Lead VANITYMIX 2020 SPRING PICK UP INTERVIEW

■対して“サンセット・リフレイン”はかなり開放的ですね。

谷内　もうこれこそLeadらしい曲で、早くも夏を先取りみたいな。まだまだ寒い時期ではありますが、是非夏を想像しながら聴いて欲しいです。逆にこの曲を聴いて温かい気持ちになっていただけたらなと。

■この楽曲の中で「3年」というワードが出てきますが、これは？

鍵本　これは僕の憶測なんですが、歌詞の「3年後」って、3年後に控えている自分たちの20周年のことなんだろうなって。そういった意味では20周年に向けてのタイムカプセル的な楽曲でもありますね。

■歌の方はいかがでしたか？

鍵本　ハネる部分が難しかったです。メロディに対しての日本語のハメ方や譜割り、その辺りが僕はかなりてんやわんやになってしまって…。(笑)

■古屋さんはいかがでしたか？

古屋　僕はこの時期、ちょうど並行してミュージカルも行っていて。ミュージカルをやり、その後でレコーディングに挑んでいたので、その切り替えが大変でした。ポップスとミュージカルって同じ「歌う」でも、歌い方が全然違うんです。なので、レコーディングの際は、自分の本来の歌い方を想い出し、取り戻しながら挑みました。

谷内　この曲はとにかく夏のパーティー感を出したくて。夏はテーマでしたけど、まだまだ寒いので、いろいろと夏を連想したり、想い返しながら歌いました。あと、この曲はMV撮影が大変で、真冬に夏感を出さなくちゃいけなかったので。しかもイイ感じに雨もちらほら降っていたりして。(笑)　その辺りも全くそんなことを感じさせないほど上手く夏感をバッチリ出せていますから！

■“midnight free way”は、鍵本さんが作詞・作曲ですね。

鍵本　この曲は実はずっと以前からあった曲で、寒い時期のリリースの今回に合うなって。実はこの曲の歌詞は、フラワーカンパニーズの“深夜高速”からインスパイアされたものなんです。

■えっ!?全くイメージが結びつかないんですが…。

鍵本　僕、あの歌に感銘を受けて、ああいった曲を自分なりに書いてみたくなったんです。あの歌ってサビが衝撃的じゃないですか。「生きていてよかった」って。しかも「そんな夜を探してる」って。

■あの曲はライブバンドである彼らが、街から街へ、深夜にヘッドライトをつけて、次の目的地を目指し進んでいく様を描いたもので、自分たちの当時の活動状況や心情を交えて歌っている曲でしたよね？

鍵本　そうです、そうです！その不安と希望、安堵感が入り混じっている不思議な感じが好きで。「こんな歌詞を書きたい!!」って。それでサビに近いフレーズが盛り込まれているんです。

■トラックは対照的ですよね。みなさんの場合は疾走感のあるトロピカル性を擁したEDMなので。

鍵本　もうこの曲に関しては“深夜高速”を僕が書いたら、そんな体だけでした。なので、タイトルも“midnight free way”なんです。

■訳すと「深夜高速！」本当だ！(笑)

鍵本　僕の個人的なアンサーソングです。歌に関してはほとんど同じコードのループなので、その上でメロディをどう変化させていくかの課題はありました。自分がやる異議として、Leadにないものを提示したいなと考えてのことで。一般的なLeadのイメージって「爽やかで、夏を感じさせて、フレッシュ」だと思いますが、それとは違ったダークな部分、その辺りも入れたくて。それでも聴きやすさは大切にしました。ただでさえメロディと歌詞がちょっとウェットなので。「大丈夫かな？病んでるのかな？」と思われたくなくて。(笑)

■最後の口笛もひとりポツン感倍増でイイです！これは？

谷内　僕です。初めて口笛をレコーディングしました。かなりシュールでしたね。(笑)

鍵本　実はこの曲のラストにはストーリーがあって。車を停めて、降りて、口笛を吹きながら車から遠ざかっていく、そんなシーンなんですが。その辺りを是非音で表現したくて。間に入っているキーホルダーのキーが当たり合うガチャガチャした音、あれも自分のキーホルダーを使い、実際に録ってますから。(笑)　その哀愁さも聴きながら思い浮かべて欲しいです。

Interview & Text：池田スカオ和宏

PROFILE
谷内伸也・古屋敬多・鍵本輝からなるダンスボーカルユニット。終始踊り続ける持久力とキレのあるダンスが魅力の実力派グループ。2013年3月に中土居が卒業し、同年よりオリジナルメンバー3名でLead第2章のスタートを切った。以降はメンバー自身が楽曲制作により深く携わるようになり、それぞれが作詞・作曲を手掛けた楽曲も数多い。
http://lead.tv/

RELEASE
『H I D E and S E E K／サンセット・リフレイン』