バクステ外神田一丁目 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

バクステ外神田一丁目『おしえてMoonlight』

10周年記念シングルへのそれぞれの思い。

バクステ外神田一丁目(そとかんだいっちょめ)が、10周年記念シングル『おしえてMoonlight』を6月21日にリリース。普段からアイドル育成型エンターテイメントカフェに出勤しながらライブ活動を行い、ファン投票の結果がCD選抜やライブなどの活動に大きく関わるという彼女たち。選抜メンバーと同様にファン投票によって決まったという今作の表題曲は、今までのバクステの楽曲にはあまりなかった、明るくキュートな1曲となっている。カップリングには、メンバーが活動をする上で共感できる気持ちが描かれているという“夜明け”など、10周年ということもあって彼女たちの内面を表すような楽曲も収録されている。今回はメンバーの小嶋愛奈、佐咲芙香、瀬戸山さくら、一ノ瀬沙良、平松いのり、美里朱音、松倉のか、宇野ゆあの8人にインタビューを決行。加入した時期がバラバラな彼女たち一人ひとりから見るバクステの制度や10年の歴史について、そして今作についての話を訊いた。

■まずは改めてバクステ外神田一丁目の紹介をしていただいてもいいですか?

小嶋 私たちは、普段は秋葉原にあるアイドル育成型エンターテイメントカフェで働きながらアイドル活動をしているグループです。お客様をプロデューサー様とお呼びしているんですが、毎月プロデューサー様による投票での順位付けを行っていて、プロデューサー様に育成していただくシステムになっています。今回のシングルも投票によって選抜メンバーが決められました。

■シングルの発売などがなくても毎月ランキングがあるんですね。常に投票されることを意識することになると思うのですが、そのシステムで活動するのはどうですか?

松倉 ジャケ選投票の期間になると、特にみんな焦ったりしますね。そわそわピリピリしたりしています。

小嶋 順位が落ちたりすると辛いこともありますけど、選んでいただく喜びも感じます。

■今回の新曲“おしえてMoonlight”は、ポップで可愛らしい楽曲になっていますが、最初に聴いた時の印象はいかがでしたか?

平松 今回は恋愛ソングなんですけど、今までのバクステにあった恋愛ソングって、「強い女」みたいな感じの曲が多かったので、“おしえてMoonlight”の、月を見ながら相手のことを考えるみたいな歌詞がすごく新鮮で。「どう歌ってお届けしようかな」と考えるのがすごく楽しかったです。

■普段とは雰囲気の異なる曲ということですが、レコーディングで難しかったことなどはありますか?

一ノ瀬 明るい楽曲なので、テンションを上げるのが難しかったです。声の高さもいつもよりもちょっと高めで、可愛く歌うって意識をしてレコーディングをしました。

佐咲 私は今バクステに加入して半年経ったか経っていないかくらいで、レコーディング経験もほぼ初めてに近い状態だったんですけど、普段ライブで歌う時よりも、より問いかけているような感じを意識して、丁寧に歌うことを心がけていました。

■この曲のお気に入りの箇所などはありますか?

小嶋 私は落ちサビが好きです。「月明かりの下で揺れる想い」のところが、今までのポップな曲調が落ち着く感じがあって好きですね。風景が変わった感じがするので、踊っていても楽しいです。

佐咲 私は2番の最初の部分なんですけど、「いま何してるの?聞きたくなる」っていう歌詞が好きです。振り付けもスマホを持ってメール打っているような振りで、それも含めてすごい好きですね。

宇野 私も同じ場所で、「何してるの?」って気になるけど、でも結局自分からは何も言えないみたいな感じが普通にありそうなシチュエーションだし、「自分だったらどうなるんだろうな?」って考えながら歌えるのも楽しかったです。

瀬戸山 私はこの曲が全体的に大好きなんですけど、サビ終わりに「あなたも同じ、なのかな?」って、「この気持ちが一緒なのかな?」って問いかけている歌詞があって。プロデューサー様とかもライブを見てドキドキしている気持ちが「私たちと同じだといいな、同じなのかな?」って思いながらいつもステージから見ています。

一ノ瀬 「どんなときもあなたのことしか見えない」っていう歌詞があるんですけど、その時の振りがみんなでジャンプしながら中心に寄る振りなんですよ。そこが可愛い一途な女の子を表している感じでとっても好きだし、注目ポイントかなって思っています。

美里 私はこの曲のダンスが好きなんですけど、AメロとかBメロは2人ずつペアになる振りもあるので、見ている人は「2人でどんな風に踊るのかな?」など、そんなところにも注目して見ていただければと思います。

平松 私はサビの歌詞なんですけど、1番は「大好きな理由をただ考え込んでたんだ」っていう歌詞が、2番は「愛してるなんてまだわかりっこないんだ」っていう歌詞になるんです。ちょっと恥ずかしいんですけど、好きかどうかも分からないみたいな純粋な恋心を自分でも思い出しながら歌って、お客さんにもいっぱいその純粋さを伝えていけたらいいなって思っています。

松倉 バクステってあんまりフォーメーションの移動がなくて、前後移動とかしかなかったんですけど、今回はいろんなところにいっぱい動くので、左右のお客さんどっちにも顔を見せられるのもいいなって思いました。

■明るい“おしえてMoonlight”の一方で、カップリングの“夜明け”は落ち着いた曲ですね。

佐咲 この曲の歌詞は結構自分とリンクしている部分が多くて。最初に音源をいただいた時、すごく心に響きました。

■躓いて進めないところから前を向いて歩いていくという歌詞ですが、みなさんもアイドルをする中での気持ちと繋がったんですね。

一同 はい。

■特にこの歌詞が響いたという箇所はありますか?

一ノ瀬 「どんなに暗い夜も必ず朝は来るよ 涙を拭いて立ち上がればいい」っていうところです。歌いながら泣きそうになるくらい自分の中にジーンとくる歌詞で、めちゃめちゃ好きです。

小嶋 私は、1番の「幸せな未来はわたしには来ないの?」って歌詞が、2番では「何気ない日々にも幸せがあるから」って、ちょっとだけ前向きになっているところが好きで。注目して欲しいなと思います。

松倉 暗い気持ちから明るい気持ちに変わっていく歌詞なんですよね。なので、1番はちょっと落ち込んでいる感じに歌ってみたり、2番は「みんなで一緒に頑張ろう!」みたいな、ちょっと笑顔で歌ってみたりっていう表情の変化をつけながら歌っています。

■もう1曲の“未完のカレイドスコープ”は、クールでまた雰囲気がガラッとかわりますね。

瀬戸山 表題曲の“おしえてMoonlight”では、結構儚いちょっと弱気な女の子みたいな感じだったのに対して、この曲はサビで「君を閉じ込めたいんだ万華鏡」っていう歌詞があって。解釈は人それぞれですけど、私的にはなんかもう「独占!」みたいな感じで。2番のサビとかも、「僕だけに見せる顔を見せてよ」みたいな、ちょっと強気な感じだなって思いました。

■それこそさっき平松さんがおっしゃっていたような、強い女像みたいなものがある楽曲なんですかね?

瀬戸山 でもいのりちゃんが言っていた強い女っていうのは、「他の女を見るな!」みたいな、どちらかというとオラオラ系だと思うんですよ。“未完のカレイドスコープ”は、じわじわクールな感じがするっていうか。

平松 私が言っていた強い女っていうのは、「私を恋人にしてよ」とか「私の心を開いてよ」みたいな感じなんですけど、ちょっとニュアンスが違うんですよね。

■今回の3曲、曲によって描かれている人物像がかなり異なりますが、歌い分けや表現の違いなど、気にかけた点はありましたか?

美里 私はどちらかと言えば可愛い曲がすごい苦手で、表題曲も投票で“夜明け”と“おしえてMoonlight”の2択だったので、「可愛い曲になってしまったか……」って思ったんです。(笑) 私は結構バキバキに踊るのが好きなんですけど、“おしえてMoonlight”では柔らかさをどう出したらいいのかなとか、“夜明け”はちょっとエモい曲でもあると思うので、表情を大事にしたりとかに気をつけました。“未完のカレイドスコープ”は、振り入れはまだなんですけど、きっとカッコいい振りになると思うので、カッコよく踊りたいなって思っています。

■表題曲も投票だったんですね。

美里 はい。圧倒的に“おしえてMoonlight”の方が票が多くて、圧勝でした。

小嶋 今までこういった王道アイドルソングが私たちの表題曲ではなかったんですよ。だから「そういうMVが観たい」とか、「可愛い衣装を見てみたい」っていう声がすごく多かったんです。

■今回の3曲の中で、あえて一番好きな曲や思い出深い曲を選ぶなら、みなさんはどの曲を選びますか?

宇野 私はダンス含めて“夜明け”が好きですね。“夜明け”は私の好きな曲調だし、踊りもパキパキ音にハメていくので、踊っていて楽しかったし、歌詞も好きですね。

松倉 私は“おしえてMoonlight”が好きです。初めて聴いたのは周年ライブのリハで、選抜のメンバーの人たちが踊っているのを見た時なんですけど、「自分がずっと求めていた好きな曲はこれだ!この曲で踊りたいし、歌いたい」みたいな衝動がすごくありました。

平松 私ものかちゃんが言っているのすごく分かります!本当に初めて見た時、「わあっ!」て思いました。イントロから本当に良くて。プロデューサー様からも好評なんですけど、「曲が始まった!」みたいなざわざわ感とか、そういうのがとても好きです。

美里 私は可愛い曲はあんまりなので……。(笑) まだレッスンもしていないんですけど、期待値が高めなのは“未完のカレイドスコープ”です。レコーディングにも参加させていただいたんですけど、すごい難しくて。でも結構ソロパートがあったりして、音源を自分で聴いていて、「もっと上手になりたいな」と思ったんです。いっぱい練習してもっともっと好きになりたいと思った曲ですね。

一ノ瀬 私は可愛い曲もカッコいい曲も両方好きなんですけど、やっぱり“おしえてMoonlight”が好きです。こういう王道のアイドルソングは今までのバクステにはあんまりなかった曲だし、これを踊っていると自分も楽しいんですけど、見てくださるファンの方たちがすっごく笑顔になってくれるんです。なので、この曲が一番好きです。

瀬戸山 私も“おしえてMoonlight”が好きなんですけど、“夜明け”とどっちにするかすごい迷いました。“夜明け”はやっぱり歌詞が自分の感情とリンクするので好きなんですけど、“おしえてMoonlight”って本当にバクステには珍しい可愛い曲で、「やっと表題に来たぞ」っていう感じで。ジャケット選抜の時も、今まで以上に自分を奮い立たせてくれた楽曲だなって思っています。

佐咲 私も“おしえてMoonlight”が好きで。まず題名を聞いた時に「ビビッ」ときたんです。絶対に可愛い曲だって。私も先輩方が周年ライブで踊っているのを見て、それで初めて聴いたんですけど、「私もこの楽曲に携わりたい、この楽曲を踊りたい」っていう気持ちにすごくなったんです。それで実際に躍らせていただけて、MVにも参加させていただけたので、自分にとって人生初めての楽曲参加だったんですけど、より一層思い出に残ったというか。一生忘れられない曲になるだろうなって思いました。

小嶋 私も“おしえてMoonlight”が好きです。自分に似合ってるなって思ったのもありますし、私は「女の子が憧れるアイドルグループになりたい」っていうのが夢だったので、「この曲だったらそうなれるんじゃないかな」って思ったんです。なので、たくさん聴いていただきたいです。