BLACK IRIS VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

あの笑顔は「大金の分だけ、たくさんの夢を俺は掴んだ!」という表情です。

3月22日に豊洲PITで行ったワンマン公演を成功に収め、NEXT PHASEへと歩を進めだしたBLACK IRIS。挑戦を止めないその姿勢を示すべく、彼らはメジャー第2弾シングルとして、8月16日に『That That That』をリリース。公開中の同作品のMVも今話題を集めている。彼らが『That That That』へどんな思いを込めたのか、杉本琢弥、早野李勇、半田豪、斉藤広樹、浅川真樹、風道千、長島翔平、佐原至恩、西玲人、メンバー9人の心の内を伺った。

■3月22日に豊洲PITで行った5周年記念ライブが大成功。最新シングル『That That That』を手に、BLACK IRISはNEXT PHASEへと歩みだしました。最新作の話へ触れる前に、改めて豊洲PIT公演を振り返っての思いを聞かせてもらえますか?

風道 豊洲PITのライブは、メジャーデビューシングル『Super Nova』のヒットを受けての公演で、あの時は「周りの期待を下回るような公演だけは絶対に見せられない」という気持ちが強かったのを覚えています。

西 BLACK IRISとして5年間活動してきた中でも、あの日の豊洲PIT公演はグループ史上一番大きな会場でのライブでした。僕らは挑戦する意識を持って舞台に立っていたわけですが、僕らの目の前にはたくさんのファンたちが熱狂する最高の景色が広がっていました。これまで観たことのない景色を目の当たりにしたこともあって、あの光景は今も忘れることが出来ません。だからこそ、もっともっと大きいステージに向かいたいという気持ちが高ぶった公演にもなりました。

長島 あの時は、すべての面において過去最大規模ということから、いつも以上に構成面も練り込んだものになっていたし、その努力や当日の経験が、結果的に今の成長へと繋げてくれたと感じています。あの楽しさを経験できたからこそ、そこで燃え尽きるのではなく、もっともっと上を目指して頑張りたいという気持ちにさせてくれたのも大きかったと思います。

浅川 本当にそうだったよね。BLACK IRISのライブと言えば、ファンの人たちと一体化した熱狂を作り上げていくことを一番の武器にしているけど、その意味や理由を自分たちでも改めて感じられたのが、あの日のライブでした。嬉しかったのが、観に来てくれたみんな一人一人が、今まで以上に大きな声を張り上げ、僕らに思いをぶつけてくれたこと。互いに求めあう気持ちが一体化した熱いライブだったからこそ、今でもあの時の景色が胸に残っています。あのライブを経験したからこそ、「僕らはここで踏みとどまってはいけない。もっともっと成長して、あの景色を更新し続けなきゃいけない」という気持ちにさせてくれたからね。

佐原 BLACK IRISは、大きな可能性を秘めているグループだし、今の波をもっともっと大きくしていけば、きっともっと大きなグループになれる。それを、メンバーみんなが実感できた日だったと思います。これは余談ですが、あの日はちょうどWBCでサムライジャパンが優勝を決めた日で、その嬉しさもあって、サインボールを客席に投げる演出の時に、思わずピッチャーの気分で投げた球もありました。(笑) でもそれが僕のファンの一人に直撃してしまって……その時は「ごめん!」と舞台の上から謝ったんだけど、あの日以来、玲人に推し変されてしまったという苦い想い出もあります……。

■それは……。(笑) その勢いを持って作り上げたのが、最新シングルの“That That That”と捉えても良いのでしょうか?

杉本 “That That That”は、豊洲PIT公演以降に制作したもので、あの経験があったからこそ生まれた楽曲なんです。メジャーデビュー曲『Super Nova』に描き出したフレッシュさやダンサブルな面も継続しながら、今回はBLACK IRISの持つ尖った部分をいつも以上に強調して、MVではBLACK IRISのメンバーが隠し持っている「ちょいワル」な部分を顕著に描きだして、それぞれの個性に描き加える形で届けたのが『That That That』になります。

■“That That That”を表現する上で、それぞれが持っていた想いを一人一人聞かせてもらえますか?

風道 “That That That”は、今までのBLACK IRISらしさも活かしつつ、新しいエッセンスを加えた楽曲になっています。自分たちにとっても挑戦となる曲だからこそ、今まで以上に魂を込めて歌いました。歌詞には、「上を目指す」という気持ちを投影しています。自分を鼓舞して歌いましたし、歌う時も今まで以上に細かく声に表情を付けて表現しました。そこまで感じ取ってくれたら嬉しいです。

半田 高い支持を得た前作の“Super Nova“の次に繋がる作品ということから、周りの期待を受けてのプレッシャーもすごくあったんですが、前作に引けをとらないどころか、良い意味で上回る楽曲が提示できたんじゃないかと個人的には思っています。“That That That”のコンセプトが「ちょいワルな男たち」で、MVにも描き出されているけど、しっかりとパフォーマンスをしながら、いかにワルい男の魅力を押し出せるか、「大人のカッコよさ」と、「ちょっとエロティックな表現」というのが、この歌から伝わったら嬉しいです。歌詞も、今のメンバーたちの気持ちと強くシンクロしている内容で、トータルして言うと、「メンバーそれぞれの奥深くに眠っていたワルい男の部分を引き出した」内容の楽曲です。

早野 前作の“Super Nova”の時は、明るく元気にフレッシュにと、勢いを持ったBLACK IRISの姿を伝えましたが、だからこそ“That That That”ではまた違った一面を見せようと、大人な表情や歌声を持って表現しています。個人的には、大人っぽさやワルさ、セクシーという言葉からは縁遠いタイプだから、そこは自分なりに研究をした上で表現してみました。

西 “That That That”は、歌詞にも記されたように、「夢をつかむ」という思いを込めた楽曲で、今のBLACK IRISがその渇望に突き動かされているからこそ、常に高みを求めて活動をしている今の自分たちにとても似合う表情を持った楽曲になりました。

杉本 “That That That”の歌詞は、豊洲PITで見た景色があったからこそ生まれた内容なんです。BLACK IRISは、決してあそこで満足することはないし、みなさんにもその意識を感じてもらえたらなと思います。

長島 みんなも言っているように、“That That That”には「ワルい男像」を写し出しているけど、それと同時に、「夢を切り開いていく」じゃないけど、気持ちを前へと突き動かすメッセージもたくさん詰め込まれています。今の自分たちが胸に強く持っている「自分たちらしい道を切り開きながら突き進む」という気持ちや、「もっともっといい景色を見せてやるぞ!」という想い、それらを“That That That”を通して感じてもらえたらすごく嬉しいです。

斉藤 3月に豊洲PITで行った公演は、BLACK IRIS史上一番デカい会場でのワンマンライブ公演
であり、今までの中で一番動員の多いライブになりました。あの日の舞台の上から見た景色は、今も思い出すと感動が甦ってくるくらい、忘れられない想い出になっています。あの時は本当に楽しかった。だからこそ、いつまでも余韻に浸っていたり、「そこで満足して止まってしまっていては駄目だ」という気持ちを、メンバー全員が共通して持っていた。“That That That”の歌詞の中でも、「そりゃSTAYなら底辺だろ 目指せ That That That」という歌詞と、終盤の「掴むのさ 今 That That That」という歌詞に、自分たちの夢をつかむ強い意志を詰め込みました。だからこそ、歌う度に自分の気持ちを引き締めてくれる。そういう想いを持ってみんなが歌っていることも知ってくれたら嬉しいです。

浅川 “That That That”は、本当に熱い曲です。ライブでこの曲を歌うと、ファンのみんなも一緒に声を張り上げてくれるのが嬉しいんです。僕らはこの『That That That』を手に、もっともっと上に行けると思っているし、この曲を通してファンのみんなとも一緒に成長していけると信じています。BLACK IRISにはファン参加型で楽しめる楽曲が多いけど、新しい表情を持った『That That That』もその仲間入りを果たしたなと思っています。ぜひライブを通して一緒に盛り上がりたいです。

佐原 ライブという視点で語るなら、その前後の曲が何であれ、“That That That”のイントロのギターが鳴り響いた時点で、すっと世界観に入っていける。ライブでは、どんな場所で歌っても生きる楽曲です。個人的に、『That That That』の歌詞がすごく好きなんですね。「逸らすなLook at me」じゃないけど、人生って、結局は自分自身との戦いじゃないですか。自分との戦いに勝った人だけが、その先や上に進んでいける。それはBLACK IRISの活動を通しても、ずっと身に染みて経験をしてきたことで。“That That That”を歌っていると、「もっともっと攻めていかなきゃ」という気持ちにもなるし、良い意味で自分を見つめ直す機会を与えてくれる歌詞だなと自分では捉えています。

■“That That That”で気になったのが、ギャングたちが成り上がる様を描いたMVとなっているんですよね。あれはニューヨークとかで撮影したのでしょうか?

西 あの映像を観た人たちからも、よく「海外で撮影したんですか?」と聞かれますけど……。

早野 あれは埼玉と、海浜幕張と、新宿付近のスタジオで撮影をしています。(笑)

西 CGとかも使っているとはいえ、そう思わせるような作品に仕上げられたことが嬉しいです。

■みなさんもいろんなキャラクターを演じながらMVに登場しています。一人一人、このMVの見どころについて語っていただいても良いでしょうか?

風道 俺は煙草を吸いながら銃を持って身構えるシーンがあるんですけど、みんなからは「すごくリアリティがある」と言われます。だけど、実際は煙草も吸わないし、銃を持ったこともないから、どう表現すれば良いのか試行錯誤をしていたんだけど、しっかりキマッて映っていたのが嬉しかったし、そこが個人的な見どころにもなりました。衣装の面でも、黒いファーコートを身につけているから、ワルっぽさをしっかり出せているんだけど、今回敵対するマフィアを演じるエキストラたちも登場するわけですが、下手するとそっち側の人に見間違われそうになるから、「マフィア側じゃないよ……!」という姿も意識していたことでした。(笑)

半田 今回はストーリー仕立てのMVだから、いつものMV作品に比べたらダンスシーンとかは少なめですけど、その分ストーリー重視の展開ということから、一人一人のキャラクターが強調されるので、それぞれの演技力に注目して欲しいと思います。僕は冒頭のシーンで、季勇くんをバイクに乗せて走っています。でもヘルメット被って無いんですよね(笑)

風道 それ、すごいワルじゃないか!

早野 あれはCGの合成映像で、実際には走っていませんから。それを公道でやっていたら、犯罪です。捕まってしまうので、やっちゃ駄目です。(笑)

半田 今回はかなり大がかりなセットで、しかもCGを駆使したカットもあるから、そういうところにも注目してもらえたら嬉しいですね。

早野 それぞれの演技に注目という言葉もありましたけど、みんなちょっとした表情や仕草にも凝っているし、その世界観にしっかりと染まりきって演じているから、そこを意識して観てもらえたらなと思います。個人的な見せ場は2サビの「逸らすな Look at me」のところを歌っている時の表情です。大人っぽさや悪っぽさを研究した上で見せた表情だから、そこにも注目してください。