『罵罵罵』のような、自分たちの感情を制御することなく表現した楽曲が生まれた。
グループ名のALL INは、「ギャンブル用語でも使われる『ALL IN(意味:全賭け)』に由来していて、『高みを目指して自分の才能全てを賭けろ』というメッセージが込められている、とてもクールなグループだ。でも、ときには甘い表情を見せ、優しく寄り添うなど、信頼を持って心を許したくなる人たちだ。4月23日にALL INがリリースする『罵罵罵』に触れてほしい。彼らがあなたの日頃の鬱憤を強烈なビートと歌声でぶっ飛ばしてくれるはずだ。今回はKAZUMA、SATORU、KEI、ATSUSHI、RYOGA、YUDAI、REN、JUHIROの8人にいろいろと話を訊いた。
■まずは、それぞれが感じているALL INの魅力について聞かせてください。
SATORU ALL INは、1本として同じライブをしていません。1回1回のライブごとに、いろんなジャンルの音楽を表現することで、見るたびに異なる楽しさが味わえます。だから、いつライブに来ても絶対に楽しめると思います。そこが、ALL INの魅力です。
ATSUSHI ライブを観たら絶対に楽しくなれるし幸せになれる。ハッピーになれるライブこそがALL INの魅力だと思っています。
KEI ALL INのメンバーたちはいつも飾ることのない姿を見せているし、しかもカッコよさからお笑い的な面まで、いろんな要素を持ったメンバーが揃っています。リーダー(KAZUMA)が中心になって笑えるライブも見せていくところも、カッコよさと同時にALL INの魅力にしているところです。
JUHIRO ALL INの魅力といえば、8人とも異なる強い個性を持っていることです。それぞれに自分の意志や意見を持っているから、それが楽曲やパフォーマンスにも反映しているんです。だからカッコいいや、かわいい、面白いなど、いろんな面を見せていけるし、そこを楽しんでもらえるグループだと感じています。
RYOGA 僕らはエンターテイメントに特化したグループだと思っています。エンターテイメント自体は形のない抽象的なものだけど、それを楽曲やパフォーマンス、映像など、いろんな形を通して具体的に表現しているのがALL INです。何か一つに特化したり偏るのではなく、エンターテイメント全般を表現しているのがこのグループなんです。YouTubeではバラエティ的な面も見せているから、その振り幅は本当に広いと思います。
YUDAI このグループの魅力は、名前の通り「全賭け」をしているスタイルです。エンターテイメント面におけるすべての表現に、僕らは全力で全賭けをしています。それこそクールさだけではなく、お笑い的なことにだって僕らは全賭けしていく……つまり、何事にも全力で挑んでいくんです。楽曲とキャラクターとのギャップに驚かれることもありますけど、そのギャップも含めてALL INの魅力です。
REN 全員が子供っぽさというか、良い意味でのやんちゃ感を持っていて、メンバー1人1人が表現に向かう熱量がとても高く、そこはライブを見てもらえたらリアルに感じてもらえるはずです。しかもライブに来ると、多種多様な音楽ジャンルや、メンバーたちの熱量が上手く噛み合ったライブこそがALL INの魅力だし、みんながハッピーな気持ちになって帰れると思います。だからこそぜひライブにも遊びに来てほしいです。
KAZUMA ライブを見てもらえれば、そこにALL INのすべてが映し出されていると思います。さっきから出ているお笑いの部分は主に僕が担当で、僕のボケトークに、誰かが突っ込んで、誰かが回収してくれる。それで毎回のライブが出来上がっています。たとえ、他のメンバーのリアクションがない時でも、そこは自分で回収しているので大丈夫です。(笑)
■表題曲“罵罵罵“を聴いた時、とてもクールでカッコいい、しかも強い反逆心を持ったイカついグループという印象を受けました。でも、過去の楽曲を聴いたら、かわいい曲からハッピーな歌など、本当に多種多様な音楽性を示していますよね。その振り幅に驚かされました。
RYOGA 最近、2ndワンマンライブを行ったのですが、その時にテーマにしていたのが、「制御されない」ことだったんです。僕らはコロナ過の時期にスタートしたグループで、最初からいろんな制限をかけられた環境から始まっていて、ここに至るまでにもメンバーの変遷により、体制が変わるという経験もしてきました。ときにはいろんな抑圧を受けてフラストレーションを覚えながらも、それでも自分たちなりに必死に活動を続けてきた中で、昨年9月に新メンバーの3人(ATSUSHI、JUHIRO、YUDAI)を迎えて今の体制になりました。今がベストだからこそ、それまで溜め込んでいたフラストレーションを一気に解き放とうと作りあげたのが、今作の“罵罵罵”です。だから“罵罵罵”は攻めた言葉をいろいろと詰め込んだ楽曲になったんです。
■活動を続けていく中で理不尽さを覚えたり、反逆精神が強くなることもあったのでしょうか?
RYOGA 理不尽や反逆というよりも、「やってやる!」という気持ちは最初から強くありました。ALL INとして活動を始めたばかりの頃は本当に無名な存在で、イベントライブでも冷たい視線を浴びる経験もしてきました。あの頃からメンバーそれぞれの中に「今に見ていろよ!」という気持ちがずっとあったけど、自分たちをさらけ出して活動をしていく中で、ALL INの音楽を「楽しい」と言ってくれる人たちが少しずつ増えてきました。その支持が広がり出している今だからこそ、“罵罵罵”のような、自分たちの感情を制御することなく表現した楽曲が生まれたんだと思います。
■結構順調に進んできた印象がありましたけど、決してそうでもなかったんですね。
RYOGA いろんな大変さがあっての今だからこそ、お世辞にも「順調です」とは言えないです。だけど、こうやって自分たちの環境を広げてこられたのも、自分たちの気持ちに共鳴や共感してくれる人たちが増えたことが大きかったなと思います。
SATORU 本当にそうだよね。活動を始めて間もない頃は、本当に不安定な日々を過ごしていました。メンバーがみんなしっかりと前を向いていながらも、どこか不安を覚えていたと思います。そんな時期に“足跡”という楽曲を僕らがリリースした時に大きな変化があったんです。この“足跡”には当時のメンバー5人の思いが詰まっていて、悔しかったことや、自分たちが救われた経験などを歌詞に込めて表現しています。その気持ちを楽曲を通して伝えたことにより、共鳴や共感してくれる人たちが増えたことが今に繋がったんだと感じています。
■ALL INの楽曲の歌詞は、自分たちで書いていくスタイルなんですか?
SATORU 自分たちで書く時もあれば、提供していただくこともあります。今回“罵罵罵”の歌の部分は作詞家の方が僕らの気持ちを代弁してくれましたが、ラップのリリックはRYOGAがすべて書いています。そこからRYOGAの気持ちが見えてくるし、僕等もそのリリックに強く共感しています。
■今回は新メンバーが加わったことも、グループを強靱にしていくパワーになっていますよね?
ATSUSHI 加入した僕が言うのもなんですけど、以前より確実に圧は強くなったと思います。
REN 新メンバー3人が加入したことで、間違いなくパフォーマンス面での圧は5人体制の時の倍以上になったと感じています。もちろん質の面でも間違いなくレベルが上がったから、表現
しているメンバー自身もそこに楽しさを感じています。
■KAZUMAさんはボケを拾ってくれる人が増えたことも強みになりますよね?
KAZUMA そうですね。(笑) グループとしては、ATSUSHIの加入によって、メインボーカルが自分だけではなくて、2人体制になったことも大きかったです。もちろんボケも拾ってくれるしね。(笑) 何より5人体制の時よりも勢いがぜんぜん違うと感じます。
■“罵罵罵”の冒頭の、唸りを持ってオラオラと歌いかける部分はATSUSHIさんが担当ですが、あの声を聴いた瞬間にハートを一撃されました。
ATSUSHI ド頭から聴いた人の心をつかみたかったので、その言葉はめっちゃ嬉しいです。
KAZUMA これはRYOGAとRENのラップパートにも言えることだけど、自分とATSUSHIの声質がまったく違うから、楽曲によっての歌声の面での振り幅を広げられたのも、今のALL INの強みになっているところです。
ATSUSHI お互いの声質が違うからこそ、それぞれを活かせる曲も異なるし、互いに補い合うことも出来ているのが、今のALL INの強みですからね。
KAZUMA 真逆なボーカリスト同士だからこそ、噛ましあっているんです。
RYOGA それはラップもそうですね。自分とRENとでは異なる声色を持っているし、だからこそ2人でラップをやる意味があると思っていて。それこそ低音域と高音域の違い、アングラなラップとアタックの強いラップの違いなど、2人のラッパーもすべてにおいて真逆だからこそ、結果的にALL INの曲の表現の幅を広げる形に繋がっています。しかも8人体制になったことで、歌やラップの面にも彩りを含めて幅広さを出せているので、5人体制の頃の楽曲も、8人体制用にアレンジしたことによって、だいぶ雰囲気が変わっていると思います。
REN ボーカルもラッパーもそれぞれの声質もそうだし、雰囲気もぜんぜん違うので。メインボーカルの2人とメインでラップしている2人、この4人の色が異なるだけでもALL INに幅広さを出せている中、他のメンバーたちも歌やラップに加わっているので、表現幅が無限に広がったのも大きな強みだと思います。
■RYOGAさんが“罵罵罵”のラップの箇所のリリックを書いたと言っていましたけど、この作詞自体にも自分たちの想いを反映して作っているんですよね?
RYOGA “罵罵罵”という楽曲を作る上での打ち合わせの時点から参加して、「こういうコンセプトの楽曲にしたい」、「こういう気持ちを歌にしていきたい」と、内容を固めてから作詞の作業に入ったので、メンバーたちの想いも乗せてリリックが書けました。そもそも歌詞自体に強気な言葉を並べているから、ラップではそれを超える強さを出そうと思って。しかもリズムと合致してよりテンションの上がる衝撃的な言葉を心がけながらリリックを書きました。結果、自分の人生そのものを反映したような言葉たちになりました。
■活動をしていく中で、「なにくそ!!」と思うことも多いのでしょうか?
RYOGA 「今の状況を覆してやろう」、「見返してやろう」という気持ちは、メンバーみんなが持っていると思います。