BAND-MAID VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

BAND-MAID『Unleash!!!!!』

SAIKI(Vo)、小鳩ミク(Gt&Vo)

「コロナ禍で溜め込んでいた感情を晴らそう!」というイメージですっぽ。

メイド服を着たハードロックバンド、BAND-MAIDが配信シングル『Unleash!!!!!』をドロップ。今回の楽曲は、彼女たちがデビュー時から掲げていた世界征服・第二弾に相応しい楽曲に仕上がっている。というのも、バンドはコロナ禍の中で有観客によるお給仕(ライブ)を封印していた。しかし、10月からUS TOURを開催、その前には日本でもお給仕を行うスケジュールが組まれている。束縛からの解放=まさに『Unleash!!!!!』なライブアンセムを作り上げた、SAIKI、小鳩ミクのメンバー2人に話を聞いた。

■前シングル『Sense』が出たタイミングでは、2021年も制作ばかりと言われていましたが、2022年も半分過ぎましたけど、今年上半期も引き続き制作を?

小鳩 21年から引き続き制作をやりつつ、気付いたら半年過ぎていた感じですっぽ。(笑) ただ、今年に入って、10月にアメリカでのツアーを控えていたり、その前に日本でもお給仕ができるので、その準備をしている感じですっぽ。

■今はスタジオで練習やリハに入ったりとか?

SAIKI そうですね。今年5月の「メイドの日」に映像を届けさせてもらって、そこで久しぶりにメンバーとスタジオで合わせた時は、こんなに大きな音を浴びたのは久しぶりだなと。(笑) それからどんどんリハに入り、「やっぱりバンドっていいね!」って。

小鳩 「あの曲やろ、この曲やろ!」って、収拾が付かなくなったっぽね。

■今年ファンクラブ限定でアコースティック作『BAND-MAID ACOUSTIC OKYU-JI CD』も発表しています。

小鳩 去年のアコースティックのお給仕の時の音源ですね。

SAIKI クリスマスにやったアコースティックの配信お給仕がとても好評で、熱いお声をいただいていたので、音源でも出そうと。

■その反響の大きさはバンド的には意外でしたか?

小鳩 「きっと喜んでくれるだろう」という思いはありましたっぽ。ただ、「音源にして欲しい!」という声をいただくとは思っていなかったですっぽね。

SAIKI 予想を遥かに超えて喜んでくれましたからね。ハードロックをやっているので、「ハードな音が好きなんじゃないか?」と思っていたけど、BAND-MAIDの曲を純粋に好きな方も多いんだなと感じました。

■アコースティックだと、BAND-MAIDの楽曲が持つメロディの良さがストレートに伝わりますし、何よりメタルファンはバラードも大好きなので。

小鳩 ははははは。(笑)

SAIKI それはメンバーともすごく話しました。 統計的にメタル好きな人はバラードも好きなんだなって。(笑)

■アメリカツアーでもアコースティックナンバーを挟んだら、めちゃくちゃウケると思います。

小鳩 でもアコギは運送が問題なんですっぽ……。ただでさえ、エレキギターもケースごと壊されてしてしまうくらい乱暴に扱われてしまうので。(笑) アコギだともたないと思いますっぽ。

SAIKI 私たちのハートがやられちゃうので。

■はははは、なるほど。

SAIKI 前に目撃しちゃったんだよね?それから神経質になっちゃって。

小鳩 目の前で真上から真下に落とされて、「ああー!」って。(笑) あれを見て、みんなの危機感が強くなりましたっぽ。

SAIKI でも海外でアコースティックはやってみたいですね。普段のお給仕でもすごく歌ってくれるから。“Daydreaming”でも途中で演奏を止めて、やったもんね?

小鳩 ああ、やったっぽね!

■この辺で本題に入りたいんですが、今回の配信シングル“Unleash!!!!!”は、9月に控えている新EP『Unleash』に先駆けてのリリースですよね?

小鳩 そうですっぽ。“Unleash!!!!!”はBAND-MAIDの世界征服・第二弾というテーマを掲げていまして、コロナ禍で制限がかかって、動きたいのに動けないとか、そういう溜め込んでいた気持ちを晴らす1曲を作ろうと思ったんですっぽ。“DOMINATION”は世界征服・第一弾として出したんですけど、その次になる曲として作ろうと思ってできましたっぽ。“DOMINATION”のように、それぞれの楽器がしっかり聴こえる曲にしたくて、SAIKIからも具体的なオーダーがあったんですっぽ。

SAIKI “Unleash!!!!!”はEPの中では最新の楽曲なんです。EPの方向性を固めた後に、「“Unleash!!!!!”、お願いします」って、KANAMIに相談したんですよ。「メンバーの見せ場もありつつ、私たちの決意も見えて、鬱憤を晴らすような解放感のある曲が欲しい」と伝えました。

■“Unleash!!!!!”がEPの最後のピースを埋める楽曲になったと?

小鳩 そうですっぽ!

■この曲自体は3分10秒というコンパクトな内容ですが、楽曲の密度、濃度が半端じゃなくて。聴き応えがありますね!

SAIKI 「KANAMIナイス!」って感じですね。これまでになかった要素もあるから。ド頭もわざと裏返ったような歌い方にして、それも初めてのアプローチですからね。他のメンバーも「いいじゃん!」って言ってくれたから。

■ええ。ド頭の「How many times?」の裏返った歌声はこの曲の肝になっています。

SAIKI お給仕では緊張しちゃうんですよ!テンポが速いし、合図のカウントもすぐに過ぎ去ってしまうんです。曲の繋ぎで私は聴き逃すこともあるから。そんなマイナスな想像ばかりしてしまうんです……。(笑)

小鳩 始まったら最後まで突き進むしかない曲ですっぽ!テンポも193で、バカみたいに速いんですっぽ。(笑) “Screaming”、“BLACK HOLE”は楽器始まりですけど、190超えで歌がしっかり目立つ曲はなかったので、そういう意味でも新しいんですっぽ。

■「How many times?」のいい意味でバグッた歌い方が最高だなと。

SAIKI まさに!それをやりたかったんですよ。もう限界だって感じを表現したくて。サビ頭の歌詞も、あえて印象的な日本語を使ったんですよ。

小鳩 サビ頭はもともとのメロから変えたんだよね?

SAIKI デモよりも一小節早く入ったんだよね。

小鳩 うん。「こっちの方がいいんじゃない?」って、SAIKIが言って、「いいと思うっぽね!」って。

■歌声を含めて、前のめりの感情が楽曲にも表れています。

小鳩 「解放されたい!」という気持ちが前提にあったので、そこは大きいと思いますっぽ。

SAIKI ヴォーカルのレコーディングの時は「早くお給仕をしたいんだ!」って、気持ちが高ぶっていた時期だったので、録り方も他の曲は細かく分けたんですけど、“Unleash!!!!!”に関してはツルッと録ったんです。

■それでライブのような勢いも注入されたということですか?

SAIKI だから曲が進むにつれて、私と小鳩の声も出ていると思います。(笑) 徐々にクレッシェンドしていく感じが欲しかったので、そこは細かく調整せずにやりました。