KOSHIN VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

生きざまをエンドレスな物語として綴ったアルバムが『Myself』。

韓国での練習生期間を経て、2019年にオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」に出演。その後、グループ活動やタイのオーディション番組「CHUANG Asia」への参加を経て、2025年にソロ活動を始めたKOSHIN。そんな彼が9月22日に1stアルバム『Myself』をリリース。「KOSHINの魅力をすべて網羅した」本作の魅力を、ここにお伝えしたい。

■KOSHINさんは、韓国での練習生期間を経て、2019年にオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」に出演。その後はグループ活動や、タイのオーディション番組「CHUANG Asia」に参加していますが、最初からグローバルな視点で活動をする意志を持っていたのでしょうか?

KOSHIN 僕に多大な影響を与えたのが、韓国で活動をしているSHINeeというグループでした。その姿に憧れて自分も韓国で活動をしたいとの思いから、韓国でオーディションを受け、練習生として過ごしてきました。でも、練習生の期間に帰国することになりました。もちろんアーティスト活動の夢をあきらめたくはなかったので、帰国後にオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」に挑戦し、その番組をきっかけにグループ活動を始めました。でもその後グループを脱退。そこで次に挑戦したのが、中国発信のオーディション番組「CHUANG Asia」でした。番組はタイで制作していたことから、僕はタイへと向かいました。その後帰国し、日本をベースにKOSHINとしてソロ活動を始めて、現在に至ります。入口は「韓国で活動をしたい」という思いでしたが、「グローバルに活動したい」という強い意志を持ってというよりは、自分が惹かれ、自分自身を活かせる場を探し求めた結果として、活動がグローバルになったと言った方が正しいのかなと思います。今は日本語を大切にした楽曲を作っているので、まずは日本国内でKOSHINとしての活動を根付かせたいと思っています。

■1stアルバム『Myself』を聴かせていただきました。めちゃめちゃ幅広い音楽性を示していますよね?

KOSHIN 先に歌詞について語ると、日本人の多くは英詞が多いと物語を理解しにくくなることを、僕なりに活動を通して感じてきました。しかも、今の僕自身が国内に向けた活動をしていることから、英詞もたまに使うとはいえ、極力日本語で歌うことを大切にした楽曲制作を心がけています。歌詞はできるだけ自分の体験から生まれた思いや、それこそ今までのいろんな経験の中で感じた気持ちを記すようにしています。本当はもっとストレートに気持ちを伝えてもいいんでしょうけど、僕自身が「大好きだよ」や、「愛してる」じゃないですけど、そういう思いを真っ直ぐに届けるのが苦手だから、それらの思いを歌詞に綴った物語の中に匂わせる形で落とし込んでいます。つまり、そのシチュエーションが何であれ、必ず僕のメッセージを歌詞に詰め込んで表現しているということです。何か例題を出した方がわかりやすいですよね?

■ぜひお願いします。

KOSHIN 例えば“夢見色”というバンドサウンドを活かした楽曲には、僕自身が青春という日々を犠牲にしてでも、夢をつかむために挑戦を続けてきた日々のことを書いています。その努力の積み重ねによって、夢を掴むためのレールに乗ることができて、今の自分になれました。そんな僕自身の経験を歌詞にしています。もちろん夢を追い求めることも大切だけど、そればかりではなく、その過程の中にもきっといろんな経験ができる余白があったんだと、今振り返るとそう感じます。「そういう機会があるのなら、それを捨ててまで夢を追い求めるのはもったいないよね」という思い。でもそれによって、今のみんなとの関係性もあることなど、青春を犠牲にしてきた自分の経験や、それを踏まえた上での思い、今の僕自身のKOSMO(ファンネーム)へ向けての気持ちを、ここには記しています。どの歌詞もそうなんですが、決して一つの思いだけではなく、いろんな感情やメッセージを込めています。そういった思いをみなさんに汲み取ってもらえたら嬉しいなと思います。

■なるほど。

KOSHIN ただ、おっしゃってくれたように、幅広い音楽性を持って表現しているのは、国境に関係なく自分にとって刺激的な音楽を作っていきたいからです。一つこだわりを挙げるなら、サビをキャッチーにするなど、歌詞が乗った時に活きるメロディーや、掴みを持った歌を心がけています。今はTikTokから楽曲がバズることも多い時代なので、だからこそ、「楽曲のどこか一部を切り取っても映えること」もすごく意識しています。

■TikTokでの広がりも意識しているんですね。

KOSHIN 今はTikTokでバズることが注目を集めるきっかけにもなるからこそ、そこも意識していますけど、勘違いしてほしくないのが、TikTokでバズるために楽曲を作っているわけではないということです。表現する以上は数分間の曲の中にしっかりと自分の思いを込めて、曲に触れた人たちに伝えたい。むしろ、1曲を通した物語性が大切だからこそ、どの曲もそうやって作っています。その上で曲の中に一部分だけを切り取っても映えるような要素を入れることも、意識しているということです。

■納得です。幅広い音楽性という面では、今作に収録した楽曲の振り幅もそうですが、意外性を持った曲順にもそれが反映されていますよね。“No.One”を通して爽やかに始まったアルバムが、まさか最後に激しくもスケールの大きな“D.C.(ダ・カーポ)”で終わるという展開は嬉しい驚きでした。

KOSHIN なぜ“D.C.(ダ・カーポ)”でアルバムが終わるのか、不思議に思われますよね。そこにはしっかりとした意味があります。ダ・カーポというのは、音楽の記号のことであり、「最初から」という意味を持っています。つまり「最後まで聴き終えた上で、また最初に戻る」という思いを込めて、この曲を最後に持ってきました。

■なるほど!

KOSHIN どんな環境の中にいようとも、表現者である以上、そこは一緒だと思いますけど、夢って届きそうでなかなか届かないものじゃないですか。たとえ届いたとしても、また新たに目指す夢がそこから生まれるので。そうやって夢を追い求めることを繰り返しながら、アーティストもそうだし、誰だって成長し続けていくものだと思うんです。そういった思いを、“D.C.(ダ・カーポ)”ではラブソングに落とし込んで表現しました。このアルバムを聴いてくれる人たちも、きっと最後まで聴き終えたら、また最初に戻って聴きたくなる。その繰り返しを終わりなく続けるというのを、夢を追い続けることと重ね合わせているんです。

■深いですね。

KOSHIN 説明の順番は逆になりましたが、なぜ1曲目に“No.One”を持ってきたのかも説明させてください。たとえ自分が「これだ」と確信を持って打ち込んでいたこともそうだし、自分が信じた音楽性を追求していくこともそうですが、「自分ではこれが正解だ」と思って向き合っていても、ときに流行りによって、それがその時点の世の中では正解ではなくなってしまうこともよくあります。だからといって、周りの人たちの目ばかりを気にしていては、逆に自分の軸がブレてしまう。だからこそ、僕はこの曲を通して「周りの目ばかり
気にしちゃう今の世の中だからこそ、そこではなく、もっと自分の思いを信じてほしい。自分が信じた思いをもっと愛してほしい」。それこそ、「頑張っている今の自分の意志や気持ちを信じて進み続けてもらえたらな」という思いを、まずはみんなに伝えたくて。それでアルバムの始まりに“No.One”を持ってきました。

■KOSHINさんは、アルバムの収録順にも意味を持たせているんですね。

KOSHIN そこはすごく大切にしています。

■“No.One”の次に収録したのは“Make My Day”です。

KOSHIN “Make My Day”は、自己肯定感を上げていく楽曲です。実はこの曲は、“PLAN”の続編にもなっています。“PLAN”に書いたのは、クリスマスのデートというシチュエーションを舞台にした、カッコつけたい男性の未熟な恋愛物語です。男ってカッコつけたがりのところがあるじゃないですか。その気持ちが強すぎるあまりに空回りしてしまった、そんな未熟な恋愛模様を記した物語が“PLAN”なんですけど、この“Make My Day”では、空回りしていた相手が彼女となり、めちゃめちゃ恋愛を楽しんでいる曲になっています。“Make My Day”とは、「素敵な1日を作る」という意味を持つ言葉です。ここには、KOSMOに向けた「僕がみんなの素敵な1日を作ってあげる」という思いと、僕自身が「みんなに会う度に素敵な1日を作ってもらえている」という思いを込めています。

■曲中に出てくる、いろいろと囁く言葉がめっちゃロマンチックですよね。

KOSHIN 「今⽇、、、会える?」や、「僕のmy girl」など、曲間にはいろんな言葉で囁いています。男ってカッコをつけたいから、そう思っていてもあえて彼女の前で言葉にはしないじゃないですか。でも、心の中ではこう思っているので、その思いを曲の中で伝えました。どんな言葉を語っているのか、そこにも注目して聴いてください。

■その次は“夢見色”ですね。

KOSHIN 曲の説明は先ほどしたので省きますが、この曲は“Make My Day”で自己肯定感を上げた上で、夢を見ていくという思いに繋げたくてここに持ってきました。そこから“Echos”に繋げたのは、「君と僕が描いていく未来を」という歌詞のように、これからもKOSHINと一緒にいる未来を描いていきたいし、共に進み続けたいという気持ちを伝えたくてそうしました。その上で「KOSHINの人生に全ベットしなよ」と、“BET IT ALL”
へと繋げた訳です。

■“BET IT ALL”は、めちゃめちゃ激しい楽曲ですよね。

KOSHIN そうなんです。この曲は、勝負事でいう「ベットをする」というシチュエーションをもとに、「今の自分に自信があるからこそ、この勝負に人生のすべてをベットしよう」という思いをぶつけています。せっかく目の前にチャンスがあるのに、そこで臆病になって取りこぼしてしまうのはもったいないので、それよりもそのチャンスにすべてを賭けて挑もうという、強い意志を示したくて、あえて曲調も激しくなっています。とにかく「今を全力で生きてほしい。全部ベットしてほしい」という思いを、“BET IT ALL”詰め込みました。

■その次が“PLAN”になります。

KOSHIN “PLAN”と“Make My Day”は、続きを成す曲だから、本当なら続けても良かったんだけど、曲調の違いを考慮したのと、“PLAN”では未成熟な感情を歌にしているからこそ、人生を全ベットした“BET IT ALL”の後に、もう一度初心に戻るという意味や、ここから後半が始まる流れの上でも適しているなと思い、このポジションに持ってきました。