対照的な表現の中で、それぞれの個性と輝きを放つニューシングル
「別れ」と「卒業」を前向きに歌った“サヨナラの季節”と、ヒップホップチューン“lolli-lolli”(ロリロリ)という対照的な両A面シングルをリリースするlol(エルーオーエル)。細やかな表現で様々な記憶をよみがえらせるバラードと、大胆なラップで圧倒するパーティーチューン。両極端な表現の中で、これでもかとそれぞれの個性と輝きを放つ。カップリング“special love”を含む全3曲ともlolの魅力がつまったこのシングルについて、honoka、moca、小見山直人の3人に話してもらった。
■“サヨナラの季節”は、身近な卒業、別れがテーマなので感情移入もしやすかったんじゃないでしょうか?
moca 私はいま高校3年でもうすぐ卒業なので、自分と重ねてすごく感情移入できました。
小見山 高校生やったら中学のときの卒業、大人やったら高校の卒業とか、卒業ってみんな絶対に経験してることなんで、誰もが共感しやすいやろうし、自分もめちゃめちゃ感情移入できましたね。歌詞の中で「ありがとう」って伝えるているところも前向きでいいなと思ったし。
■すごく前向きですよね。
小見山 でも別れってやっぱりツラくて。それはいままで過ごしてきた期間が美し過ぎたからで、だから「サヨナラ」って言いたくないという歌詞にすごく共感してしまって。僕の場合は恩師との別れなんですけど、そういう経験もあって共感する部分は本当に多かったですね。
honoka わたしは卒業式で自分でもびっくりするくらい泣いたことを思い出しましたね。みんなとサヨナラしたくない、卒業したくないって気持ちがすごく強くて。だからわたしの中では、卒業はツラいものってインプットされているんです。でもいま思えば、いまみたいに笑って話せる日がきたらいいなっていう気持ちもあったから、そういうことも全部含めて感情移入しやすかったです。
■みなさんいろんな想いがよみがえったんですね。
honoka わたしの場合、ラップパートの歌詞を書いてもらっている人に、自分の高校時代の恋愛の話をして、それこそ実際に卒業式までの話とか全部して、それを元に作ってもらうことになって。
moca え?うそ?!
honoka そう。いまだにその人が好きやった映画とか曲が大好きで、そういう部分も歌詞に入れてもらったから結構どーんときて。(笑) 当時、卒業式に手紙をもらったんですけど、その手紙をレコーディングの日に持って行って、歌う前に読み返してから歌ったら、ほんまに泣きそうになりました…。
■それはリアルな気持ちがよみがえったでしょうね。
honoka リアル過ぎました。(笑)
moca その人に聴いてほしいし、このインタビューも読んでほしいね。
honoka いや、絶対に読んでほしくない!(笑)
■あはは。(笑) 直人さんは先ほど恩師との別れとおっしゃっていましたが?
小見山 僕は恩師との別れが思い浮かびました。一緒に過ごしていた期間が濃過ぎたんですよね。その人に人生やダンス、すべてのことを教えてもらったんで。それだけ濃かった分、別れはツラいじゃないですか。だから別れたくない、サヨナラしたくないって思ったんですけど、次会うときはお互い笑顔で会えたらいいなって。例えば僕が笑顔でステージに立っているところを見てもらうとか、一緒に競演できたら幸せやなとか。そういう想いがあったんで、この曲にはそういう気持ちを込めて歌いました。
■mocaさんはどんな場面が浮かびましたか?
moca わたしは中、高一貫の学校に通っていて、高校に入った頃にこっちに来たんですけど、上京するときのクラスメイトや先生との別れがいまでもずっと頭に残っていて。だからそれを思い出しながら歌いました。
■自分だけサヨナラっていう、卒業とはまた違う感じですよね。
moca そうなんですよ。自分だけだからすごく寂しかったし、ずーっと頭に残ってるんです。
■この曲を聴いて、きっとみんないろんな場面が頭によみがえると思います。
小見山 中学生くらいになると、卒業だけではない別れも経験するかもしれないですからね。
moca 恋人との別れとかでも重ねられるし。
■たしかに。Twitterによるとメンバーがピアノを弾いているということでしたが…?
honoka (佐藤)友祐です!
moca 曲の歌い出しが友祐くんなので。
■そうなった経緯というのは?
honoka 歌い出しの人がピアノを弾くっていうことが元々決まっていて、歌割りが振り分けられたときの歌い出しが友祐だったんです。「今回のAメロは友祐です!じゃ、ピアノ練習してください!」みたいな。(笑)
■じゃあ他の人が弾くことになっていたかもしれないと。
honoka みんなにその可能性はありましたね。友祐も全然ノータッチだったから、必死に練習していましたよ。でも友祐は特別器用やし、何でもできちゃうタイプだから、できるやろなとは思っていました。(笑)
■“lolli-lolli(ロリロリ)”を聴いたときの衝撃はすごかったです。
小見山 アーティスト間違えたんかなって?(笑)
■はい。(笑)
小見山 こういう曲をやりたいとは思っていたんですけど、実際にやることになって、「え?ほんまにやるの?」って。(笑) でもすごくカッコいいと思ったんで、僕らの個性も出しつつ、絶対lolらしさも出したいなって。
moca でも本当にこれをlolとしてカタチにできるかなって不安も大きかったです。
honoka ここまでがっつりなヒップホップはいままでやったことなかったんで不安もあったし、デモがすでにかっこよすぎて、「本当にこれ、できんの?」って。(笑)
■なるほど。
honoka CREAMのStaxx Tさんが作ってくれたんですけど、もうバチバチかっこよくて、うちらできるかなって。でもレコーディングのときにめっちゃ細かく、すっごいわかりやすく一から教えてくださって。何テイクも何テイクも録ったんで、いいもんができたんじゃないかと思います。