OverTone VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

“バックナンバー”は、OverToneからみんなに送る「愛のある応援歌」です。

春は別れと出会いの季節。同時に新しい何かを始めるのに適した時期。そんな「今の気持ち」に寄り添う……よりは励ます想いを、OverToneは“バックナンバー”に乗せ、届けてきた。現在、初夏にリリースするフルアルバムのレコーディングの真っ只中。今回は制作の合間に、GUCCHIと八上和希の2人が、3月29日に配信リリースの今作『バックナンバー』に込めた想いについて、熱く語ってくれた。

■OverToneは、初夏にフルアルバムを発売すると告知していますよね。もしかして今も制作中ですか?

GUCCHI アルバム制作の真っ最中です。ただし、大変な時期はもう過ぎたので、今は少し安心しています。

八上 アルバム制作も終盤戦へ突入しました。“バックナンバー”も収録されるので、アルバムを作っていく流れから誕生した楽曲なんですけど、先にテーマを決めてから制作した曲でもありました。

GUCCHI “バックナンバー”は、卒業シーズンや季節の変わり目に似合う楽曲として作りました。

八上 ただし、人に寄り添うというよりは、応援歌タイプの楽曲になっています。

GUCCHI しかも、厳しめな……ね。(笑)

■“バックナンバー”の歌詞に触れた時、励まされるというよりも、言葉で力強く気持ちを押された印象がありました。

GUCCHI 僕ら自身、学生時代は部活動に明け暮れていました。日々の厳しい練習の中で、「やるのかやらないのかどっちなんだ」、「出来るか出来ないのかどっちなんだ」と、自分に言い聞かせていた気持ちを思い返していたように、何かを乗り越えなきゃいけない環境にいる人たちに響いたら嬉しいなという気持ちを、制作していく中で持っていました。

■部活動をしていた時は、いろいろと理不尽なことも経験してきましたか?

GUCCHI やっぱり上下関係が厳しかったので、理不尽なことも含めていろいろとありましたね。

八上 GUCCHIは野球部だったからな。僕はサッカー部で、上下関係がそんなに厳しいこともなかったから、GUCCHIのような辛さは味わっていないんです。

GUCCHI 全国どこの高校もそうだと思うんですけど、なんで野球部って上下関係が厳しいんですかね……?しかも頭は坊主やし。問答無用に坊主頭というのは、今も理解しきれないです。(笑)

八上 それってなんか不思議な伝統だよね。(笑)

GUCCHI 完全にそうだよな。こうやって当時の気持ちを思い出すように、上下関係を含めて、あの時に染みついた感覚って、いい意味で今でも抜けないところがありますよね。

■確かに。改めて“バックナンバー”が生まれた背景を教えてください。

GUCCHI メンバーやチームの人たちと楽曲制作をしていく中で、「年度の変わり目に向けた応援ソングを作ろう」という話になりました。その大枠で決めた内容を元に出てきたのが、「寄り添うのもいいけど、ちょっと厳しめな言葉を使って自分を奮い立たせる歌にしよう」、「曲に心を支えられるよりも、「よし、やろう!!」と奮起するような曲を書きたい」という思いでした。あえて命令口調の言葉を使うなど、自分の中でも新しい言葉選びもしながら作りあげたのが“バックナンバー”です。

■歌詞の中で、「やるのかやらないのかどっちなんだい? 出来るか出来ないのかどっちなんだい?」と問われるのは、まだわかるんですよ。でもその後に「なぁ、君に聞いてるんだよ」と言われると、正直ドキッとしました。(笑)

GUCCHI 作り上げたこの曲のデモ音源をメンバーに聴かせた時も、「この言葉、ちょっと強くない?!」という声が出ましたからね……。でも僕は、その言葉を聴いて欲しかったというか。“バックナンバー”を聴いたことで、「何かしら行動を起こすきっかけになってくれたら」と、その思いが自分の中に一番強くあったので、そこは押していきましたね。

八上 「口調が厳しくない??」と発言をしたのは僕でしたし、他のメンバー2人も「確かにそうやな……」と口にしていたんですけど、GUCCHIがこの曲に込めた思いの意図を聞いたら、3人とも納得だったというか。GUCCHIの言った、「メジャーデビューをして、早く売れようぜと焦っている今だからこそ歌えるメッセージがあるはず。すでに成功を手にした人に“バックナンバー”に込めた気持ちを歌われてもなんか違う……。今、必死に頑張っているけど、まだ駆け出しの今だからこそ、この歌に僕らなら説得力を持たせられる」という言葉に共感して、「このままの歌詞でいこう」となりました。歌入れする時も、「お前、しっかり歌えんのか?!」と、自分自身に言い聞かせるようにして歌っていたし、レコーディングの時にはみんな泣いていましたから……。

GUCCHI 泣いたのは嘘です。(笑) この歌に泣きどころは特にないですから。

八上 むしろ気持ちを鼓舞する歌やからね!

■日々の活動の中で、焦りを覚えることもありますか?

GUCCHI ありますよ。それぞれに異なる焦りもあると思うし、全員に共通している焦りもあります。今だからではなく、音楽活動を始めてからずっと焦りは感じています……。

■“バックナンバー”の歌詞の一節に、「結果ばかり見る人に限って経過はどうでもいい」と書いてありますよね。でも、その経過の積み重ねが結果に繋がるものですもんね。

GUCCHI 正直、世の中には「結果オンリー」のようなところがあるなと思っていて。僕自身が曲を作っている経過の姿って今まで誰にも見せたことがないし、その様を評価して欲しいとも思っていないので、あくまでも出来上がった作品の内容が評価の対象になるのは自分でもわかってはいるんです。ただ「その経過があってこその結果なんだ」とも言いたかったんですよね。「君だけが分かっていれば 苦しいだろうけど背中で語れ」の歌詞は、まさにそう。自分なりに「こんだけやったんだから」という自信があればこそ、それは自然と背中に現れるものだと思うんです。そういう表立って見えない部分も込めて書きました。

■今に至るまでにもいろいろと焦る気持ちはあったんですね。

八上 OverToneを結成して5年ですけど、その前は、各自ソロとして音楽活動をやっていたんです。それこそGUCCHIは、一度は音楽を辞めようとまで考えていたからね。

GUCCHI ちょうど22歳の時かな。

八上 メンバーはそれぞれ10代の頃からソロとして活動を始めているんですが、GUCCHIが21歳の時にソロでアルバムを発売して、そのリリースを記念したワンマンライブを企画したんです。彼にとっては満を持しての初のワンマンライブで。でも、蓋を空けたら思ったほどお客さんが来てくれなくて、それで自信を喪失して、当時は「俺、もう辞めようかな……」と言っていましたからね。

GUCCHI そうだったなぁ。

八上 実は、同じ時期に(NOWAR The)匠くんも、当時活動していたグループが解散して、同じく、「もう音楽辞めようかな……」という話をしていて。その話を聞いた今の事務所の先輩であるベリーグッドマンのRoverさんが、「和希、GUCCHI、匠の3人で新たにグループを作ってやりなよ!」と言ってくれて。そこに僕の中学時代の同級生だったアマノメを加えた4人でOverToneを結成して今に至ります。OverToneを結成する前は、GUCCHIも匠くんも、「このグループが結成せぇへんのやったらホンマに歌を辞めるわ」と言っていたので。でもGUCCHIは曲を作るのが好きだから裏方へ、匠くんは「就職するわ」とも言っていたから、もしOverToneが結成していなかったら、今頃表立って音楽活動を続けていたのは、僕だけだったかも知れないですね。

■八上さんは辞める意思はまったく無かったわけですね?

八上 僕は社会に出て働く想像がつかなくて……。(笑) 成功や失敗に関係なく歌しかなかったから、ずっと歌い続けようと思っていたので。

■GUCCHIさんは表舞台から立ち去ろうと思った時期もあったわけですね。

GUCCHI さっき話に出ていたワンマンライブをやった時に、目標にしていた100人Sold Outの半分くらいしか人を呼べなくて……。それで気持ちがすごく萎えてしまって、そう思いましたね。でも、今になって思うのが、「たかだか21、22歳で、「俺、才能ないんや……」と語ること自体が、まだまだひよっこだったな」ということですね。(笑) それこそワンマンライブを終えた時には、「やるのかやらないのかどっちなんだい?」と自問自答して、やらない方へと気持ちが傾いていましたけど、OverToneを結成する話が出た時には、「やる」という気持ちの方が強かったし、結成した時には「一生、やり続けるぞ!」、「ここからさらに音楽面での技術やセンスに磨きをかけていくぞ!」という気持ちになっていました。実際、本当の意味での自分の音楽人生は、OverToneから始まったなと今になって思います。

八上 自分らも含めて、それは間違いないね。