■カップリング曲には、YouTubeチャンネル「With Ensemble」でも話題を集めた“Darlinʻ (With ensemble)”、“Tejina〜君じゃない誰かなんて〜 (With ensemble)”を収録しています。ピアノや弦楽団の演奏に合わせて歌うことで、原曲とはまた異なる魅力や感動を覚えました。
YUICHIRO ただ、これは本当に一発録りだったから、めちゃめちゃ緊張感がありましたけどね。
KEISEI アレンジが変わるだけで、僕らもいつもとは違う感覚を持って歌っていました。いわゆるオーケストラと一緒に演奏をするWith ensembleの特色の一つが、演奏の時点で一つの楽曲として成り立っているということ。その上で、僕らの歌声と重なり合い、より一つになっていくことです。それこそ、歌の主旋律とピアノの主旋律が両方で響きあうような、そこに表現していく上での面白さがあるし、僕らも楽曲のアレンジが変わることで、いつもとは歌の入り方や歌い方も異なるから、良い意味で緊張感を覚えながら歌っていましたね。
TAKA 盤には“Darlinʻ”のオリジナル版も入っているから、この2曲を聞き比べてもらうと、それぞれの異なる魅力を味わってもらえると思います。
KEISEI 弦楽団と一緒にやる面白さって、弦楽の音色が歌い手側の感情を自然にアゲていくことなんですよ。だから、僕らの歌声にも自然と抑揚が生まれていくんです。そこがWith ensembleの面白さや醍醐味だからこそ、その空気感も一緒に感じてもらえたら嬉しいですね。
YUICHIRO 裏話にはなりますけど、With ensembleを録ったのが、ちょうど東京で初雪の降った日だったんです。そんなロマンチックな日の中で、オーケストラの方々の作りあげた温度感と、僕ら3人の作りだす温度感が互いに混じりあって一つになっていった。そのマリアージュした素晴らしさを、この2曲から感じていただけたら嬉しいです。初回盤のBlu-rayには、その2曲の映像も入っています。そこで魅せるDEEPと弦楽団と、その模様を撮影するカメラマンの方々とが一つになって織りなす、心地いい緊張感を持った映像美も、ぜひ見てほしいなと思います。
■通常版には、中島美嘉さんの“雪の華”のカバー曲も収録していますね。
YUICHIRO リリース時期に合わせて「冬の歌のカバーも入れよう」となった時に、誰が言うともなく、みんなの中から自然に出てきたのが“雪の華”でした。この曲は、僕らが大好きなBOYS Ⅱ MENもカバーしていましたし。
■ファンの方にとって気になるのが、初回盤のBlu-rayに収録された「DEEP Letters」と題した特別映像です。それぞれが書いた手紙を読んだ映像を収録していると聞きましたが……。
TAKA そうなんです。それぞれに書いた手紙を3人で読みあうという。あの時の収録は本当に恥ずかしかったです。(笑)
KEISEI 僕自身手紙を書くなんて、たぶん小学生の時以来でしたからね。本当に人生で二度目ですよ。(笑)
TAKA 手紙を読むという、あのシチュエーションがね。あの時は大きな映画館のような場所を借りて、一人一人が前に出ていって2人を前にして書いてきた手紙を読みあうという……。
KEISEI しかも、たくさんのカメラが回っているところでそれをやるから、気恥ずかしさも含め、変な緊張感も出てくるんですよ。最初にこの企画を聞いた時、「僕らいじられてるのかな……?」と思ったくらいでしたから。(笑) 特に自分は2人の手紙の中身を聞いて、ちょっと内容が浅かったかなと思ったくらいでしたし。TAKAさんの手紙なんか、まるで歌詞を聞いているようでしたからね。
TAKA 僕はKEISEIとYUICHIROに向けて、それぞれ1枚ずつ手紙を書いて、YUICHIROも僕とKEISEIに向けた手紙を書いてきたんですけど、KEISEIは、DEEPへ向けての思いをまとめて手紙にしてきたので、そこからもそれぞれのメンバーの個性が見えてきますよね。(笑)
KEISEI しかも僕に関しては、「もしあの時こうだったら……」というパラレルワールドのような話を書いていましたからね。(笑)
TAKA そこに自分の思いも含めた上でね。
KEISEI 正直、僕ら自身はめちゃめちゃ恥ずかしいことでしたけど、それでファンの人たちが喜んでくれるのなら、そんな恥ずかしさだって乗り越えられますよ。(笑)
■きっと今後もDEEPは今の姿勢を胸に抱いたままの姿で歩み、歌い続けていくんでしょうね。
TAKA その意識は変わらないと思います。ただ、秋に久しぶりに全国ツアーをやってみて、改めて「僕らは現場の人間だなぁ」と感じたと言いますか。音源や映像を通して歌や思いを届けるのも大事だし、その姿勢も持ち続けますけど、やっぱりDEEPの強みは、生で歌を届けることなんですよね。ここ近年は、直接触れ合う機会が少なかったからこそ、来年は生で歌を聴いてもらえる機会を増やしていこうと、今からいろいろと準備を進めています。また全国各地を精力的に巡りたいですし、もしかしたら来年はそういう機会が今年以上に増えるかも知れません。
YUICHIRO ファンの方々も本当に心待ちにしてくれているからこそ、来年はみんなの思いに少しでも多く応えていけたらなと思っています。
KEISEI その時まで、まずは“何度でも”をたくさん聴いて、楽しみに待っていてください。
Interview & Text:長澤智典
PROFILE
2006年12⽉、リーダーのTAKAに加え、「EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006〜ASIAN DREAM〜」のファイナリストYUICHIRO、3次審査まで進んだKEISEIとRYOをメンバーに“COLOR”として本格的な活動をスタート。EXILE ATSUSHIがプロデュースして⼀気に注⽬を集め、2009年、グループ名を“DEEP”に改名。2011年5⽉31⽇に初の⽇本武道館公演を成功させてトップアーティストしての地位を確⽴させる。同年に発売したシングル『君じゃない誰かなんて〜Tejina〜』はオリコンウィークリーチャート⾃⾝最⾼位の3位を獲得。2012年1⽉には切なくも前向きなバラード『Callin You』をリリースし、シングルが5作連続でのオリコンウィークリーチャートTOP10⼊りとなった。そして2⽉には、アルバム『YOUR STORY』をリリースし、このアルバムを引っ提げて開催したホールツアー『DEEP LIVE TOUR 2012“YOUR STORY”』は約2万⼈を動員した。9⽉には「キリンチャレンジカップ2012」“⽇本代表対UAE代表戦”の⽇本国歌⻫唱を務め、12⽉に極上の冬のバラード『夜⾵』をリリースし、オリコンウィークリーチャートTOP10⼊りを果たす。2013年は「DEEP BEST LIVE YEAR 2013」を掲げ、全国ライブハウスツアーをスタート。2⽉には、念願のBEST ALBUM『DEEP BEST』をリリースし、オリコンウィークリーチャート3位を獲得。その後、全国ホールツアーを敢⾏し、2013年を締めくくる12⽉の渋⾕公会堂 FINAL公演を成功させた。2014年〜2015年、全国ツアーとシングル&アルバムリリースと精⼒的に活動し、2015年12⽉にavexからSony Musicへ移籍発表。シングル『MAY DAY』、『SING』、『Celebrate』、フルアルバム『THE SINGER』をリリースし、2018年12⽉26⽇にリリースした『WISH』はオリコン・ウィークリー・チャート6位を獲得。2020年からは新メンバー3名を加えた「DEEP SQUAD」としても活動を開始。2024年1⽉にはTELASA連動・テレビ朝⽇スペシャルドラマ企画「BLドラマの主演になりました」の主題歌として、DEEP名義ではおよそ5年ぶりとなる配信シングル『Darlinʼ』をリリース。同曲を持ってYouTubeチャンネル「With ensemble」に登場すると、オーケストラと3⼈のヴォーカルとの美しいハーモニーが瞬く間に話題を集めた。
RELEASE
『何度でも』

初回生産限定盤(CD+BD)
AICL-4677〜8
¥3,000(tax in)

通常盤(CD)
AICL-4679
¥2,000(tax in)
Sony Music Associated Records
12月11日 ON SALE