4人で年間1000食以上カレーを食べる、カレー好きバンドのCINNAMON’S GODとは?
「音楽のためにカレーを食べ、カレーのために音楽を奏でる!」をキャッチコピーに活動中のロックバンド、CINNAMON’S GOD。メンバー全員のカレー愛もさることながら、それぞれの経歴もとてもHOTでSPICYだ。ヴォーカルの黒崎ジョンは、King&Prince、ABC-Zから、ドラマの主題歌、キャラソン、演歌まで、幅広く楽曲提供をしているクリエーター。ギターのGilleこと豊田和貴は、SOPHIAのギタリスト。ベースのSEISHIROは、90年代に旋風を巻き起こしたヴィジュアル系バンドSTRAWBERRY FIELDSの元メンバー。ドラムのヤマシタコウキは、多岐にわたるアーティストのサポートドラム、作詞・作曲・編曲家としても活動するなど、多彩な顔を持っている。
これまで2枚のEPをリリースし、3月25日には待望の3rdEP『Red Hot Baby』をリリース。タイトル曲の“Red Hot Baby”は、下北沢にある有名なスープカレー店「マジックスパイス」とのコラボレート曲。EPのジャケットやMVも同店で撮影している(過去にリリースした作品のジャケットも、すべて都内の有名カレー店で撮影)。お店に通ったことのある人なら、歌詞に出てくる言葉の数々を耳にすれば、どのようなコラボレートをしているのかすぐに理解していただけるだろう。無類のカレーマニアが集まったCINNAMON’S GODだけに、インタビューでは作品の聴きどころはもちろん、各自のカレーへのこだわりも伺った。
■CINNAMON’S GODは、メンバーがとても豪華です。この4人が集まった経緯が気になります。
ジョン 自分とGille(豊田和貴)くんで、カレー好きなミュージシャンらが集まる「東京咖喱喰部」を立ち上げ、そこでイベント用にバンドを組むことになったのが、CINNAMON’S GODの誕生のきっかけです。(補足:※東京咖喱喰部とはSOPHIA のギタリスト豊田和貴(Gille)×作曲家の黒崎ジョンの2人により発足し、有名ミュージシャン、 有名カレーシェフ等180名以上(2026年3月現在)が所属する関東No.1のカレーコミュニティ)
Gille 僕とジョンさんは、互いにインディーズで活動をしていた頃の地元バンドの先輩と後輩という関係なんですけど、そもそもなんで「東京咖喱喰部」を立ち上げたかというと、僕もジョンさんも無類のカレー好きで、よく2人で待ち合わせては、いろんなカレー店を巡っていたんです。その趣味が高じて、ジョンさんが「どうせならカレー部を作ろうや」と言い出したことがきっかけでした。そこから、身近にいるカレー好きなミュージシャンや、カレー店のシェフなどに声をかけてコミュニティを作り始めたら……。
ジョン 今や、(LINEグループで)180人を超えるコミュニティにまで増えていますからね。
■しかも「東京咖喱喰部 スパイスミーティング」という、カレーの名店が出店するライブ・イベントも定期的に開催していますよね。
ジョン 2月にVol.5をやりました。確かに「東京咖喱喰部」にはミュージシャンがたくさん集まっていますけど、そもそも初めは音楽をやるつもりはまったくなく、本当に一緒にカレーを食べに行ったり、美味しいカレーの情報交換の部活として始めたことやったんです。イベントを始めたきっかけは「ミュージシャンが多いから、セッションイベントでもやろか?」となったからだっけ?
Gille まことさんの存在がおっきかったんじゃないかな。「東京咖喱喰部」には、このクラブのボスとも言える元BOØWYの高橋まことさんがいるんですけど、僕らみんなBOØWY世代やから、「まことさんと一緒にイベントできたら最高やな」ということで、最初は企画したんですよ。そこからセッションバンド用のメンバー探しを始めて、同じく「東京咖喱喰部」に所属していたSEISHIROさんに声をかけ、ジョンさんがコウキくんに声をかけて、この4人が集まりました。
ジョン SEISHIROさんは、Gilleくんの紹介で出会ったんですけど、僕もGilleくんもSEISHIROさんがやっていたSTRAWBERRY FIELDSの大ファンで。GilleくんとSEISHIROさんは、前々から一緒にカレーを食べ歩いていた仲なんですよ。
SEISHIRO とあるカレーイベントに、大好きなジャパニーズスパイスカリーの名店「WACCA」が出店していると聞いて、挨拶がてら食べに行ったんです。そこでGilleくんと再会して。お互いにカレー好きなのがわかって、そこからちょいちょい一緒にカレー店巡りをしていたんですね。
Gille 僕もSEISHIROさんも、無類のカレーとお酒好きということで、あの頃はよくスパイス飲みを一緒にしていました。
SEISHIRO カレーに限らず、スパイスの利いた料理を摘みにお酒を飲む「スパイス飲み」を、Gilleくんとやっていたんですけど、コロナ禍に入って、一度スパイス飲みが出来なくなりました。でも、コロナ禍の世の中が次第に緩くなり、カレーにまつわるイベントも再開し始めた中、またGilleくんとカレーのイベントで再会したんですよ。その日は一緒にカレーを味わい、帰りにGilleくんの車で送ってもらった時に、Gilleくんから「今、ジョンさんと「東京咖喱喰部」という部活をやっているんですけど、SEISHIROさんも入ってください。今度ジョンさんも紹介しますから」と言われ、その後に、池袋で催された「ジャパニーズカレーフェスティバル」の会場で紹介を受け、そこから今の関係に繋がっています。
コウキ 僕はジョンさんと飲み会で知り合い、そこで「東京咖喱喰部」へ誘われたことがきっかけでした。
ジョン 違う、お前は「熱海の子」や。とあるレコーディングを終えて、その流れから、一緒に仕事をしていたミュージシャンと飲むことになったんですけど、その彼が「僕の後輩を呼んでもいいですか?」ということで、やってきたのがコウキでした。その時に、自分が近々熱海へ行く予定があったから、「よかったら一緒に熱海に行く?」と誘ったら、「行きます!」と即答し、ほんまに熱海まで来たんですよ。あの時、熱海に来ていなかったら、彼はここにはいなかったです。(笑) 実はCINNAMON’S GOD誕生のきっかけになったセッションバンドを組む時点で、彼の演奏はまだ一度も聴いていなかったんです。でも、「きっとコウキならやってくれる」という予感があって声をかけ、一緒にスタジオでセッションをしたら、4人が4人とも、このメンバーで演奏することに「めっちゃいい!」と手応えを感じました。そこからこのメンツで出るセッションイベントを立ち上げ、それでCINNAMON‘S GODが誕生しました。
SEISHIRO 初めて音を合わせた時から、「パーマネントなバンド感が生まれていたので、このバンドは面白い」と4人とも思ったし、すでに手応えを感じていましたからね。
Gille 実際にイベントを組んで、このメンバーで演奏をした時もめちゃめちゃ良かったんですよ。最初はほんまに、1回のイベントで終わるはずが、楽しすぎてまたやりたくなったんですよね。そこから、ジョンさんが「東京咖喱喰部 スパイスミーティングのVol.2をやろう!」と言い出したどころか、イベント用にアルバムができるくらいのオリジナル曲を作ってきたんです。それくらい彼の中では本気になっていたんでしょうね。
ジョン もともとは、美味しいカレーをみんなで一緒に食べたくて集まっていただけだったから、ほんまに音楽をやる気持ちなんて1ミリもなかったんですよ。だけど、そこはミュージシャンの性なのか、「イベントをやろう!」とみんなで盛り上がったら企画をしてしまうし、一度やったら楽しくなってまたやりたくなる。それどころか、「ライブをやるならカバーじゃなくてオリジナルをやりたい」と、曲を書き出せば、曲がたまりだして、少しずつでしたがCINNAMON’S GODとしてもライブ活動を増やしていくうちに、「オリジナル曲たちをみんなに聴かせたいから、CDを作ろう」となって作るなど、気づいたら普通にバンド活動をしていました。(笑)
SEISHIRO 「ライブをやりたいからオリジナル曲を作る」、「オリジナル曲を作ったらCDにしたい」という思いは、ミュージシャンをやっていたら自然の流れだからね。
Gille 遊びのセッションバンドとして始めたのが2年半前で、2年前からジョンさんがオリジナル曲を作りだし、みんなの予定を調整してライブを入れ始めてからは、次第にCINNAMON’S GODとしての活動が増えだして、今に繋がってきましたから。
■CINNAMON’S GODの楽曲は、カレーにまつわる曲はもちろん、カレーとは関係のない曲もやっていますよね?
ジョン むしろ最近はカレーとは関係ない曲の方が多くなっているかも。最初こそ「カレーにまつわる曲をやろう」と書き始めたけど、次第に「なんか企画バンドっぽくなるし、どこかのタイミングで絶対にネタが行き詰まるな」と思うようになって。そこからは自分が得意としている昭和歌謡テイストの曲も作るなど、その辺は自然にバランスを考えだしていました。
SEISHIRO でも一つのスタイルに限定しなかったことで、曲調もバラエティになってきたから、むしろ良かったなと思っています。それにこの4人で演奏をすると、どんな楽曲でも独特のグルーヴが生まれる。それをCINNAMON’S GODらしさと言えば、そうなんやろうけど。その自信と安心感があるからこそ、曲調の幅を広げることでバンドの器も広く深くなっていくし、そこがいいなと思っています。
Gille みんな自分らしさを出して自由にやっているから。俺はとくにそう。(笑) ユウキのビートに乗って自由に演奏していると、自然にCINNAMON’S GODとしての色が出る。むしろこの4人には、枠を作る方が意味のないことなんだと思います。
コウキ 僕も好き勝手に叩かせてもらっています。ドラムは結構シンプルに叩いていますけど、それもこのメンバーでやると独特のグルーヴが生まれるから、それを活かすなら、極力無駄を省いた方がカッコイイなと思って。
■イベント「東京咖喱喰部 スパイスミーティング」は、今もコンスタントに行っていますし、CINNAMON’S GODの単独ライブもそうですが、主催するイベントでは、必ずおすすめのカレー店が会場に出店していますよね?
Gille ライブを終えてから食べるカレーが最高に美味しいんですよ!しかもイベントには、カレーやスパイス系の料理に合うライオンビールさんが毎回協賛してくれているんです。
ジョン われわれがライブ後にビールを飲みながら食べたいカレー店を、毎回イベントに呼んでいます。ただ、最近は一つ懸念があって……。
Gille なんかあった?
ジョン 昔は、純粋に美味しいカレーやカレー店と出会いたくて、カレー屋さん巡りをしていたけど、最近では美味しいカレー屋さんに出会うと、「このお店の人、今度イベントに協力してくれるかな?」という邪念が生まれてきて。(笑) もっと純粋にカレーを味わわないとあかんな。(笑)
■みなさんは、かなりの頻度でカレーを食べていますよね?
SEISHIRO カレーもそうだけど、自分でも調合するくらいスパイス系が好きだから、スパイス系の料理と捉えるなら、毎日ですね。
Gille 僕も平日の5日間は毎日カレーを食べています。冬場は牡蠣カレーが多いかな。自分の場合、カレーと一緒でないとお米を食べないので、お米はカレーでしか食べません。
ジョン 僕は週6日は食べていますね。大事なのがご飯の量で。僕もお米はカレーを食べる時のみなんですけど、ご飯の分量は100gから150gにしています。これが自分にとってのベストだと辿り着きました。
コウキ 僕は週2回くらいですかね。普通に「ココイチ(カレーハウスCoCo壱番屋)」などのチェーン店にも通っています。この間食べたスープカレーの「Suage」さんも美味しかったです。
ジョン 確かに「Suage」さんは美味しいよな。でも、CINNAMON’S GODにとってのスープカレーといったら、あれやろ……。
コウキ あっ!「マジックスパイス」さんです!
Gille スープカレーという名称を作ったのは、マジスパこと「マジックスパイス」さんですからね。僕が2003年頃からずっとお世話になっているお店です。







