キミに会えたから 夏が好きなのです!」とか、すごく素敵な歌詞もあるし、振り付けもすごくかわいくて大好きです。とくに最初の振り付けがかわいくて見どころなので、ぜひそこに注目して見てほしいなと思います。
■続いて6曲目はエモい青春ソングの“僕らのフラグメント”ですが、この曲についてもお願いします。
小柴 私はこの曲を最初に聴いた時にすごく感動してしまって……。本当にすごくいい曲なんです。絶対にこの曲はライブで歌いたいと思ったし、この8人でこの曲を歌えることが嬉しいなと思いました。私は最初の歌い出しの「最前線抜けて走った君の背に 涙を流してたなぜだろう」というパートを歌わせていただいているんですけど、この歌詞も本当にさっき言ったように、先輩方の背中に照らし合わせることができるので、すごく感情移入して歌うことができました。
星乃 私が以前やっていたアイドルでは叶わなかった夢がたくさんあるんですけど、この曲を初めて聴いた時、本当に涙が止まらなくて……。「泣き出したい夜だって 叶えるための後悔だって」とか、「感じる思いを夢のままで終わらせたくはないから」とか、そういう歌詞が自分にすごく刺さったんです。なので、この思いを今までの経験を活かしながらステージで表現できるように、みなさんにしっかりと届けられるようなパフォーマンスができたらなと思いました。
七瀬 すごいエモい曲だなと思いました。この曲の歌詞は掘れば掘るほどいい歌詞すぎて、振り付けを入れたらなお良くて、早くみなさんの前で披露したいなと思います。でも歌詞がすごく良いので、CDには歌詞カードが付いているので、ぜひその歌詞を見ながら聴いてほしい曲です。







