きゃりーぱみゅぱみゅ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■音楽活動以外で「次はこういうことがやりたい」っていう考えはあるんですか?

きゃりー 最近、家具や雑貨とかインテリアがすごく好きで。コロナの情勢が落ち着いたら、海外にツアー行く度にそういうのを買い付けて、セレクトショップやWebサイトとか立ち上げてみたいです。

■幅広くいろんなことに興味があるんですね。

きゃりー そうですね。あと、やっぱりコロナ禍になって、アーティストさんのみなさんそうだと思うんですけど、本当に予定が全部狂ったんですよ。そうなった時に自分のやりたいことを見つめ直して、歌以外でもまだまだやりたいことってあるんだなって気がついて。それが「Nostalgia Syndrome」を立ち上げたきっかけにもなりました。

■10年間駆け抜けてきたきゃりーさんが突然活動の予定が狂った時に、休むんじゃなくて新しく挑戦する方向にいくのって、すごくエネルギーを感じますね。

きゃりー 最初の1週間とかは本当に落ち込んで、1000ピースもあるパズルとかをやったりしていましたよ。最後の1ピースがなくて超発狂しちゃって、パズル会社に電話したこともありました……。(笑) 10年も活動していると絶対に山あり谷ありだと思うんですけど、私はデビューしてからあんまり深い谷にいくタイミングってそんなになかったんです。本当にありがたいことにずっと駆け上がっていって、落ち込むこととか残念なことって本当になかったので。ただ例えば紅白歌合戦に出られない年や、フェスに出られない時もありました。そうなった時、いくらでも言い訳できると思うんですよ。「そりゃあ10年もやっていればそんな時もあるよね」とか。でも現実を結構しっかり受け止めて、「これは私が全然ちゃんと表現できていないし、もっとファンの人を増やさなきゃダメだな」とか、自分自身と向き合いました。コロナ禍でもコロナのせいにしないっていうのは結構ポイントかもしれないですね。

■深い谷に落ちたことがないとおっしゃいましたが、落ち込まずに乗り越えるために意識していることとかはあるんですか?

きゃりー とあるフェスが今年もあったんですけど、今までありがたいことにメインステージにしか出演したことがなかったんですね。でも今回の出演は初めてメインステージじゃないと知った時、結構びっくりしたんですよ。「やばいじゃん……」って。でもこれが現実だし、ちゃんと一回受け止めて、なぜこんな風になったのかっていうことを考えると、「そりゃこういう結果になるよな」という原因があるんですよね。そんな時はとにかく1日中めっちゃ落ち込みますね。でもその後に新しい出会いが入ってくることもあるので、あんまり引きずりすぎないようにしています。

■今年は全国ツアーにコーチェラ・フェスなど、ライブも活発ですが、改めてライブをやってみて思うことはありますか?

きゃりー やっぱりライブは楽しいなって純粋に思いました。特にコーチェラに行った時に、日本語が分からない人たちが、曲は聴いたことあるっていうことで、口をぱくぱくして歌ったりしてくれていて。意外と英語を話せなくても大丈夫なんだっていうのも思いました。海外ツアーの時って、いつも本番ギリギリに覚えた現地の言葉をMCで喋っているんですけど、片言でも盛り上がってくれて、海外のファンのみなさんとの言葉の壁を乗り越えられているんじゃないかと感じますね。

■10月には日本武道館公演が行われますが、意気込みを教えてください。

きゃりー 今年1月からスタートしたツアーのファイナルではあるんですけど、コンセプトがガラリと変わります。『UMA105』というタイトルで、未確認生物が出てくるんです。コーチェラに出演した時に、まだ見ぬ自分に出会えたって思って、まだ見ぬ自分っていうのが一番UMAなんじゃないかなって思ったんです。「世界の何だコレ!?ミステリー」という番組もやっているんですけど、UMAって誰も捕まえたことがないけど、目撃情報や写真がある中で、それをみんなが何十年、何百年と追いかけて研究していたりして。そんな、みんなからずっと愛される存在でいたいなっていう思いも込めて『UMA105』っていうタイトルになっています。105っていう数字が何なのかは、ライブ当日のお楽しみです。

■音楽以外のことで、最近挑戦したいことや気になっていることはありますか?

きゃりー 最近は古着屋さん巡りをしています。秋のファッションが一番好きで、テラコッタカラーや、チェックをいろんな古着屋さんに見に行って集めています。スクールスタイルみたいなのにもハマっていて。オーソドックスなチアガールっぽいスカートや、学校の制服っぽいベストとか買っています。今のスマホの待ち受けがエリザベス女王なんですけど、彼女がやっているスカーフをほっかむりにするスタイルが好きで、ライブ中、衣装でも使っています。ほっかむりをもうちょっと広めていきたいなと思っています。

■ライブのファッションにご自身のトレンドを取り入れたりすることもあるんですか?

きゃりー ありますね。アンコールの衣装は、自分でお洋服を買ってきて、スタイリングを組んでいます。1970年代に流行ったビンテージのお洋服って、今は全然見かけない素材や形があってすごく面白いんですよ。今ってやっぱり着やすくてカジュアルなものが多いですけど、当時って袖が膨らんでいたりとか、ウエストが絞られていたりとか、今はあまり見ない形が多くて。そういうのをスタイリングで入れていますね。60年代、70年代のクラシカルな服が結構好きかもしれないです。

■活動する上で大切にしていることを教えてください。

きゃりー 自分が楽しいと思った直感を大切にしています。今世の中に出ている私の作品等は、自分が楽しいなと思ったものばかりなので、みなさんと共有できたらいいなって思います。

■今後の目標や展望はありますか?

きゃりー ライブはこれからも続けてやっていきたいなって思うんですけど、最近は声優業やナレーションの声のお仕事もやっていて。今までやったことない仕事もやっていきたいですね。今はチャレンジすることが楽しいので、失敗を恐れずにいろんなことに挑戦していきたいなって思います。

Interview & Text:村上麗奈

PROFILE
高校を卒業した2011年8月に、中田ヤスタカプロデュースによるミニアルバム『もしもし原宿』でメジャーデビュー。2012年5月にリリースした初のフルアルバム『ぱみゅぱみゅレボリューション』は、オリコンデイリーチャート初登場1位、さらにiTunesでも日本総合チャートや世界各国のエレクトロチャートで1位を獲得。その後、自身初となる全国ツアー、日本武道館単独公演、NHK紅白歌合戦初出場と快進撃を続ける。2013年には、初めてのワールドツアー(8つの国と地域、13都市)を大成功させ、2013年6月に満を持して発表した2ndアルバム『なんだこれくしょん』は、オリコンウィークリーチャート初登場1位を獲得。2014年、2度目となるワールドツアー(11の国と地域、15都市)も大成功で終え、3rdアルバム『ピカピカふぁんたじん』は、北南米、欧州、オセアニア、アジア圏など世界4大陸、15ヶ国(地域)で同時発売。2作連続となるオリコンウィークリーチャート初登場1位を獲得。デビュー5周年を迎えた2016年には、初のアニバーサリーイヤーとして、自身初となるベストアルバム『KPP BEST』の発売や、3度目のワールドツアーの開催など、様々な企画を展開。2018年には4度目のワールドツアーを開催し、4thアルバム『じゃぱみゅ』をリリース。デビュー10周年イヤーとなる2021年、さらなる自由な表現の発信地として新レーベル「KRK LAB」を発足。2022年4月、世界最大規模の音楽フェス「Coachella Valley Music and Arts Festival」に出演し、GOBIステージのトリを2週に渡って飾る。何にも縛られることのない表現に挑戦し続ける『HARAJUKU』そして『JAPANESE POP』アイコン。
きゃりーぱみゅぱみゅ 公式サイト:http://kyary.asobisystem.com
きゃりーぱみゅぱみゅ 10周年特設サイト:http://kpp10.jp
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きゃりーぱみゅぱみゅ 公式ファンクラブ「KPP CLUB」:https://kyary.net/

RELEASE
『一心同体』

デジタル配信シングル
https://lnk.to/KPP_Isshindoutai

KRK LAB
10月5日 ON SALE