Lead VANITYMIX 2020 SPRING PICK UP INTERVIEW

Lead『H I D E and S E E K/サンセット・リフレイン』

聴きやすく、踊りやすく 昼と夜を感じさせる対照的な2曲を同居させたLeadのニューシングル

今春にはニューアルバムの発売予定もあるLead。そこに向けての今年第一弾作品が届いた。各々ダンスビートに根づきながらも、片や哀愁性や切なさ、秘めた情熱さも伺える“HIDE and SEEK”、片や夏を彷彿とさせる爽やかで開放感のある“サンセット・リフレイン”のダブルタイトルシングルの今作。昼と夜を感じさせる対象的な楽曲たちが今回はあなたの耳とハートを奪う。

■3月18日にはニューアルバムの発売も予定されていますが、現在、進行具合はいかがですか?

谷内 まさしく今が佳境で。内容的にはそれこそいろいろなタイプの楽曲が集約された作品になりそうです。「これ!!」と決めてそこだけに特化させず、いろいろな角度から自分たちを知ってもらいたいとの想いもあり、そこを着地点に現在鋭意制作中です。

鍵本 とは言え、いろいろなことをやっていながらも、これまで以上に聴きやすさは重視されています。前作は歌謡ポップ等、他の音楽ジャンルも若干取り入れていましたが、今回はあえてダンスミュージックのみで括ったので。いわゆるその大枠の中でいろいろと幅広く、且つバリエーション豊富な楽曲を揃えました。

■今、鍵本さんがおっしゃったことって、今作からも非常に伝わってきます。今作もビートは3曲共ダンサブルですが、その上に乗ったメロディや歌い方でのバリエーションづけが成されていて。

鍵本 継続は力なりですから。これまでやってきたことを更に推し進めていくことにより、また新しい道や方法論が提示できたというか。

古屋 やはり自分たちの信条は歌って踊れて、ですから。そこをキチンと踏襲してのタイプ別やバリエーションづけみたいなところはあります。

谷内 自分たちの本質をキチンと保持しつつ、どこまで遊べたり、新鮮なことが出来るのか、そこですね。Leadらしさを守りつつ、キチンと進化も魅せていく。その辺りを今回のシングルや次のアルバムで表現したくて。

■例えば“HIDE and SEEK”は夜、“サンセット・リフレイン”は夕方、“midnight free way”は真夜中と、今回の3曲は各曲それぞれで違った時間帯を感じました。

谷内 自分たちでもそれは感じています。しかも両方とも表題曲として成立できる自負もあって。

鍵本 その辺りもなりゆきでなるべくしてなったというか。対して、僕が作詞・作曲をした“midnight free way”は、この2曲のバランスを見て作りました。

■“HIDE and SEEK”はダンサブルでパーティー感がある反面、切なさや秘めた情熱との同居も面白かったです。

谷内 この曲はそれこそトラックはニュージャックスウィングな感じが非常に耳馴染みがいいんじゃないかな。僕らがダンスを始めた20年程前、それこそこのような音楽性の曲ばかりでレッスンをしていたので。

鍵本 この曲はトラックをもらった段階で一聴惚れでした。「今回はこれで行こう!!」って。このニュージャックスウィングな感じを現在やる新鮮さも感じてもらえると嬉しいです。

谷内 それらもあって自分たち的にもすごく馴染みがあるし、心躍る曲でした。歌っていても、やはり自分たちの軸にはこのような音楽性があることに改めて気づかせてもらったし。やっぱり好きなんですよね、こういったテイストの曲が。あとこの曲は歌詞を輝(鍵本)が書いているんですが、そのテーマの「かくれんぼ」も秀逸で。

鍵本 トラックはあのようなパーティー感のあるものなんだけど、メロディは儚くて切ない感じじゃないですか。歌詞をつける際には当初、あのアンバランスさに戸惑ってしまって。

■アレンジの展開も面白いしモリモリですもんね。歌詞のメッセージ的には「僕ならここにいるよ」「見つけ出して」「一緒に行こう、そこから連れ出してあげる」的な印象を持ちました。

鍵本 まさにテーマはそこでした。とその前に、この楽曲の持つ怪しさみたいなものがまずは気になって。怪しさって何だろう?→怪しい感じ…→ドキドキワクワク→かくれんぽ…みたいな。とは言え、ただかくれんぼの様子を歌にしてもしょうがないので。(笑) そこにラブストーリーを掛け算させてみました。

■今、ふと思い出したんですが、かくれんぼの隠れる側って不思議な心境ですよね。見つかりたくない反面、見つけて欲しいところもあったり。なんかその心境に近いものをこの曲からは感じました。

鍵本 それはあるかもしれません。ただこの歌の場合は、かくれんぼで言う鬼が隠れた人を見つけに行くように、主人公は本当の愛を探していく、そんなストーリーなんです。

■そこに谷内さんのラップがコントラストをつけていますね。

谷内 トラック自体が持っていたオールドスクール感を上手く活かし、あえて王道の乗っけ方にしてみました。語感系で言葉をハメていった感じで。あとは輝の書いたリリックに対して、かくれんぼから連想するワードを交え、それを身を持ってかくれんぼをしているというよりかは、心の隠している本音を引き出した。その辺りでのリンク性を持たらせました。

古屋 この曲は得意なジャンルでもあったので、踊りやすかった反面、今後、歌いながら踊るのがめっちゃ大変そうで。それこそ歌とダンスって、両極端で一緒にやってはいけないジャンルのものですから。(笑) 実際に踊る際には、歌にしてもダンスにしても、両方とも並行して集中してかからないと。

■中に「BABY~!!♪」との印象的なシャウトがありますが、これはどなたが?

古屋 僕です。この部分のレコーディングは3分で終わりました。(笑) 一度、歌入れの後に、この部分だけ録ったんですが、OKなものがなかなか録れず、後日この部分だけを録りにスタジオに行ったんですが、今度は3分でOKが出たという。(笑)