玉城ティナ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

玉城ティナ『惡の華』

■なるほど。では寒かったという夏祭りの櫓での春日とのシーンは、振り返ってみていかがですか?

玉城 冒頭と最後にも櫓のシーンは使われていて、あの夏祭りのシーンは最終地点ではないけど、春日と仲村が目指す道であって、それを「なんで?」って思う人たちもたくさんいると思うんです。仲村が春日に対してなぜあの行動をとったかということは、観ている人の想像力でいろいろと感じて欲しいと思うシーンです。あと、「クソムシが」と春日と連呼するシーンは、実際に伊藤(健太郎)さんとは事前に合わせていなかったんですけど、本番で息が合ったので良かったなと思います。

■ばっちり合っていましたね。

玉城 はい。(笑)

■では最後に観どころと、こんな人に観てもらいたいとか、こんな人に届けばいいなという想いがあれば教えてください。

玉城 私が学生時代に出会ったこの作品が映画となり、この作品にまた出会う学生の方たちがいると思うと、とても感慨深いです。でも、思春期を越えた大人の方たちが、この映画を観てどう思うかというのもすごく気になるところで。『惡の華』という作品は、思春期だけには留まらず、人間の本当のところみたいなものが描かれている作品だと思うし、観る人の視点によって全然違う作品になると思うので、ぜひ2回、3回と観て、それぞれの気持ちを味わってもらえたらなと思います。

Interview & Text:藤坂綾

PROFILE
1997年10月8日生まれ、沖縄県出身。2012年に講談社主催の「ミスiD(アイドル)2013」でグランプリを獲得。その後、14歳で「ViVi」最年少専属モデルとして人気を集める。2018年に惜しまれつつ「ViVi」を卒業。『ダークシステム 恋の王者決定戦』のヒロインで女優デビュー。2018年『わたしに××しなさい』で映画初主演。『オオカミ少女と黒王子』、『貞子vs伽椰子』、『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』、『PとJK』、『暗黒女子』、『ういらぶ。』、『チワワちゃん』、『Diner ダイナー』などに出演し、コメディからホラー、学園モノからシリアスな人間ドラマまで、幅広い役柄を演じている。公開待機作に主演を務める『地獄少女』などがある。

作品情報

玉城ティナ『惡の華』

『惡の華』
9月27日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:井口昇
配給:ファントム・フィルム
出演:伊藤健太郎/玉城ティナ/飯豊まりえ ほか
©押見修造/講談社 ©2019映画『惡の華』製作委員会
http://akunohana-movie.jp/

STORY
山々に囲まれた閉塞感に満ちた地方都市。中学2年の春日高男は、ボードレールの詩集「惡の華」を心の拠り所に、息苦しい毎日をなんとかやり過ごしていた。ある放課後、春日は教室で憧れのクラスメイト・佐伯奈々子の体操着を見つける。衝動のままに春日は体操着を掴み、その場から逃げ出してしまう。その一部始終を目撃したクラスの問題児・仲村佐和は、そのことを秘密にする代わりに、春日にある“契約”を持ちかける。こうして仲村と春日の悪夢のような主従関係が始まった…。仲村に支配された春日は、仲村からの変態的な要求に翻弄されるうちに、アイデンティティが崩壊し、絶望を知る。そして、「惡の華」への憧れと同じような魅力を仲村にも感じ始めた頃、2人は夏祭りの夜に大事件を起こしてしまう…

玉城ティナ『惡の華』
玉城ティナ『惡の華』
玉城ティナ『惡の華』
玉城ティナ『惡の華』
玉城ティナ『惡の華』
玉城ティナ『惡の華』