音楽であなたの背中を押すパワーアップした1stシングル『不可逆的アパッシオナート』。
INSRiAが1stシングル『不可逆的アパッシオナート』を5月13日にリリース。2020年に「もどかしマーケッツ」としてデビューし、メンバーの加入や改名を経て現体制となったINSRiA。今作にはメンバーが作詞や制作に携わった楽曲が収録され、前身グループからの進化を感じさせる1枚となった。インタビューではシングルの制作の様子からメンバーの恋愛観まで、雨宮桜、篠原亜希、藤咲ありさ、片桐ゆま、倉田アンナ、海月綾乃、森山未羽歌の7人に幅広く話を訊いた。
■INSRiAのインタビューは今回が初となります。まずは自己紹介と、最近気になっていることを教えてください。
海月 ビビットピンク担当の海月綾乃です。最近気になってることは、先日Nintendo Directで『たまごっちのプチプチおみせっち』の新作が発表されたんですけど、もうド世代すぎて、絶対にやろうと思っています。(笑)
雨宮 ホワイト担当の雨宮桜です。自分は元々パン作りが好きなんですけど、最近はベーグル作りに手を出し始めて、いろんな味のベーグルを作るのに興味が湧いているので、いろいろと調べています。
倉田 キャロットオレンジ担当の倉田アンナです。最近気になってることというか、やりたいことなんですけど、今年こそピクニックがしたいんです。ピクニックでバドミントンをしたくて……。でもみんな誘ってもやってくれないんですよ。(笑) だから今年こそバドミントンのグッズを買って、誰かバドミントン仲間を見つけて、一緒に連れて行きたいです。
片桐 ひまわりイエロー担当の片桐ゆまです。最近気になってることは耳つぼジュエリーです。耳のつぼにマグネットか何かがついた可愛いジュエリーをつけるのが流行っているんですけど、私は肩こりが酷いので、それをつけて治したいという意味でも。(笑)
藤咲 クリムゾンレッド担当の藤咲ありさです。私は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズが大好きで、先日、第7部『スティール・ボール・ラン』のアニメ制作が発表されたことが本当に楽しみです。放送を心待ちにしています。ちなみに『ジョジョ』で一番好きなのは第1部です。ディオ・ブランド-が大好きなんです。
森山 青色担当の森山未羽歌です。私はアイスが好きで、「主食はアイス」と言っているくらい好きなんですけど、「シュガーバターの木」からアイスが出たということで、すごく気になっていて、絶対に食べたいと思っています。
篠原 ミントグリーン担当でリーダーの篠原亜希です。私が最近気になっていることは、平成女児ブームの再来です。本当に世代ド真ん中だったので、当時もほっぺちゃんだったり、ナカムラくんだったり、そのシリーズをめっちゃ集めていたんですよ。スマホにもタイルシールを貼っていて、シャカシャカシールにも幼心が擽られます。そういう商品が気になっちゃうんです。
■そういえば平成女児チョコのカプセルトイが出ていましたね。
篠原 それ持っています!メンバーでお揃いにしたりしています。(笑)
■やっぱりご存知でしたか。さすがですね!(笑) 2024年にメンバーチェンジと改名があって、現体制のINSRiAになったということですが、元々はどういった歴史を歩んできたグループなのでしょうか?
篠原 元々、コロナ禍の最中にデビュー予定だったんですけど、コロナ禍でなかなか思うようにいかない状態で、それもあって「もどかしい思いに寄り添う」というコンセプトができて、それが前身グループの「もどかしマーケッツ」に繋がりました。そして「もどかしマーケッツ」として篠原と雨宮がデビューして、そこからメンバーが変化して、名前が変わり、今に至ります。
■今のグループ名の由来は?
海月 「Inspire」と「Aria」をあわせた造語になっていて、「あなたを奮い立たせる旋律」という意味です。
■ちなみに「もどかしマーケッツ」のままではいけなかったのでしょうか?
海月 「もどかしマーケッツ」は、「あなたのもどかしい思いに寄り添って背中を押す」がコンセプトだったのですが、そこから音楽性を中心としたグループにチェンジしていくために、「アリア」みたいな音楽用語を使って、「音楽であなたの背中を押す」という意味にチェンジした感じです。
森山 あとはこう……もうちょっとカッコいい名前がいいかなと……。(笑)
■確かにINSRiAの方がカッコいい名前ですが、「もどかしマーケッツ」も覚えやすい名前でよかったですよね。(笑)
森山 「もどかしマーケッツ」もね、他のアイドルと名前が並んでいても、ひらがなとカタカナなので見つけやすかったですしね。(笑) でももうちょっとカッコいいのがよくて。
海月 なので、メンバーで考えて新しい名前を決めました。楽曲も引き継いだりしているので、より進化してパワーアップしたという感じです。
篠原 あとは自分たちで曲の歌詞を書いたり、振りを作ったり、衣装作りにも携わったりして、より制作側に自分たちが関わるようになりました。
■それは素敵ですね。今作にもみなさんの作った曲が収録されているのでしょうか?
篠原 私は“旋律”の作詞をしました。この曲は「もどかしマーケッツ」からの思いを引き継いで、さらに「INSRiAとして進化していくぞ!」という決意の1曲になっています。個人的にこの曲はサウンドも含めてすごく好みで、歌割りも森山、雨宮、海月で、「この子にはこの歌詞がいいんじゃない?」という感じで決めました。歌い方も「ここにちょっとフェイクを入れてほしい」とか、「笑うポイントをアクセントとして置いてほしい」など、一つ一つみんなにお願いして作った曲になっています。一から全部作るのは初めてなので、そういう面ではプレッシャーもあったんですけど、すごく良いものができたなと思っています。お気に入りの1曲です。
海月 私は“Allegretto”の作詞をしています。この曲は「もどかしマーケッツ」時代の“もどかしいワタシ”と、その続編の“MW2”のさらに続編になっている曲で、「三部作の集大成的な曲を作りたい」というところから制作が始まりました。歌詞のフレーズも、前の2曲から引っ張ってきているものがあって、こだわりを込めた仕上がりになっています。「Allegretto」は音楽用語で「加速する」という意味で、「強くなって、これからどんどん加速するんだぞ!」という思いが詰まっているので、それが歌詞やパフォーマンスからも伝わればいいなと考えています。
雨宮 私は“Shine Bright”の振付を考えました。
海月 私と雨宮は二人で「雨月」というダンスメインのユニットを組んで、「踊ってみた」をSNSに載せたりしていまして、特に今回は雨宮がダンスリーダーということもあり、この二人で振付を作らせてもらいました。“Shine Bright”自体、学園祭みたいなイメージがあったよね。
雨宮 「カッチリと踊るよりも、みんなで一緒にワイワイできるような振付を」ということだったので、それをテーマに二人で合間合間を縫って作っていきました。
海月 二人でロッテリアに行ってね。立ち位置図とか描いて。(笑)
雨宮 「これでいけんのか?」、「ホントにこれでいけんのか?!」と言いながら、「もうわかんない、みんなに立ってもらわないとわかんない!」とかなりながらね。(笑)
■その感じが本当に学園祭みたいでいいですね。(笑)
海月 「いつか振付を作りたいね」という話はずっと前から二人でしていたから、今回任せてもらえてすごく嬉しかったです。
■グループにおける自分の強みだと思うことを教えてください。
海月 私は衣装製作に関わらせていただいています。現在の衣装も、新衣装も、打ち合わせ段階から参加させてもらっていて。あと、ライブで使うヘアアクセサリーも手作りしたりしています。やっぱり1番近くにいる私が、メンバーのことを1番わかっていると思うんです。だから、「この子にはこういう形が絶対に似合う」という提案をさせていただきました。マネージャーさんなどの意図も汲みつつ、でも「私的にはこの子にはこっちの方がいいと思いますよ……」というのを提案して、了承を貰って形になっていきました。パフォーマンス面での強みは、声がデカいことですね。(笑)
篠原 地声でライブハウスの奥まで届くんですよ。
海月 地声で煽ったら1番後ろのカメラまで聞こえていて。(笑) なので、いつも煽りを担当することが多いです。そういう所も強みかなと思います。
雨宮 私はラップを担当しているので、今作では“旋律”と“Allegretto”でラップの歌詞を書かせていただきました。結構振り切って、女性アイドルっぽいラップじゃなくて、男性寄りで、ほぼ男性と間違えられるくらいのラップと振る舞いをしようと思って、そこが自分の強みかなと思っています。オクターブ下で歌うこともできます。
倉田 私はダンスも歌もあんまり得意じゃないんです。でも、キャラが結構自由で「アゲ↑↑」という感じなので、それを活かせたらいいなということで、自由にさせてもらっています。グループではセクシー担当で、ちょっとグラビア方面だったり、露出を多くしたりもしています。
片桐 私は可愛くて正統派な王道アイドルです。ライブ中は1番アイドルっぽい感じで、王道な振る舞いをしています。「グループ内で1番アイドルっぽくして」、「カッコよさは不要」と言われていて、それをどう表現するかで悩んでいたんですが、いろんなアイドルのパフォーマンスを見て、「手を軽く握って、手首から先をキュッと上げて歩けばアイドルっぽく見えるんじゃないかな?」と思ってやっています。手首の角度は90度で。(笑)
■「手首の角度は90度。」いいキャッチフレーズではないでしょうか?(笑)
藤咲 私はいわゆるカッコかわいい担当みたいな感じで、どっちも強みにしたいです。潤滑油的な存在でね。(笑) あと、昔からSNSに入り浸っていて、オタクなことも包み隠さずに言っているので、ネットミームに詳しいんです。メンバーにも「ありさの言葉選びはおかしい」とか言われたりしがちなのが強みかもしれません。(笑) 変な造語を作りがちなんですよね。
■例えばどんなのですか?
藤咲 「おまたセロリ」、「了解ウォッチ」とか。(笑)
篠原 「了解ウォッチ」はメンバー内でも流行って、今ではもう「了解」が無くなって「ウォッチ!」だけで「了解」の意味になっています。(笑)
■あ、そっちが省略されちゃうパターンだったんですね。(笑)
森山 私は自分ではそうは思っていないんですが、周りからは「妹だ」、「赤ちゃんだ」と言われるんですよ。「違うよ、お姉ちゃんだもん」と思うんですけど、ほわほわしていて、「よしよし」したくなるみたいです。あと、ちょっと真面目な話をすると、未羽歌のことを応援してくれているみなさんの平和さは誰にも負けないと思います。みなさん本当にあったかくて、みんなのファンももちろんそうなんですけど、中心になって声をかけてくれて、みんなが仲良くなるきっかけになってくれている人が多いと思っていて。「ありがとう」、「幸せだよ」と思いながら、喋ったりライブしたりしています。
篠原 私は一応リーダーなんですけど、この「一応」にいろいろ詰まっているんです。(笑) いわゆるリーダーって、中心に立ってみんなをまとめて、上から「ああしろ、こうしろ」と指示するイメージがあると思うんですけど、私が大事にしているのは、このグループとしての居やすい環境作りです。グループがグループとして活動しやすい空気感を作っていけるのが自分の強みだと思っています。
■それってすごく大事なことだと思います。篠原さん自身も愛されリーダーですね。そして今回のシングルのタイトル曲“不可逆的アパッシオナート”。すごくカッコいい曲だったのですが、冒頭の方の「弾まない7号」というのはどういう意味ですか?
篠原 私たちの解釈的には、この7号は洋服サイズの7号だと思っています。着ても心が弾まない7号に合わせるよりも、自分に合う服を……という。それか、相手に合わせて7号の服を着てみたけど、そんな相手に合わせるのもね?みたいな。