MADKID VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■それは見ていても感じました。本編では『盾の勇者~』の楽曲が見せ場のひとつになっていて、アンコールではアンコールにいるべくしている曲が揃っていたと思うので、オリジナル曲としてそういった見せ場を作れる曲が何曲もできたのは、みなさんの積み重ねの成果だと感じました。明るい曲だけでなく、“Play”が入っているのもギャップがあって、みなさんらしいアンコールだと感じましたし。

YOU-TA 確かに。“Play”はワンマンライブの時にめちゃくちゃ助かります。空気を大きく変えられるので。

KAZUKI アンコールが“Fly”、“Future Notes”、“No border”の3曲だけでも、もちろん成立したと思いますけど、そこに“Play”が入ることによって、もう一回盛り上がれるというか。確かにアンコールに“Play”を入れたのはよかったですね。

■ツアーも終わったタイミングですし、1年を振り返る時期としてもちょうどいいのかなと思いますが、みなさんにとって2023年はどんな1年でしたか?

LIN 自分って、音楽をやり始めた18歳とか20歳くらいの時から何も変わっていなくて。でも最近、お子さんに俺の名前を付けた親御さんとかがライブに来てくれたりしたんです。特典会とかでお客さんと1対1で話す機会があるんですけど、「『アニサマ』や『アニマックス』でMADKIDを見て、勇気をもらってアニメ業界で働きたいと思った」という方が来て、内定も取れたと教えてくれたりして。そこで自分たちってちゃんと人にポジティブな影響を与えられるようになったんだなと感じたんです。嬉しさと同時に、もっとちゃんとしていかなきゃとも思いましたし、お客さんからもらうものもあるんだなというのを改めて感じた1年でした。

SHIN 2023年は5月にヒューリックホールでライブをしたり、『アニサマ』や『アニマックス』に出させていただいたり、ツアーをしたり、いろんなステージに立たせてもらって、一緒にいる時間が長かった分、メンバーやスタッフさんたちと話し合う機会も多かったので、すごく成長できた1年だったと思います。アニソン業界で自分たちの認知度が少しずつあがっていることも認識できるようになったので、これからもこの5人でしっかりといい音楽を届けていけるように頑張ろうと思える1年でした。

YOU-TA 2024年は結成10年になりますけど、すごく仲間や周りのスタッフに恵まれているなと強く感じた1年でした。あとは、2023年も『アニサマ』に出させていただいて、そこで「自分たちは異質だけど、これからも頑張っていく」みたいな話をしたら、『アニマックス』の時に、「お前らはもう異質じゃなくて、唯一無二だぞ」みたいな声をいただけて。そこでようやく光が見えてきたような気がしたんです。このまま頑張っていけばいいんだなという気持ちになれたというか。あと個人的には、歌について毎日考えている中で、自分のやりたいように表現できない期間も長かったんですけど、少しずつ突破口が見えてきたように思っていて。まだまだですけど、スキル的な部分でも少しずつ納得できるものを出せるようになってきたので、すごく良かったなと思っています。

KAZUKI 今みんなの話を聞いていて、そういえばヒューリックでのライブとか2023年だったか……みたいな感じで、それくらい濃い1年を過ごせたなと感じました。いろんなステージに立たせていただいたのも、僕ら的にはまだちょっとその場には合っていないのかな?と感じることもあったんですけど、「唯一無二だよ」という言葉とかを聞くと、間違っていなかったという思いもあるし。アニメのキャラクターじゃないですけど、1年で本当にいろんなスキルを身につけられたなと思います。

YUKI 個人としても、チームとしても、しっかりやることをやれたかなと思っています。経験がちゃんと次の経験に結びつく感じがすごくしたというか。音楽を始めた頃から培ってきたものが、徐々に上手く咲くようになった気がしています。常に全盛期を更新したいと思っているので、次に繋げる努力をもっとできるように、より良いチーム、より良い自分になれる準備をしていこうと思っています。

■10周年を控えた今、どんな気持ちでいるのでしょうか?

LIN 何年経ったという意識はあまりないんですけど、MADKIDを知ってくれている人が増えた分、もっと頑張らないとなという気持ちです。10周年じゃなくても同じことを思うと思うんですけど、今まで以上に頑張っていきたいと思っています。

SHIN 僕自身は途中加入でまだ10周年ではないんですけど……。

YOU-TA やめなよ。(笑)

SHIN (笑) こうやって今の自分がいられるのも、この4人のおかげなので、僕自身は4人に向けて、4人が幸せな1年にできるように頑張ろうとずっと思っていて。4人がいなかったら10周年というアニバーサリー自体も迎えることができなかったと思いますし、4人をしっかり祝いたいし、僕も頑張ろうと思います。感謝でいっぱいです。

YOU-TA 僕もLINが言ったこととほとんど一緒で、目の前のことをずっと頑張ってきたら10年続けられたというだけだと思っているので、これからも変わらずに頑張ろうと思っています。一応2024年は「挑戦」というのを僕らの共通の目標にしてやっていこうと思っていて。まだまだ挑戦できるところはたくさんあると思いますし、いつか「日本一アニソンを歌っているダンスボーカルグループだよね」と言われたいなと密かに思っているので、2024年もいろんな挑戦をしながら、しっかりと続けていきたいなと思っています。

KAZUKI こうやって活動を続けていること自体、当たり前じゃないなと最近すごく感じていて、そこにもっと感謝したいと思っています。2024年はもっともっと飛躍できるように、10年目ですけど新人の気持ちでというか。初心を忘れずに、いろんなことに挑戦していきたいと思っています。

YUKI 僕も10周年だからなにかが変わるわけではないという感覚で、むしろ10年もやっていたのかと、より焦ってしまうタイプではあって。でもその焦りも昔とは違って、「10年やったけどもう後がない」という感じではなく、ちゃんとやることが明確になった上での10年だったので、ターニングポイントではあると思っています。でもさっきSHINちゃんが言ったように、この体制ではまだ10年経っていないので、まだまだやれることはいっぱいあると思っています。年齢に関しても、比較するのは変かもしれないですけど、渡邊雄太さんや大谷翔平さんは同世代ですけど、今全盛期を生きていて。そういう方たちがたくさんいるので、ジャンルは違えど僕たちも10年だろうが、20年だろうが変わらずにやっていきたいと思っています。

Interview & Text:村上麗奈

PROFILE
2ラッパー3ボーカルで構成される5人組グループ。2018年メジャーデビュー。TVアニメ「盾の勇者の成り上がり」シリーズ、「伊藤潤二『マニアック』」、「Lv1魔王とワンルーム勇者」など多数の作品で主題歌を担当。2023年8月26日に『Animelo Summer Live 2023 -AXEL-』に2年連続で出演。さらに11月には横浜アリーナで開催された『ANIMAX MUSIX 2023』に出演。2024年1月より放送開始のTVアニメ「佐々木とピーちゃん」オープニングテーマを1月5日にリリース。
https://columbia.jp/madkid/

RELEASE
『FLY』

配信デジタルシングル
https://mdkd.lnk.to/FLY

日本コロムビア
1月5日 ON SALE