cluppo VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

cluppo『hatofull』

自分で自分に挑戦している感じですっぽ。

BAND-MAIDの小鳩ミクのソロ・プロジェクト、cluppo(くるっぽ)が1stEP『hatofull』を3月9日(ミクの日)にドロップ。“PEACE&LOVE”、“Flapping wings”の既発曲を含む全6曲入りの今作は、さらに表現や曲調の幅を広げたバラエティ豊かな作風に仕上がった。古き良き70年代をcluppo流に再解釈した新ジャンル「HIPPIE-POPPO」(ヒッピーポッポ)は、比較対象が見つからないユニークな歌詞世界とサウンド感を推し進めている。世界平和を訴え続ける注目の新作について話を聞いた。

■遂に6曲入りの1stEPが完成しましたね。制作はいつ頃から進めていたんですか?

cluppo “Flapping wings”リリースの後ですっぽね。“Flapping〜”の頃に候補にあった曲が他にもあり、作品ならこういう曲があってもいいかなと。「じゃあ、何曲かまとまった時に出せたらいいね」という話になったんですっぽ。以前の曲もありつつ、新たな曲もありますっぽ。

■今作の中で以前にあった曲というと?

cluppo “ふわふわ”ですっぽ。あと“スーパースター”も基盤はありましたけど、この曲は結構変わりましたっぽ。

■そうなると、“POGO!”、“voice”は比較的新しい曲ですか?

cluppo そうですっぽ。その2曲では“POGO!”の方が新しいですっぽ。

■なるほど。今作はいい作品ができましたね。1曲1曲ベクトルの違う曲調が揃っていますけど、cluppoらしさはちゃんと伝わってくる彩り豊かな一枚だなと。

cluppo 良かったですっぽ。ニュアンス、雰囲気、テンポも全部違うので、アルバム名の『hatofull』も、カラフル、ハートフル、鳩がいっぱいとか、いろんな意味をかけているんですっぽ。(笑) 6曲6色みたいなカラフルさを出したいなと思って。ただ、最初は「この6曲がまとまるのかな?」という不安はありましたっぽ。(笑)

■そうなんですね。

cluppo レコーディング、ミックスをやる中で「上手くまとまりそうだな」となって。制作段階ではまとまらないんじゃないかと思うほど、バラバラの曲たちでしたから、曲順を考えるのも大変で、なかなかしっくり来なくて……最終的にここに落ち着きましたっぽ。

■個性の強い楽曲が勢揃いしていますからね。

cluppo 色は強いけど、それぞれに良さがあるし、歌詞の部分でも共通性も持たせているところもあるので、私らしさは見せられていると思いますっぽ。BAND-MAIDでも幅を広げることを目標にしていますけど、cluppoもそういう意味では幅を広げていきたいなと。今作は最初に出した2曲(“PEACE&LOVE”、“Flapping wings”)を、またいい意味で裏切れているんじゃないかと。方向性を一つに絞らない感じを示せていると思いますっぽ。

■ええ。もはやどんなジャンルでも乗りこなせそうですね。

cluppo どんな波でも乗りこなせるサーファーみたいになりたいですっぽ。(笑) でも今回は頑張って乗りましたっぽ。普段ならその高さはいきなり挑戦しないと思うことや、今までにはない曲もやったので、自分で自分に挑戦している感じですっぽ。

■今作は新しいことにチャレンジする意味合いが強かったと?

cluppo そうですっぽ。歌い方、曲調も挑戦できましたっぽ。せっかくやるなら、BAND-MAIDではできないことをやりたいし、それはcluppoを始めた時から言っていましたっぽ。ボイトレの先生はSAIKIと同じ方で、その方に歌のディレクションもやってもらっているんですけど、cluppoでは可愛らしい歌い方をしたり、ちょっと息を抜くような歌い方にしたり……BAND-MAIDでは息を抜く歌い方をすると楽器に負けてしまうので、使えないんですっぽ。

■ああ、確かに。

cluppo でもcluppoではそういうこともできるし、曲調に合わせて楽しみながらトライできますっぽ。BAND-MAIDはやりたいことが定まっているので、その他の自由をこっちでやっている感じはありますっぽ。(笑) 逆に言えば、BAND-MAIDがあるからこそ、「こういうこともやってみたい、こういう歌詞も使ってみよう」という考えになりますっぽね。

■今作ではcluppoさんらしさが解き放たれていますもんね。それでリード曲が“POGO!”で、MVも観させてもらいましたが、屋敷を舞台にしたゴージャスな映像になっていますよね。

cluppo ありがとうございますっぽ!あれは群馬の来賓館で撮りましたっぽ。楽曲自体は、BAND-MAIDにも、今までのcluppoにもなかったEDM感を取り入れつつ、歌詞でシュールさを出して、ギャップを付けたかったんですっぽ。映像もカラフルさがありつつ、シュールな雰囲気も入れたくて。“POGO!”なので、「ポゴ」という名前のホッピング遊具をどうしても入れたくて、監督さんにお願いして、そこでシュールさを出そうと。そこでもビックリさせたかったんですっぽ。

■cluppoさん自身がホッピングしているシュールな映像を入れようと?ちなみに曲名の由来は?

cluppo 跳ねているタイトルにしたくて。最初は“GO!”にしようと思ったけど、それだとシンプルすぎるなと思って、じゃあ、“GOPO!”にしようと思ったけど、それもしっくりこなかったので、“POGO!”にしましたっぽ。そうしたら、「ポゴ=ホッピング」が出てきたので、それを映像にも入れようと思いましたっぽ。

■あと、「ポゴ」と言えば、70年代のパンクカルチャーから生まれた「ポゴダンス」も頭に浮かびました。

cluppo そうですっぽね!今言われて気づきましたっぽ。さっき聞いたんですけど、韓国語で「ポゴ」には「会いたい」という意味もあるらしくて。

■いろいろと繋がりますね。“POGO!”は展開も凝っているし、攻めた曲調ですね。ラップと歌メロを交えたアプローチも面白くて。

cluppo 今までは可愛らしさだったり、きれいな感じで歌っていたけど、新しい雰囲気も出したくて。BAND-MAIDで小鳩がラップをやる場面もあるんですけど、ちょっと潰した声だったりしたので、ここまでハキハキしたリズムでラップをすることはなかったから、難しかったですっぽ。一緒に口ずさみたくなるキャッチーさもありますっぽね。

■中盤にマーチング風のドラムが入り、その後に「ポッポッポ〜♪」と歌っているところはcluppo流のラップメタルだなと思いました。

cluppo ありがとうございますっぽ。(笑) あそこは「ポッポッポ〜♪」しかないと思い、ここは遊ぶところだなって。cluppoはいかに笑いの方向でカッコ良く見せるかだと思っていますっぽ。毎回、曲の中にそういうものを入れていて、“PEACE&LOVE”なら「いちごミルク」というかわいいフレーズを入れたり、“Flapping wings”では「ずっきゅん!ばっきゅん!どっきゅん!」とおまじないの言葉を入れているので、“POGO!”では私なりの「鳩ぽっぽ」を入れようと思いましたっぽ。

■ラッポですね。

cluppo はははは、ラッポですっぽね。(笑) 今日からそれ使いますっぽ。ヒッピーポッポという新しいジャンルを曲の中で開拓していますっぽ。ダサいだけじゃなくて、「フフッ」と笑えるけど、言いたくなるような曲を作れたらいいなと。遊べる曲じゃないと、ハッピーは伝えられないし、「堅苦しいことばかり言っても……」という気持ちはありますっぽ。世界平和と謳っていても、楽しくないとそれは届けられないと思うから。