僕らは、最初から世界を見据えていました。
2021年12月にデビューし、衣装、マーケティング、振り付け、全楽曲の楽曲制作をメンバーみずから担当、完全自主制作グループとして活動をしているU&pia。グループ名は「YOU, AND… PERSONAL IMPACT AMPLIFIERS=グループとファンの個人的な影響を増幅するという使命」という意味を持っている。U&piaは、2023年にJAPAN EXPO Parisへ、2024年には、JAPAN EXPO MarseilleとJAPAN EXPO Parisへの出演を果たし、ヨーロッパでも支持を集めだしている。その成果を示すように、フランスでは彼らの配信楽曲がJ-POPチャート1位に何度もランク入りしている。そして8月6日、U&piaの最新EP『Stereo type』、「Notion Type」、「Action type」、「Emotion type」の3typeがリリース。同作品の魅力について、KAI、JEASUN、TAIGA、MAHIRO、ARAN.、LEN(廣田蓮)、SEN、HARUの8人が熱く語ってくれた。
■U&piaは国内のみならず、海外でも積極的に活動をしているグループなんですね。
ARAN. JAPAN EXPOへ2年連続で出演しました。しかも今年は、パリとマルセイユで行われた2つのJAPAN EXPOに誘われて参加しました。海外でのライブにはとてもいい手応えを覚えていますし、行く度に支持をつかんでいます。
■JAPAN EXPOへ2年連続での出演は、なかなかの実績ですよね?
ARAN. 昨年、JAPAN EXPOからの誘いを受けて初めて出演しました。その時のU&piaのライブパフォーマンスで夢中になった方々はもちろん、イベンターさんも高く支持してくれたこともあって、2年連続での出場に繋がりました。話によると、JAPAN EXPO25年の歴史の中でも、ダンス&ヴォーカルグループが2年連続で出演したのはU&piaが初めてのようです。
■今後は海外にも視点を向けて活動をしていくのでしょうか?
ARAN. 僕らは初めから海外を視野に据えて活動を始めていたので、最初から世界は見据えていました。U&piaは何処にも所属することなく、すべての活動を自分たちでプロデュースしています。海外へ向けての戦略を練ることもそう。本当に何から何までメンバー自身で手がけることの大変さもありますけど、それがやり甲斐であり、U&piaとしてのこだわりなので。
■先日U&piaは、「Notion Type」、「Action type」、「Emotion type」と、最新EP『Stereo type』を3typeリリースしましたが、まずはその狙いから教えてください。
ARAN. 最新EPのタイトルに付けた『Stereo type』とは、固定概念のこと。最初に「固定概念を壊すようなEPを作りたい」という思いを掲げました。その上で、収録する曲たちを「Notion Type」、「Action type」、「Emotion type」と、「人間の三原則」に沿って分けました。3typeに共通して収録した新曲の“Prejudice”、“Billy Billy Young”、“I’m…”は、typeごとに表題曲が異なっています。つまり、本作はトリプルリード盤となっています。3typeの中へ他に収録した曲たちは、ファン投票で選ばれた曲たちになります。
■良ければ新曲の魅力から聞かせてください。まずはARAN.さんが作詞・作曲を手がけた“Prejudice”と“I’m…”からお願いします。
ARAN. “Prejudice”は、英語、日本語、韓国語と三言語を使って歌詞を書きました。曲調も、なかなか攻めた激しさを持っています。「Prejudice」とは「先入観」のこと。『Stereo type』(固定概念)というEPを通して、みんなの持っている先入観をどう壊していけるのか。それをこの曲ではテーマに据えています。だから、Cメロをまんまイントロのフレーズに使うというトリッキーなアプローチもあるし、耳障りになるような不協和音をわざと曲の中に入れました。言語の異なる歌詞を1曲の中へ詰め込んだのも、固定概念を壊したアプローチの一つです。実際に曲を聴いた人たちも、「この歌詞は何?!」と驚いています。
■英語、日本語、韓国語と三言語を用いているとはいえ、英詞を中心に据えていますよね?
ARAN. “Prejudice”自体が、「海外に向けて攻めていくぞ」という意識を色濃く示した楽曲なので、世界的に伝わりやすい英詞を軸に書きました。
■「J-POPとかK-POPとかHIPHOPとか知らねえよ~それを作る TOP of POP」の歌詞は、今のU&piaとしての姿勢ですか?
ARAN. こういった活動をしていると、どうしてもいろんな風にカテゴライズされてしまう。もちろんどう呼ぼうと自由なんですけど、「あくまでも俺たちは、POPSを表現しているイカしたグループなんだぜ」というところを強調したくて。それでそう歌詞に書きました。
■カテゴライズされることに、やはり抵抗はありますか?
ARAN. カテゴライズされることによって、見え方が狭まってしまうこともあるじゃないですか。それこそ先入観ですよね。先入観を持って見られることで、見聴きもしないうちから「どうせアイドルなんでしょ?」と受け止められてしまうのが嫌だなという気持ちはあります。“Prejudice”には、そういった思いも記しています。それは「Notion Type」に収録された“Artist?”にも言えることですけど……。要は、「どういう観られ方でも構わないけど、俺らはこういう意志を持ってやっているんだぞ」ということですよ。
■表現活動をしていく上で、自分たちの主張や自分たちらしさを知らしめるのは大切なことですよね。
ARAN. もちろんです。アーティストというのは、自分たちの主義主張や生き様を表現していく人たちだと思うからこそ、そういうところが“Prejudice”に色濃く出ています。
■もう1曲は“I’m…”ですが、こちらは哀愁を抱いたバラードナンバーに仕上がりましたね。
ARAN. “I’m…”は、「悩んでいるすべての方に送る未来の自分からのメッセージ」をテーマに作りました。その苦悩を表現するため、あえて女性キーに挑戦しました。男性が歌うにはかなりキツイんですけど、そうすることによって、悩みや嘆く様を連想させられるなと思いました。“I’m…”では、綺麗なメロディーを歌いあげるメンバーの個性を活かしたかったので、あえてハモリではなく、オクターブ上と下だけの歌声を用いた形を取りました。
■メンバーの声がいろいろと絡み合う様も、聴きながら強く惹かれた面でした。
ARAN. 4人で上下のユニゾンを作るなど、8人の歌声が曲の中でいろいろと絡み合っています。僕たち自身、女性キーでの表現は勝負でしたけど、いい楽曲に仕上がったなと感じています。
■“I’m…”の歌詞は、ファンの人たちも共感や共鳴しやすい内容ですよね?
ARAN. 世界情勢的に見てもそうだけど、特に日本の若者たちは、自分で命を絶ってしまう人が多いと思うんです。“I’m…”は、そんないろいろな悩みを抱えながらも生きている人たちに刺さりやすい(希望を抱く)歌詞にしました。
■“Billy Billy Young”は、LENさんの手がけた楽曲になります。こちらはMVも制作されましたが、MVの見どころを教えてください。
LEN 今回はtype毎にリード曲を3曲並べましたけど、中でも特に力を入れているのが“Billy Billy Young”なんです。番組のエンディングテーマとして起用にもなったし、SNSでのチャレンジ企画も“Billy Billy Young”を使用しています。この曲を直訳すると、「速い速い若者」という意味になります。MAHIROとKAIをメンバーとして迎え入れた新体制として最初の作品になるからこそ、「8人の新体制となったU&piaは、ここから超高速で進んでいくぞ」という想いも込めました。この曲のダンスは、U&piaのメインダンサーのTAIGAと振付師さんが一緒に構成を練って作りあげています。衣装もHARUが全員分の衣装をプロデュースしてくれました。MVも、現場監督やシナリオ作り、会場探しまで、すべてメンバー自身で手がけたので、僕たちの表現したい事を100%を詰め込んでいます。
■すべてを完全セルフ・プロデュースしていくところが、U&piaらしいスタイルなんでしょうか?
LEN そうですね。人に任せるとどうしても納得できない部分も出て来るじゃないですか。それを調整するのにも時間がかかるので。自分たちのこだわりを表現するなら、全部自分たちでクリエイトした方が早いんです。それに、メンバーもそれぞれ得意分野を持っているから、上手く分担もしていけるんです。何よりお互いを信頼しあっているからこそ、本当に納得のいく作品が作りあげられるんだと思います。
■“Billy Billy Young”はまさに、今の自分たちの姿勢を示している楽曲なんですね?
LEN そうですね。僕の作る楽曲は、ストレートに思いを告げることはあまりないですけど、意外とこの曲では単語単語でストレートに言っています。
■“Billy Billy Young”はMVも制作したように、今のU&piaの一番の推し曲ということで良いでしょうか?
ARAN. そこは一番流行りやすいんじゃないかという思いから選んでいます。
■TAIGAさん、良ければ振り付けの見どころもお願いします。
TAIGA “Billy Billy Young”の振りは、とにかく動きが早くて、目まぐるしく切り替わります。それに歌詞とリンクした振り付けなど、すべてにこだわりを持って作り上げたので、見どころしかないです。(笑)
■HARUさんは衣装へのこだわりも聞かせてください。
HARU JEASUNなら肩を出したり、TAIGAならスタイリッシュな感じだったり、SENなら幼さもありつつガシガシ踊るので、そこに似合った服を選んだりなど、衣装は、みんなの個性や特色を重視しています。
■他のメンバーの方々もそれぞれ推し曲を教えていただけますか?
MAHIRO “Billy Billy Young”のサビで、みんなが一列になって躍るんですけど、そこで見せるビリビリと痺れるような振り付けが見どころです。そこの部分を今、「TikTokチャレンジ」としてSNSで実施しています。振りがキャッチーで覚えやすいから、ぜひみんなにも踊ってもらいたいし、流行らせたいポイントなので、MVを通してぜひ観てほしいです。他にお勧めしたいのは“Artist?”です。アーティストとして活動しているけど、ときにアイドルとして捉えられてしまうジレンマを描いた歌詞にもぜひ注目してください。“Artist?”のサビの振りがセクシーなように、この曲からは大人の色気も漂うから、そこも感じてほしいポイントです。