BAND-MAID VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

BAND-MAID『Sense』

■この曲もライブで爆発的に盛り上がりそうですね。

小鳩 そうですっぽね。“FREEDOM”、“Play”とか、そっち寄りの曲だなと。

■みんなで歌えるパートも多いですからね。

小鳩 みんなで歌える日が早く来ればいいですっぽ。

SAIKI その願いも込めてね。特に“火花”は、コーラスを目立たせた曲なんです。みんなでワチャワチャ盛り上がって、戦場の荒々しさみたいなものを表現したくて。コーラスはいつもより本数が多いんです。

小鳩 しかも私もアドリブ多めで、サビ終わりで叫んでいるところもがなって歌っているんですよ。お給仕でもそこまで頑張らなきゃいけないなと。(笑)

■この曲のヴォーカルもかなり大変そうな印象を受けましたが。

SAIKI 英語の発音が……繰り返しになるとより難しいんですよ、口を閉じるところがなくて。でもアクセントは付けなきゃいけないので、だいぶ練習しましたけど。口の中でメロディの区切りを付けるんです、発音のために。日本語じゃないから、そこは慣れていないのですごく頑張りました。(笑)

小鳩 本当にスポーツしているような感覚だもんね。呼吸するところがないから、ずっと走っているような感じですっぽ。

SAIKI レコーディングでも息が荒くなって、ライブ感も出たから良かったなと。だから、曲の後半にいくにつれて、ハジけているというか、勢い重視になっているんです。

■そこも聴き所ですね。ラストの“Corallium”は、SAIKIさんが初めて作詞を手掛けた楽曲ですね。歌詞はかなり直球で、「SAIKIさんはこういう人柄なのかな?」と勘ぐりたくなる内容でしたが……。

小鳩 みんなに言われるっぽね……。(笑)

SAIKI 私がこういう人というわけではないんですが。(笑) 歌詞に話し言葉が多いのは私っぽいかなと。みんなの中にある精神的に不安定な部分……言葉にしないと実感できないし、言葉にする機会も限られているじゃないですか。それを私が代わりに言っているだけなんです。あと、私は最近、海が怖いことに気が付いて、潜ることもあまり好きじゃないなと。なんならすごく怖いなと思って。それが制作している時期と重なって……「Corallium=宝石サンゴ」のことを指しているんですけど、恋と海を重ねて「溺れる」という表現を使おうと思って。

■なるほど。

SAIKI でも、こういう意味での「溺れる」という言い回しは日本人にしかおそらくわからない表現で。恋に溺れるとか言うじゃないですか。あえて日本語を大事にした表現にしました。

小鳩 溺れるという表現がたくさん出てくるっぽね。

SAIKI どちらにも意味が通じるように使おうと。

■海の怖さを知ったというのは?

SAIKI 久しぶりに海開きのニュースを見て、波が渦になっている映像を観て、「怖っ!」と思ったんです。過去にスキューバダイビングもしたことはあるんですけど、そこでも「怖っ!」と感じたのを思い出して、その時も「早く上がりたいなぁ」って思っていたから。それで、海開きのニュースを見て、フラッシュバックしたのかもしれないですね。「海って怖いなぁ……」と。溺れて死ぬのが一番嫌なんですよ。その気持ちを発散しようと思いました。

■話は前後しますが、なぜ精神的に不安定なことを題材にしようと?

SAIKI 私自身が精神的に不安定な訳ではないんですけど、私の中にもこういう感情はあって。あるけど、それが重いわけじゃなく、たまに出てくる特別ゲストみたいな。(笑) 私がこうだとは思って欲しくはないけど、少しはこういう部分もあるよと。そこを膨らませて歌詞にしてみました。

小鳩 歌詞の言葉使いは、SAIKIをちゃんと感じるっぽね。

SAIKI 選んでいる言葉は「私だなぁ」と改めて思いますね。「癖になっちゃう どうなってんの」、「溺れてる事が もうたまらない」とか、そういうワードのチョイスに出ていますからね。(笑)

■「苦しくって愛しい」というド直球の歌詞も好きです。若い人に刺さりそうだなと。

SAIKI ありがとうございます。個人的にもそこは気に入っています。私っぽいというか、どっちやねんみたいな。

小鳩 女の子特有の気持ちかもしれないですっぽ。

SAIKI 確かに10代にはきっと刺さりますよね。隠す人も多いかもしれないけど、隠す必要ないよって。共感してくれたら、「共感しました!」とハッキリ言って欲しいですね。(笑)

■この曲も演奏は攻めていますよね。

SAIKI そうですね。“alone”、“Choose me”とか、そういう路線の曲が欲しいとお願いしてKANAMIに作ってもらいました。さっき挙げた曲を今の私たちが制作すると、こういう感じになるのかなと。

小鳩 良さを残しつつ、成長した姿が曲に表れているっぽ。

■今後の予定ですが、引き続き制作に没頭する感じでしょうか?

小鳩 そうですっぽ。制作はずっとしていて、基本休んでいることがないんですっぽ。

SAIKI この後のリリースはまだ決まっていないので、これから先はどういう形でみなさんにお届けするかはミーティングすると思います。

■有観客お給仕に関しては状況を見ながらですね?

小鳩 寒くなると、また状況が変わるかもしれないので。

SAIKI 決めてはバラしの繰り返しだったので、オンラインお給仕だけでも年内にはやりたいんですけどね。

Interview & Text:荒金良介

PROFILE
メイド服を纏い、ライブを「お給仕」、観客を「ご主人様・お嬢様」と呼び、メイドの世界観を演出する5人組ハードロックバンド。メイドの見た目とは相反するハードなロックサウンドが、全世界のファンやメディアから支持を得ており、YouTubeの総再生回数は1億回を超える。世界中のファンによるYouTubeのリアクションビデオも 続々と公開されており、世界中のロック・メタルファンからも支持を受けている。日本の大型フェスティバルのステージを揺らしながら、毎年のようにワールドツアーを実施。現在までアメリカ、イギリス、ヨーロッパを周り、各公演でソールドアウトを記録。2019年には、世界最大級のイベンター 「Live Nation」とのツアーパートナーシップを発表し、ロック界の伝説Tony Viscontiによるプロデュースを含むアルバム『 Conqueror 』をリリース。2020年には全米での展開パートナーとして「United Talent Agency」とのアライアンスを発表。アルバム『 Unseen World 』をリリースし、2021年9月にはNetflix映画「KATE」でハリウッドデビューを果たした。全世界規模での躍進を続けている。
bandmaid.tokyo

RELEASE
『Sense』

BAND-MAID『Sense』

初回生産限定盤(CD+BD)
デジパック仕様
PCCA-06076
¥3,410(tax in)

BAND-MAID『Sense』

初回生産限定盤(CD+DVD)
スリーブケース付き
PCCA-06077
¥2,310(tax in)

BAND-MAID『Sense』

通常盤(CD)
PCCA-06078
¥1,320(tax in)

ポニーキャニオン
10月27日 ON SALE

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