『reGretGirl presents ONEMAN TOUR 2025 “for LOVERS”』ライブレポート@LINE CUBE SHIBUYA

「オレらがずっとそばにおるから、ずっとそばにおってくれ!」──再会を約束したツアーファイナル。

師走を目前にした週末の渋谷。天井が高く広々としたホールのステージでは、楽器と共に、物憂げな女の子の横顔が映えるバンドロゴが開演を待っている。定刻になり闇に包まれた会場。スクリーンに映るのは、これまでのツアーを振り返るものだ。流れる鼓動に合わせて観客が手拍子をすれば、サポートメンバーを引き連れて、十九川宗裕(Ba)、前田将司(Dr)、そして平部雅洋(Vo&Gt)が手を挙げ歓声に応えながら姿を現した。reGretGirlが、11月28日(金)、『reGretGirl presents ONEMAN TOUR 2025 “for LOVERS”』ファイナル公演を東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催した。6月にメジャー3rdフルアルバム『LOVERS』をリリースし、全国25公演のツアーを開催していたreGretGirl。ファイナル3公演はバンド初となる東名阪でのホールワンマンライブが行われた。

“ハンワライナー”からスタートしたライブは、バンドロゴを背負い、“ピアス”、“オトナビゲーション”に続く。「ここにいる おまえら全員 カワイイ!」と歌い出される“KAWAII”では、飛び散るハートの中でスウィングするビート。“摩訶不思議ヒステリー”は虹色のライトがめまぐるしく会場を駆け巡る。「改めまして、オレたちがreGretGirlです。よろしく。ほんまに来てくれてありがとうございます!」5曲を披露し感謝を告げた平部は、過去にも訪れたことがあるLINE CUBE SHIBUYAの「LINE」が、メッセージアプリの「LINE」だということに、今日、マスコットキャラのぬいぐるみを見て初めて気づいた模様。対して十九川は「気付かへんわけないやん」と辛辣にツッコんだ。「今回のツアーは『for LOVERS』です。手を取り合って、最後まで温かくよろしくお願いします」。そこから“best answer”、“インスタント”、“(L)ONLY”を続けたreGretGirlは、MCでツアーを振り返る。前田は「感無量です」と繰り返し、「それしか言わへんやん!」とツッコまれる。十九川は函館に行けることが嬉しく、ライブ3日前から現地入りして、ライブの日には現地にちょっと詳しくなっていたそうだ。「このツアー25本やってきたけど、ファイナルは1本しかありません。最後まで愛し合っていこうね、よろしく」バンドの姿が逆光にとろける“陽のあたる言葉”、どこかに俯瞰した冷静さを感じさせる“ロスタイム”に、光の波紋がステージを包んだ“オレンジ”。陽が沈む映像は時間の経過を想像させて、最後には星がきらめいた。

「東京は都会なのに坂が多く、大阪には少ない」といった話題から「好きな坂ってある?オレが好きな坂は、大阪」とギャグを放つもあまりウケなかった平部は、気を取り直して「大阪には『知らんけど』という最強の言葉があります。今日はみんな一緒に言ってくれますか?」と呼びかけ“知らんけど”のハードなリフを呼び込む。ハンドマイクで世の中の理不尽を叫びながら会場中を駆け回った平部は、“グッドバイ”でも鮮やかに踊る。“ルックバック”ではソリッドなドラムが昔の恋を前へ前へと導いた。次の曲“帰り道”は、基本的には新曲を入れるアルバムの中に、珍しく入った「昔の曲」。これは十数年前、彼女にも振られ、バンドメンバーも見つからず、新しい学校での人間関係にも悩み、人生のどん底にいた平部が書いたものだ。「あのときに、あの時期にこの曲ができたから、今日ここで歌っているかもしれない。あのときに一緒に戻った気持ちで聴いてくれたら嬉しいです。」歌うたび新鮮に繰り返される「あのとき」。それにバンドサウンドが寄り添えば、「あのとき」の時計の針は今へ、そしてまだ見ぬ未来へ進んでいく。

ピアノが切ない泡沫のメロディを奏でた“スプリング”では、桜の花びらが舞い散るスクリーンにほんのり色づくステージ。アカペラで歌い出された“デイドリーム”は、真っ赤に染まった景色の中、スクリーンの中でまどろむ女の子の姿だけが空々しく映った。失恋と未練を赤裸々に綴る詞は、美しいシャウトに変わる。「この曲を聴いてる間は、思い浮かべるだけで胸が温かくなるものを思い浮かべてほしい、何もない日を特別に、正々堂々まっすぐと」の語りからドロップした“エバーソング”は、アコギのきらきらした音が星のまたたきのようになり、日々の小さな幸せを寄せ集めた曲へ降り注ぐ。「ありがとうございます。みなさまに支えられて、今年で10周年を迎えることができました」ライブも後半。平部は10年間を回想し、何度も感謝を口にする。「流行り廃りの多い時代に、お金や時間を使って直接会いに来てくれる、その心を抱きしめていきたいと思います。この先何十年もreGretGirlを続けていきたいと思ったツアーでした」

「間違い無くこの心は純愛です」の言葉と共にスタートする“純ラブ”は、薄くにじむ都会の夜景と共に。“Shunari”ではギターをかき鳴らし、天井を見上げて歌声に包まれる平部。静寂も美しいのがreGretGirlのサウンドだ。20曲を終えて、ライブは終わりに近づいている。平部は心地よく会場を見回し、ツアーの思い出に浸った。「全国周って沢山の愛を受け取りました。生きててよかったな。これからもバンドやりたいな。」「reGretGirlで一番大きい愛を歌います。『頑張れよ』ではなく『よく頑張ったな』と歌う曲です」「オレらがずっとそばにいるからな。これからもずっとそばにいてください」平部の願いに呼応するが如く、本編ラストソング“ブルーアワー”は、明け行く海を背景に歌詞を言葉で綴りつつ、熱をもって披露された。

アンコールに呼び戻された3人は、ツアーを一緒に巡って来たサポートメンバーを紹介しつつ、「もしかしたら今日の公演が映像化されるかも?」などと重大発表を匂わせる。reGretGirlは来年もツアーを含むたくさんのことを予定しているそうなので、発表をお楽しみに。「今日が解散ライブみたいなライブしてるけど、まだまだ続いていくからな!何度も言うけど、一緒にいてくれてありがとう。今からみんなででっかい声で一緒に歌ってくれますか!」平部の呼びかけにファンが期待を高めれば、reGretGirl最大のキラーチューン“ホワイトアウト”が巨大な観客の歌声と共に幕を開ける。「ありがとうな。バンドやっててよかった!これからもreGretGirlはreGretGirlらしくあるから、みんなもみんならしくあってくれよな!」今このひとときを共有する全員の歌声を全身に浴びて、楽器をかき鳴らし、reGretGirlはついにツアー最後の曲へと向かう。平部はすぐに泣いてしまうことを謝りつつスタッフやメンバー、ファンへの感謝と愛を熱く語った。

「今日は間違いなく言える。reGretGirlをやっててよかった。ずっと支え合って、いつまでも一緒に歌おうな」そして、「一番最後に、一番優しい歌を歌います」と歌い出されたのは“tear”。スクリーンに映し出されるのは、3人の思い出の写真や映像だ。ツアー先でふざけ合い、リハーサルで遊び、たくさんの人に囲まれたreGretGirlの姿がそこにある。過去の映像で腕を振り上げる観客の姿と、今まさにLINE CUBE SHIBUYAで歌う観客の姿が、時を越えて重なっていく。「ずっとreGretGirl の傍にいてくれてありがとうな!オレらがずっとそばにおるから、ずっとそばにおってくれ!」「約束しよう、俺ら絶対にまた会うんや。だからさ、絶対死ぬなよ!」優しく強い言葉を残し、reGretGirlは最後のコードをかき鳴らす。その余韻の中でメンバーが舞台袖に消えた後も最後までステージに残っていた平部は、3階席までを見回し、ゆっくり頭を下げて舞台を後にした。

Text:安藤さやか
Photo:宇都宮

『reGretGirl presents ONEMAN TOUR 2025 “for LOVERS”』@LINE CUBE SHIBUYA セットリスト
01.ハンワライナー
02.ピアス
03.オトナビゲーション
04.KAWAII
05.摩訶不思議ヒステリー
06.best answer
07.インスタント
08.(L)ONLY
09.陽のあたる言葉
10.ロスタイム
11.オレンジ
12.知らんけど
13.グッドバイ
14.ルックバック
15.帰り道
16.スプリング
17.デイドリーム
18.エバーソング
19.純ラブ
20.Shunari
21.ブルーアワー

ENCORE
01.ホワイトアウト
02.tear
セットリストプレイリスト:https://rgg.lnk.to/for_LOVERS