Risky Melody VANITYMIX WEB LIIMITED INTERVIEW

ALICE(Vo)、AYA(Key)、ayae(Dr)、HaRU(Ba)、Asumi(Gt) 

Risky Melodyが伝える愛を聴いてもらって、なにかを感じてもらえたら嬉しい。

ガールズバンドRisky Melodyがバンド活動10周年という節目についにメジャーデビュー!2月14日にシングル『いたいいたいあい』をリリース。今作のリード曲 “いたいいたいあい”の作詞は相川七瀬が担当しているが、他のアーティストに作詞をしたのはまさに21年振りだそうで、カッコいい女の子像と、少し強がりな女の子像を意識しながら歌詞を紡いだという。そんな曲を含む今作のシングルについてや、1年かけていろいろな所を回るというRisky Melody 10th Anniversary Tour『Love is…』への意気込みなど、メンバーたちに話を訊いた。

■いよいよメジャーデビューですね。前回の取材の際にメジャーデビューが決まった時の感想をお聞きしましたが、現在メジャーデビューを目前にして今の心境としてはいかがですか?

ALICE 前回の取材の時は、まだデビューのための作品も出来上がっていなかったタイミングでしたし、自分たちがメジャーレーベルからリリースするっていう実感もまだありませんでしたが、今回相川七瀬さんをはじめ、いろいろな方たちと作品を作らせていただいて、やっと作品が出来上がってきた今、「やっとメジャーデビューシングルを出すんだぞ」っていう実感が湧いてきて、気持ちが熱くなってきた感じです。

Asumi 前回取材していただいた時は、ツアーで全国を回りながら急ピッチで曲を作っていた時だったので、メジャーへのプレッシャーというか、そういう物もあったのですが、音源ができた今、自信を持ってこれからたくさんの方にこの音源を届けに行こうという楽しみな気持ちがすごく大きいです。

HaRU 今までと違うところは、こうやってメディアの取材を受けてお話する機会をたくさんいただけたりするところです。すごくありがたいですし、音源をみなさんに聴いていただいての反応もそうですけど、こうやって取材してもらったインタビューを見ていただいての反応もすごく楽しみです。今からワクワクしています。

ayae 音源を制作する上で、今までの作曲チームの方々以外にも新たな人たちがたくさん関わってくれて、今までよりもレベルアップした作品をメジャーデビューという形で世に出せることがすごく嬉しいです。

AYA 「メジャーデビューが決まるかどうか」っていうところからもそうですけど、それが決まってからも結構ここまでの道のりが長かったので、今やっとメジャーデビューが目前に迫ってきて、これからデビュー後の展開とか動きもいろいろと見えてきたので、今は純粋にワクワクしている気持ちが一番大きいです。

■デビューシングルの表題曲“いたいいたいあい”ですが、今回のメジャーデビューにあたって、この曲を最初から相川七瀬さんにお願いしようという感じだったのですか?

ALICE 実はもともと相川七瀬さんと繋がりがあったわけではなくて、ダメ元でオファーしたら、本当に受けていただけたという経緯があって……。(笑)

■そうだったんですね!

ALICE 最初はメジャーデビューするにあたって、もちろん今まで通り自分たちですべて制作するということも出来たんですけど、やっぱり新しいものを作りたいというか、新しいことにも挑戦したいということで、今まではすべて自分で作詞をしてきたし、「違う人の作詞した曲を歌ってみるのはどうか」という話も出まして、この機会に挑戦してみてもいいのかなって。それで「どんな人の詞の世界観がRisky Melodyには合うのかな?」っていうのをみんなで話し合いました。

■なるほど。それで相川七瀬さんにお願いすることになったんですね。

ALICE もちろんいろいろな人が候補にあがったんですけど、やっぱり相川七瀬さんって女性ロック界のアイドル的存在でもあるし、カリスマでもあり、強さと棘のある感じとか、でもそんな中に可愛らしさもあって、Risky Melodyと合うかもしれないと思って、ダメ元でオファーしたらまさかのOKで。(笑) 「本当にいいんですか?!」ってなりました。しかもすごい偶然なんですけど、相川さんが「リスキー」ちゃんっていう名前の猫ちゃんを飼っていたみたいで、まさに運命的なご縁を感じました。(笑)

■それはすごい偶然ですね。

ALICE しかも相川さんが占いで私のことを調べてくれたみたいで、そうしたら相川さんと私はまったく同じ星だったんです!「今年は新しいことに挑戦しなきゃいけない年よ!」って教えて頂いたんです。それで「私も頑張るわ」って言っていただけて。

■すごい運命的ですね。今回は相川さんに作詞をお願いする際に、なにか内容に関するリクエストなどはしたのでしょうか?

ALICE 相川さんと一緒にお食事に行って、その時にいろいろと話をさせてもらいまして、「私たちRisky Melodyはどんなバンド像なのか」というのも聞いてもらって、Risky Melodyは誰かの応援歌というか、誰かの背中を押せるような曲を大事にしていて、「女性の中の強さとか愛をロックで表現したい」というお話もして。それで、今回は「女性に向けてのエールになるような曲がいいんじゃないか」という事になって、すぐに相川さんが2曲歌詞を書いてきてくれたんですけど、私はこの“いたいいたいあい”の「私は私の道を行く」というところにすごく共感したし、Risky Melodyらしさもあるなと思ったので、この曲で勝負することにしました。

■相川さんからいただいた歌詞を見て、メンバーのみなさんはそれぞれどんな感想を持ちましたか?

ALICE デモの曲とともに歌詞が届いたので、サビの「ああ、いたいいたいいたいあいは」のひらがなでのこのキャッチーさがすごくて、「私には絶対にこれは書けない詞だな」って思いましたし、すごく「相川七瀬さんっぽいな」って思いました。「いたい」とひらがなで表現することで、「いたい」という言葉が、身体的な傷などの「痛い」なのか、様子が「痛々しい」ことなのか、なんの「いたい」なのかを聴いている人に想像させるのかなって思いました。

Asumi 今までのRisky Melodyの表現とは全然違ってすごく新鮮だったのですが、それこそ「私は私の道を行く」など、芯にある部分は今までのRisky Melodyと変わらなくて、新しい一面を引き出していただけたような気がしました。

HaRU 「デコラティブナイフ」とか、使われている言葉がすごく刺激的な歌詞だなって感じました。

ayae 聴き込めば聴き込むほど、この歌詞の主人公の女性のキャラクターが立体的に浮かび上がってくる気がします。女性の強さをすごく感じる歌詞だと思いました。「いたい」がひらがなになっているのも女性らしいというか、ガールズバンドを意識してのことなのかなと感じます。

AYA 初めて見た時は、今までのRisky Melodyとはまたちょっと違う新しい感じがしましたし、ひらがなだけのタイトルも初めてのことだったので、新しいRisky Melodyが始まるんだなっていう印象でした。

■この曲を初めて聴いた時の曲のイメージはどうでしたか?

ALICE 今までのRisky Melodyにはあまりないリズム感で、なんとなく懐かしいというか、すごく歌いやすくて、きっとカラオケとかでも誰にでも歌いやすい曲になっているんじゃないかなと思います。すごくキャッチーだしシンプルで歌いやすいからこそ、私はレコーディングでは逆に苦労して大変だったんですけどね……。

Asumi 「メロディーがすごくキャッチーだな」というのが一番の印象です。初めて聴いた時はその後数日間くちずさんでしまっていました。ライブでもファンのみなさんと一緒に歌えるのかなと考えたり。でも、バッキングのリズムは今までにないノリだったので私も難しかったです。

HaRU AメロとかBメロのノリやすい感じがありつつも、サビの疾走感がすごく気持ちよくて、キメがカッコいいんですよ!キマるとすごく気持ちがいいんです。フレーズもやっている方はすごく楽しいです。

ayae 最初の印象はすごくオールディーズな感じで、リズムもすごくシンプルで、でもシンプルだからこそカッコよく叩くのが難しかったです。シンプルなものほどノリを出すのが難しいし、ドラムセットも細かいものなしで、スネアとハイハットとバスドラだけで完結してしまうリズムパターンだったので、今後これをライブでいかにカッコよく叩くかが課題かなと思います。

AYA 初めて曲を聴かせていただいた時に、私たちでも絶対に知っている名曲ってあるじゃないですか。そういうキャッチーさを感じました。いい意味でちょっとオールドな感じがあって、昔ってキーボードを何台も並べて、左右で違うキーボードを同時に弾いたりとかしていたじゃないですか。なんかそういうプレイがやりたくなる感じなんです。(笑)

■今作のMVはどんな映像になりそうでしょうか?印象に残っていることやハプニングなど、撮影時のエピソードを教えてください。

AYA 今回のMVはRisky Melodyのクラブチッタ川崎でのワンマンライブとかで 後ろの大型モニターやプロジェクションマッピングとかをやってくれていた映像チームにお願いしたんですけど、ライブの時って後ろの映像がどんなふうになっているのか、私たちは客席の方を向いているからわからないじゃないですか。実際にMVで観てみたらすごく迫力があってカッコよくて感動したので、そこが見どころです。

ayae 普段のライブにはなかなか持ち込めないドラムセットを全部持っていって、今回はツーバス仕様になっているのもカッコよくて、存在感がすごいのでぜひ注目してください。(笑)

HaRU 今までのMV撮影の演奏シーンとかは、割りとメンバーごとに別々に撮っていたんですけど、今回はみんなずっと一緒にいる中での撮影で、何回も撮ってテイク数も多かったので、最後の方は段々と疲れが出てきています……。(笑)

Asumi たくさん撮った分、みんなのいいカットがたくさん切り替えて凝縮されているので、見応え十分じゃないかなと思います。

ALICE 実は今回のMVはいつもお世話になっているライブハウス「赤羽ReNY alpha」さんで撮らせていただいて、「10周年だし、メジャーデビューのお祝いだよ」って言ってくれて、朝早くから店を開けてくれたり、協力体制だったのがすごく嬉しかったです。しかも2月22日にデビューシングルのリリースを記念したワンマンライブもそこでやらせてもらうので、とっても記念になるしいい思い出になると思います。

■それはすごくエモいエピソードですね。

ALICE あと私はソロカットも撮ったんですけど、その時に一面に新聞紙を敷き詰めてその中でワインを飲んだり、今までのMVとはまた違ったイメージの映像になっていて、またその新聞紙にレーザーが当たって反射してすごくカッコよくて、今までの映像作品で一番いい画になったんじゃないかなと思います。

■今回はType A、Type Bそれぞれに2曲づつ違ったカップリング曲が収録されていますが、それぞれの1曲づつお話を聞ければと思います。まず“記憶の岸辺”は壮大で伸びやかな楽曲ですが、この曲の制作についてのエピソードをお聞きしたいです。

ALICE これは曲先行で作った楽曲で、ギターのAsumiが作曲した楽曲なんですが、Asumiの作る曲ってなんか切なくて儚いっていうか、哀愁があってそこが魅力なんですけど、今回のAsumiの曲を聴いて、別れとか無くなってしまう物の儚さを描きたいなと思って作詞しました。

Asumi 今回のシングルに入っている曲は全て愛をテーマに作っているのですが、私が愛をイメージした時に浮かんだのが地元宮城の海でした。私の祖母の地元が北上町十三浜というところにあって、すごく海が綺麗なところなのですが、東日本大震災の時には海が全てをさらっていってしまって。いろんな人の話を聞いて、その時何もできなくて、それでも残る、感情ばかりが揺らされ続けていた時を思いながら曲を作りました。

ALICE 実はまだ発表前なんですけど、いろいろな作家さんや演出さんたちと一緒に劇団を立ち上げることになって、私やAsumiも参加しているのですが、実は“記憶の岸辺”はその旗揚げ公演のテーマ曲として書き下ろした楽曲なんです。

HaRU 私はこの曲を初めて聴いた時、透明感がすごいなって思って、Risky Melodyの楽曲って激しい曲が多いイメージだと思うんですけど、私はこういうバラードのエモさとか美しさとかを表現するのが得意な方ではないんですが、すごく気に入っている曲でもあるので、聴いた人を感動させられるくらいの演奏をしたくて、難しかったんですけどすごく頑張りました。

ayae この曲が舞台のテーマ曲になっていることもあって、舞台のクライマックスで流れたら泣けるような曲になっていると思うので、ライブでやった時も感動してもらえたら嬉しいなと思います。

AYA この曲のピアノのラインは優しさというか切なさというか、今までのRisky Melodyのどのバラード曲とも違っていて、わかりやすい表現ができないというのが新しい挑戦でした。ライブの度に表情が変わっていくような曲になると思います。