■撮影現場はどんな雰囲気でしたか?
松村 現場でもジャンボさんがムードメーカーとして積極的に話しかけてくださって、ずっと盛り上げてくださいました。一方で基さんを演じられた豊田さんは面白くて本当に変わった方だったんです。正統派のイケメンという感じの方ですが、中身は本当に面白いくらい変わった方で、私はずっとジャンボさんと一緒に保護者みたいに見守っていました。(笑) ずっと二人で基さんに突っ込んでいるっていう感じで。そんな感じで撮影中もずっと和やかで楽しかったです。
■今回映画が公開されるというタイミングは、ちょうどコロナ収束の兆しも見えてきた中で、松村さんとしてはある意味本当の新たなスタートになるのではないかと思いますが、特に松村さんご自身で思われることもありますか?
松村 乃木坂46を卒業してもうちょっとで2年が過ぎますが、ずっとアイドルとしてやって来た後にこれから女優として活動する中で、この現場はまだいろんなことを吸収したいという時期でしたし、まだ修行、練習期間のような気持ちでもありました。そんな時期を経てできた作品がスクリーンに登場することには感慨深い思いもありますし、卒業時期から今まで出てきたいろんな映像作品や、ドラマとか映画で培われた経験が、ここにすごく発揮できているという自信もあります。
■今後に向けて描いているビジョンはいかがでしょうか?
松村 今回こんな大人気の作品に、すごくステキなキャストのみなさんとこの作品に出演させていただいて、さらにメインで出演させていただくという機会をいただきましたが、自分の中では正直まだこれからで、女優としては修行を続けていかなければいけないと考えています。徐々にでも「私も女優なんだ」という自信が持てるようになっていければと思っています。ベテランの女優さんの中には「何年やっていても自信がない」とおっしゃる方もいますし、自分としても同じような思いは拭いきれないところもあるかもしれませんが、地道にコツコツと頑張って着実に実感をつかみながら、いい演技ができるようになっていきたいと思います。
Interview & Text:桂 伸也
PROFILE
1992年8月27日生まれ、大阪府出身。2011年に乃木坂46のメンバーとしてデビュー。2021年にグループ卒業後、「プロミス・シンデレラ」(TBS系/21)、「農家のミカタ」(テレビ東京系/21)、「愛しい嘘~優しい闇~」(テレビ朝日系/22)、「花嫁未満エスケープ」(テレビ東京系/22)、配信ドラマ「結婚するって、本当ですか」(22)など数多くのドラマに出演。また『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』(21)、『ずっと独身でいるつもり?』(21)などの映画作品にも出演、女優として多彩に活動する。本作がグループ卒業後は初主演作品となる。現在、FODオリジナルドラマ「ショジョ恋。」が配信、フジテレビにて放送中。
https://sayurimatsumura.com/
作品情報
『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』
5月12日(金)新宿バルト9ほか全国順次公開
監督:大谷健太郎
配給:ポニーキャニオン
出演:松村沙友理/中村里帆/MOMO(@onefive)/KANO(@onefive)/SOYO(@onefive)/GUMI(@onefive)/和田美羽/伊礼姫奈/豊田裕大/ジャンボたかお(レインボー) ほか
©平尾アウリ・徳間書店/「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会
https://oshibudo-movie.com/
STORY
何者でもなかったフリーターが、伝説的ファンになった――。
その“推し”との出会いは三年前の七夕まつり。岡山のローカル地下アイドルChamJam(チャムジャム)の舞菜に、人生初!のトキメキを感じてしまったえりぴよは、現在、舞菜ひとすじの人生を送っている。パン屋で働き、収入のほぼすべてを推しに注ぎ、自らの服装は高校時代の赤いジャージのみという徹底ぶり!舞菜を推し続けること4年目に突入したある日、ChamJamに東京進出の話が浮上し、ますます応援に磨きがかかる。一方、チャンスが訪れながらも、人気は伸び悩み葛藤する舞菜。果たして、彼女たちは武道館に行くことができるのか――