SKE48 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

“好きになっちゃった”青春の1ページを切り取る片想思いのもどかしさを歌う31stシングル。

SKE48が31stシングル『好きになっちゃった』を7月5日にリリース。名古屋・栄からその第一歩を踏み出し、2023年に15周年を迎えるSKE48。今回の新曲は、もどかしくも甘酸っぱい青春の記憶を呼び起こす片想いソングとなっている。今回のインタビューでは各形態に収められた全6曲について、チームS・井上瑠夏と、10月末での卒業を発表し、今作がラストシングルとなるチームKII・日高優月に話を訊いた。

■まずは井上さん、お誕生日おめでとうございました。(※取材日は6/17)お酒が飲めるようになって2年ですね。

井上 私は熊本出身なので、お酒の話になると「お酒強いんでしょ~?」ってよく言われるんですけど、お父さんもお母さんもお酒が苦手なので、実家では飲まないんです。メンバーと一緒にごはんに行った時とかに乾杯はしたりしますけど。私はフルーツ系のお酒が好きで、いわゆる「お酒」って感じのお酒はまだ……。これから大人に近づいていきたいと思います。(笑)

■フルーツ系のお酒は美味しいですよね。井上さんの可愛らしい雰囲気で「焼酎しか飲みません」って言われたら、ちょっとびっくりするので安心しました。(笑)

井上 でも、お正月に熊本帰った時に親戚から「飲んでみて!」って言われて、初めて焼酎を飲んだ時は甘くてすごく美味しかったです。

日高 美味しいものを飲ませてもらったのかもしれないよ?

井上 かもしれない。(笑)

■お二人は30歳になる前までにやりたいことはありますか?

日高 私は大人になってからひとり行動が好きになって、コロナ禍の前にはひとりで海外旅行にも行ったんです。フットワークが軽い方で、旅行に行くのもすごく好きなので、30歳までにいろんな所に行って、いろんな景色を見たいなと思っています。行けるタイミングで行かないと、次はいつ行けるかもわかりませんし。

■ひとり海外旅行ですか?!すごすぎます……。逆に「これはひとりじゃキツい」っていうものはありますか?

日高 焼肉とかはひとりで行ったことはないです。他のごはんは大体行けるんですけど……。あとフレンチのフルコースとかも無いですね。(笑) 絶対に誰かと一緒に食べた方が美味しいですよね。

井上 私もひとり行動が好きで、ひとりでハンバーグとかパスタとか食べに行ったり、ひとりで映画に行くこともあります。回転寿司もひとりで行けるんですけど、私、ひとりでもカウンターじゃなくてテーブルの家族席に座っています。(笑) メンバーといる時間も好きですが、ひとりの時間も好きですね。ひとりで旅行とか、特にひとり京都とかにも行ってみたいですね。あと、個人的には30歳までにお裁縫ができるようになりたいです!

■お裁縫ですか!取れたボタンはつけられますか?

井上 今はつけられない……。お裁縫がほんとに苦手で、家庭科の授業とかで使うマシーンあるじゃないですか。

日高 マシーンじゃなくてミシンね。(笑)

井上 それです!(笑) ミシン使うのも「怪我しそう」って恐怖心から、ずっと避けていて……。授業ではいつも友達にやってもらっていたんです。なので、30歳になる前には雑巾くらいは縫えるようにしたいなって思っています。

■「ミシン」って名前が出て来なかった所に本当にお裁縫が苦手なんだな〜という感じがしました。(笑) ところで日高さんはTwitterのプロフィールのトップに「中日ドラゴンズファン」とありますよね。日高さんのアイデンティティは「野球」が基軸なのでしょうか?

日高 「野球好きの私がアイドルをやっている」って感じです。アイドルも好きなんですけど、アイドルになる前に、根本から野球で育ってきているので。日高家の仲を保っているのも野球ですし、喧嘩する時も野球ですし、全ての基本が野球なので、根っからって感じです。(笑) 母と兄が巨人ファンで、私と父が中日ファンなので、試合が被った時にはどっちの中継も見られるようにテレビもちゃんと分けてあります。やっぱり根本は「野球が好きな私が今アイドルをしている」っていう感じですね。

■テレビまで分けてあるのはすごいです!(笑) アイドルにも野球にも本気ですね。さて、31枚目のシングル“好きになっちゃった”ですが、ストレートにカワイイ曲ですよね。20代にはちょっと眩しいくらい。(笑) お二人がこの曲の主人公の立場だったら何をしますか?

日高 まず同じ時間のバスは死守しますよね。(笑)

■好きになっちゃった子には声をかけられますか?

井上 きっと自分が男だったら積極的に行きます。自分も停留所に行って、一緒に乗るようにして、隣で待っている時にイヤホンとかを落として、それを拾ってもらって……その時は「あ、ありがとうございます」で終わるんですけど、後日また「この間はありがとうございます!」みたいな流れで違和感なく話しかけて、そこから連絡先を交換して……ちょっと難易度高いかな……?(笑)

■イヤホンからの連絡先は難易度高くないですか?(笑) 3段階くらい飛ばしているかも……。

日高 私は話しかけることできるかなぁ?誰かもうひとり間に欲しいですね。

■ああ、だから少女漫画とかってヒロインと男の子の間にあんまり報われない「3人目」がいるのかもしれませんね。(笑) 日高さんはクラスメイトがバスで見かける女の子に片想いしていたら、「話しかけちゃえよ!」って言っちゃうタイプですか?

日高 「一緒に声かけに行こうよ!」って言います。 「え、好きなの?言えないんでしょ?じゃ、一緒に行こうよ!」みたいな。こういう間の立場の人って何も責任ないじゃないですか。(笑) だから逆に強いと思うんです。私は結構「3人目」ポジションが得意だと思うので、仲介してあげたいですね。

■曲の中のこの二人は、この後進展すると思いますか?

日高 彼の儚くて美しい思い出で終わりそうですよね。話しかけてみたら中身が……ってこともありますし。(笑) 今のところは見た目とインスピレーションだけですからね。

井上 「告白したら断られるかも……っていう想定」まで「好き」なんだと思います。だからこそ、「気になるだけの存在でいい」みたいな。僕だけが幸せなままでいい、告った後に断られたら、その後同じバスに乗りにくいし。(笑)

日高 片想いの時が1番楽しいって言うじゃないですか。

■特に制服の頃の片想いは楽しいですよね。MVもめっちゃ可愛かったです。すごくいい天気でしたね。

日高 SKE48のMV撮影の時って雨が降ることが多いんですけど、今回は本当に珍しく晴れたんですよ。そのことがメンバーみんな嬉しすぎて。

■雨女が多いんですかね?

日高 自称晴れ女が多いです。我こそは晴れ女。(笑) 私もそうなんですけど、今回は晴れ女が強かったのかなと思います。

■水の入っていないプールに入るのは貴重な体験ですよね。青春映画やアイドルのMVではたびたび「プール掃除」のシチュエーションなどがありますが、実際にはかなりレアな体験かと。

日高 憧れていたんだよね?

井上 はい。アイドルがプールで撮影しているのに憧れていました。プールの中で踊るのって非日常的というか、アイドルじゃないと絶対にできないことじゃないですか。今回はチームに分かれて撮影して、私はオレンジの風船の前で踊ったんですけど、モップで掃除しているような演出もあったので、夢が叶った感じがしてめっちゃ嬉しかったです。

■今回の「恋花ダンス」はちょっとバレエっぽいというか、優雅な雰囲気だったのですが、どういったイメージの振り付けなんですか?

日高 恋をするときめきだったり、もどかしさだったり、そういう感情も含めた「花」みたいな綺麗さを、指先まで使って表現しています。歌いながら気持ちを込めやすい振り付けで、想いを伝えたい時にキメの振りが来ます。

井上 歌詞と振り付けがリンクしていて、ところどころステップとかもあったりするから、ぜひ「花」を感じて欲しいです。

■まさに花開くようで素敵でした。おふたりは「まさか自分がコレを好きになっちゃうとは……」と思ったものってありますか?

井上 私は抹茶とわさびですね……中学生の頃は大っ嫌いでした。(笑) お寿司は大好きだったんですけど、「お寿司にわさびなんてつけたらお寿司がかわいそう」って思っていたし、抹茶も絶対に食べられないと思ったのに、気付いたら食べていて、「大人になったなぁ」と思いました。(笑) あとチョコミントも歯磨き粉の味ってイメージがあって「無理!」って思っていたんですけど、食べてみたら美味しかったです。びっくりしちゃった。(笑)

日高 私は食べ物だったら、小さい頃からピーマンとナスが嫌いだったんですけど、今は一番好きな野菜って言ってもいいくらい、その2つが好きです。ある時、突然「なんで私ピーマン食べられないんだろう?」って思って、食べてみたら「食べれるやんけ!」って。(笑) 「なんで今まで嫌いだったんだろう?」みたいな。食べられないものがあるのがもったいないと思って、好き嫌いをなくそうとしていた時期があったんですけど、その時に嫌いなものとして残っていたのがピーマンとナスくらいだったので、チャレンジしてみたら全然イケました。(笑)

■苦手を克服するくらいのことはあっても「一番好き」まで行くのは珍しいですよね。

日高 最初はピーマンの肉詰めから入りました。ほぼピーマンの味を感じないものからだったんですけど、今は塩昆布とピーマンの和え物とか、ガパオに大きめのピーマンを入れたりもします。サラダに入っていても全然平気になっちゃいました。本当にめちゃくちゃ好きなので、親にもびっくりされました。

■親はずっと子供の頃に好きだったものと嫌いだったものを覚えていますよね。(笑) さて、カップリング曲ですが、Team KⅡの“100年経ったら  Kiss me!”は、ある意味表題曲と反対の曲ですね。

日高 年下男子に想われているお姉さんの歌なんですけど、お姉さんも年下男子のアピールに悪い気はしていなくて、ちょっと意地悪な感じを出しつつ、でも1番では「100年経ったら好きって言いなよ」って言っていたのに、2番では「100年経っても好きでいて」って言う気持ちの違いが、すごくいいなと思います。「年下の男の子って可愛いかも」って思いました。(笑)

■今までは年下男子ってあんまりピンと来ていなかった感じですか?

日高 今までは年上の人を憧れの目で見ていました。高校球児は憧れのスーパースターのお兄さんで、兄の友達もカッコいいと思っちゃって、そっちに想いを向けることが多かったです。サビには江籠さん(江籠裕奈)と私の掛け合いがあるんですけど、私が年下の男子役なんですよ。(笑) 「どういう気持ちで言おう?!私、江籠さんより年上だし……そもそもメンズでもないし、どうしよう……」と思ったのですが、曲に出てくる男の子の気持ちを代表してセリフを言ったところがポイントですね。

■歌詞にちなんで、お二人の「好きすぎて語るのに100年かかるもの」を教えてください。野球以外で、って言ったら日高さんは困っちゃいますか?(笑)

日高 野球なら全然語れますね。(笑) それ以外だったら……アイドルオタクでもあるのでそれは語れます!

井上 私は熊本のことかな。地元が大好きなので、地元のことになるとずっと喋れるかなと思います。

■熊本のオススメ3ポイントは?

井上 まずはビックスター・くまモンです!出張くまモンをしているから、熊本でも会えるのはレアなので、熊本に帰ったらくまモンと写真を撮りに行きます。2つ目は緑が多くて癒される所ですね。そして3つ目は食べ物です。「いきなり団子」とか!私、熊本いきなり団子大使をやっています。

■いきなり団子大使!どんどんアピールしてください。(笑) そして次の曲Team Sの“愛してるって言われたことがない”ですが、爽やかな曲調だと思ってよくよく聴いたら、ちょっと歌詞が爽やかじゃないような気もしました……。表題曲の主人公と似ているけどキャラが違いますよね。

井上 そう、こっちの方が「なんで愛してるって言ってくれないんだ!」みたいな感じで、強気ですよね。「好き」じゃなくて「愛してる」だし。MVはイエローカラーで統一されていて、イエローのレインコートを着たり、イエローのメガホンを持ったり、イエローのものを身につけていたりします。今までチームSはカッコいい曲が多かったんですけど、また新しいラブリーソングというか、ラブリー元気ソングみたいなものを見せられるんじゃないかと思います。