Perolina(Vo)、A21-K(Master&Gt)
悪魔とガスマスク集団が奏でる「昭和×ロック」、兎味ペロリナが仕掛ける新たな音楽。
兎味ペロリナが、新たにヴォーカル「Perolina」として務める音楽ユニット・幻燈パルピテーションが、1stミニアルバム『悪魔に魅せられて』を8月8日にリリース。悪魔1匹に7体のガスマスク集団という大所帯で、音楽性には昭和テイストを盛り込んだ、独自のジャンル「ニュー・レトロティックロック」を掲げた幻燈パルピテーション。今作には懐かしくも新しい3曲3様の楽曲が収められている。今回のインタビューでは、作詞を担当するPerolinaと、作曲を担当するA21-Kに楽曲について話を訊いた。

■初めての取材になりますので、まずは自己紹介代わりに、何に魅了されてこの世界に足を踏み入れたのかを教えてください。
Perolina 魅了されたのではなく、我々が世界を魅了するために誕生いたし魔した。(笑)
■なるほど。魅了するためなんですね。(笑) 楽器隊のみなさんはいかがですか?
A21-K やっぱり幼少の頃から音楽がとても好きだったので、いずれそういう世界に足を踏み入れて「プロになれたらいいな」というところからですね。子供時代に「楽器をやろう」となって、バンドを組んで、プロを目指そうかなっていうのが最初です。他のメンバーも同じですね。そして各々の楽器でプロになって活動していた中で、一度Perolinaに魔改造されまして、新しい形でこのバンドがスタートしました。
■そんな経緯があったんですね。ところで8名構成というのはかなり大所帯ですが、どうしてこの大所帯になったのでしょうか?
Perolina もともとはPerolinaとA21とで、世界を魅了するバンドをやろうじゃないか、一緒に音楽の魅力を広めようじゃないかという話をしていて、そこでA21に「楽器隊を連れて来い!」と命令したんです。そうしたらやってきたのが7体もいたという感じである。
A21-K ギターが2名いて、ベース、キーボード、ドラム、コーラス、そして僕はギターもDJもやったりしていて。その7名で楽器隊は構成されています。昭和が好きなメンバーたちで、昭和を大事にする気持ちから、「音楽にもそれを取り入れちゃおうぜ」という感じで、例えば古き良きシンセサイザーの音だったり、古き良きギターアンプの音が入っていまして。初めて聴いたのにどこか懐かしいようなものを、我々としては主張できればと思っております。
■最初から楽器隊は7名編成にしようと思っていらっしゃったんですか?
A21-K そうです。やっぱり気の知れた仲間というのが大事だったりするので。あと、各自個性がすごく強くて、Perolinaに負けないぐらいのパフォーマンスができるプレイヤーたちが集まっているから、絶対的に必要なメンバーではありました。これでも削ったんですよ。(笑) 令和の米米CLUB、もしくはスカパラを目指そうかなと思っていたほどです。個性もありつつ、パートの役割みたいなものもしっかりできるプレイヤーなので、このメンバーになった感じです。
■ところでなぜガスマスクを被っているのですか?
A21-K ガスマスクはですね、我々は地獄と地上を行き来していますので、大気の汚染なんかも考えるとやっぱり必要だなと。(笑)
Perolina それと元々人間だったミュージシャンの彼らを一度地獄で魔改造して、また人間界に戻したので、まだちょっと人間界の空気に慣れないところもあって、ガスマスクを着用しており魔す。
■なるほど。ちゃんと配慮されているんですね。このバンド名にはどんな意味が込められているのでしょうか?
Perolina まず「幻燈」という言葉は、「映し出された映像」みたいな意味で使われていたそうだが、人々にとっての光でありたいというか、ともしびを灯す存在になりたいというか……いろんな意味が込められて魔す。あと、コンセプトが昭和とロックを組み合わせたバンドなので、昭和といえばネオンが輝いているイメージがあったり、A21と俺様がパチンコ好きなこともあって、パチンコ・スロットの浪漫を求めるネオンを意識したり……そんないろいろな意味合いがある。「パルピテーション」は、「ドキドキ」という意味なのだが、俺様が動悸を起こししやすいのもあって、悪いドキドキではなく、良い意味でのドキドキを世間に与えたいなと思ったからである。
■素敵です。バンド名とビジュアルを見た時に、世界観がガチガチに固まっているようなバンドをイメージしたのですが、歌詞は割といろんなタイプがありますよね。
Perolina 曲によってジャンルも様々で、それぞれの楽曲に、どこかしら昭和感や懐かしさを感じられるところがありつつ、一貫しているのはメロディアスだったり、ロックメタルというジャンルですかね。今後もメタル初心者でも聴きやすいようなメロディを意識したい。そもそもなぜ昭和をコンセプトにしたのかというと、今世界的に日本の昭和歌謡やシティポップがすごく流行っているのを受けて、そういう時代の流れで、新たに昭和に流行った音とか、メロディとか、そういうのを現代の楽曲の中に取り入れて、ミックスしたものをジャンルとして新たに作りたいなと思ったのである。
■面白いですね。「昭和感」というのは多分人それぞれだと思うのですが、このバンドにおける「昭和感」が一番強く出ている部分はどんなところなのでしょうか?
A21-K 僕は80年代~90年代で、音楽的にいわゆるそういうものが上手く現代と絡み合ってくれたらいいかなと思っています。背景はもっと前だったりするものも、これから作っていこうかなと思っています。
Perolina デビュー曲となる“純情ルージュ”に関しては、特に昭和感を意識していて、例えば歌詞の「あなたがくれたドロップ」とか、Bメロでいきなりジャズ調に変わったりとか、サビは今風でも「ルージュ」という言葉は最近あまり使わないので、そういう昔のワードを歌詞に取り入れてみたり。
■確かに“純情ルージュ”は昭和感を強く感じました。ちなみに作詞・作曲は分業制ですが、どのような工程で作られているのでしょうか?
A21-K 今のところは曲が先です。今回も14~15曲書いたんですけど、「こんなのがいい」、「あんなのがいい」と、暗中模索しながらPerolinaと進めていって、“純情ルージュ”がリード曲になりました。
■それでは作品内容の方に入っていきたいと思うのですが、デビューミニアルバム『悪魔に魅せられて』のコンセプトはなんですか?
Perolina デビューアルバムだから、いろんな幻パル(幻燈パルピテーション)が入っていると思う。“純情ルージュ”が代表曲ではあるのだが、“征戯のヒーロー”は、またちょっと毛色が違っていて、“Dear my love”もまた全然違うので、「意外とこんな曲もあるんだな」とか、「バラード系もあるんだな」とか、今後もいろんな幻パルを体感してもらいたいである。
A21-K どっちかというと、自己紹介的な感じです。これから“純情ルージュ”方面にも行くし、“征戯のヒーロー”方面にも行けば、“Dear my love”の方面にも行きますよという道しるべをまずひとつにした感じです。
■だから3曲とも毛色が違うんですね。
A21-K そうですね。本当は4曲でも5曲でも良かったんですけど、まずは自己紹介という部分が強くて。そこは大事にしていきたい部分ではあります。3通りの道を、我々が今後どの道に行くかわからないですけど、どんどんトライしていこうと思っています。
■そしてまず1曲目にイントロダクションが入るんですね。
A21-K これはライブのSEとかにも使おうと思っていて。悪魔の雰囲気というか、世界観を作っていこうというところです。1曲目にこれを持ってくることで、ちょっとした世界観を作れるんじゃないかなと思います。
■まさにそんな感じでした。“純情ルージュ”は個人的にもとても好きな曲でした。でも、歌詞を見ると、主人公の女の子は、男側にしたら都合のいい女の子なのかな?と思っちゃって。
Perolina 魔さにその通り!(笑)。都合のいい女として扱われて、実らない恋だとわかっていても嫌いになれない。“純情ルージュ”というのも、深夜に呼び出されたり、急に呼び出されても純情な恋心でルージュを塗り、あなたに会いに行くというストーリーで、主人公の女の子は純粋に彼が好きなんだけど、その天使のように純粋な女心と、それを弄んでる悪魔のような男心の歌である。
■この恋は実るんですか?
Perolina 実らないだろうな!この曲に出てくる男は他の女の子にもそういう扱いをしている男なので。(笑) 女の子もそのことをわかっているけど、「それでも愛してる」という切ない曲なのだ。
■このメロディにこの歌詞を乗せようと思ったのは?
Perolina この曲はA21から送られてきた時に、どんなストーリーが思い浮かぶかを考えた。フィーリングで歌詞を書いているので、A21からしても「えっ?!こんな歌詞になるの?」と思っただろう。(笑)
A21-K 最初見た時はびっくりしたもん。(笑) すげぇなと思って。しっかり昭和感が出ている歌詞と、僕のメロディががっちゃんこした時には、ちょっとゾクっとしちゃって。すごく嬉しい気持ちになりました。
■どこに一番こだわりましたか?
A21-K 「サビのメロディは絶対に覚えやすいものじゃないと」という思いが強くありました。あとは「イントロでどこまでハートを掴めるか」というのも大事で、それで「さらに昭和感を」となった時、レトロチックなシンセサイザーを入れてみたんです。いかにも誰かに寄せたような、聴き覚えのあるような、「80年代の誰だろう?」というね。(笑) そこをすごく研究しました。だから、一番最後にできたのがイントロの部分でした。アレンジはバーっと作ったんですが、最後に残ったのがイントロのシンセサイザーでした。
■80年代といえばシンセの時代ですからね。
A21-K そうですね、ニューウェイヴ。まさにその辺を狙って、初めて聴くのに懐かしい感じを作りました。







