ZIPANG OPERA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■本作には、各メンバーのソロ曲が入っているのも魅力の一つですね。1stアルバム『ZERO』にもソロ曲は収録されていましたが、あの時とは異なる色を持った楽曲を持ってきた形でしょうか?

佐藤 それぞれ異なる色を持った曲を歌っていますが、それぞれの歌声を活かした曲という面では、決して軸が大きくブレているわけではないです。

福澤 それぞれ曲調の面での変化はあっても、本質となる部分は変わっていないから。各々のファンの方なら、聴いてくれたら「そう、これこれ!」となってくれると思います。ソロ曲では、グループで表現する時とはまた異なる、各自の色が明確に出ているから、そこも聴く上での面白さだと思います。

■spiさんが歌うスケールが大きな“Story of My Life”はいかがですか?

spi “Story of My Life”は、スケール感がありながらもすごく美しい曲なんです。この曲では、特にサウンド面に強いこだわりを持って作りました。それこそ楽器の音を左右に振ってみたり、耳から入ってくる音と涙腺を刺激する音とが一番共鳴する音の鳴りを追求するなど、音の面でかなりこだわりを持って作りました。自分の歌声も、サウンドと歌声が一番気持ちいいところで寄り添うポイントを探りながら歌いました。結果、6時間くらいスタジオで歌い続けていましたからね……。

■心之介さんが歌う切なさを抱いた“刹那”はいかがですか?

心之介 “刹那”の歌詞は自分で書いています。この曲はちょっとモテない男の歌というか、願いが叶わない男の心模様を表現したいなと思いました。そういう心境になったのも、憂いを持ったサウンドに引っ張られた面が大きかったなと思います。歌詞には四字熟語を多く組み込んだんですが、歌詞では特に情緒を持った日本語の言葉を大切に表現しています。自分の歌声の魅力が、甘さや儚げな部分なので、“刹那”では、息の成分を多めに、自分の声が活きる歌い方を心がけました。

■流司さんが歌う“シンギュラリティサーカス”は?

佐藤 「シンギュラリティ」とは、人間と人工知能の臨界点を指す言葉で、人工知能が人間の知能を超えてしまうという、AIの葛藤する心情で、「前習え」や、「右向け右」と統制された世界で
生きるあまり、没個性化して、その中ですくぶっている人たちもいるのが今の時代で。自分も含めて、現代社会の中で何かしら心がくすぶっている人たちに向けて、「人間らしく生きていこう」とのメッセージを含んでいる、ダブルミーニングになっている楽曲です。トラックは転調しまくりで、急に三拍子になるなど、まるでサーカスのような、ビックリ箱のようなインパクトがある楽曲です。

■侑さんは、クールなラップも冴え渡る“Devilish”ですね。

福澤 このトラックはめちゃめちゃ攻めています。バックのサウンド面でも、エレキギターでガンガンに攻めたい想いがあったので、そういうアレンジにしていただきました。加えて、ちょっとセクシーな面も出したいと思い、その要素を曲調や歌声にも加えています。前回に出したソロ曲と色は異なりますが、でも根底にある部分は繋がっていますのでその辺も感じていただけたら嬉しいです。

■本作にはユニットでの曲も収録されています。以前発表をした作品とは組み合わせを変えているところもポイントですね。まず祭りナンバーの“宵々”は、佐藤流司×心之介の組み合わせに
なります。

心之介  この曲はまさにお祭りナンバーですね。録っている時からめちゃめちゃ楽しかったです。歌詞は二人で共作しています。

佐藤 “宵々”は、お客さんと一緒に盛り上がることを前提に作ったから、音源で聴いてもそうだし、ライブでも一緒に楽しんじゃってというノリの楽曲です。めちゃめちゃガヤも入れるなど、一緒に声を出して騒げる曲になったんじゃないかな。歌詞については、心(之介)が中心になって書いた世界観の中で、2番のサビまでのラップのリリックは自分が書いています。自分のリリックに関しては、心(之介)の作りあげた世界観に乗っかったって感じかな。ラップはかなり早口になっているから、ライブで再現する時に頑張らないと大変そうです。(笑)

■ZIPANG OPERAの場合、どの曲にもラップが多いのも特徴ですよね。

福澤 メンバー全員ラップができますからね。しかも4人とも異なる色でラップができるところもZIPANG OPERAの強みになっています。

■“Shape of Love”は、spi×福澤 侑の組み合わせで表現しています。

spi これは「中毒になる曲」が出来たなと思いましたね。二人が共通して惹かれているサイバーパンクな世界を活かした曲を軸に据えて作ってもらいました。歌詞は恋人同士の共依存というテーマを侑と2人で考えて作詞家さんに書いてもらいました。お互いに依存している関係をちょっとセクシーに表現していて、英詞は少しだけ自分の意見を加えています。

福澤 spi兄と一緒に歌うなら、こういうシティポップ×サイバーな楽曲がいいなと思ったし、ZIPANG OPERAというよりも、二人のユニットだからこそ、できる楽曲を意識して作っています。シティポップなのに、サイバー感ガンガンなところも気に入っています。

■4人ともいろんな表現活動をしていますけど、最後に今の自分にとってZIPANG OPERAはどんな存在なのかも教えていただけますか?

福澤 僕の中でのZIPANG OPERAの存在は、船ですね。しかも屋形船(笑)。みんなでひたすら宴会をしている感じがいいですよね。しかもこの船、船長が決まっているわけではなく、舵を取った人によっていろんな方向へ進んでいける。そこがいいんですよ。4人と一緒に旅をしたい人はどんどん自由に乗船して欲しいです。それぞれが舵を握りながら、どんな航海をしていくのか、そこを楽しんで欲しいです。

心之介 メンバーみんなが忙しいこともあって、会える頻度も決して多くはないので、だからこそ感じるのが、大切な日に親戚中の人たちが集まる場みたいだなって。僕はメンバーの中では一番年下で、よくみんなにかわいがってもらえているから、いつもお小遣いをもらいに行く子供みたいな心境で。(笑) ただ、ここの場はクリエイティブ面でのレベルがとても高いから、メンバーでありながらも「いい作品を残さなきゃ」、「絶対に妥協はできない」など、良い意味での緊張感も常に感じています。4人とも本当に仲むつまじいのに、いざ作品制作に向かうと一気にアーティスト/表現者の顔になる。そこにも強く刺激を受けています。

佐藤 自分が音楽をやっている意味にも繋がることだけど、自分がロックバンドを始めたのは、ロックの持つ初期衝動に気持ちが奮い立ったことが一つ。同時に「もっとこうしたらカッコいいのに……」という欲求がいろいろ芽生えた時に、「だったら自分で作った方が早いな」と思ったことから、ロックバンドを始めました。ただ、僕はロックな楽曲しか作れないから、ZIPANG OPERAを通して、普段の自分では表現できない、欲しい音楽や刺激となる要素をここで得られているなと思っています。自分が持っている音楽的な要素を投影も出来るし、自分の刺激も得られる。まさに自分が求める音楽の一要素を叶えてくれているユニットです。

spi 成長の場ですね。学舎です。あっ、寺子屋かな……?ZIPANG OPERAは寺子屋です。

■そして今後ですが、ライブの予定などもあるのでしょうか?

福澤 (取材時点ではまだ発表前の時期)でもまぁ、こうやって新しい作品を出すということは、以前の時も振り返ってもらえればわかる通り、作品を出したら、やっぱりあれ(ライブ)はやるんだろうなとは僕らも思っています。(笑) ただ、それがいつになるかは……。でもきっとそんなに遠くはない気もしています。

Interview & Text:長澤智典

PROFILE
「ZIPANG OPERA」は、佐藤流司、福澤 侑、spi、⼼之介の4⼈による、これまでの伝統的な⽇本カルチャーとは⼀線を画す、全く新しいジャパニーズポップを世界に向けて発信する⾳楽パフォーマンスユニット。アーティスト名の「ZIPANG OPERA」は、⼀曲⼀曲が歌劇になっているようなパフォーマンスを⾏うことから命名された。EDM、エレクトロ・ポップ、ミクスチャー、ラップ、ポップなど、様々な⾳楽アプローチで独特の⽇本(和)の世界観を表現する。楽曲によってそれぞれのメンバーの特性を⽣かして世界観が変化する所も⾒どころである。2022年8⽉22⽇に東京ドームで開催された「ACTORS☆LEAGUE in Baseball 2022」では、オープニングアクトを務め注⽬を集めた。
https://ldhrecords.jp/zipangopera

RELEASE
『Rock Out』

通常版(CD+BD)
※スリーブケース仕様、56Pフォトブック付き
LGCL-1012,1013
¥4,400(tax in)

佐藤流司 Edition(CD)
※オリジナルブロマイド(全2種中、1種ランダム)
LGCL-1014
¥1,650(tax in)

福澤 侑 Edition(CD)
※オリジナルブロマイド(全2種中、1種ランダム)
LGCL-1015
¥1,650(tax in)

心之介 Edition(CD)
※オリジナルブロマイド(全2種中、1種ランダム)
LGCL-1016
¥1,650(tax in)

spi Edition(CD)
※オリジナルブロマイド(全2種中、1種ランダム)
LGCL-1017
¥1,650(tax in)

LDH Records
4月10日 ON SALE

LIVE
『ZIPANG OPERA 1st Tour 2024 ~Rock Out~』
日程・会場:
【大阪】2024年6月8日(土) Zepp Osaka Bayside
開演:14:00|18:00
【台湾】2024年6月15日(土) Zepp New Taipei
開演:18:00
【東京】2024年6月19日(水)~6月20日(木) Zepp DiverCity(TOKYO)
開演:15:00|19:00
【北海道】2024年6月23日(日) Zepp Sapporo
開演:14:00|18:00
【愛知】2024年6月28日(金) Zepp Nagoya
開演:15:00|19:00
【福岡】2024年6月30日(日) Zepp Fukuoka
開演:14:00|18:00
※開場は開演時間の60分前
チケット料金:
12,000円(全席指定・税込)
※入場時にドリンク代別途¥600(税込)をお支払いいただきます。(台湾公演を除く)
※各会場別 ラバーバンド付き
※当日の座席の変更・返金対応など一切行えません。予めご了承いただいたお客様のみご購入ください。
※未就学児入場不可
※台湾公演につきましては「EP予約 & NFTホルダー 最速先行」、「出演者FC先行」、「プレイガイド最速先行」はチケットぴあにて販売いたします。一般発売は台湾現地プレイガイドにて「NTD2,600」にて販売いたします。