鈴木鈴木 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

鈴木鈴木『秒針』

もっともっと有名になって、名付け親の中居正広さんにお会いしたい。

昨年12月に配信した“君と僕はさ”のMVが今、180万回再生を記録。幸せなカップルの男性側からの心模様を記した内容が高い共感を得ている兄弟シンガー、鈴木鈴木。2月8日には、“君と僕はさ”のbeforeストーリーであり、女性側の視点で記した“秒針“が配信リリースになった。同楽曲はもちろん、鈴木鈴木の魅力について、十夢と聖七の二人に話を聞いた。

■兄弟揃って活動を始めたのはいつ頃からですか?

十夢 もともとは僕一人で歌っていましたが、2016年3月にTSB系の番組「Momm!!」内で行なった「【歌うま】決定戦!」に兄弟で出演したんです。そこで6代目チャンピオンになったことがきっかけで鈴木鈴木として活動を始めました。

■当初はライブハウスや路上ライブで活動を行ないながら、2019年からは活動の場をSNSに切り換え、TikTokやYouTubeへ動画を次々投稿するようになりました。結果、TikTokやYouTubeでバズり、今の支持へ繋がったわけですが、SNSへ活動をシフトしたのは自分たちの音楽を届ける上でそれが適した形と判断してのことですか?

十夢 結果的にはそうなりましたが、僕らのプロデューサーである豚P(とんぴー)と出会い、彼に「これからは活動の場をネットに切り換えよう」とアドバイスを受けたことがきっかけでした。そこから意識を180度切り換え、次々とカバー動画を投稿するようになりました。ただ、始めたばかりの頃は正直抵抗する気持ちもありました。むしろ抵抗しかなかったですね…。(笑)

聖七 当時は僕が高校1年生で、兄が高校3年生。豚Pと出会うまでの1年半くらい、ずっとライブハウスや路上ライブで活動を続けてきたので、豚Pに「ライブ活動は止めて、SNSだけに絞ろう」と言われた時は、疑いしかなかったです。それでも活動をSNSにシフトしたのは、いくらライブ活動をやっていてもお客さんがほとんど増えなかったことから、活動に行き詰まりを感じていて、「僕たちは一体何のために歌っているんだろう…?」など、時々音楽活動が嫌になるくらいまで自分たちを追い込んでいたからなんです。それもあって、気持ちを切り換えて挑戦することにしました。

■でもお二人ともSNSでの活動には抵抗ない世代ですよね?

聖七 Tik TokやYouTubeへのアプローチはもはや当たり前の世代ですけど、僕ら自身はSNSをどう上手く活用すれば良いのか、初めは正直わからずにいました。

十夢 SNSへ切り換えた当初は試行錯誤する日々を繰り返していたからね。

聖七 僕らに関しては、TikTokへのアプローチを強めた結果、そこからバズり始めたことも大きかったです。ただし「バズり始めた理由は何?」と聞かれても、自分たちでもその理由がよくわかってないです。(笑) とにかく積極的に投稿を続けた結果、少しずつ観てくれる人たちが増えて、フォロワーやYouTubeチャンネルへの登録者数も上がっていった形でした。

十夢 リアクションが出てくると僕らも嬉しくなり、より積極的に投稿するようになったから、それも大きかったんだろうね。

聖七 一時期は毎日投稿していました。今は他にも制作などいろいろな作業が増えたので、週4本投稿くらいの頻度で動画をアップしています。今でも毎日投稿したいという気持ちは持っていますけどね。

■昨年12月にYouTube上にアップした、初のオリジナル曲“君と僕はさ”のMVが早くも180万を超える再生回数を記録していてバズっていますが、オリジナル曲は最近作り出したんですか?

十夢 鈴木鈴木として活動を始めた頃からオリジナル曲は積極的に作っていました。ただ、SNSへ活動を切り換えてからは、まずは自分たちの支持層を広げてからと思っていたので、オリジナル曲を投稿するタイミングを見計らっていた形でした。

聖七 だいぶ引っ張ったよね。(笑) プロデューサーからも「人気や支持がない中でオリジナル曲を出しても、誰が聞いてくれるんだ?それより鈴木鈴木の歌うカバー曲を好きでいてくれる人たちの母数を増やそう。その人たちが本当に望み始めた頃に出した方が絶対に聴いてくれるから。」と言われたので、自分たちでもそうだなと思ったことも理由としてありました。そのアドバイスを信じてやった結果、その通りになりました。(笑)

■オリジナル曲第一弾として“君と僕はさ”を選んだ理由も教えてください。

聖七 最初TikTokに「君と僕はさ 今日もくっついてさ 夜のコンビニ 二人の遊園地」と歌ったサビの部分のみをアップしたんですけど、TikTokではメロウ系の動画が流行っていたから、過去のストックからではなく、あえてそこを狙った歌を作って投稿したことがきっかけでした。

十夢 今で言うエモ系の曲として作りました。

聖七 完全にTikTokに特化した曲として作って投稿したところ、上手くハマりましたね。

■「夜のコンビニ 二人の遊園地」というフレーズがすごくいいですよね。

十夢 オリジナル曲の場合、自分たちの実体験を軸に書いているんですけど、過去に好きだった彼女と夜のコンビニに一緒に行った時、コンビニに行くこと自体が遊園地へ向かうように楽しい気分だったことから、それを思い出して作りました。

聖七 やっぱりオリジナル曲は体験談が重要だよね。

十夢 “君と僕はさ”は、昨年10月頃に僕が原型を作り、まずはTik Tokへサビだけをアップして、その後ショートバージョンを作り、それをYouTubeへ動画としてアップしました。その後、12月に配信リリースと動画のフルバージョンをアップしようとフルサイズで作っていき、少しずつ形を整えていきました。そこでバズッたので、急遽この曲の続きを作ろうというアイデアが生まれたんですが、聖七が続きではなく、“君と僕はさ”に出てくるカップルの女性側の視点からのbeforeストーリーとなる“秒針”を作りました。

■“秒針”は、付き合いの長い関係なのに、男性がまったく告白してくる気配がないので、女性から告白します。そこへ至るまでの女性の気持ちを歌にしていますけど、“君と僕はさ”では、逆に彼女のことを好きで好きでたまらない男性が主人公になっていますよね。彼女に告白させておきながら、結局は、自分が好き過ぎるあまり彼女に振り回されてしまっていませんか?

十夢 あはははっ。その通りです!(笑) 男って、彼女に振り回されてナンボかなと思って。

■“君と僕はさ”は十夢さんが作った楽曲ですが、歌詞に記された内容を読んで、聖七さんは「あの時の体験?」とかって思いましたか?

聖七 いや、そういう捉え方ではなかったですね。自分らの場合、恋愛に限らず、何でもお互いに全部話して共有し合っているから、「その気持ちわかる!」という感じでしたね。

十夢 僕ら二人は一切隠し事なく何でも話しているからね。

聖七 ただ、友達からは「兄弟で恋愛事情とか話す…!?」とよく驚かれます。(笑)

■確かに男兄弟で恋愛話どころが、何でもぶっちゃけ合う関係って無くはないけど、そんなに多くもない気がしますからね。(笑) ちなみにお互いの恋愛観は?

十夢 似てないよね。

聖七 まったく似てないです。

十夢 恋愛面に限らず、何事においてもそうだよね。お互いに共有できる面もあるけど、そうじゃない面も多いからこそ、自然と曲の幅も広がるし、そこが面白いなと思っています。