■こうやって、ライブの模様を映像に残せるのは嬉しいことですよね?
まりん それは、本当に嬉しいことですね。毎回「踊ってみた」の動画を撮る時は、細かくカット割りなどもしながら全体を構築していくけど、ライブの場合はメンバーたちの汗だくの姿も含め、その日我武者羅に頑張っていた姿を記録していますからね。しかも「踊ってみた」を撮ってアップした時期から月日が経っている曲では、僕らの成長ぶりも見せられますし、曲によっては当時は5人で撮影をしていたりもするから、今の7人バージョンで踊った姿をこうやって残せるのは本当に嬉しいことなんです。
まさと とくに「踊ってみた」系の場合、こうやってライブ映像として残せることってなかなかない機会だし、僕ら自身も今回のリリースに関しては、ずっと振り返ってあの時のライブを楽しめるという意味でも、本当に嬉しいことなんですよ。
ハネル あの時のライブの模様をこうやって鮮明に残せるのって、すごくいい想い出にもなるので、すごくいいなと思います。
芝健 とくに僕らの場合は、クリエイターさんが創作した楽曲を使わせていただいているからこそ、快く今回の映像化を許諾してくださったクリエイターの方々にも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ファンのみんなもこうやって形に残ることをすごく喜んでくれていますからね。
■ライブ映像にも収録されていますが、アナタシアもREAL IDOL PROJECTに参加して、“トキメキUNITED”をリリースしていたんですね。
芝健 僕らはそもそも歌っていないグループですからね。なのにあのプロジェクトに参加できたのは、僕らにとってもすごく新鮮な経験でした。
まりん 歌っていない変わりに、ガヤのように合いの手の声を入れたりしながら、“トキメキUNITED”のアナタシア・バージョンを録りましたから。
ハネル 映像にも映っているけど、「ヘーイ!!」、「ホーッ!!」と、音源の中に掛け声を入れる形で参加していたんですよ。
まりん アナタシアはライブをしている時にはマイクを持って歌わないという事を掲げています。そんな中、歌を歌うのではなく、発声ということでギリギリOKのラインが合いの手だったんです。だから今回のライブでも、合いの手ならギリギリセーフかなということで取り入れました。
芝健 僕らは踊るパフォーマンスをお客さんたちに見てもらうスタイルを取っているので、歌っている方々がマイクを通してお客さんたちとコミュニケーションを取れることがずっと羨ましく思っていました。僕自身の中にも「お客さんたちとコミュニケーションが取れないと、「踊ってみた」の映像を画面越しに見てもらっているのと何ら変わらないライブになってしまうのではないか?」という懸念がずっとありました。元々やりたいことの一つとしてあったのですが、今回REAL IDOL PROJECTに参加して、リリースイベントに出演した時に、マイクを通してを掛け合いをしたり、話してみたり。MCだけではなく、踊っている最中もお客さんたちとコミュニケーションを取る楽しさを経験させていただいたので、それをきっかけに今回のワンマン公演ではヘッドセットを用意してもらい、MCでのやりとりはもちろん、踊っている最中にも「もっと声出せー!!」などとお客さんたちを煽ったり、そうすることでお客さんたちも声を返してくれるし、その声を聞いて僕らの気持ちもさらに上がっていくんです。歌わないマイクパフォーマンスのやり方をつかめたという点では、アナタシアのライブに新たな選択肢を増やすきっかけが生まれましたし、REAL IDOL PROJECTには、本当に良いきっかけをいただけたなと感謝しています。
ハネル すごく些細なことですけど、“トキメキUNITED”の演目に入る時に、「それでは聴いてください」という振りを入れることが出来るようになったのも嬉しいことなんです。僕らはダンスパフォーマンスが主体ですから、今まではそういう言葉を言う機会がなかったんですが、“トキメキUNITED”は一応僕らの持ち曲でもあるので、初めてそういった言葉を言うことが出来るんです。それも僕らにとってはすごく嬉しいことなんです。
■そして今後のアナタシアについてですが……。
りおん これは個人的にやってみたい構想という話になりますけど、1本のライブを一つの物語のように構成してみたいという思いがあります。今のような踊った後にMCをやって、また踊ってというのではなく、「演じる」ではないですが、MCの変わりにセリフを入れたりして、次に繋がる踊りを魅せるなど、ライブ全体を通して一つの物語となった表現をしてみたい気持ちがあるので、いつかはそれをやってみたいんです。
まさと アナタシアの魅力と言えば、メンバーのアクロバットやブレイクダンスを通した動きです。それらの動きを得意とするメンバーらがいる中、僕は立ち踊りの技にずっと磨きをかけ続けてきました。もちろん今後も各自の長所を活かしていきますけど、僕も今年は初めてバック宙に挑戦しました。そうやって自分の表現の幅を広げていくことが、チームの表現力をさらに高める一歩に繋がるということを実感したからこそ、自分の長所にさらに磨きをかけつつも、僕自身も表現の幅を広げて、アナタシアのパフォーマンスの底上げが出来たらいいなと思っています。
カナタ 僕はまさととは逆に、ブレイクダンスなどで見ている人たちにも一瞬で華やかさがわかるパフォーマンスを得意としているけど、立ち踊りは苦手としています。だからこそ、アナタシアの踊りの精度を上げるためにも、僕は立ち踊りの精度を上げていくというのを目標にしています。
なおや 自分が得意なのはアクロバティックな動きですけど、まだまだ習得できていない技もあるから、自分の得意とする部分をさらに伸ばしながら、チームのパフォーマンス面での見栄えをさらによくしていきたいです。そういう面で力になっていけたらなと思っています。
ハネル このメンバーの中では、僕はアクロバット担当で、立ち踊りの担当ではないですが、それぞれに得意とする分野を持っていますし、それぞれが武器となる強みをアピールしていくことが魅力にもなっています。たとえばですが、メンバー全員が横一列や円を作って、一斉にバック転やバック宙をするなど、みんなで一つの技を魅せられたら、さらに良いパフォーマンスを作れるなと思ったりもします。それを実現するためには、もっともっと練習を重ねなきゃいけないと思っています。
まりん アナタシアは、2025年7月で10周年を迎えます。このシーンでも10年以上続けている方々はいますけど、10年続けているグループはなかなか珍しいのも事実です。僕らが紆余曲折ありながらも、こうやって10年間続けてこられたのも、周りの人たちの支えや環境があったからこそです。中には、本当に活動初期からずっと応援してくれているファンの人たちもいます。そういう人たちにもしっかりと恩返しの出来る活動を来年もしていきたいなと思っています。これからも変わらない部分は残しつつ、「進化したな」と思ってもらえる動画やライブを表現し続けていきたいですし、「まだまだ「踊ってみた」界隈には希望があるぞ」じゃないですが、僕らがこのシーンを引っ張りながら盛り上げていって、後人たちが続く道を切り開いていけたらなとも思っています。
芝健 パフォーマンス面での向上心や、アクロバットやブレイクダンスなど、跳び道具面でのステップアップはもちろん、今回のライブで初めてへッドセットを使ったように、10年目を迎えた今でさえ、こうやって新しい挑戦が出来ているのは本当に嬉しいことです。これからもまた新しい演出などを取り入れつつ、長く続けていく上でマンネリ化することなく、常にお客さんたちに新しいアナタシアを提供できるようにしていきたいなと思っています。アナタシアのモットーは「挑戦」です。10周年に向けて、なお挑戦の姿勢を持って、これからもアナタシアは進み続けますので、これからの日々の動きもぜひチェックしていただけたら嬉しいです。
Interview & Text:長澤智典
PROFILE
YouTubeを中心に活動している7人組の踊り手グループ「アナタシア」。ブレイクダンスとアクロバットを取り入れたパフォーマンスで、ジャンルを超えた今までにない「踊ってみた」に挑戦しています。これまでにワンマンライブ、東名阪ツアーなどが開催され、2019年には全国5都市ツアーを開催。追加公演では赤坂BLITZでのステージを披露。2022年8月には、夢のZepp DiverCityでのワンマンライブを開催し、成功を収めている。
X:https://x.com/antsa_official
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCeLWvEHgFvXy2rTF4GQiupA
RELEASE
『ANATASHIA ONE MAN LIVE 2024 Nextage』

Blu-ray盤(BD)
QARF-69262
¥6,000(tax in)

DVD盤(CD+DVD)
QARF-69262
¥3,000(tax in)
rockfield
12月24日 ON SALE