THE SAVAGE VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

THE SAVAGE『THE WHITE STORY』

枠を飛び越えたカラフルな色彩を放つピカソの絵のように、枠にはまらない音楽を届けたい。

昨年、『SunLight Yellow』『Green Shade』『Cobalt Half Moon』と立て続けに3枚のシングルを配信リリース。その勢いを手に制作した、THE SAVAGE初のアルバム『THE WHITE STORY』(通信販売限定盤CD)が完成。4月28日にはこのアルバムをバージョンアップした『THE WHITE STORY +』(全国流通盤CD)のリリースも決定した。今回は『THE WHITE STORY』の魅力を、NADiA、TAKARA、NANA、YUYA、TOMOYA、メンバー全員に伺った。

■1stアルバム『THE WHITE STORY』が完成。ここへ至るまでの道のりは…?

NADiA あっと言う間でしたね。気付いたらたくさんの曲が出来上がっていた印象だったけど。どう?

TOMOYA 本当にそんな感じです。気付いたら曲がいっぱい出来ていました。(笑)

NANA 昨年、THE SAVAGEは3作連続配信リリースという形を取って活動を本格化させました。その時点で「来年の早い時期にはアルバムを出します!」と宣言しながらも、実は真っ白な状態でした。当時は、「えっ、本当に出せるの?」という気持ちでしたが、今回、各メンバーをメインにした曲も並んでいるのですが、それぞれが、いろんな作家チームと楽曲を制作する形で一気に進めました。それぞれの曲たちは「誰が何色をイメージした曲を作るのか」を聞いたくらいで、出来上がるまでそれぞれまったく知らなかったので、上がった曲たちを聴いた時は「おっ、やるじゃん!!」と素直に思いました。

TAKARA それぞれがメインで担当した曲たちは、その人が表現したい想いや意志を作家の方へ伝えながら作ったので、僕はやりたい表現をしっかり詰め込めたなという実感を持っています。そこは他のメンバーたちも一緒じゃないかな。

■TAKARAさんは、“Red-Eye Flight”を担当。歌詞にはTAKARAさんの熱い生き様を描きましたね。

TAKARA 歌詞もロックな曲調も、ここぞとばかりに出しまくりました。むしろ、この中で一番目立ってやろうと思っていました。(笑) 頭から「どんな逆境が来たって 初めから Nothing All」と歌っているように、“Red-Eye Flight”にはどんな逆境だって乗り越えていく自分の意志を、ロックな熱い楽曲の中へ詰め込みました。

■THE SAVAGEと言えばクールな曲調が多い中、TAKARAさんがメインとなる“Red-Eye Flight“は、かなり熱い楽曲だったので、嬉しい裏切りを示しましたよね。

TAKARA そこは自分でも狙ったところです。THE SAVAGEとしては色をテーマに据えながら一つ一つの曲を作っているので、曲調でもいろんな表現をしていきたい。だからこそ、そういう熱い楽曲があってもいいだろうし、自分自身がロックテイストの熱い楽曲が好きだからこそ、これからもこの手の曲を表現していきたいなと思っています。あと、この曲にはYUYAにも参加してもらいました。

YUYA この曲にはラップで参加したんですけど、最初に原曲を聴いた時、「これ、早口すぎてヤバくないか?」と驚いたんです。しかも練習してもなかなか上手くいかず、「やるよ」と返事をしたはいいけど、「本当にラップが出来るのか?」状態でした。でも、本番になったらしっかり表現しきれたので、あらためて「挑戦する意欲がある限り、何でも出来ちゃう力を俺は持っているんだ」という自分の自信にも繋がりました。それは他のメンバーたちにも言えることで、みんな最初は表現のハードルが高そうだと捉えていても、どの曲もしっかり自分たちの色にしていけたように、たとえどんな楽曲だろうと、このメンバーでやれば何でも自分たちの色に染め上げられる。そんな自信もアルバムを作り終えて感じています。

■TOMOYAさんとYUYAさんは、“Flame ReAction”で一緒に共演していますね。

TOMOYA 僕らは、THE SAVAGE結成前からの知り合いだったので、自分たちの出会いを振り返りながら、その先へと進んでいく上での生き様を記しました。聴いた人たちの誰もが感情移入しやすいようにと思い、恋愛風の歌詞にしていますけどね。僕ら2人を知っている人たちからしたら、一緒に夢を描こうとしている想いとして伝わっていくと思います。

■歌詞はTOMOYAさんが書き、それを元にYUYAさんがラップのパートを書いた形なのでしょうか?

YUYA それが完全に丸投げ状態で……。(笑) 「ここのパートにラップが入るから、あとお願い」と言われたので、自分が思ったままのことを書きました。

TOMOYA でも結果的に上手く2人の歌詞がハマったので良かったなと思います。

■女性チームは、“PinC’Neon Heart”で共演しています。ここにはNANAさんのイケイケな生き様を投影していませんか?

NANA イケイケですよね。(笑) 私、いつだって自分の意見をバンバン言う人なので。私の生き方を“PinC’Neon Heart”に乗せて、バンバン言わせてもらいました。(笑) 私がラップを作る時は、いつもアニメのキャラクターをモチーフやテーマにするんです。“Cobalt Half Moon”の時は、「月に変わっておしおきする子」をテーマに書いたし、“PinC’Neon Heart”では、いろいろ盗んじゃうミステリアスガールをテーマに、欲張りな泥棒の姿と「今のままじゃ満足していない、もっともっと上に行きたい」という気持ちを重ね合わせて書きました。この曲にはNADiAに参加してもらったので、私もNADiAのメイン曲“PearlSkin Purple”に参加しました。

■“PearlSkin Purple”は、かなりドープな楽曲じゃないですか。

NADiA 他の曲たちと雰囲気がぜんぜん違いますよね。“PearlSkin Purple”はとても大人な雰囲気を持った歌なので、ヴォーカリストのTAKARAくんに、この曲ではあえてラップのような感じで語ってもらいました。

TAKARA あの表現は正直すごく難しかったけど、でも楽しかった。

NADiA 最後の方ではTAKARAくんとNANAちゃんに男女の掛け合い風にもしてもらって、だいぶこの曲の持つディープさを増していただきました。でも、こういう表現が出来ることが、男女混成グループだからこその魅力ですから。それにちょっとセクシーな音楽ってたまに聴きたくもなるし、そういう時に“PearlSkin Purple”はぴったりだと思います。

NANA ただ、歌詞があまりにも大人の女性すぎるから解釈するのが難しくて、思わずNADiAに「これ、どういう気持ちなの?」って聞いたからね。(笑) でもその返答もまた難解すぎて……。確か「背中にテキーラを流して、それを舐めているイメージ」って言ってたよね。正直「それって、どういうこと?!」状態で……。(笑)

TAKARA その言葉だけを聞くと「えっ??SMプレイの歌??」と勘違いしてしまいそうだよね。(笑)

■NADiAさんの説明の方が難解なんですね……。(笑)

NADiA 男性が女性を魅力的に思う時って、女性の身体をイメージするじゃないですか。でも女性は男性のハートに魅力を感じていく。そういうそれぞれの視点から捉えた上での男女の駆け引きの歌が“PearlSkin Purple”なんです。決してSMプレイではないけど、TAKARAくんの捉え方もあながち間違いではなく、互いの恋の駆け引きの先には、そう言う妖しいドラマが待っているかも知れない。そういう未来の姿も匂わせているんです。

TAKARA 深すぎる……。それに比べるとなんか俺の歌詞、ストレートすぎない?

NADiA でも、それがTAKARAくんの歌詞の良さだから。それにこの歌は男性側には深く考えすぎず、本能のままに歌って欲しかったからね。