『Da-Da-Da』を聴いたら、間違いなくICExの成長を感じてもらえるんじゃないかな。
ICExが通算7枚目となるシングル『Da-Da-Da』を12月10日にリリース。先行配信された“Da-Da-Da”は、カンテレ×FODドラマ「地獄は善意で出来ている」の主題歌としても放送中。今回も通常盤・初回限定盤A・初回限定盤Bと3タイプを用意。それぞれのカップリング曲が異なり、初回限定盤Aには、Blu-ray「ICEx×Fight!!!-番外編 Sports Battle-」の映像を、初回限定盤Bには、同じくBlu-rayでライブ映像「ICEx×Fight!!!-Five Games Battle-」を収録している。2026年3月22日には、パシフィコ横浜 国立大ホールで『ICEx 3rd Anniversary Concert 2026 “ICEx School”』公演の開催も決定した。それらの内容について、志賀李玖、中村旺太郎、阿久根温世、千田波空斗、筒井俊旭、山本龍人、竹野世梛、八神遼介、メンバー全員が語ってくれた。
■ドラマ「地獄は善意で出来ている」の主題歌として起用中の“Da-Da-Da”に初めて触れた時、とてもクールでスリリングな表情に驚きました。「Retro Toy Pop」をコンセプトに活動をしているICExにとって、まさに新境地を切り開いた楽曲だと感じました。旺太郎さん、“Da-Da-Da”を初めて聴いた時はどんな印象でしたか?
中村 前回リリースした『インストール』にもカッコいい要素はあったけど、その中にはかわいい要素も入っていたなという印象でした。だけど、今回の“Da-Da-Da”は、カッコいいに全振りした楽曲になっている印象を受けました。僕自身、カッコいい曲に触れる機会があまりなかったので、表現する時は気合いを入れて挑みました。ICExの持ち味の「Retro Toy Pop」とは異なるからこそ、“Da-Da-Da”を表現したことで、グループの表現自体に深みが出たと思うし、みんなのスキルも上がったなと感じています。
■“Da-Da-Da”を歌う時は、いつもとは異なる気持ちのモードで挑みましたか?
中村 今回、初めてラップのパートも任されたので、楽曲の表情に合わせて、歌い方の表現もいつもとは変えています。
■竹野さんも“Da-Da-Da”の印象について聞かせてください。
竹野 確かにこれまでのICExが持っていた雰囲気とはガラッと変わったし、すごくカッコいいんですけど、カッコよさの中にも、いろんな味がある曲という印象でした。歌やラップのパートもそう。みんな今までの歌い方や、ラップの仕方とは変えて表現しているので。だからこそ、“Da-Da-Da”を聴いてもらえたら、間違いなくICExの成長を感じてもらえるんじゃないかと思います。僕自身も「どうやったら、もっとカッコよく表現できるんだろう?」と、レコーディング中はずっと考えながら録っていました。
■レコーディングの時に心がけたことを、もし具体的に語れるならお願いします。
竹野 ラップのパートは、温世くん(阿久根)を筆頭にいろんなメンバーが歌っているけど、温世くんのラップとは違った色で勝負しようと自分は意識しました。結果、今までにはないアクセントの仕方でラップをしているので、僕を含め、それぞれの表現の違いを感じてください。
■千田さんがレコーディングの中で意識していたことを教えてください。
千田 “Da-Da-Da”は、ドラマ「地獄は善意で出来ている」の主題歌として流れていますが、ドラマ自体がダークでミステリアスな内容なので、歌詞にはカッコいい言葉が多いけど、ダークな思いなど、ドラマとリンクしている表現も多いから、そこは意識して歌いました。ドラマの内容と重ね合わせてこの曲を聴いてくれたら、より深く楽しめると思うので、ぜひ試してみてください。
■八神さんは“Da-Da-Da”の中で、とくに印象深く胸に響いたところを教えていただけますか?
八神 “Da-Da-Da”のような、サビ前にセリフを言う曲って今までになかったし、とにかくインパクトのあるセリフになっているから、自分もそうだったし、みんなも聴いたら絶対に印象に残ると思います。
■曲中に出てくる「こっち来いよ…」「もう 離さない…」のセリフを担当したのが志賀さんですが、それぞれの言葉を伝える時、それぞれ感情を変えていますよね?志賀さん自身はどういう感情の違いを持ってセリフを述べたのか教えてください。
志賀 セリフを言う時に、自分の色を出そうとは一切考えずに、楽曲やドラマの雰囲気に合わせて、ちょっと危険な感じを漂わせるよう意識しました。「こっち来いよ…」のセリフの時は、「黙って俺についてこい」というような男気のある雰囲気を出しました。「もう 離さない…」は、優しく囁くように言いましたけど、その言葉の中にも、強さを秘めました。
■そうしたのも、歌詞に登場する人物の心情の変化に合わせてのことですよね?
志賀 そうです。2つのセリフとも、盛り上がりを見せていくサビ前に言うので、どうサビに上手く繋げるような表現にするかも心がけました。
■“Da-Da-Da”の歌詞の一節に、「誰かの正義 響く」という言葉が出てきます。筒井さんにとっての正義とは?
筒井 正義って、良い意味で正解がないことだと思っていて。普段からいろんな表現をしていく中で、メンバー一人一人が自分なりの解釈をしっかりと持って表現をしていくからこそ、ときにお互いの意見がぶつかりあうことだってあります。もちろんみんなが「自分の解釈や考え方が正しい」と思うからこそ、意見を交わしあうわけだし、一人一人の思いは決して間違っていないと思います。よく言うじゃないですか、「正義の反対は、もう一つの正義」って。そうやって意見を交わすことで、一つの物事の解釈が深まって、みんなで同じ正解を求めていくように、自分の意志を持つことが、僕は正義のあり方の一つなんだと受け止めています。
■メンバー同士で意見を交わしあうことも結構あるんですか?
筒井 メンバーみんな熱い性格だからありますよ。(笑) だけど、お互いが納得のいくところまで話し込むからこそ、みんなが腑に落ちてより深く一つにまとまっていけるんです。お互いを理解して歩み寄ることも、きっと一つの正義なんでしょうね。
■“Da-Da-Da”は、パフォーマンス面でもクールさを出していますよね。
筒井 クールだけど、がっつり踊っています。“Da-Da-Da”自体が、ガツガツとハイテンポで攻める曲だから、ダンスも激しいですし、今までのICExのダンスの中でもトップクラスに難しいダンスじゃないかな?と僕は思いました。その分、見応えのあるパフォーマンスになっているから、そこにも注目してください。
■今回の最新の衣装でパフォーマンスをするのは、結構大変そうじゃないですか?
筒井 正直言って、今回の衣装は重めです。今回はゴツめな厚底ブーツを履いているから、動きが大変で……。MV撮影の時も、何度も踊り続けた結果、足が悲鳴をあげました。(笑)
■山本さんもMVの見どころを教えてください。
山本 これまでのMVでは演じることが多かったけど、今回はダンスを見せることを重視した内容です。いろんなパターンでダンスを撮影しました。パフォーマンスを終える度に、現場で映りをチェックしました。カメラワークが本当に絶妙で、自分たちでも「すごくカッコいい!」と思えたくらい、毎回のダンスが見栄えよく綺麗に撮れていました。今までのICExのMVでは、ダンスをダイレクトに伝えた内容はあまりなかったので、今回のMVは、僕たちのパフォーマンスをしっかり届けられる素晴らしい内容になりそうです。
■阿久根さん、“Da-Da-Da”はICExの中に新しい色を加えた楽曲であり、メンバー自身にもいい刺激を与えた曲になりましたね。
阿久根 まさに、そうなりました。この曲は今までのICExにはなかったような楽曲だし、かわいらしさを見せた「Retro Toy Pop」な音楽性とは異なる、新しいICExを見せていく挑戦にもなった曲です。“Da-Da-Da”はカッコいいに全振りしたからこそ、歌もダンスもパワーアップしたし、この曲を通してより一層カッコいいICExの姿を強調していけたと思います。それくらいとても良い楽曲を手にできたと思っています。
■歌詞の表現のニュアンスも変わりましたよね?
阿久根 確かに。今回もドラマの主題歌ということで、ドラマへのリスペクトも込めようと、レコーディング前に全員が「どういうドラマなのか」と、あらすじを理解し、その上で一人一人が自分なりの解釈を持って歌やラップをしているから、歌詞の内容もより豊かに表現できたんだと思います。
■“Da-Da-Da”の歌詞に、「Dangerous!!」という言葉が何度も出てきますが、これまでに「ハラハラとしたこと」や、「苦境を乗り越えてきた経験」があれば教えてください。
山本 僕はこの夏に行った『ICEx Third Concert Tour 2025 “BOKUNCHI”」の東京公演の時に、ハラハラとした経験がありました。東京公演は、2日間で計3回行いましたが、その初日公演の朝に僕が体調を崩してしまい、お医者さんに公演に出ることを止められてしまいました。翌日の公演には何とか復帰できたとはいえ、当日に欠席が決まったことで、他のメンバーには僕の分を急遽カバーしてもらうことになったから、あの時は本当に感謝しているし、7人もハラハラした体験になったと思います。さらに、翌日の第一部公演で八神が腰を痛めて、二部の公演の歌やパフォーマンスに出られなくなり、急遽、八神の分を7人でフォローして、無事にライブを乗り切りました。メンバーの誰かが欠けたライブは、あの2公演が初めてだったから、休んだ側としては申し訳ない気持ちもあったけど、困難に直面したからこそいろいろと学べたし、このメンバーの絆の深さを改めて感じられたから、ハラハラしながらも、とてもいい体験になったなと感じました。
八神 もちろんライブに出られない悔しさもあったけど。僕はそれ以上にメンバーやCOOLer(ファンネーム)に対して申し訳ない気持ちが、あの時は強かったですね……。
千田 ICExとしてのハラハラした体験といえば、やはり1stシングル『CANDY』のMVを撮った時じゃないかな。僕らはMV撮影に向けて、パフォーマンスを仕上げるために合宿をしたんですけど、審査の時に「このレベルのままでは『CANDY』のMVは撮れません。次の審査までに求めるレベルに達していなかったらMV撮影は無しにします」と言われ、必死にそれを乗り越えて、無事に撮影を行えたのにはホッとしました。あの時にMV撮影が出来ていなかったら、ICExとしていきなりスタートダッシュで躓いていたことにもなったから、本当にハラハラドキドキする出来事でした。
■ここからはカップリング曲についても聞かせてください。初回限定盤Aには、“Under Water”が収録されています。この曲はとてもディープな表情を持っていますよね。
筒井 今回のシングルは、全体的にダークなイメージですけど、その中でもとくに落ち着いた感じで、でもとてもカッコいい曲調なのが“Under Water”です。歌詞が僕ら世代の、とくに10代後半の年齢の人たちの「逃避行したい心理」を描いた曲になっています。僕ら世代はとくに、いろんなことで悩む毎日を過ごしていますし、いろんな物事に考えを巡らせることも多いです。そういうことから逃げたくなる心境が、この曲には書いてあります。これまでICExが伝えてきた「頑張っていこうぜ」という曲調とは打って変わって、ちょっと沈んだ感情を描いた曲だから、そこにも新しさや面白さを感じました。僕的にすごく好きなのが、サビの歌詞の「Cool Love Cool Love」と繰り返し歌うところなんですが、その言葉が、空耳で「クラクラ」や、ICExのファンネームの「COOLer COOLer」にも聴こえるので、そういう言葉遊びをしているところがお気に入りです。しかも、言葉の意味も深いというか、「Cool Love」を「冷めた恋」と捉えるのか、「クールなカッコいい恋」と捉えるのかでも解釈が異なるように、遊び心も含め、本当に深い思いを持った言葉がたくさん散りばめられた楽曲だなと感じます。僕はそこにこの曲の面白さを感じました。
■“Under Water”も、普段とは異なる歌い方をしていますよね?
筒井 そうなんです。特徴的なのは英詞が多いことです。僕は英語が得意だし、僕なりに英詞の部分をカッコよく発音しながら歌うことを心がけました。これは後から聞いた話ですが、“Under Water”のレコーディングは僕が最初だったんですが、その後に歌ったメンバーたちは、僕の英詞の発音に合わせて歌ったらしく、英詞の発音がカッコいい曲になりました。
■初回限定盤Bには、“Drive in my Tokyo”が収録されています。こちらはお洒落な雰囲気が漂う楽曲じゃないですか?
竹野 “Drive in my Tokyo”も、ICExの中に新しい表情を持ってきた曲だと思っていて、「理性はノーブレーキ」など、ドライブをしている時に似合う言葉が歌詞に組み合わさっているし、中に「レインボーブリッジ」や、「遠くに見える(東京)タワー」など、東京のいろんな景色も出てくるから、この曲を歌っている時には、COOLerのみんなと一緒に東京の街中をドライブしている気分を感じられそうだし、みんなにもそう感じてもらえたら嬉しいなと思っています。曲調も爽快感があるんですけど、いつものICExらしい爽快感とは違って、大人っぽく落ち着いた雰囲気があった上での爽快感だし、全体的に近未来感もあるカッコいい曲だから、そこにも注目してもらいたいですね。







