わーすた VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

今回は対極のような曲で、わーすたの幅広さがわかってもらえるような作品になった。

デビュー10周年を迎えたわーすたが、9月24日に15th Single『Sweet Fancy Chu-n / アレグロめいてるランナップ』をリリース。本作はファン待望の「両A面シングル」という豪華仕様。わーすたならではの、ポップでカラフルな世界観を詰め込んだメロディの“Sweet Fancy Chu-n”と、エモーショナルな歌詞が織りなす“アレグロめいてるランナップ”の2曲を収録。10年の成長とこれからの進化を感じさせるスペシャルな1枚となっている。
今回は廣川奈々聖、松田美里、小玉梨々華、三品瑠香の4人に、今作の聴きどころやMV撮影の裏話など、いろいろと話を訊いた。

■前作『わーるどすたんだーど』の取材の時以来なので、約半年ぶりの取材になります。毎回恒例ですが、最近みなさんがハマっていることや、気になっているものを教えてください。

松田 私が最近ハマっているのは前回に引き続き麻辣湯です。

■夏に辛いものを食べるのは暑くないですか?(笑)

松田 暑いんですけど、辛いもの食べると汗をかくじゃないですか。だから店内がエアコンでキンキンに冷やされているんですよ。暑い中お店まで歩いて行って、お店に入ってまずは涼むんですけど、料理を待っている間に体が冷え込むんです。それで麻辣湯が来て食べたら一気に汗が出るので、その循環がなんかサウナみたいですごく整うんです。(笑)

三品 私は最近プリキュアにドハマリしています。今期やっている「キミとアイドルプリキュア」なんですけど、私はプリキュアシリーズを見るのが初めてだったんです。観てみたらめっちゃいいんです!もう泣きながら観ています。(笑)

廣川 私は最近、家で「お名前シール」を見つけたんです。自分の名前が書いてあるやつなんですけど、それをいろんなところに貼るのにハマっています。

■いろいろな持ち物とかに自分の名前シールを貼っているんですか?(笑)

廣川 でもすごく目立つところには貼らないで、ちょっとめくったらそこにあるみたいなところに貼っています。大人なので。(笑)

小玉 私はこの夏、かき氷屋さんに行くのにハマっていました。

■お洒落なかき氷ですか?

小玉 そうです。ちょっとゴージャスなかき氷で、フルーツのやつも食べたんですけど、紫芋とか、黒ゴマとか、とうもろこしのやつとかもあって、新たな世界に踏み込んでみました。

■へぇー!そんなのもあるんですね。そんな中でも一番のお気に入りだったかき氷は?

小玉 正式名称は忘れちゃったんですけど、いろいろなチーズがたくさんかかっているやつがすごく美味しかったです。

■えっ?!チーズが……?それは甘いんですか?しょっぱいんですか?(笑)

小玉 ちょっと甘いんですけど、塩味もあって、不思議なんですけどすごく食べやすくて。チーズの風味もすごくて美味しかったです。

■そうなんですね。珍しくて話題的にもいいですね。(笑) 今年わーすたさんは10周年イヤーということで、10周年を記念したライブイベントや「わーすた検定」なども行われていましたし、夏フェスなどのイベントにもあちこち出演されていましたが、今年の夏までの思い出の中で、一番印象に残っているものはなんですか?

小玉 2日間限りだったんですが、わーすたではなく研究生時代の曲をやるというプレミアムなライブがあったんですけど、もう10年以上やっていなかった曲とか、ずっと聴いていなかった曲をたくさん浴びて、パフォーマンスもしたのがすごく新鮮でした。10年経った今だからこそやる意味があったと思うし、自分たちも初心に帰れました。その時から知ってくれていたファンの方たちはもちろん、その時は知らなかったけど、それが観たくて来てくれたファンの方たちもいて、そんないろいろな方が観てくれた光景が忘れられなくて、すごくいい夏の思い出になりました。

■そういうのって身体が覚えている感じですか?それともまったくゼロからまた覚え直したんですか?

小玉 覚えている曲と覚えていない曲がありましたね。その当時はたくさんやっていたはずなのに、全く覚えていない曲もありました。(笑)

廣川 私は3月にベルーナドームでやったセレモニアルピッチです。4人全員で横並びでやらせてもらったんです。私はサッカーが好きで、去年はサッカーの試合のハーフタイムで曲を歌わせてもらったりもしたんですが、美里(松田)は野球が好きで、昔カープ戦で国歌斉唱をしていたのは見ていたんですけど、今回は4人全員でボールを投げさせてもらって。そんな日が来るなんて思ってもみなかったので、すごく印象に残っています。ちょうどわーすたが10周年を迎える直前だったので、なんだか私たちも一緒にお祝いしてもらっているような気分になりました。(笑) とても緊張したんですけど、すごくいい思い出です。

■みなさんちゃんとボールはキャッチャーまで届きましたか?(笑)

廣川 瑠香(三品)だけでした。(笑)

三品 私はちゃんと届いて、「剛腕」と呼ばれました。(笑)

■すごいですね!ノーバン成功ですね。お二人はいかがですか?

三品 私もストリート生時代の曲をやった公演が印象に残っています。めっちゃ楽しかったし、ライブまるまるやり慣れていない曲だけでライブをやるっていうのは、すごく不思議な気持ちになりました。すごい緊張感だったし、10周年を迎えたのでせっかくだから楽しいことをやろうと企画したことだったので、たった2日間のためにみんなで曲も振りもたくさん覚えて大変でした……。人によっては本当に一から全部覚えないとだったし、ライブの構成もいつもと違って全部一から作り直しだったので、本当に大変でしたね。

■それは本当に大変そうですね。その2日間のためにどれくらい前から練習したんですか?

三品 結構余裕を持って、やる曲だけを決めておいて、リハーサルは直前にみんなでやったので、それまでは各自で自主練みたいな感じだったんです。たまたまリハーサルの前に台湾でのライブがあって、ホテルが二人部屋で梨々華(小玉)と一緒だったので、2泊でしたけどずーっと夜通し二人で一緒に練習しました。(笑)

■それはそれですごく楽しそうでいいですね。(笑) 松田さんは?

松田 プライベートな事なんですけど、私は広島県出身で、おばあちゃんが広島にひとりで住んでいたんですけど、去年くらいからちょこちょこ東京に遊びに来ていて、うちは親戚が多いので、あちこちの家に泊まりに行って、「どこが一番居心地いいかな〜?」という感じだったんです。私はおばあちゃんに東京に来てほしくて、ずっと「東京っていろいろなところがあって暇にならんじゃろ?」と、東京のいいところをずっとアピールしていたんです。(笑) そうしたらおばあちゃんが東京に住むと決めてくれて、私は夏生まれなんですけど、私の誕生日の夜から一緒に住むことになったんです。それがすごく嬉しかったし、おばあちゃんが「東京に住む」と報告してくれた日のことを思い出すだけで、目頭が熱くなるくらいです。

■一生懸命プレゼンした甲斐がありましたね!

松田 ありました!私がアイドル活動をずっとしているのを研究生の時から応援してくれていたし、テレビに出た時にはいつも録画してくれたり、取材してもらった雑誌とかも買ってくれたりしていたので、今は一緒に住めるのがすごく幸せでなんです。今年の出来事で一番心がギュッとなったのが、その出来事でした。

■素敵なエピソードをありがとうございます。今作のシングルは両A面シングルとのことで、2曲とも夏らしくて、爽やかで、すごく可愛らしい曲でしたが、今作が出来上がった今の感想をそれぞれ教えてください。

小玉 今回は両A面なんですが、対極のような感じの曲を作っていただけて、この2曲を聴いてもらうだけでも、わーすたの見せ方や幅広さがわかってもらえるような作品になったので、それが嬉しかったです。この夏、楽しく爽やかに盛り上がれる楽曲も、熱く届ける楽曲も増えたので、「この2曲ができて本当に良かったな」と、この夏を駆け抜けてきて思いました。

廣川 前作の10周年のタイミングで出した『わーるどすたんだーど』は、多幸感いっぱいで、私たち自身のことも、ファンのみんなのことも一緒にお祝いするような雰囲気の曲だったんですが、今回は11年目を迎えた私たちの実力を「これでもか!」と、見せつけられるような2曲になっているなと感じます。私たち自身も「ライブで映える曲がまた欲しいね」と話していて、この2曲はまた違ったライブ感をお届けできる楽曲になっているので、すごく嬉しいです。

三品 今回は両A面という打ち出し方だったので、どちらもすごくA面らしい曲というか、胸を張って歌える表題曲を作っていただけて嬉しいです。“Sweet Fancy Chu-n”は、かわいいわーすただけど、ポップで踊れる楽曲になっていて、“アレグロめいてるランナップ”は、秘めている熱苦しさを出させてくれる楽曲で、どちらもライブで歌っていてすごく楽しいし、ファンのみんなにもすごく楽しんでもらえているのが感じられるので、いい作品ができて良かったなと思います。

松田 わーすたがこれまで長く続いてきて、この10年間を駆け抜けて来たからこそ歌える曲というのがあると思うんですけど、この2曲にはそれぞれ違った表現の仕方というか、伝え方があって、すごく表現力がいるんですけど、いろいろな伝え方ができるし、説得力がある曲だと思います。どっちの曲にもかわいさとカッコ良さがあって、すごくまっすぐなアイドルらしさが詰まっているなと感じます。そういうピュアな部分もすごくいいなと思うし、とてもいい作品になったと思います。すごくお気に入りです。

■なるほど。それでは各曲についても詳しくお話を聞ければと思います。まずは“Sweet Fancy Chu-n”ですが、この曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?

小玉 爽やかでとびきりかわいくて、歌詞も「ねぇ」とか、「カワイくなれる」とか、歌詞だけ見ても、曲だけ聴いても、かわいさが伝わるような曲だと思いました。ずっとわーすたは結成の時から「かわいいを世界に発信する」というのをコンセプトにしているので、10年経った今でも、貫いてきたかわいいを表現できて嬉しいです。

廣川 曲の展開も、かわいいだけじゃなくてエモーショナルな雰囲気も詰まっているのが、この曲の良さだなと思います。編曲も含めて、この曲の音色がすごくいいなと思っていて。ライブ映えもするし、ファンの方たちも絶対に好きになってくれる曲だろうなと、初めて聴いた時に思いました。

三品 前回とはまた違ったかわいさを見せられる曲だなと思ったし、夏にも似合う、楽しくてかわいい曲を作ってもらえて嬉しいなと思いました。すごくわーすたっぽさがある曲だなと思います。

松田 昔からポップな曲はたくさん歌ってきたけど、この曲のメロディはイントロでも繰り返して上下するような感じで、そういうところがアガるというか、聴いていてウキウキするポイントだと思います。歌詞の「キュンって恋に落ちた」のところとか、「キュン」の部分が譜割り的にちょっと孤立しているというか、かわいい言葉がスッと入って来やすいようになっていて、サビの「カラフル?キャラメル?パラソル?」とかも、ひとことづつパートが分かれていたりして、ひとことづつの言葉を一個づつ聴いて、ひとつづつにキュンとしていく感じがして、それがすごくかわいいし、わーすたらしさが詰まっていて好きです。

■この“Sweet Fancy Chu-n”の歌詞はめちゃめちゃキュートで可愛いらしい歌詞でしたが、お気に入りのフレーズがあったら教えてください。

松田 私は「止めないでね どんなに素敵だった今日より 素敵かもしれない明日へ」の歌詞が好きで、まだまだ向上心がある前向きなところが良くて、こういうひたむきで素直なところが見えるとキュンします。まっすぐに頑張っている健気な女の子を想像できるので、私もそうなりたいなと思います。

廣川 私は1番のAメロの「今が最高潮なの ホントだよ」のところがすごく好きで、恋の歌でありながら、すごく自分たちに重ねて歌える歌詞だなと思っていて、10周年を迎えて11年目の自分たちを、「今が最高潮」だと言っているみたいで、自分で歌っていてもグッとくる歌詞だなと思います。

■10年経って、今が最高潮だと言えるのはすごくいいですね。

小玉 私は2Aの自分が歌っているパートなんですけど、「愛するって自分と約束すること だから全力になれるんだ」というのが、すごく素敵な歌詞だなと思いました。自分と約束するって、自分が一番味方でいられるし、信じられるし、大切にできるのも自分だし、と思うので、すごくいい歌詞だなぁと思って、いつも大事に歌えています。

三品 私は「前髪切っただけじゃなくて 2cm高く跳べたこと 進化したの気づいてよ」のフレーズがめっちゃ好きです。いつも「めっちゃ好きー!」と思いながら聴いています。(笑)

■確かに前髪2cm切ったら気付きますけど、2cm高く跳べても気づきにくいですよね。(笑)

三品 前髪の対比が跳べたこと、というのがいいんですよね。(笑)

■2cm高く跳べたのに気づいたら逆にすごいですよね!(笑) めっちゃ見てくれているってことですもんね。

三品 その時の振り付けでは、美里(松田)と奈々聖(廣川)の二人がジャンプしているんですけど、歌う度に毎回2cmづつ高くなっていってるんです。(笑)

■それはヤバくないですか?!毎回超えていくのが大変ですよね……。(笑)

廣川 ぜひそれに気づいてほしいです。(笑)

■今言ってくれた「2cm高く跳べたこと 進化したの気づいてよ」という歌詞がありましたが、10周年を迎えて、ご自身で「進化したな」と感じていることを教えてください。

廣川 私はずっと床で寝るのが大好きだったんですけど、進化してそれはもう卒業しました。(笑) よく家に帰ってから床に転がってスマホとかをいじっているうちに動けなくなって、そのまま床で寝ちゃって朝方に起きる、みたいな生活をしていたんですけど、腰が痛くなったりするので、それが痛くて整体に行くのもダサいなと思うようになって。(笑) もういい大人だし、床で寝るのも気持ちいいんですけど、辞めてちゃんとしようと思って進化しました。

小玉 私はわーすた結成のちょっと前くらいから、愛犬のマロンちゃんと一緒に住み始めたんですけど、わーすたと同じくらい、もう10年以上も一緒にいるので、最近は普通に会話できるようになりました。(笑) 普通に話しかけても「うん」みたいなリアクションもしてくれるし、ちゃんと応答してくれるんですよ。「そろそろ寝る?」とか言うと、バーッと私のベットに行ってちゃんと寝だすんです。そんなふうに会話ができるようになったのが進化ですね。

■それはすごいですね!でもそれはどちらかというとマロンちゃんの進化ですね。(笑)

松田 私は好きな物に対しての「好き度」というか、好きに対しての誠実さが進化したと思います。例えば、おじいちゃんが残してくれた物を大切にするとか、人からいただいた物はよく使うとか、そういった真心というか気持ちを大切にしようと思って。そうやって気持ちよく大切に使うことが最近は楽しくて、「これは◯◯ちゃんからもらった物だから、今日はこれを使おう!」みたいに、そうやって日々を楽しんでいるのが、丁寧な暮らしをしているみたいでいいんです。そうすると友達もなんだか丁寧に暮らせるものをくれたりするようになってきて、すごくあったかい心をもらっているなと感じられて嬉しくなりますし、日々頑張ろうという気持ちにもなれます。逆に私もそういう物をお返ししたいと思うようにもなってきました。私は今年で26歳になっていい大人なので、人へのプレゼントも「こういう物を贈った方が喜ぶかな?」と考えるのがすごく楽しくなってきたので、これからはどんどん人にプレゼントをしたいなと思っています。(笑)

■すごくいい話ですね。三品さんは?

三品 私はひとりでなんでもできるようになりました!

■割りと前からひとりでやっていませんか?(笑) でもそれがどんどん進化しているんですね?

三品 私はヲタク活動が日々の彩りなんですが、コラボカフェによくひとりで行くんですけど、やっぱり人と一緒に行った方がいいんですよ。なぜならコラボメニューがどうしてもひとりだと全然食べられないんですよ。それがデメリットですね。品数が多いので、できればシェアして食べられたらいいんですけど……。(笑) そうなるとひとりで回数行かないといけないんですよね。

■でもヲタク仲間を増やそうとは思わないんですか?

三品 確かに同じ熱量で話ができる人がいたらいいなとは思うんですけど、かといって、予定を合わせてとか、そういうことへの積極性がないんですよね。(笑) そこに気を遣うのが苦手なので、だからひとりでもいいんです。(笑) ライブとかもひとりで行くのが気が楽でいいんですよ。これからもどこでもひとりで行けるように進化していきます。(笑)