Mii VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

Mii 『“HIME”』

現代を闘うすべての女の子たちには姫であってほしい

昨年7月にソロ・デビューを果たしたシンガーMiiがニューミニアルバム『“HIME”』をリリース。デビュー曲“What You Say”をはじめ、親交の深いアーティスト・青山テルマプロデュースによる3曲、Stevie Wonderのカバーを含む全7曲。さまざまなカラーの曲がありながら、どの曲も凛とした強さを持ち、そしてどの曲にもタイトル同様彼女の揺るがぬ信念が込められた。そんな『“HIME”』についてたっぷり話してもらった。

■『“HIME”』というタイトルがとても印象的です。

Mii 『“HIME”』は漢字の〈姫〉からきているんですけど、現代を闘うすべての女の子たちには姫であってほしいという想いを込めてこのタイトルをつけました。じゃあその〈姫〉というのは一体どういうものなのかというと、わたし、ディズニープリンセスオタクなんです。(笑)

■なるほど。(笑)

Mii ディズニープリンセスが大好きで幼い頃から憧れてきたんですけど、ディズニープリンセスというのはただ高貴なだけではなくて、内面の美しさ、強さ、愛情、思いやり、そういうものがすべて兼ね備わったうえで初めてプリンセスになるんですね。そういう生き方に対する心構えみたいなものを女性として持っていたいという想いが常にあって。それで、今回の作品はアルバムになるので、自分が常に想っていること、信念みたいなものを発信できたらいいなと思い、プリンセスから発想を得て〈姫〉という言葉に落とし込みました。わたしの存在、わたしの曲を好きでいてくれる女の子たちに、この〈姫〉のマインドを届けられたらいいなって。

■ということは、タイトルやテーマみたいなものが先にあったんでしょうか。

Mii それは後からです。収録曲が決まってからですね。おおまかに言うと、友情、恋愛、本音、強い意思というのがテーマの7曲なんですけど、テイストがまったく違う7曲なので、どこをメインにタイトルにしたらいいのか迷ったんです。でも、わたしがいちばん届けたいのは同世代の女の子たちで、その女の子たちのアイコンになれるような一歩として、女の子サイドについたコンセプトになるようタイトルをつけました。どの曲も聴いている女の子が主人公になれる曲になるよう歌詞の書き方を意識したので、どれか1曲は主人公の気持ちで聴いてもらえるんじゃないかと思います。

■バチッとハマッったタイトルだし、女の子はみんな自分のことを〈姫〉だと思っていたほうが素敵だなって思います。

Mii そういう気持ちのほうがいいですよね。別にわがままになれとか、うぬぼれるとかそういう意味じゃなくて、美しくいられるように、凛として日々がんばっているっていうマインドが女の子を美しくしていくと思うので。キャッチーでわかりやすいタイトルになったと思います。

■青山テルマさんプロデュースの曲が3曲収録されていますが、これはどういった経緯で?

Mii テルマさんは事務所の先輩で、ソロ・デビューのときテルマさんにいろいろ相談したりして、いわゆる先輩後輩という関係で、仲良くさせてもらっていたんです。それで、今回のミニアルバムの制作に入ることが決まって、わたしにとっては初めてのことなのでアルバムってどうやって作るの?ってところから始まり、それこそコンセプトから決めるのか、曲から決めるのか、それさえわからない状態だったので、先輩のアドバイスが欲しいなと思い、テルマさんに相談させてもらって。そのときはテルマさんにプロデュースしてもらうなんて話ではなく、ただ相談させてもらっただけなんですけど、いろいろと教えてもらって、信頼できるお姉さんでもあったので、ダメ元で1曲プロデュースのオファーをしてみたら、快諾していただけたんです。“べスティー #一生仲間”から始まり、いい流れでアルバム制作が進んでいく中、テルマさんから「あと何曲かプロデュースしてもいいよ」ってお声を掛けていただいたので、追加で2曲も書いていただいたんです。

■曲をいただいたときの印象はどうでしたか?

Mii キャッチー!って。(笑) “べスティー #一生仲間”は、テルマさんの“一生仲間”が元にあって、テルマさんの曲はヒップホップ調なんですけど、BPMが少し上がってポップなイメージになりましたね。ポップで明るいから、どの世代にも刺さっていく感じ。“Go Shawty”は90年代初めのJ-POPサウンドで、歌詞をテルマさんと一緒に書かせていただいたんですけど、わたしの意思が表れている部分があるんじゃないかと思っていて。

■というのは?

Mii わたしたち世代の社会に対してのもやもやした気持ちというか、自分たちで活動していきたいけど上には上がいるし、大人に蓋をされてしまうこともあるし、でもわたしたちは自分を持っているし、みたいな、そういう気持ちを書いてみました。けっこう言いたいことをズバズバ言っていると思います。“HIME”はアルバムタイトルでもあるんですけど、これはテルマさんがわたしをイメージして書いてくださって、「すっごいわかる~!」って(笑)、けっこう本音が表れているかなって思いますね。日々がんばって現代を闘っているんだけど、疲れるときもあるし、弱いわたしもいるんだよっていうのを、自分に言い聞かせるというか。弱い自分がいてもいいんだよっていうことを、みんなにも届けられたらなと思いながら歌っています。

■“キー ケース”はどのようなイメージで書かれたんですか?

Mii デモ音源をいただいたときに、すぐに書きたいテーマが浮かんだので、5~6時間くらいで書きました。めずらしくワードや情景が頭の中に浮かんできて、それをノートに書いてカタチにしました。実体験がモデルになっているので書きやすかったっていうのもありますし、全編実話ってわけではないんですけど、自分が経験したことのある感情を引き出して書いた感じです。最近は歌詞を書くのが楽しくなってきて、というのも、最近ノートにしたんですよ。いままではパソコンか携帯で書いてたのを、最近はノートに書くようにしていて。勉強が好きなタイプなので、ノートに書いたり、ブレインストーミングするのが得意というか、そういうやり方のほうが自分に合っているみたいです。思いついたことを書いたり、絵を書いたり、デザインしたりしていたら、歌詞を書くのがさらに楽しくなってきて、いろんなアイディアが浮かぶようになりましたね。