覚悟と自信がタフな音に――先輩・KEYTALKとの対バンツアーファイナル
サイダーガールが7月25日、東名阪対バンツアー『ぼくらのサイダーウォーズ3 -先輩、よろしくお願いします-』のファイナル公演を渋谷CLUB QUATTROにて開催した。
「メンバーが敬愛し、多大な影響を受け、どうしても2マンで共演したい先輩に出てもらう」ということで企画された本ツアー。名古屋、大阪に続きファイナルとなる東京公演の対バンはKEYTALK。「サイダーガールからリクエストをいただきました!」と“太陽系リフレイン”でスタートするとともに、SOLD OUTのクアトロはダンスフロアと化す。メンバーはビール片手に上機嫌、笑顔でステージを盛り上げつつも先輩としての貫禄も見せつけながら、“Summer Venus”で締めくくった。
そして続くは後輩、サイダーガールの登場。青の照明をバックに“エバーグリーン”でスタートし、“メッセンジャー”、“パレット”と間髪入れずに演奏、一瞬にして会場をサイダーガールの色に染めていく。
春のツアーよりあきらかに成長した彼らの姿は1曲目から明確だった。余計なものを削ぎ落とし、ギュッと太くなったバンドの芯。彼らの覚悟が自信となり、その自信が確固たるものとなった結果、それがこんなにもタフな音になったのだ。
中盤戦で演奏された横ノリの“化物”が、これまで以上に映えていたのもその証拠。知(Gt)のジャジーなギターソロの表現力にもますます磨きがかかり、それぞれの存在感をアピールしながらライブは繰り広げられていく。何より全力で、いまこの瞬間だけを楽しもうという想いが、プレイひとつひとつからこぼれ落ちるように現れていたのも印象的だった。
7月3日にリリースされた“クローバー”で本編を終え、アンコールではフジムラ(Ba)とYurin(Vo&Gt)によるツインボーカルで、KEYTALKの“太陽系リフレイン”をカバー。KEYTALKの八木優樹(Dr&Cho)が、フロアへダイブするというハプニングも。“メランコリー”でさらに盛り上げ、最後はフジムラの誕生日を祝うためKEYTALKのメンバーがケーキを持ってステージに登場、フジムラへ顔面ケーキのプレゼントを贈り終了した。
先輩、後輩という垣根を越えた仲の良さと、それぞれの本気具合を見せつけた2マンライブ。ライブ中、KEYTALKがサイダーガールをツアーに呼ぶとMCで断言し、「KEYTALK先輩がツアーに呼んでくれるって言ったの、僕らは聴き逃してない」と答えたYurinの言葉通り、またこの2マンライブが観られる日を、多くの人が楽しみにしていることだろう。
Text:藤坂綾
Photo:イシワタ タツル
『ぼくらのサイダーウォーズ3 -先輩、よろしくお願いします-』セットリスト
KEYTALK
1.太陽系リフレイン
2.fiction escape
3.MABOROSHI SUMMER
4.桜花爛漫
5.黄昏シンフォニー
6.セツナユメミシ
7.Love me
8.BUBBLE-GUM MAGIC
9.ララ・ラプソディー
10.FLAVOR FLAVOR
11.MATSURI BAYASHI
12.Summer Venus
サイダーガール
1.エバーグリーン
2.メッセンジャー
3.パレット
4.ハートビート
5.ぜったいぜつめい
6.リバーシブル
7.化物
8.ドラマチック
9.夜が明けるまで
10.約束
11.オーバードライブ
12.クローバー
ENCPRE
1.太陽系リフレイン(KEYTALKカバー)
2.メランコリー
LIVE
「CIDER LABO Vol.7」
2019年12月11日(水)大阪・umeda TRAD
OPEN 18:00 / START 19:00
「CIDER LABO Vol.8」
2019年12月19日(木)東京・渋谷TSUTAYA O-EAST
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット料金:4,000円 (税込/ドリンク代別途必要)