INUWASI VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■他の方々はどうですか?

がるむ レコーディングの時は「こう歌って」と言われることが多いんですけど、自分の場合は世界観に浸るというよりは、正確に歌いたいという意識が強いです。だから、感情が入ってくるのは、ライブでやり始めてからになるかもしれないです。

カリヲリ 私もレコーディングの時は、いっぱいいっぱいで感情を乗せるとかまで考えられなくて。ただ、この曲のテーマ的には「最終的に夢を叶える」「苦しみは輝かしい」っていう意味なんですけど、結局戦い続けているわけだから、私的にはそんなにポジティブに思えなくて。その言葉に対する反抗心じゃないですけど、そっちの気持ちを強く訴えながらライブでは歌えたらなと思っています。

■それぞれの解釈があるんですね。さっき「みんな悔しい思いやツラい思いをしてきた」と言っていましたけど、それでもアイドルを続けようと思ったのはなぜなんですか?

カリヲリ 売れたいから。自分が憧れている人より有名になって、自分が死ぬ時にひとりでも多くの人に悲しんで欲しい。だから売れたい。INUWASIで売れたいです。

■カッコいいですね。その憧れている人が誰かは言わない方がいいですか?

カリヲリ はい。

■わかりました。他のみなさんにも聞いていいですか?

はのんまゆ 私も結局はそこですよね。もちろんグループとしても売れたいけど、私は自分もちゃんと売れたい。アイドルは一生続けられるものではないので、最終的なゴールは自分個人も名前をちゃんと出していくことだと思っていて。個人でやりたいこともたくさんあるから、全部成功させるのは無理だと思うけど、やれることをやりきりたい。

■そのためなら苦しくても?

はのんまゆ そうですね。苦しまないで何かをやることは無理だと思うので。結果を出している方は、みんな何回も失敗を重ねているじゃないですか。私も時間をかけてでも、苦労してでも変わりたいなって思いました。

ライカ 私はもともとアイドルが好きで、それで自分もアイドルをやりたいと思っていたんですけど、そこまで自分に自信があるわけじゃなくて。だから最初は、本気で人生かけてアイドルしたいとか、そういう気持ちじゃなかったんです。でも、この事務所に来て、アイドルになって、見たことない自分になれるんじゃないかと思えるようになってきたんです。もちろんグループとして売れたい気持ちもありますけど、自信のない自分をなくしたいなっていう気持ちも強くあります。

イヴ 私は人間関係とか、あんまり長く保てないんですよ。でも、5人のメンバーがとてもいい人で、デビュー前も含めたら3年近くの付き合いがあって。個人的には目立ちたいとか、売れたいとかっていう気持ちはあまりないんですけど、他のメンバー5人にそれぞれ目標があるから、それを叶えるために貢献したい、力になりたい。そういう気持ちです。

がるむ 人それぞれ幸せの形が違うし、がるむの幸せは何かと訊かれたら答えられないんですけど、「報われたい」とか、「幸せになりたい」とかっていうのは漠然と思っていて。そのために今、苦しみながらも、もがき続けている途中みたいな感じです。私はアイドルになりたかったというよりは、気づいたらここにいたっていう感じなんですけど、お客さん側か演者側かといったら、自分は絶対に演じる側に立つ人間だっていうのは思っていて。それを貫いていくのは大変なんですけど、私だけじゃなくて、周りの人みんなも報われて欲しいから。そのためにがんばっています。

■では最後、すずめさんは?

すずめ 私は前のグループで活動していた時に、メンバーが辞めていって、最終的に私1人になって、やりたくてやっていたはずなのに、ステージに立つのが怖くなったり、ツラいと思うようになったりして。そんな時に新木場STUDIO COASTで、今所属してる事務所(MAPLE INC.)がやっている、当時のアイドルグループのライブを観る機会があって、初めてライブで感動したんです。最初は「私はこんな大きなステージには一生立てないんだろうな」って、泣きそうになりながら観ていたのに、終わった頃には「絶対この事務所に入りたい!」と思って。それでオーディションを受けて、今があるんです。

■そんな経緯があったんですね。

すずめ その時の自分とは大きく変わったと思うし、活動環境も本当に恵まれていて。スケジュールがカツカツになるくらい新曲もたくさん作っていただけて、MVを撮っていただけることも夢みたいで。それに、昔から変わらずに応援してくださる方もたくさんいて。私はファンの方のおかげでここまでやってこられたので、もちろん自分が売れたい気持ちもありますけど、いちばんはファンの方に恩返しというか、大きいステージに連れていって一緒に素敵な景色が見たいなと思っています。

■そのためにはツラくても?

すずめ はい。もがきます!

■そういう気持ちを込めて、それぞれが“ストリングスウォーズ”を歌っているということですよね。今回のアルバムを聴いて好きになった人は、この後どうすると、よりINUWASIを楽しめますか?

すずめ 音源とライブでは全然違う感情になると思うし、私たちはライブになると別人みたいだと言ってもらえることも多いので、ぜひ直接見て熱量を感じ取ってもらえたらなと思います。ライブでお待ちしています!

Interview & Text:タナカヒロシ

PROFILE
日本の6人組アイドルグループ。犬と鷲を融合した「ハイブリッドラプター」をイメージとした、広島に本社を置く芸能プロダクション事務所MAPLE INC.プロデュース第4弾ユニットとして、同事務所東京支社より2020年2月にデビュー。東京を拠点に主催イベント〈INUWASI presents〉などを精力的に重ね、2020年11月、初となるミニアルバム『Aquler』をリリース。2021年3月、2ndミニアルバム『Thanatos』をリリース。11月には待望の1stフルアルバム『DUTY』をリリース。
https://inuwasi.jp/

RELEASE
『天秤』

QARF-60099
¥2,000(tax in)

rock field
3月29日 ON SALE